23 / 38
二章 人間での生活
第一話 チンピラ(強め)に絡まれた件
しおりを挟む
森のなかにて。
(なんでこんなことになったんだろう)
そう思いながら弘樹は目の前に横たわるおじいさんを見ていた。それは数分ほど遡る。
◇
弘樹は地上にやってきてテンションが高くなっていた。
やったぞ,やってきたぞ,地上。それにしても転移門ていうくらいだから門なのかと思ったけど,魔法陣なんだな。そこは少し残念だ。
「そうですね。私も初めて見ました。そうだ,マスターには一つ大事なことを言い忘れていました」
ん?
(それは私はしゃべる感じじゃなくて心の中に話しかける感じで弘樹に話かけることにします)
分かったが,それはなんでだ。俺的にはあんまり変わってない気がするんだが。
(そんなことないですよ。むしろかなり変わっていますよ。これの方が私的に楽なんです)
お,おう。そうか。ならしょうがないな。ま,俺的にはあんま変わらないから行くか。
そう言って俺は歩き出す。こうして,俺たちのダンジョン生活が終わり,新しいステージへと行くのであった。
太陽の光,まぶしいな。これは最高に気持ちいいぞ。ほんと,今までなんでこんなに気持ちいいと気づかなかったんだろ。はあ,ほんとに幸せだ。
だが,そんな弘樹の愉快な気持ちを打ち砕くかのようになんの前触れもなくそいつはその場に出現した。
「あなたが弘樹殿ですな」
「はい? そうですが⋯⋯。て,誰だお前」
俺が底を見るとそこには初老のおじさんが立っていた。
これは,ラノベである,最強のおじいちゃんではないか。きっと剣聖のお嫁さんとか,英雄王の師匠だったりするんだろうな。
「これは失礼。私は炎竜王軍幹部のシャルドと申します。以後,お見知りおきを」
そしてそのシャルドと名乗った人物はきれいにお辞儀をした。
(マスター,警告します。こいつは敵に回さないほうがいいです。おそらく相当強いです)
そんなに強いのか。俺にはよくわからないんだが。だが俺のラノベセンサーでも最強の一角って出てるぞ。
(ええ。最大限警戒をしてください。それに今唐突に現れましたよね。それ自体が異常です。第一何の目的で⋯⋯)
んー。確かにこの人の目的が分からないな。そして俺はどうしてここに来たかシャルドさんに尋ねた。だがシャルドさんは質問した俺に驚いているようだ。
「ほう,私相手に,この肩書を持つ相手に全くひるみませんか」
あ,俺が自己紹介してないじゃん。
「あ,言い忘れていました。俺は弘樹。今は訳あってドラゴンやってます。あんたは竜王軍の幹部って言ってましたけど偉いんでしょ。そんな人がなぜ俺に会いに来たんですか」
「ほう。竜王軍を知らないのですか」
「はい。すいません。俺知識があまりないものでして」
な,話しかけてみれば案外いい人だろ。警戒する必要なんてないさ。
(そうはいってもですね,いつ殺されるかわかんないんですよ)
「まあ,いいでしょう。私の目的でしたか。単刀直入に言います。あなたが竜王決定戦に出場することになりました。おめでとうございます」
「え,竜王決定戦?」
(まさかっ。あの竜王決定戦に)
お。知ってるのか。
(はい。知っています。まあ,簡単に言うなら竜王を決定する大会ですね。ですがその大会は危険です。出場を取り下げてください)
そうか。そんなに言うなら分かっよ。面白そうだったのにな。
「あの,すいません。その竜王決定戦の俺の出場を取り下げてもらってもいいですか」
その瞬間,シャルドから殺気が漏れる。
「ほう。竜王決定戦の出場を取り下げる,と。分かりました。それでは,あなたには今この場で死んでもらいますね」
「はい?」
(はい?)
