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第十四話【初めての愛撫】※
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2階の一番奥の部屋に、佐竹に手を取られながら連れていかれ
風呂に入るように促され、本人は外にでて扉を閉めた。
脱衣所に残された私は、ひとりため息をつく。
この後確実に起こるであろう、情事に嫌気がさした。
三嶋はともかく、財田と佐竹は自分を組み敷くためにここに連れてきたのは確実になったからだ。
なんで世の男どもはこんなにサルなのだろうか。
高ぶった肉欲の処理をしたい気持ちはあるのだろう。
彼らの職業はそういうことも多分あると思う。
知らないけど。
やりたいだけなら需要と供給が合致するところで合意の元にイタせばいいのに
なんで合意がない相手とやろうと思うんだろうか…
(ガチで特殊な性癖なんだろうか…ドエムなのかドエスなのかロリコンなのか知らんけども…)
また一つため息をついて
今すぐに逃げるなんていう現実味のないことはもうできない。
お風呂に入らずに体を見せるのも不衛生だし自分も気持ち悪い。
諦めて服を脱ぎ棄てお風呂に入りシャワーに手をかける。
髪から水がしたたれ落ち、また一つ息を吐いた。
(理解ができないなぁ…)
肉欲と、その相手に自分が欲されることに。
まぁいいや。
さっさと終わらせてもらおう。
(もう疲れたよ‥パトラッシュ…)
「何やってんだ…?」
急に背後から声をかけられ
ビクンと体が揺れた。
「…急に背後から声かけないでください。心臓が口からでて死んじゃうじゃないですか」
「心臓が口から出ることねぇから大丈夫だわ」
「普通に大男に背後に立たれるだけでも私には恐怖なので」
「おまえちっせぇもんなぁ…」
うるさいです…と下を向きながらつぶやいて、はっと気づいた。
(私裸じゃんか!!!!)
まてまてまてまて
裸だった裸!!!
そりゃお風呂ですもんねこれからナニをイタすつもりでいるならハダカでもしかたないよね、わかるわかるんだけれどもそうじゃないんだよなんていうかああああああああ
下を向いたままプチパニック。
「てか、お前隠そうともしねぇんだな」
「……」
隠したいんだよ!!隠していい?いいの?隠すよ?
佐竹がふーんなんて言ってる間におずおずと背中を向けて胸を隠す。
「まぁ今更だけどなぁ」
そんな私を見て、くくくと喉を鳴らしながら後ろから抱きしめた。
「耳真っ赤。」
そら私でも恥ずかしいものは恥ずかしい。明るいところで裸体をさらすことなんか子供の時以来だ。
顔を上げられないでいると、うなじに温かいものが触れる。
ちゅっと音を立てながら繰り返されるその感触に、唇をつけられていることを悟った。
「……っ」
シャワーの水が床を叩きつける、ザーっという音と、リップノイズだけが響く。
肩を抱きこまれるように男の腕が回っているため、動くこともできない。
首筋から肩、背骨にそれぞれ何度もキスを落とされる。
(この人なんでキスするんだろう…)
キスの音が聞こえなくなると「上、向いて。」と耳元でまたちゅっと音がした。
恐る恐る上を向こうと頭を上げると、顎にそっと触れられちょっと後ろ向きに首を上げられた。
男の目が近くにある。
熱がこもったようなその視線に目が離せなくなる。
唇に柔らかいものが当たり、ぬるっと唇が濡れたきがした。
「開けて」
何が起きたのか、わからない。
息が…できない。
「……はっ」
酸素を体内に取り込むためにわずかに開けたはずの唇の間に、
ぺろぺろと表面を探るように舐めていた舌が、間髪入れずに入り込んできた。
ゆっくりと…でも噛みつくように荒く、口内を蹂躙される。
ちゅくっ。ちゅっ。
男は薄く目を開けて私の様子を伺いながら、でも、「逃がす気はない」と言ったその唇で、舌で、
私の口内を犯す。
「んぅ……んっ……」
望んでいない私の声が漏れる。
舌を吸われ、上あごを男の舌で撫でられ、溜まる唾液は否応なしに飲み込むしかなく…
「…っは……」
私の唇が解放されたのは舌がしびれるほど蹂躙された後だった。
私の体にまかれていた男の腕が離れ、キュっとシャワーのノブが閉められた。
お風呂の淵に座った佐竹を目で追いながら「…しつこい男は嫌われるって言われませんでした?」と憎まれ口を吐く。
「俺はしつこいぞぉ、覚悟したらいい」
ニヤついた笑顔を向けながら放つ、揶揄うような発言に間髪入れずに私は告げる。
「そんな覚悟はしたくないです」
即答だ。
超やだ。
ヤクザがしつこいとか、本格的に恐怖だ。
