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錬金薬学のはじめ『とある錬金薬学師の終幕』

追憶の終わり

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 その後の物語は比較的平和であった。
 キミアはアデルの父、シロンのサポートを受けアルカロイドで錬金薬学師をする事となる。
 コカナシも内に秘めた物を吐露し、言の葉を出すようになった。
 隆也を生徒としてからのあの日まで、アルスが現れる事はなかった。
 ゲンの形見である僅かな生命力が込められた指輪はキャットワークを通じてキミアに届けられ、使われる事なく大切に保管されている。

 これらの物語はキミアとアルスの物語ではなく、キミアとコカナシの物語である。
 故に此度の譚では語られない。

 此度の追憶は此処で終わる。
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