そう言うとシャルドからあふれんばかりの魔力が放出される。そしてそれはシャルドの体を覆ったかと思うと一気に膨らみ大型トラックほどの大きさになった。
「あなたには期待していたのですが,それも私の目が曇っていたということですかね。それではさようなら,トカゲさん」
「はーー。どういうことだよ。出場断ったらその場で殺すって。それに俺はもうトカゲじゃないぞ。立派な龍だぞ」
「そんな貧弱な見た目で,魔力で龍ですと。笑わせる。一撃で終わらせます」
そういうとシャルドは魔力を練り上げる。
(マスター,逃げてください。こいつは危険です)
言われなくても逃げるさ。だけどこいつに俺勝てる気がするんだけどな。
(何馬鹿なこと言ってるんですか。こいつに勝てるわけがないでしょ)
いや,物は試しだ。やってみよう。だめなら逃げればいいさ。
(わかりましたよ。サポートはしますよ。やればいいんでしょ,やれば)
そういうこった。
「なあ,おまえ。シェルドだったよな。何があったのかは知らないが俺に敵対するというのであれば俺はお前を叩きつぶす」
「ほう。やれるもんならやってみろ。このトカゲが」
「じゃあ,遠慮なく行かせてもらうぜ。まずは様子見だ。灼熱の息吹」
瞬間,俺から圧倒的な炎が放出される。俺の魔法だ。一瞬で空を埋め尽くしたそれは,そこにいた一匹の龍を飲み込もうとするが,
「笑止千万。ぬるい,ぬるいわ」
シャルドには傷一つつけられていないようだった。
おいおい,嘘だろ。これを避けられることはあるかもと思っていたが,まさか直撃して無傷だとは。
「それでは次はこちらから行かせてもらおう。ぬん」
そう言うとシャルドは空高く飛びあ上がった。
シャルドは地上にいる弘樹が米粒ほどにしか見えない高さまで来るとピタっと止まりおもむろに口を開けた。
「本物のブレスとやらを見せつけてろう。これぞわが最強のブレス,竜獄の不滅炎ドラゴ・インフェルノ」
それは対龍に置いて無類の強さを誇る圧倒的なブレス。シャルドの口から数多の炎が飛び出し,空中でいくつもに分裂しながら俺を焼き尽くさんとする。まさに地獄。対して俺はいまだ地上にとどまったまま。
「あまりの迫力に腰でも抜けたか。儂のこの攻撃を食らって死ねるんだからせいぜい幸運に思うんだな」
あまりにも絶体絶命。だが,その時弘樹が取った行動は誰にも予想できなかった。
「炎神加速フル・ターボ」
弘樹がそう呟くと炎が体を覆う。これは炎神に改良を入れた魔法だ。その名の通り炎神より攻撃力は劣るが加速力は大幅に上回っていた。
「待たせたな,シャルドの爺さん。こっからが本当の勝負だよ」
(空中からの炎塊,その数は10をゆうに超えています。あと0.15後に接触します)
「了解。すべてかわすぞ」
(わかりました)
さて,俺はどこまでいけるかな。いや,違うな。炎の球は俺にどこまで追いつけるかな。
弘樹は加速した。弘樹の行ったことはただ加速したのだ。ただ,その上昇値が異常であった。その速度は一気に亜音速にまで登り,みるみる炎の球をかわしていく。
右,左,次はもっかい右。見えた。シャルドの爺さんだ。だが灼熱の息吹は通じなかった。なら,これでもくらえ。
「体当たり,だーー」
そう,体当たりである。だが,この場の弘樹の選択はおそらく最善であっただろう。なぜなら,弘樹は知らないが高位の龍というのは必ずと言っていいほど魔法耐性を持っているからだ。魔法で彼らにダメージを与えるのは今の弘樹の魔力をもってしても不可能だろう。
だが,それに引き換え龍は物理攻撃には弱い。弱いと言っても彼らの硬い鱗を突破できなければかすり傷すらつけられないが。そういう意味で弘樹の取った攻撃は最善であった。しかし,この状況で体当たりという大ぶりで当たりにくい攻撃をしても避けられるのがおちであった。だが,シャルドはそれをしなかった。
「ふん。そんな体当たりなど儂には効かん。衝撃を受け止めたうえで反撃してやる」
そしてシャルドは受け止めようとしてしまった。そう,この怠慢こそが彼の唯一の弱点でありミスであった。
ーーーズゴォーン。
龍と龍がぶつかり合い,その接触部では圧倒的な物理エネルギーが容赦なくもう片方に注がれた。つまり何が言いたいのかというと,
「な,なぜだ。なぜ貴様はそれだけのダメージを食らっておきながら平然としていられるんだ」
シャルドが負けた,ということであった。シャルドはそういうと空中で意識を手離し,重力に従って落下していく。
(なんでこんなことになったんだろう)
そう思いながら弘樹は目の前に横たわるおじいさんを見ていた。それは数分ほど遡る。
◇
弘樹は地上にやってきてテンションが高くなっていた。
やったぞ,やってきたぞ,地上。それにしても転移門ていうくらいだから門なのかと思ったけど,魔法陣なんだな。そこは少し残念だ。
「そうですね。私も初めて見ました。そうだ,マスターには一つ大事なことを言い忘れていました」
ん?