「こっち。」
するっと私の手を取り、男の右足をまたぐように座らされ、右腕は私を支えるように腰に手を回す。
(行動がスマートといえばスマートだが、体勢は変態だ。変態は当たり前のように変態なことをするんだな…)
眉根を寄せ、顔面だけで抗議する。
が、なぜか嬉しそうにニヤニヤとする男の顔は変わらない。
私の膨らむ右胸をあいている手で下から持ち上げるようにふにふにと触り、ツーブロックの頭がその頂に埋まる。
口に含まれる右胸の突起の感触に、ビクっと体が反応してしまう。
反射的に避けようと後ろに反らせようとするが、男の右腕に阻まれる。
「……っ」
ちゅぅ、じゅる、ちゅっ
と音を鳴らしながら、男の舌で転がされ、つぶされ、吸われ、時折チリっと歯を立てられ
さっきまで私の口内を弄んでいた男の唇と舌で、次はその小さな突起を弄る。
飽きることなくちゅぱちゅぱと貪られる右胸の小さな突起が熱を持ち始め、硬さを持ち、主張を始めた。
(…声でそう…やだっ)
ジン…と私の下半身が痺れる。
なんで、この人は私を愛撫するのだろうか。
私の腰に当てあてられていた男の右手も、手の届く範囲をゆっくりと、優しく、触れる程度の感触で撫でている。
ゾクゾクする……
ビリビリと感じる胸の頂と、ジンジンと熱が篭る下半身と、ゾワっとする男が撫でる肌の感触。
自分の体が自分のものでなくなったように感じた。
(怖いっ……)
私の体に何が起きているのか。
佐竹が触れる場所が熱い。
お腹の奥に熱が篭っている感じがする。
初めての感覚に私は焦り始める。
したいだけならこんなことしなくていい。
自分の体が自分の気持ちに反して、こんなに反応するなんて知らなかった。
「っあの!」
急に叫ぶように声を上げた私の顔を下からのぞき
ゆっくりと口を放した。
「なに?」
「あのっ、前戯…いらないです」
男は眉根を寄せる。
「なんで?」
「しっ、したいなら、早くしてくださって大丈夫ですっ」
「気持ちよくしなくていいの?こんなにぷっくりしたのに?」
「っ!!」
「こっちも…ほら、濡れてるぜ?」
ちゅっとしっかりと主張をしている胸の頂にキスをされ
ふぅーと息をかけられ、なんとも言えないくすぐったさに、私はビクっと体を震わせる。
さらに、佐竹が右足をトントンと上下に揺さぶり、反動で座らされていた私が少し跳ねる。と同時に水音がした。
その音が自分の体内から出た淫液だなんて考えたくもなくて
この行為を1分でも1秒でも早く終わらせるために
「私のっ……気持ちがいいとかよくないとか、どうでもいいので……」
入れるなら早く入れてと、言外に訴える。
風呂に入るように促され、本人は外にでて扉を閉めた。
脱衣所に残された私は、ひとりため息をつく。
この後確実に起こるであろう、情事に嫌気がさした。
三嶋はともかく、財田と佐竹は自分を組み敷くためにここに連れてきたのは確実になったからだ。
なんで世の男どもはこんなにサルなのだろうか。
高ぶった肉欲の処理をしたい気持ちはあるのだろう。
彼らの職業はそういうことも多分あると思う。
知らないけど。
やりたいだけなら需要と供給が合致するところで合意の元にイタせばいいのに
なんで合意がない相手とやろうと思うんだろうか…
(ガチで特殊な性癖なんだろうか…ドエムなのかドエスなのかロリコンなのか知らんけども…)
また一つため息をついて
今すぐに逃げるなんていう現実味のないことはもうできない。
お風呂に入らずに体を見せるのも不衛生だし自分も気持ち悪い。
諦めて服を脱ぎ棄てお風呂に入りシャワーに手をかける。
髪から水がしたたれ落ち、また一つ息を吐いた。
(理解ができないなぁ…)
肉欲と、その相手に自分が欲されることに。
まぁいいや。
さっさと終わらせてもらおう。
(もう疲れたよ‥パトラッシュ…)
「何やってんだ…?」
急に背後から声をかけられ
ビクンと体が揺れた。
「…急に背後から声かけないでください。心臓が口からでて死んじゃうじゃないですか」
「心臓が口から出ることねぇから大丈夫だわ」
「普通に大男に背後に立たれるだけでも私には恐怖なので」
「おまえちっせぇもんなぁ…」
うるさいです…と下を向きながらつぶやいて、はっと気づいた。
(私裸じゃんか!!!!)
まてまてまてまて
裸だった裸!!!
そりゃお風呂ですもんねこれからナニをイタすつもりでいるならハダカでもしかたないよね、わかるわかるんだけれどもそうじゃないんだよなんていうかああああああああ
下を向いたままプチパニック。
「てか、お前隠そうともしねぇんだな」
「……」
隠したいんだよ!!隠していい?いいの?隠すよ?
