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第一章 NICU
生後34日目 ファミリー面会
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今日は初めてリノに会えるということで、じいじと一緒に病院へ行きました。
NICUの面会室に入る前に、控室で問診表を書き、体温も計って記入しました。
麻疹、水疱瘡、おたふく風邪などの既往歴を何十年ぶりかに聞かれましたよ。(笑)
たぶん全部やったことがあると思うけど、おたふく風邪以外は記憶にありません。今日病院の帰りに実家に寄ってママンに聞いたら「そんなん覚えてないよ~」と言われました。母親も記憶喪失のようです。(爆)
半世紀以上も前の記憶なんてないよねー
リノの病院では、NICUへの入院が一か月以上になる家族には、希望を出せば月に一回会えるという仕組みがあるようです。
話にはよく聞くけれど、実態を知らなかった幻の孫に、やっと会えたという感じです。
リノは、ばあばの声掛けによく反応をして「ほぉ~ほぉ~」と応えてくれました。
「こんなによく声が出ているのは初めて見た」とネムルーもびっくりしていました。
やっぱりばあばが来たことをわかっていたんですねー ^^
外国ではハローと挨拶するということを教えると、リノが「(。・ω・。)ノはぉ♪」とリピートしてくれていました。なかなか筋がいいですねぇ。
「二酸化炭素の削減問題もあるけれど、遠慮しないでCO₂を吐くんよ!」とレクチャーすると「ほぉ~」と感心していました。よくわかってくれたようです。
「リノが頑張って呼吸ができるようになった時には、ばあばは感動したんよ! よくやったねー」と褒めてやると、嬉しさのあまり興奮して、自分のよだれで溺れていました。(^_^;)
吸引は常時必要なようです。
抱っこもさせてもらったんですが、あちこちに付けてあるコードが邪魔になって縦抱っこができません。あおむけ抱っこだとよだれが溜まるので、ちょっとの間しか抱けませんでした。
この時、先輩お母さんのブログで腰ベルトを作っていたのを思い出しました。あれは何にするのかなぁと思っていましたが、こういう時にコードをまとめるのにいいんですね!
ネムルーの吸引の技は手馴れた感じになっていました。
日々の努力が実を結んでいますねぇ。
ばあばも覚えなきゃです。
やはり重度の脳性まひがあるというのが、実際に様子を見るとよくわかります。目は白目になることが多く、まだ座りが悪いようです。
これも成長するに従って、少し落ち着いてくればいいなぁと思ってます。
ビクビクッと両手を縮める様子は、緊張がこれから強くなってくることを予測させます。ラクーは手や肩、背中などをだいぶマッサージしてきました。素人のやり方ですが、最後の頃には手の指も伸びてきて、綺麗な長細い爪もよく見えました。
この爪の形は、お母さんのネムルーよりも双子の伯母さんのヨムリンに似ているかもしれませんね。目の形からおでこにかけては、お父さんのムコーにそっくりです。じいじは「下から見ると、ネムルーの赤ちゃんの時にも似ている」と言ってました。これから親族全員にあちこち似ながら大きくなっていくんでしょうね。
帰る時にネムルーが「じいじとばあばに会えるのは、今年最後だねー」というのです。
なんということでしょう! 家族なのに、こんなに会えないとは!
早く帰って来て欲しいなと思った、一時間の短い短い面会でした。
この後、ネムルーは産後の一か月検診です。産後鬱を調べるためにアンケートに答えなければならなかったそうですが、その質問がいちいち辛くて泣いてしまったと言っていました。
「あれは私には酷な質問だった」
……詳しくは聞きませんでしたが、大体想像がつきます。アンケートを出す人間も、わかれよ!と言いたくなりますね。
ダンナーは「睡眠時無呼吸症候群」の定期検診へ行きました。それが済んでから、ラクーの実家へリノの手術のことを報告に行ってきました。ママンとパパンは以前よりも落ち着いて、その話を受けとめてくれました。
ムコーとネムルーは夕方に、手術の執刀医である耳鼻科の先生から「気管切開手術」の話を聞きました。先生は「簡単な手術だから心配ないよ~」と、とても気軽な感じで話してくれたようです。中には喉の穴を開けたり閉めたりする人もいるんですって Σ(・ω・ノ)ノ!
