21 / 27
−20−
しおりを挟む
……
3曲目の最後も派手にキメ、無事、ドレスの披露が終わってホッとすると
「次は私ですよ」と、休むひまなく第2王子に手を取られホールの中央に連れていかれる。
「本当にカイ兄と10曲は踊れるんだね」
「1年間、ブートキャンプしましたから」
「カイ兄のブートキャンプ...普通の軍隊よりスパルタだったでしょうに」
呆れて第2王子が言う。
「何度も吐きましたね」
「ああ、それで君はコルセットしていないのか」
「カイお姉様、コルセットが嫌いなんですって。私も嫌いなんですけどね」
「コルセットをしていない女性とのダンスってイイネ」
さすさすと、エリカの腰をさすっているので、エリカはキッと睨んで「転ばせますよ。転ばせ方はカイお姉様から教わってます」と言うとパッと手を離しておどけて見せる第2王子の手を取ってエリカがリードし始める。
「オイオイ」
「ふふっ楽しい」
「君は面白いな。私もエリちゃんと呼んでもいいかな」
「えー」
なんだか、とっても嫌だ。
「つれないなー。それじゃ、カイ兄の事をお姉様と呼んでるから私のことは、ケイお兄様と呼んでもいいよ」
「えー。本当のお兄様いるし、辞退してもいいですかね?」
「いや、命令だし」
「えー横暴」
ぷくっと膨れてみせると
「ホント君は面白いね。今度、ゆっくり話してみたいな」
「遠慮しときます」
「王子の命令は素直に従おうかエリちゃん。さて、フィニッシュくらいは、カイ兄に負けないように派手にキメとくか」と、言うなりフワリとエリカを大きく回転させた。
カイお姉様とはまた違ったアクロバティックなと演出にドレスが綺麗に広がり、2人に魅了されていた人達から歓声が上がる。
「これは貸しね」
「いつ王宮に来るかは分からないけど、その時は、ケイお兄様のところにお伺いしますね」
綺麗なカテーシーで挨拶すると「ガッテンシー、ぷぷぷ」と笑いながら行ってしまう。失礼な、今のは、ちゃんとカテーシーでしょうがとプンプンしているとカイお姉様が飲み物を持ってやってくる。
3曲目の最後も派手にキメ、無事、ドレスの披露が終わってホッとすると
「次は私ですよ」と、休むひまなく第2王子に手を取られホールの中央に連れていかれる。
「本当にカイ兄と10曲は踊れるんだね」
「1年間、ブートキャンプしましたから」
「カイ兄のブートキャンプ...普通の軍隊よりスパルタだったでしょうに」
呆れて第2王子が言う。
「何度も吐きましたね」
「ああ、それで君はコルセットしていないのか」
「カイお姉様、コルセットが嫌いなんですって。私も嫌いなんですけどね」
「コルセットをしていない女性とのダンスってイイネ」
さすさすと、エリカの腰をさすっているので、エリカはキッと睨んで「転ばせますよ。転ばせ方はカイお姉様から教わってます」と言うとパッと手を離しておどけて見せる第2王子の手を取ってエリカがリードし始める。
「オイオイ」
「ふふっ楽しい」
「君は面白いな。私もエリちゃんと呼んでもいいかな」
「えー」
なんだか、とっても嫌だ。
「つれないなー。それじゃ、カイ兄の事をお姉様と呼んでるから私のことは、ケイお兄様と呼んでもいいよ」
「えー。本当のお兄様いるし、辞退してもいいですかね?」
「いや、命令だし」
「えー横暴」
ぷくっと膨れてみせると
「ホント君は面白いね。今度、ゆっくり話してみたいな」
「遠慮しときます」
「王子の命令は素直に従おうかエリちゃん。さて、フィニッシュくらいは、カイ兄に負けないように派手にキメとくか」と、言うなりフワリとエリカを大きく回転させた。
カイお姉様とはまた違ったアクロバティックなと演出にドレスが綺麗に広がり、2人に魅了されていた人達から歓声が上がる。
「これは貸しね」
「いつ王宮に来るかは分からないけど、その時は、ケイお兄様のところにお伺いしますね」
綺麗なカテーシーで挨拶すると「ガッテンシー、ぷぷぷ」と笑いながら行ってしまう。失礼な、今のは、ちゃんとカテーシーでしょうがとプンプンしているとカイお姉様が飲み物を持ってやってくる。
1
お気に入りに追加
