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第2章
第79話
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予想を上回るしぶとさだ……伊達に要塞の名を冠しているわけではないということか。
既に何度目かの目眩を感じているぐらいだし、ここらで魔法使用は切り上げて、接近戦を挑むべきだろう。
正直ここまで生命力が高いモンスターだとは、さすがに予想出来なかった。
見通しが甘いと言われてしまえばそれまでだが、顔半分、片方のハサミ、胴体の大半を失ってなお生きているなど、誰が想像出来るというのか。
難攻不落の要塞とは、まさにこのことだろう。
既にレクレスシュリンプ(無謀エビ)は倒し尽くし、バレットバーナクル(弾丸フジツボ)は撃ち尽くされ、フライングジェリーフィッシュは早々に姿を消している。
矢尽き刀折れ……それでもフォートレスロブスターの戦意は、いささかも衰えを見せない。
明らかに弱点らしかった【風魔法】を使おうにも、既に残りのMP(マジックポイント)は危険域に落ち込んでいると思われる。
下手に魔法に拘って気絶でもしてしまったら、目も当てられない。
仕方なく鎗で既に甲殻の無い部位を突きまくるが、オレがいくら身体に空いた穴の数を増やしても、一向に倒れる様子が無いままだ。
それどころか、完全に死に体でありながら、凶悪なハサミの攻撃は止まない。
構造上、絶対にフォートレスロブスターのハサミが届かないハズの位置に居ても、どうにか当てようと身をよじり、その角度を変えながら、こちらを狙ってくる。
一瞬でも気を緩めれば、それこそ一撃で逆転されてしまう。
こうなれば……まずは残ったハサミを無力化してから、じっくりとトドメを刺すしか無いだろうなぁ。
胴体とともに、大半の脚を失ったフォートレスロブスターの移動能力はゼロに近い。
これを利用して、先ほどまでハサミの届きようの無い位置から、それこそ身がグチャグチャになるまで破壊し尽くしていた。
それでも倒れないからこその、方針転換だ。
バックステップで距離を取り、ミドルインベントリーから、あるモノを取り出す。
今、これを独断で使用するのは僅かに気が咎めるものの、背に腹はかえられない。
オレが取り出した物とは……スクロール(魔)だ。
これを今この場で使用することで、擬似的にMP回復ポーションの代わりとするということ。
この案は、わりと最終的な手段として、いつも頭の片隅には置いていた。
【鑑定】スキルの多用で、魔力切れの症状をスクロール(魔)が癒してくれた体験が、ここで活きることになったのだ。
まぁ……分配会議を待たずにアイテムを使用するのは、オレとしても気が引けるのだが、今はそんなことも言ってられない状況なのだから、兄達には許して貰うとしよう。
1つや2つでは決定力に掛けてしまうだろうし、ここは思いきって集めたスクロール(魔)を全て使うことにする。
11個全ての一斉使用。
使用することを念じると、オレの周囲を浮遊しはじめたスクロールから文字が浮き出し、オレの胸当たりに白い光となって吸い込まれていく。
役目を終えたスクロール(魔)は、次第に透明になっていき、最後は空気に溶け込むようにして消えてなくなる。
それと同時に、先ほどまでオレを苛んでいた軽い頭痛のような魔力切れ特有の症状が、嘘のように消えて無くなり、そのせいか気力さえも充実していく。
これで準備は完了。
ハサミそのものというよりは、それを支えている前脚の付け根あたりに集中して【風魔法】を撃ちこんでいく……と4発目の光輪が見事、ハサミを地面に落とす。
帰路のことも考えるなら、これで魔法は終わりにして、鎗で決着をつけるべきだろう。
あとは体当たりぐらいしか攻撃手段のないフォートレスロブスターだが、こういう時ほど油断は大敵……とは言うものの、下手な情けを掛ける必要もない。
一気に駆け寄り、ただひたすら頭部の甲殻が無くなった側から、鎗を連続して突き入れていく。