シャッターじゃないんだから……
でも大人だと10分そこそこでできる手術らしいです。リノは身体が小さいので、余裕を持って30分みているということでした。
「痰の音もよくわかるようになるし、肺に近いところで息ができるから、リノちゃんにとっては楽になると思うよ」
「術後もそんなに長いこと安静にしなくてもいいし(大人はすぐ退院する人もいるらしい)抱っこもできます」
と言われたので、ムコーとネムルーも安心したようです。
今日はそんな感じで、やれやれ一安心という空気でした。
皆でくつろいで、実家のママンにもらった霜降りの牛肉をメインにした、美味しい焼肉の夕食も食べていたのです。
そこに長女のノンビリーからメールが入ってきました。
『今日、ポッチャリが発作を起こして意識不明になったので、救急車を呼んだ。35分後に救急車の中で意識を取り戻した。今は元気』
………………………………
もう神様~
よろしく頼むよ~ (;´Д`)
NICUの面会室に入る前に、控室で問診表を書き、体温も計って記入しました。
麻疹、水疱瘡、おたふく風邪などの既往歴を何十年ぶりかに聞かれましたよ。(笑)
たぶん全部やったことがあると思うけど、おたふく風邪以外は記憶にありません。今日病院の帰りに実家に寄ってママンに聞いたら「そんなん覚えてないよ~」と言われました。母親も記憶喪失のようです。(爆)
半世紀以上も前の記憶なんてないよねー
リノの病院では、NICUへの入院が一か月以上になる家族には、希望を出せば月に一回会えるという仕組みがあるようです。
話にはよく聞くけれど、実態を知らなかった幻の孫に、やっと会えたという感じです。
リノは、ばあばの声掛けによく反応をして「ほぉ~ほぉ~」と応えてくれました。
「こんなによく声が出ているのは初めて見た」とネムルーもびっくりしていました。
やっぱりばあばが来たことをわかっていたんですねー ^^
外国ではハローと挨拶するということを教えると、リノが「(。・ω・。)ノはぉ♪」とリピートしてくれていました。なかなか筋がいいですねぇ。
「二酸化炭素の削減問題もあるけれど、遠慮しないでCO₂を吐くんよ!」とレクチャーすると「ほぉ~」と感心していました。よくわかってくれたようです。
「リノが頑張って呼吸ができるようになった時には、ばあばは感動したんよ! よくやったねー」と褒めてやると、嬉しさのあまり興奮して、自分のよだれで溺れていました。(^_^;)
吸引は常時必要なようです。
抱っこもさせてもらったんですが、あちこちに付けてあるコードが邪魔になって縦抱っこができません。あおむけ抱っこだとよだれが溜まるので、ちょっとの間しか抱けませんでした。
この時、先輩お母さんのブログで腰ベルトを作っていたのを思い出しました。あれは何にするのかなぁと思っていましたが、こういう時にコードをまとめるのにいいんですね!
ネムルーの吸引の技は手馴れた感じになっていました。
日々の努力が実を結んでいますねぇ。
ばあばも覚えなきゃです。
やはり重度の脳性まひがあるというのが、実際に様子を見るとよくわかります。目は白目になることが多く、まだ座りが悪いようです。
これも成長するに従って、少し落ち着いてくればいいなぁと思ってます。
ビクビクッと両手を縮める様子は、緊張がこれから強くなってくることを予測させます。ラクーは手や肩、背中などをだいぶマッサージしてきました。素人のやり方ですが、最後の頃には手の指も伸びてきて、綺麗な長細い爪もよく見えました。
この爪の形は、お母さんのネムルーよりも双子の伯母さんのヨムリンに似ているかもしれませんね。目の形からおでこにかけては、お父さんのムコーにそっくりです。じいじは「下から見ると、ネムルーの赤ちゃんの時にも似ている」と言ってました。これから親族全員にあちこち似ながら大きくなっていくんでしょうね。
帰る時にネムルーが「じいじとばあばに会えるのは、今年最後だねー」というのです。
なんということでしょう! 家族なのに、こんなに会えないとは!
早く帰って来て欲しいなと思った、一時間の短い短い面会でした。
この後、ネムルーは産後の一か月検診です。産後鬱を調べるためにアンケートに答えなければならなかったそうですが、その質問がいちいち辛くて泣いてしまったと言っていました。
「あれは私には酷な質問だった」
……詳しくは聞きませんでしたが、大体想像がつきます。アンケートを出す人間も、わかれよ!と言いたくなりますね。
ダンナーは「睡眠時無呼吸症候群」の定期検診へ行きました。それが済んでから、ラクーの実家へリノの手術のことを報告に行ってきました。ママンとパパンは以前よりも落ち着いて、その話を受けとめてくれました。
ムコーとネムルーは夕方に、手術の執刀医である耳鼻科の先生から「気管切開手術」の話を聞きました。先生は「簡単な手術だから心配ないよ~」と、とても気軽な感じで話してくれたようです。中には喉の穴を開けたり閉めたりする人もいるんですって Σ(・ω・ノ)ノ!
シャッターじゃないんだから……
でも大人だと10分そこそこでできる手術らしいです。リノは身体が小さいので、余裕を持って30分みているということでした。
「痰の音もよくわかるようになるし、肺に近いところで息ができるから、リノちゃんにとっては楽になると思うよ」
「術後もそんなに長いこと安静にしなくてもいいし(大人はすぐ退院する人もいるらしい)抱っこもできます」
と言われたので、ムコーとネムルーも安心したようです。
今日はそんな感じで、やれやれ一安心という空気でした。
皆でくつろいで、実家のママンにもらった霜降りの牛肉をメインにした、美味しい焼肉の夕食も食べていたのです。
そこに長女のノンビリーからメールが入ってきました。
『今日、ポッチャリが発作を起こして意識不明になったので、救急車を呼んだ。35分後に救急車の中で意識を取り戻した。今は元気』
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もう神様~
よろしく頼むよ~ (;´Д`)
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