佐竹がふーんなんて言ってる間におずおずと背中を向けて胸を隠す。
「まぁ今更だけどなぁ」
そんな私を見て、くくくと喉を鳴らしながら後ろから抱きしめた。
「耳真っ赤。」
そら私でも恥ずかしいものは恥ずかしい。明るいところで裸体をさらすことなんか子供の時以来だ。
顔を上げられないでいると、うなじに温かいものが触れる。
ちゅっと音を立てながら繰り返されるその感触に、唇をつけられていることを悟った。
「……っ」
シャワーの水が床を叩きつける、ザーっという音と、リップノイズだけが響く。
肩を抱きこまれるように男の腕が回っているため、動くこともできない。
首筋から肩、背骨にそれぞれ何度もキスを落とされる。
(この人なんでキスするんだろう…)
キスの音が聞こえなくなると「上、向いて。」と耳元でまたちゅっと音がした。
恐る恐る上を向こうと頭を上げると、顎にそっと触れられちょっと後ろ向きに首を上げられた。
男の目が近くにある。
熱がこもったようなその視線に目が離せなくなる。
唇に柔らかいものが当たり、ぬるっと唇が濡れたきがした。
「開けて」
何が起きたのか、わからない。
息が…できない。
「……はっ」
酸素を体内に取り込むためにわずかに開けたはずの唇の間に、
ぺろぺろと表面を探るように舐めていた舌が、間髪入れずに入り込んできた。
ゆっくりと…でも噛みつくように荒く、口内を蹂躙される。
ちゅくっ。ちゅっ。
男は薄く目を開けて私の様子を伺いながら、でも、「逃がす気はない」と言ったその唇で、舌で、
私の口内を犯す。
「んぅ……んっ……」
望んでいない私の声が漏れる。
舌を吸われ、上あごを男の舌で撫でられ、溜まる唾液は否応なしに飲み込むしかなく…
「…っは……」
私の唇が解放されたのは舌がしびれるほど蹂躙された後だった。
私の体にまかれていた男の腕が離れ、キュっとシャワーのノブが閉められた。
お風呂の淵に座った佐竹を目で追いながら「…しつこい男は嫌われるって言われませんでした?」と憎まれ口を吐く。
「俺はしつこいぞぉ、覚悟したらいい」
ニヤついた笑顔を向けながら放つ、揶揄うような発言に間髪入れずに私は告げる。
「そんな覚悟はしたくないです」
即答だ。
超やだ。
ヤクザがしつこいとか、本格的に恐怖だ。
「こっち。」
するっと私の手を取り、男の右足をまたぐように座らされ、右腕は私を支えるように腰に手を回す。
(行動がスマートといえばスマートだが、体勢は変態だ。変態は当たり前のように変態なことをするんだな…)
眉根を寄せ、顔面だけで抗議する。
が、なぜか嬉しそうにニヤニヤとする男の顔は変わらない。
私の膨らむ右胸をあいている手で下から持ち上げるようにふにふにと触り、ツーブロックの頭がその頂に埋まる。
口に含まれる右胸の突起の感触に、ビクっと体が反応してしまう。
反射的に避けようと後ろに反らせようとするが、男の右腕に阻まれる。
「……っ」
ちゅぅ、じゅる、ちゅっ
と音を鳴らしながら、男の舌で転がされ、つぶされ、吸われ、時折チリっと歯を立てられ
さっきまで私の口内を弄んでいた男の唇と舌で、次はその小さな突起を弄る。
飽きることなくちゅぱちゅぱと貪られる右胸の小さな突起が熱を持ち始め、硬さを持ち、主張を始めた。
(…声でそう…やだっ)
ジン…と私の下半身が痺れる。
なんで、この人は私を愛撫するのだろうか。
私の腰に当てあてられていた男の右手も、手の届く範囲をゆっくりと、優しく、触れる程度の感触で撫でている。
ゾクゾクする……
ビリビリと感じる胸の頂と、ジンジンと熱が篭る下半身と、ゾワっとする男が撫でる肌の感触。
自分の体が自分のものでなくなったように感じた。
(怖いっ……)
私の体に何が起きているのか。
佐竹が触れる場所が熱い。
お腹の奥に熱が篭っている感じがする。
初めての感覚に私は焦り始める。
したいだけならこんなことしなくていい。
自分の体が自分の気持ちに反して、こんなに反応するなんて知らなかった。
「っあの!」
急に叫ぶように声を上げた私の顔を下からのぞき
ゆっくりと口を放した。
「なに?」
「あのっ、前戯…いらないです」
男は眉根を寄せる。
「なんで?」
「しっ、したいなら、早くしてくださって大丈夫ですっ」
「気持ちよくしなくていいの?こんなにぷっくりしたのに?」
「っ!!」
「こっちも…ほら、濡れてるぜ?」
ちゅっとしっかりと主張をしている胸の頂にキスをされ
ふぅーと息をかけられ、なんとも言えないくすぐったさに、私はビクっと体を震わせる。
さらに、佐竹が右足をトントンと上下に揺さぶり、反動で座らされていた私が少し跳ねる。と同時に水音がした。
その音が自分の体内から出た淫液だなんて考えたくもなくて
この行為を1分でも1秒でも早く終わらせるために
「私のっ……気持ちがいいとかよくないとか、どうでもいいので……」
入れるなら早く入れてと、言外に訴える。
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