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第五十六話【スイートルームの罠】
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お兄様、深月。こんな高級ホテルのかなり上のほうのフロアに来たことありません…
しかもドアとドアがかなり離れておりまして…
ここは、もしや、世でいうところのいわゆる……
スイートルームというやつでは!!!!
いやぁ、深月さんめっちゃ引きこもりだったから、こんな素敵なプレゼントくれるなんて思ってなくて…!
帰ったらお兄様に何をお返ししたらいいのやらわからないんだけど!
でもでもめっちゃうれしい……
スイートルームでしょ!一泊させてくれる感じだよねこの感じ!
目の前を先導してくれるホテルマンさんが、うやうやしく「お疲れ様でした。こちらのお部屋になります。」と言って振り返る。
カードキーをかざし、かちゃりという音の後、ドアを開けてくれるホテルマンさん。
視界に広がる廊下のような通路の奥には、大きな窓から見える青空と、東京の街。
すこし速足で窓に駆け寄り、東京を一望できる窓に張り付くと「うわぁ」と思わず声が出た。
最高のビューだ。
素敵だ!
「こちらにお荷物を置かせていただきました。どうぞお楽しみください。」
「あ、はい!ありがとうございます!」
ホテルマンさんが部屋を出ていくのを見送り、室内をくるりと見渡す。
リビングになっている部屋だけでもめちゃめちゃ素敵だ。
近代的で温かみのある家具とデザイン。
シンプルだけどおしゃれってなんかすごい。
今まで泊ったことがあるホテルなんて、ビジネスホテルだし、こんな広いお部屋に来ることもなければ、ホテルマンさんが部屋まで案内するようなホテルに来たことないから本当に感動した。
「本当に素敵だ…ここ泊っていいのかな…お兄様に感謝だわぁ…」
「そんなに気に入ったのか。それはよかった。」
うっとりと景色を見ながらつぶやいた瞬間、入口の方から声がした。
聞いた記憶のある声。
低音の、色気のある、でも二度と聞くことはないと思っていたあの声。
ゆっくりと顔を声のほうへ向ける。
ダークグレーのスーツ。
ツーブロックにした短髪。
色気が漂う端整な、でも男らしい顔だち。
大企業の御曹司でもあり、暴力団の若頭の右腕を務める。
壁に寄りかかり、腕を組み、佐竹陽が目を細め微笑んでいた。
「ようこそ、我がホテルへ。」
しかもドアとドアがかなり離れておりまして…
ここは、もしや、世でいうところのいわゆる……
スイートルームというやつでは!!!!
いやぁ、深月さんめっちゃ引きこもりだったから、こんな素敵なプレゼントくれるなんて思ってなくて…!
帰ったらお兄様に何をお返ししたらいいのやらわからないんだけど!
でもでもめっちゃうれしい……
スイートルームでしょ!一泊させてくれる感じだよねこの感じ!
目の前を先導してくれるホテルマンさんが、うやうやしく「お疲れ様でした。こちらのお部屋になります。」と言って振り返る。
カードキーをかざし、かちゃりという音の後、ドアを開けてくれるホテルマンさん。
視界に広がる廊下のような通路の奥には、大きな窓から見える青空と、東京の街。
すこし速足で窓に駆け寄り、東京を一望できる窓に張り付くと「うわぁ」と思わず声が出た。
最高のビューだ。
素敵だ!
「こちらにお荷物を置かせていただきました。どうぞお楽しみください。」
「あ、はい!ありがとうございます!」
ホテルマンさんが部屋を出ていくのを見送り、室内をくるりと見渡す。
リビングになっている部屋だけでもめちゃめちゃ素敵だ。
近代的で温かみのある家具とデザイン。
シンプルだけどおしゃれってなんかすごい。
今まで泊ったことがあるホテルなんて、ビジネスホテルだし、こんな広いお部屋に来ることもなければ、ホテルマンさんが部屋まで案内するようなホテルに来たことないから本当に感動した。
「本当に素敵だ…ここ泊っていいのかな…お兄様に感謝だわぁ…」
「そんなに気に入ったのか。それはよかった。」
うっとりと景色を見ながらつぶやいた瞬間、入口の方から声がした。
聞いた記憶のある声。
低音の、色気のある、でも二度と聞くことはないと思っていたあの声。
ゆっくりと顔を声のほうへ向ける。
ダークグレーのスーツ。
ツーブロックにした短髪。
色気が漂う端整な、でも男らしい顔だち。
大企業の御曹司でもあり、暴力団の若頭の右腕を務める。
壁に寄りかかり、腕を組み、佐竹陽が目を細め微笑んでいた。
「ようこそ、我がホテルへ。」
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