それでも中々、要塞エビは息絶える気配を見せなかったが、しばらく後、よほど良い角度で刺突が決まったのか、もはや戦いとも言えないような作業は、唐突に終わりを告げる。
あれほどしぶとかったフォートレスロブスターが、呆気なく白い光に包まれて消えていく……と、その時だった。
【危機察知】が突如、脳内にけたたましく警報を鳴らす。
要塞エビの腹部底面にでも残っていたらしい、バレットバーナクルが突然、光の中から飛び出して来たのだ。
危なく額を射抜かれる角度だったが、むしろそれが幸いして、首を僅かに仰け反らせるだけで、ギリギリ避けることに成功した。
猛スピードで天井に当たって、地面に落ちて来たバレットバーナクルには、再突撃を許さない。
即座に接近していき、一息に叩き潰す。
今のタイミングからすると【危機察知】が無かったら、まず間違いなく死んでいただろう。
本当に危ないところだった。
思わず大きなため息をついてから、あちこちに散らばったままの戦利品を、ミドルインベントリーに収納していく。
バレットバーナクルを大量に撃破した分、中々の量だし、質もそこそこ……しかし、何と言ってもフォートレスロブスターが落とした宝箱に入っていたアイテムは別格だろう。
見慣れた千社札のサイズより、一回り大きな護符……要塞蝦の護符を鑑定した結果、かなり強力な防具強化符だ。
今までに取得した護符の例に漏れず、フォートレスロブスターの甲殻の防御力を防具に付与できる物で、ギガントビートルの護符に重ねて使用も可能なのだから、恐らくデスサイズの鎌や、当のフォートレスロブスターのハサミでも、毛ほどの傷すら入らない鎧が完成することになるだろう。
もちろん、バレットバーナクルやレクレスシュリンプの突撃を受けても、傷一つ付かないハズだ。
問題は質量が伴わないので、鎧は無事でも装備者本人は、追突の衝撃で吹き飛ばされてしまう可能性が付きまとうことだろうか。
それでも一撃死の可能性は、格段に減るのだから、有難いことには違いない。
◆
帰り道……第3層の階層ボスの部屋へと戻って来たところで、それは現れた。
かなり大きなイノシシなのだが、ところどころ毛皮がはがれている。
そればかりか、毛皮の下の肉すら破れて骨が覗いているのだ。
今のところ、このダンジョンにイノシシのモンスター(イビルボアやホーンドボアなど)が現れたという情報はない。
さらに特徴的には、ゾンビ化している野生動物のように見える。
いわゆる『戻り』だろう。
元は、かなり長生きしたイノシシだったのだろうか、サイズ的にはイノシシというよりクマのそれに近い。
もしかしたら、これがここのところ、近所の野良ネコや、ハクビシンなんかをゾンビ化させていたのではないだろうか?
第3層を通過して、さらに奥に進もうとしていることから、目の前のコレは、かなり強いモンスターと化していることは、容易に想像が出来る。
遭遇したのがオレで良かった。
兄達でも難なく対処可能だろうが、近所の誰かが一念発起して、ダンジョンに潜り始めたとして、そんな新米探索者が第1層でコレに襲われていたら、ひとたまりも無かっただろう。
この巨大なゾンビイノシシを、まともに相手するのは、さすがに少し面倒だ。
翠玉の短杖を構え魔法の光輪を2連続で放つ。
綺麗に4つに別れたイノシシゾンビは、それでも動く気配を見せたが、少し間を置いた後に白い光に包まれて消えていった。
後に遺されたのはスクロール……なのだが、いつもと色が違う。
拾い上げて手に取り【鑑定】すると、それはスクロール(技)というアイテムだった。
使用者が取得しているスキルの熟練度をランダムに上げてくれるらしいのだが……コレも今までは、ネタアイテム扱いだったのだろうか?
今でこそ、このアイテムの有用性が何となく分かるが、オレも以前だったら笑い飛ばしていたかもしれない。
しかし……コレの存在を実は知らなかった。
何でスクロールは1種類しかないのに、スクロール(魔)なんだろう……ぐらいに思っていたほどなのだ。
オレが知らないだけで、実は有名だったりするのか、それとも世間的には知られていないほど、レアなアイテムだったりするのだろうか?
……レアなネタアイテム、有りそうな話だ。
帰ったら、誰か知らないか聞いてみよう。
そう心の中で固く決めたオレは、再び帰路に付いたのだった。
既に何度目かの目眩を感じているぐらいだし、ここらで魔法使用は切り上げて、接近戦を挑むべきだろう。
正直ここまで生命力が高いモンスターだとは、さすがに予想出来なかった。
見通しが甘いと言われてしまえばそれまでだが、顔半分、片方のハサミ、胴体の大半を失ってなお生きているなど、誰が想像出来るというのか。
難攻不落の要塞とは、まさにこのことだろう。
既にレクレスシュリンプ(無謀エビ)は倒し尽くし、バレットバーナクル(弾丸フジツボ)は撃ち尽くされ、フライングジェリーフィッシュは早々に姿を消している。
矢尽き刀折れ……それでもフォートレスロブスターの戦意は、いささかも衰えを見せない。
明らかに弱点らしかった【風魔法】を使おうにも、既に残りのMP(マジックポイント)は危険域に落ち込んでいると思われる。
下手に魔法に拘って気絶でもしてしまったら、目も当てられない。
仕方なく鎗で既に甲殻の無い部位を突きまくるが、オレがいくら身体に空いた穴の数を増やしても、一向に倒れる様子が無いままだ。
それどころか、完全に死に体でありながら、凶悪なハサミの攻撃は止まない。
構造上、絶対にフォートレスロブスターのハサミが届かないハズの位置に居ても、どうにか当てようと身をよじり、その角度を変えながら、こちらを狙ってくる。
一瞬でも気を緩めれば、それこそ一撃で逆転されてしまう。
こうなれば……まずは残ったハサミを無力化してから、じっくりとトドメを刺すしか無いだろうなぁ。
胴体とともに、大半の脚を失ったフォートレスロブスターの移動能力はゼロに近い。
これを利用して、先ほどまでハサミの届きようの無い位置から、それこそ身がグチャグチャになるまで破壊し尽くしていた。
それでも倒れないからこその、方針転換だ。
バックステップで距離を取り、ミドルインベントリーから、あるモノを取り出す。
今、これを独断で使用するのは僅かに気が咎めるものの、背に腹はかえられない。
オレが取り出した物とは……スクロール(魔)だ。
これを今この場で使用することで、擬似的にMP回復ポーションの代わりとするということ。
この案は、わりと最終的な手段として、いつも頭の片隅には置いていた。
【鑑定】スキルの多用で、魔力切れの症状をスクロール(魔)が癒してくれた体験が、ここで活きることになったのだ。
まぁ……分配会議を待たずにアイテムを使用するのは、オレとしても気が引けるのだが、今はそんなことも言ってられない状況なのだから、兄達には許して貰うとしよう。
1つや2つでは決定力に掛けてしまうだろうし、ここは思いきって集めたスクロール(魔)を全て使うことにする。
11個全ての一斉使用。
使用することを念じると、オレの周囲を浮遊しはじめたスクロールから文字が浮き出し、オレの胸当たりに白い光となって吸い込まれていく。
役目を終えたスクロール(魔)は、次第に透明になっていき、最後は空気に溶け込むようにして消えてなくなる。
それと同時に、先ほどまでオレを苛んでいた軽い頭痛のような魔力切れ特有の症状が、嘘のように消えて無くなり、そのせいか気力さえも充実していく。
これで準備は完了。
ハサミそのものというよりは、それを支えている前脚の付け根あたりに集中して【風魔法】を撃ちこんでいく……と4発目の光輪が見事、ハサミを地面に落とす。
帰路のことも考えるなら、これで魔法は終わりにして、鎗で決着をつけるべきだろう。
あとは体当たりぐらいしか攻撃手段のないフォートレスロブスターだが、こういう時ほど油断は大敵……とは言うものの、下手な情けを掛ける必要もない。
一気に駆け寄り、ただひたすら頭部の甲殻が無くなった側から、鎗を連続して突き入れていく。
それでも中々、要塞エビは息絶える気配を見せなかったが、しばらく後、よほど良い角度で刺突が決まったのか、もはや戦いとも言えないような作業は、唐突に終わりを告げる。
あれほどしぶとかったフォートレスロブスターが、呆気なく白い光に包まれて消えていく……と、その時だった。
【危機察知】が突如、脳内にけたたましく警報を鳴らす。
要塞エビの腹部底面にでも残っていたらしい、バレットバーナクルが突然、光の中から飛び出して来たのだ。
危なく額を射抜かれる角度だったが、むしろそれが幸いして、首を僅かに仰け反らせるだけで、ギリギリ避けることに成功した。
猛スピードで天井に当たって、地面に落ちて来たバレットバーナクルには、再突撃を許さない。
即座に接近していき、一息に叩き潰す。
今のタイミングからすると【危機察知】が無かったら、まず間違いなく死んでいただろう。
本当に危ないところだった。
思わず大きなため息をついてから、あちこちに散らばったままの戦利品を、ミドルインベントリーに収納していく。
バレットバーナクルを大量に撃破した分、中々の量だし、質もそこそこ……しかし、何と言ってもフォートレスロブスターが落とした宝箱に入っていたアイテムは別格だろう。
見慣れた千社札のサイズより、一回り大きな護符……要塞蝦の護符を鑑定した結果、かなり強力な防具強化符だ。
今までに取得した護符の例に漏れず、フォートレスロブスターの甲殻の防御力を防具に付与できる物で、ギガントビートルの護符に重ねて使用も可能なのだから、恐らくデスサイズの鎌や、当のフォートレスロブスターのハサミでも、毛ほどの傷すら入らない鎧が完成することになるだろう。
もちろん、バレットバーナクルやレクレスシュリンプの突撃を受けても、傷一つ付かないハズだ。
問題は質量が伴わないので、鎧は無事でも装備者本人は、追突の衝撃で吹き飛ばされてしまう可能性が付きまとうことだろうか。
それでも一撃死の可能性は、格段に減るのだから、有難いことには違いない。
◆
帰り道……第3層の階層ボスの部屋へと戻って来たところで、それは現れた。
かなり大きなイノシシなのだが、ところどころ毛皮がはがれている。
そればかりか、毛皮の下の肉すら破れて骨が覗いているのだ。
今のところ、このダンジョンにイノシシのモンスター(イビルボアやホーンドボアなど)が現れたという情報はない。
さらに特徴的には、ゾンビ化している野生動物のように見える。
いわゆる『戻り』だろう。
元は、かなり長生きしたイノシシだったのだろうか、サイズ的にはイノシシというよりクマのそれに近い。
もしかしたら、これがここのところ、近所の野良ネコや、ハクビシンなんかをゾンビ化させていたのではないだろうか?
第3層を通過して、さらに奥に進もうとしていることから、目の前のコレは、かなり強いモンスターと化していることは、容易に想像が出来る。
遭遇したのがオレで良かった。
兄達でも難なく対処可能だろうが、近所の誰かが一念発起して、ダンジョンに潜り始めたとして、そんな新米探索者が第1層でコレに襲われていたら、ひとたまりも無かっただろう。
この巨大なゾンビイノシシを、まともに相手するのは、さすがに少し面倒だ。
翠玉の短杖を構え魔法の光輪を2連続で放つ。
綺麗に4つに別れたイノシシゾンビは、それでも動く気配を見せたが、少し間を置いた後に白い光に包まれて消えていった。
後に遺されたのはスクロール……なのだが、いつもと色が違う。
拾い上げて手に取り【鑑定】すると、それはスクロール(技)というアイテムだった。
使用者が取得しているスキルの熟練度をランダムに上げてくれるらしいのだが……コレも今までは、ネタアイテム扱いだったのだろうか?
今でこそ、このアイテムの有用性が何となく分かるが、オレも以前だったら笑い飛ばしていたかもしれない。
しかし……コレの存在を実は知らなかった。
何でスクロールは1種類しかないのに、スクロール(魔)なんだろう……ぐらいに思っていたほどなのだ。
オレが知らないだけで、実は有名だったりするのか、それとも世間的には知られていないほど、レアなアイテムだったりするのだろうか?
……レアなネタアイテム、有りそうな話だ。
帰ったら、誰か知らないか聞いてみよう。
そう心の中で固く決めたオレは、再び帰路に付いたのだった。
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