(それは私はしゃべる感じじゃなくて心の中に話しかける感じで弘樹に話かけることにします)
分かったが,それはなんでだ。俺的にはあんまり変わってない気がするんだが。
(そんなことないですよ。むしろかなり変わっていますよ。これの方が私的に楽なんです)
お,おう。そうか。ならしょうがないな。ま,俺的にはあんま変わらないから行くか。
そう言って俺は歩き出す。こうして,俺たちのダンジョン生活が終わり,新しいステージへと行くのであった。
太陽の光,まぶしいな。これは最高に気持ちいいぞ。ほんと,今までなんでこんなに気持ちいいと気づかなかったんだろ。はあ,ほんとに幸せだ。
だが,そんな弘樹の愉快な気持ちを打ち砕くかのようになんの前触れもなくそいつはその場に出現した。
「あなたが弘樹殿ですな」
「はい? そうですが⋯⋯。て,誰だお前」
俺が底を見るとそこには初老のおじさんが立っていた。
これは,ラノベである,最強のおじいちゃんではないか。きっと剣聖のお嫁さんとか,英雄王の師匠だったりするんだろうな。
「これは失礼。私は炎竜王軍幹部のシャルドと申します。以後,お見知りおきを」
そしてそのシャルドと名乗った人物はきれいにお辞儀をした。
(マスター,警告します。こいつは敵に回さないほうがいいです。おそらく相当強いです)
そんなに強いのか。俺にはよくわからないんだが。だが俺のラノベセンサーでも最強の一角って出てるぞ。
(ええ。最大限警戒をしてください。それに今唐突に現れましたよね。それ自体が異常です。第一何の目的で⋯⋯)
んー。確かにこの人の目的が分からないな。そして俺はどうしてここに来たかシャルドさんに尋ねた。だがシャルドさんは質問した俺に驚いているようだ。
「ほう,私相手に,この肩書を持つ相手に全くひるみませんか」
あ,俺が自己紹介してないじゃん。
「あ,言い忘れていました。俺は弘樹。今は訳あってドラゴンやってます。あんたは竜王軍の幹部って言ってましたけど偉いんでしょ。そんな人がなぜ俺に会いに来たんですか」
「ほう。竜王軍を知らないのですか」
「はい。すいません。俺知識があまりないものでして」
な,話しかけてみれば案外いい人だろ。警戒する必要なんてないさ。
(そうはいってもですね,いつ殺されるかわかんないんですよ)
「まあ,いいでしょう。私の目的でしたか。単刀直入に言います。あなたが竜王決定戦に出場することになりました。おめでとうございます」
「え,竜王決定戦?」
(まさかっ。あの竜王決定戦に)
お。知ってるのか。
(はい。知っています。まあ,簡単に言うなら竜王を決定する大会ですね。ですがその大会は危険です。出場を取り下げてください)
そうか。そんなに言うなら分かっよ。面白そうだったのにな。
「あの,すいません。その竜王決定戦の俺の出場を取り下げてもらってもいいですか」
その瞬間,シャルドから殺気が漏れる。
「ほう。竜王決定戦の出場を取り下げる,と。分かりました。それでは,あなたには今この場で死んでもらいますね」
「はい?」
(はい?)