566
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
女官になるはずだった妃
夜空 筒
恋愛
女官になる。
そう聞いていたはずなのに。
あれよあれよという間に、着飾られた私は自国の皇帝の妃の一人になっていた。
しかし、皇帝のお迎えもなく
「忙しいから、もう後宮に入っていいよ」
そんなノリの言葉を彼の側近から賜って後宮入りした私。
秘書省監のならびに本の虫である父を持つ、そんな私も無類の読書好き。
朝議が始まる早朝に、私は父が働く文徳楼に通っている。
そこで好きな著者の本を借りては、殿舎に籠る毎日。
皇帝のお渡りもないし、既に皇后に一番近い妃もいる。
縁付くには程遠い私が、ある日を境に平穏だった日常を壊される羽目になる。
誰とも褥を共にしない皇帝と、女官になるつもりで入ってきた本の虫妃の話。
更新はまばらですが、完結させたいとは思っています。
多分…
夫に離縁が切り出せません
えんどう
恋愛
初めて会った時から無口で無愛想な上に、夫婦となってからもまともな会話は無く身体を重ねてもそれは変わらない。挙げ句の果てに外に女までいるらしい。
妊娠した日にお腹の子供が産まれたら離縁して好きなことをしようと思っていたのだが──。
お父様お母様、お久しぶりです。あの時わたしを捨ててくださりありがとうございます
柚木ゆず
恋愛
ヤニックお父様、ジネットお母様。お久しぶりです。
わたしはアヴァザール伯爵家の長女エマとして生まれ、6歳のころ貴方がたによって隣国に捨てられてしまいましたよね?
当時のわたしにとってお二人は大事な家族で、だからとても辛かった。寂しくて悲しくて、捨てられたわたしは絶望のどん底に落ちていました。
でも。
今は、捨てられてよかったと思っています。
だって、その出来事によってわたしは――。大切な人達と出会い、大好きな人と出逢うことができたのですから。
貴方を捨てるのにこれ以上の理由が必要ですか?
蓮実 アラタ
恋愛
「リズが俺の子を身ごもった」
ある日、夫であるレンヴォルトにそう告げられたリディス。
リズは彼女の一番の親友で、その親友と夫が関係を持っていたことも十分ショックだったが、レンヴォルトはさらに衝撃的な言葉を放つ。
「できれば子どもを産ませて、引き取りたい」
結婚して五年、二人の間に子どもは生まれておらず、伯爵家当主であるレンヴォルトにはいずれ後継者が必要だった。
愛していた相手から裏切り同然の仕打ちを受けたリディスはこの瞬間からレンヴォルトとの離縁を決意。
これからは自分の幸せのために生きると決意した。
そんなリディスの元に隣国からの使者が訪れる。
「迎えに来たよ、リディス」
交わされた幼い日の約束を果たしに来たという幼馴染のユルドは隣国で騎士になっていた。
裏切られ傷ついたリディスが幼馴染の騎士に溺愛されていくまでのお話。
※完結まで書いた短編集消化のための投稿。
小説家になろう様にも掲載しています。アルファポリス先行。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
完結 喪失の花嫁 見知らぬ家族に囲まれて
音爽(ネソウ)
恋愛
ある日、目を覚ますと見知らぬ部屋にいて見覚えがない家族がいた。彼らは「貴女は記憶を失った」と言う。
しかし、本人はしっかり己の事を把握していたし本当の家族のことも覚えていた。
一体どういうことかと彼女は震える……
(完結)王家の血筋の令嬢は路上で孤児のように倒れる
青空一夏
恋愛
父親が亡くなってから実の母と妹に虐げられてきた主人公。冬の雪が舞い落ちる日に、仕事を探してこいと言われて当てもなく歩き回るうちに路上に倒れてしまう。そこから、はじめる意外な展開。
ハッピーエンド。ショートショートなので、あまり入り組んでいない設定です。ご都合主義。
Hotランキング21位(10/28 60,362pt 12:18時点)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる