星の子ども

秋野 木星

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第五章 家での生活2

7/18 8か月になりました

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先日、リノは8か月になりました。

その日、ネムルーが歯医者の予約を入れていたので、ラクーは一時間近くリノと留守番をしたのです。


昼過ぎ、久しぶりにネムルーと二人でリノをお風呂に入れました。
こうやって家のベビーバスに入ったリノを見るのは半月ぶりです。

でかくなってる。
大きいサイズのベビーバスに買い替えたのに、頭がはみ出そうになっています。
そろそろシャワーチェアを探すべきかもしれませんね。

お風呂の後で、14時のミルクを仕掛けて、ネムルーは歯医者に行ったのです。
この時間帯はリノも落ち着いていることが多く、以前もネムルーは買い物などに行っていました。
ラクーはリノのそばで、腰を落ち着けて文庫本を読むつもりでした。

ところが……

お母さんがいなくなったのがわかったのか、リノはすぐに目を覚まし、身体をそらせてピンピンします。
ラクーは、胃瘻から繋がっているミルクチューブに気をつけて、座ったままリノを抱っこしました。
病院から帰ってさらに一回り大きくなったリノは、ずっしりと重くなっています。
特に頭が重たいんですよ。
自分で動けない子は、体重がもろにこちらにかかってくるのです。

抱っこしてもらうとリノは安心して、またぐっすりと眠り始めました。
ばあばは何とか自分の腕や腰の負担を減らそうと、その辺りにあるクッションや座椅子を引っ張って来ました。リノを揺らさないように、手を伸ばしてクッションを取るのはサーカス団員並みの技術を必要とします。

しばらくして寝入ったリノをそぉ~っと布団におろすと、なんとすぐにパッチリと目を開けます。
そしてまた、反り返ってピンピンするんですよー (;´Д`)
こうなると抱っこするしかありません。

これを四回ぐらい繰り返したでしょうか。
ばあばの腰はミシミシいい始めました。

ミルクが終わりかけた頃、ばあばの携帯に電話が入って来ました。
リノを抱いたままズリズリ動いて、やっと携帯を掴んだかと思うと切れたんです。
すると家の電話が鳴り始めました。
と、同時にリノのお尻から、なんとも緩そうな下痢の音が聞こえてきたんです。
どっちをとるべきか悩みましたが、携帯にかけて出なかったらすぐに家の電話にかけるということは、身内の者の緊急の連絡だと思いました。

「リノ、ごめんねー。ちょっと待ってて」

リノをおろして電話に出ると、それはダンナーからだったのです。
内容は「ラクーの叔父さんの家の電話番号を教えて。会社の廃材のいいのが出たから」というものでした。古いものでもなんでも、もらえるものは何でも欲しがる叔父さんが、ダンナーの会社の近くに住んでいるのです。

……そんな用事かい! ヽ(`Д´)ノ

ラクーは脱力しましたね。
でも文句を言ってる場合ではありません。
リノは病院から帰ってから、ずっとウンチがゆるいのです。胃での消化が慣れていないからかもしれません。最初は抗生物質の影響かと思っていましたが、薬を入れるのを止めてだいぶ経ちますから、もう普通のウンチになってもいい頃です。

家に帰ってすぐに、お風呂に入れる前にリノがゆるいウンチをして、リノもネムルーも二人してウンチまみれになったという話を聞いていたので、ラクーは早く替えてやらなければいけないと焦っていました。

案の定、リノのウンチはゆるゆるで、オムツの背中のギリギリの辺りにまで、まわっていました。

「うっひー、ギリギリセーフじゃん」

ラクーがウンチを替えていると、リノの気切部から突然、とんでもないゴロゴロ音が聞こえてきました。と、同時にミルクが終わって、ピーピーと持続ポンプが鳴り始めます。

ひぇー、待って待って。

ラクーはパニックになりそうな頭の中で「まず気切、それには手洗いだ!」と思いました。マッハのスピードでトイレに手を洗いに行って、消毒ジェルで手を綺麗にし、おもむろにリノの気切の吸引を始めたのです。

それが、とんでもない量の痰が次から次に小川のように湧き出てくるのです。
こんなに多い量が続くのは、吸引をやり始めてから初めてのことでした。

どこに隠してたん? ( ゜Д゜)

先日、ラクーは胃瘻にしてから、吸引器の出番がなくなったとブログに書いたばかりだったのに、嘘つきになったやん。

ピーピーとうるさい持続ポンプの音を止めに行けたのは、5分以上経ってからのことでした。
どうもリノの最終形態は、まだ落ち着きを見せていないようです。


この後、ネムルーが訪問看護師さんに聞いたところ、ミルクを薄めたほうがいいかもしれないということでした。
今は、120mlのミルクに20mlのお白湯を混ぜています。
ほんの気持ちだけ、ウンチがゆるくない感じがするかも? というぐらいしか変わっていませんが、これも様子をみていくしかありませんね。
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