そう言うとシャルドからあふれんばかりの魔力が放出される。そしてそれはシャルドの体を覆ったかと思うと一気に膨らみ大型トラックほどの大きさになった。
「あなたには期待していたのですが,それも私の目が曇っていたということですかね。それではさようなら,トカゲさん」
「はーー。どういうことだよ。出場断ったらその場で殺すって。それに俺はもうトカゲじゃないぞ。立派な龍だぞ」
「そんな貧弱な見た目で,魔力で龍ですと。笑わせる。一撃で終わらせます」
そういうとシャルドは魔力を練り上げる。
(マスター,逃げてください。こいつは危険です)
言われなくても逃げるさ。だけどこいつに俺勝てる気がするんだけどな。
(何馬鹿なこと言ってるんですか。こいつに勝てるわけがないでしょ)
いや,物は試しだ。やってみよう。だめなら逃げればいいさ。
(わかりましたよ。サポートはしますよ。やればいいんでしょ,やれば)
そういうこった。
「なあ,おまえ。シェルドだったよな。何があったのかは知らないが俺に敵対するというのであれば俺はお前を叩きつぶす」
「ほう。やれるもんならやってみろ。このトカゲが」
「じゃあ,遠慮なく行かせてもらうぜ。まずは様子見だ。灼熱の息吹」
瞬間,俺から圧倒的な炎が放出される。俺の魔法だ。一瞬で空を埋め尽くしたそれは,そこにいた一匹の龍を飲み込もうとするが,
「笑止千万。ぬるい,ぬるいわ」
シャルドには傷一つつけられていないようだった。
おいおい,嘘だろ。これを避けられることはあるかもと思っていたが,まさか直撃して無傷だとは。
「それでは次はこちらから行かせてもらおう。ぬん」
そう言うとシャルドは空高く飛びあ上がった。
シャルドは地上にいる弘樹が米粒ほどにしか見えない高さまで来るとピタっと止まりおもむろに口を開けた。
「本物のブレスとやらを見せつけてろう。これぞわが最強のブレス,竜獄の不滅炎ドラゴ・インフェルノ」
それは対龍に置いて無類の強さを誇る圧倒的なブレス。シャルドの口から数多の炎が飛び出し,空中でいくつもに分裂しながら俺を焼き尽くさんとする。まさに地獄。対して俺はいまだ地上にとどまったまま。
「あまりの迫力に腰でも抜けたか。儂のこの攻撃を食らって死ねるんだからせいぜい幸運に思うんだな」
あまりにも絶体絶命。だが,その時弘樹が取った行動は誰にも予想できなかった。
「炎神加速フル・ターボ」
弘樹がそう呟くと炎が体を覆う。これは炎神に改良を入れた魔法だ。その名の通り炎神より攻撃力は劣るが加速力は大幅に上回っていた。
「待たせたな,シャルドの爺さん。こっからが本当の勝負だよ」
(空中からの炎塊,その数は10をゆうに超えています。あと0.15後に接触します)
「了解。すべてかわすぞ」
(わかりました)
さて,俺はどこまでいけるかな。いや,違うな。炎の球は俺にどこまで追いつけるかな。
弘樹は加速した。弘樹の行ったことはただ加速したのだ。ただ,その上昇値が異常であった。その速度は一気に亜音速にまで登り,みるみる炎の球をかわしていく。
右,左,次はもっかい右。見えた。シャルドの爺さんだ。だが灼熱の息吹は通じなかった。なら,これでもくらえ。
「体当たり,だーー」
そう,体当たりである。だが,この場の弘樹の選択はおそらく最善であっただろう。なぜなら,弘樹は知らないが高位の龍というのは必ずと言っていいほど魔法耐性を持っているからだ。魔法で彼らにダメージを与えるのは今の弘樹の魔力をもってしても不可能だろう。
だが,それに引き換え龍は物理攻撃には弱い。弱いと言っても彼らの硬い鱗を突破できなければかすり傷すらつけられないが。そういう意味で弘樹の取った攻撃は最善であった。しかし,この状況で体当たりという大ぶりで当たりにくい攻撃をしても避けられるのがおちであった。だが,シャルドはそれをしなかった。
「ふん。そんな体当たりなど儂には効かん。衝撃を受け止めたうえで反撃してやる」
そしてシャルドは受け止めようとしてしまった。そう,この怠慢こそが彼の唯一の弱点でありミスであった。
ーーーズゴォーン。
龍と龍がぶつかり合い,その接触部では圧倒的な物理エネルギーが容赦なくもう片方に注がれた。つまり何が言いたいのかというと,
「な,なぜだ。なぜ貴様はそれだけのダメージを食らっておきながら平然としていられるんだ」
シャルドが負けた,ということであった。シャルドはそういうと空中で意識を手離し,重力に従って落下していく。
0
お気に入りに追加
808
あなたにおすすめの小説
狂乱令嬢ニア・リストン
南野海風
ファンタジー
この時代において、最も新しき英雄の名は、これから記されることになります。
素手で魔獣を屠る、血雨を歩く者。
傷つき倒れる者を助ける、白き癒し手。
堅牢なる鎧さえ意味をなさない、騎士殺し。
ただただ死闘を求める、自殺願望者。
ほかにも暴走お嬢様、爆走天使、暴虐の姫君、破滅の舞踏、などなど。
様々な異名で呼ばれた彼女ですが、やはり一番有名なのは「狂乱令嬢」の名。
彼女の名は、これより歴史書の一ページに刻まれることになります。
英雄の名に相応しい狂乱令嬢の、華麗なる戦いの記録。
そして、望まないまでも拒む理由もなく歩を進めた、偶像の軌跡。
狂乱令嬢ニア・リストン。
彼女の物語は、とある夜から始まりました。
とあるおっさんのVRMMO活動記
椎名ほわほわ
ファンタジー
VRMMORPGが普及した世界。
念のため申し上げますが戦闘も生産もあります。
戦闘は生々しい表現も含みます。
のんびりする時もあるし、えぐい戦闘もあります。
また一話一話が3000文字ぐらいの日記帳ぐらいの分量であり
一人の冒険者の一日の活動記録を覗く、ぐらいの感覚が
お好みではない場合は読まれないほうがよろしいと思われます。
また、このお話の舞台となっているVRMMOはクリアする事や
無双する事が目的ではなく、冒険し生きていくもう1つの人生が
テーマとなっているVRMMOですので、極端に戦闘続きという
事もございません。
また、転生物やデスゲームなどに変化することもございませんので、そのようなお話がお好みの方は読まれないほうが良いと思われます。
錬金術師カレンはもう妥協しません
山梨ネコ
ファンタジー
「おまえとの婚約は破棄させてもらう」
前は病弱だったものの今は現在エリート街道を驀進中の婚約者に捨てられた、Fランク錬金術師のカレン。
病弱な頃、支えてあげたのは誰だと思っているのか。
自棄酒に溺れたカレンは、弾みでとんでもない条件を付けてとある依頼を受けてしまう。
それは『血筋の祝福』という、受け継いだ膨大な魔力によって苦しむ呪いにかかった甥っ子を救ってほしいという貴族からの依頼だった。
依頼内容はともかくとして問題は、報酬は思いのままというその依頼に、達成報酬としてカレンが依頼人との結婚を望んでしまったことだった。
王都で今一番結婚したい男、ユリウス・エーレルト。
前世も今世も妥協して付き合ったはずの男に振られたカレンは、もう妥協はするまいと、美しく強く家柄がいいという、三国一の男を所望してしまったのだった。
ともかくは依頼達成のため、錬金術師としてカレンはポーションを作り出す。
仕事を通じて様々な人々と関わりながら、カレンの心境に変化が訪れていく。
錬金術師カレンの新しい人生が幕を開ける。
※小説家になろうにも投稿中。
1番じゃない方が幸せですから
cyaru
ファンタジー
何時だって誰かの一番にはなれないルビーはしがない子爵令嬢。
家で両親が可愛がるのは妹のアジメスト。稀有な癒しの力を持つアジメストを両親は可愛がるが自覚は無い様で「姉妹を差別したことや差をつけた事はない」と言い張る。
しかし学問所に行きたいと言ったルビーは行かせてもらえなかったが、アジメストが行きたいと言えば両親は借金をして遠い学問所に寮生としてアジメストを通わせる。
婚約者だって遠い町まで行ってアジメストには伯爵子息との婚約を結んだが、ルビーには「平民なら数が多いから石でも投げて当たった人と結婚すればいい」という始末。
何かあれば「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」と言われ続けてきたルビーは決めた。
「私、王都に出て働く。家族を捨てるわ」
王都に行くために資金をコツコツと貯めるルビー。
ある日、領主であるコハマ侯爵がやってきた。
コハマ侯爵家の養女となって、ルワード公爵家のエクセに娘の代わりに嫁いでほしいというのだ。
断るも何もない。ルビーの両親は「小姑になるルビーがいたらアジメストが結婚をしても障害になる」と快諾してしまった。
王都に向かい、コハマ侯爵家の養女となったルビー。
ルワード家のエクセに嫁いだのだが、初夜に禁句が飛び出した。
「僕には愛する人がいる。君を愛する事はないが書面上の妻であることは認める。邪魔にならない範囲で息を潜めて自由にしてくれていい」
公爵夫人になりたかったわけじゃない。
ただ夫なら妻を1番に考えてくれるんじゃないかと思っただけ。
ルビーは邪魔にならない範囲で自由に過ごす事にした。
10月4日から3日間、続編投稿します
伴ってカテゴリーがファンタジー、短編が長編に変更になります。
★↑例の如く恐ろしく省略してますがコメディのようなものです。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
レジェンドテイマー ~異世界に召喚されて勇者じゃないから棄てられたけど、絶対に元の世界に帰ると誓う男の物語~
裏影P
ファンタジー
【2022/9/1 一章二章大幅改稿しました。三章作成中です】
宝くじで一等十億円に当選した運河京太郎は、突然異世界に召喚されてしまう。
異世界に召喚された京太郎だったが、京太郎は既に百人以上召喚されているテイマーというクラスだったため、不要と判断されてかえされることになる。
元の世界に帰してくれると思っていた京太郎だったが、その先は死の危険が蔓延る異世界の森だった。
そこで出会った瀕死の蜘蛛の魔物と遭遇し、運よくテイムすることに成功する。
大精霊のウンディーネなど、個性溢れすぎる尖った魔物たちをテイムしていく京太郎だが、自分が元の世界に帰るときにテイムした魔物たちのことや、突然降って湧いた様な強大な力や、伝説級のスキルの存在に葛藤していく。
持っている力に振り回されぬよう、京太郎自身も力に負けない精神力を鍛えようと決意していき、絶対に元の世界に帰ることを胸に、テイマーとして異世界を生き延びていく。
※カクヨム・小説家になろうにて同時掲載中です。
趣味を極めて自由に生きろ! ただし、神々は愛し子に異世界改革をお望みです
紫南
ファンタジー
魔法が衰退し、魔導具の補助なしに扱うことが出来なくなった世界。
公爵家の第二子として生まれたフィルズは、幼い頃から断片的に前世の記憶を夢で見ていた。
そのため、精神的にも早熟で、正妻とフィルズの母である第二夫人との折り合いの悪さに辟易する毎日。
ストレス解消のため、趣味だったパズル、プラモなどなど、細かい工作がしたいと、密かな不満が募っていく。
そこで、変身セットで身分を隠して活動開始。
自立心が高く、早々に冒険者の身分を手に入れ、コソコソと独自の魔導具を開発して、日々の暮らしに便利さを追加していく。
そんな中、この世界の神々から使命を与えられてーーー?
口は悪いが、見た目は母親似の美少女!?
ハイスペックな少年が世界を変えていく!
異世界改革ファンタジー!
息抜きに始めた作品です。
みなさんも息抜きにどうぞ◎
肩肘張らずに気楽に楽しんでほしい作品です!
ご期待に沿えず、誠に申し訳ございません
野村にれ
恋愛
人としての限界に達していたヨルレアンは、
婚約者であるエルドール第二王子殿下に理不尽とも思える注意を受け、
話の流れから婚約を解消という話にまでなった。
ヨルレアンは自分の立場のために頑張っていたが、
絶対に婚約を解消しようと拳を上げる。
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる