34 / 107
第一章 出会い
本当の出立
しおりを挟む
3月の終わりの感謝の日に、セリカの家族が再びダレニアン伯爵邸にやって来た。
前回のパーティーの時には案内できなかったセリカの部屋の応接室に、家族全員で座っている。
「広いなぁ。アネキはこんな部屋に住んでるの? いいなー。」
「何言ってんのよ。一人でこんな広い部屋にいたら寂しいんだって。」
「セリカ…。」
「あ、違うよ母さん。最初の頃には寂しかったけど、最近は毎日ダニエルが念話をくれるから寂しくなくなったから。」
「ごちそうさま。それに侯爵様も名前呼びになったんだね。さすが侯爵夫人。」
「侯爵夫人?!」
ベッツィーに言われて初めて気が付いたけど、私って侯爵夫人なんだ…。
― そういえばそうね。
みんなセリカって呼ぶもんね。
「ちゃんと食べてるのか?」
「うん。パスタが出たら父さんの味を思い出しちゃうけどね。」
「ふん。今日はグラタンとお前の好きなイモのコロッケを作って来たから、後で料理長に温めてもらえ。」
「ありがと、コロッケ久しぶり~。夕食に食べるね。」
父さんのコロッケには真ん中にチーズが入っていて、美味しんだよね。
「ねぇ、セリカ。何か魔法を見せてくれない? 勉強してるんでしょ。」
ベッツィーは前に来た時も魔法に興味津々だった。
赤ちゃんのアルマやティムくんまで浮き上がることを聞いて、見てみたいと言ってたっけ。
「わかった。今、勉強してるのを見せるね。」
セリカは立ち上がって、部屋の真ん中まで行くと皆によく見えるように水の塊を出した。
「「わぁ!!」」
それだけでベッツィーとカールは驚いている。
父さんと母さんなどはギョッとして目を剥いている。
水の塊を揺れが少ないように新円になるように調節して、真ん中に穴を開けながらドーナツ状に開いて行く。
その穴の中に小さな光球を飛ばして入れると、その光をチーズの具に見立てて、父さんのコロッケのように水で周りを覆ってやる。
光が水の膜を通してキラキラと輝いている。
「素敵! 綺麗ねぇ。」
「この世の物とは思えないな。」
水の塊を徐々に大きくして行って一気に蒸発させて煙にする。
その後、光を全方向に分裂させて飛ばすと最後に花火のように明滅させて消した。
「「「「おぉーーー!!」」」」
「すごいな、アネキ!」
「ダルトン先生の方がすごいんだけどね。私のはスピードに合わせての魔法量の調節がまだまだなのよ。」
セリカはそう言いながらフワリと浮かび上がって、空中を飛んでもとの椅子に戻った。
4人ともセリカが飛ぶのを見るのが初めてだったので、口を開けて驚いている。
「こんな感じで魔法学科の方は、今は魔法量の調節を勉強してるの。歴史はファジャンシル王国の6世の治世をやってる。フロイド先生は進むのが早いのよ。オディエ語も動詞の活用のテストが今度あるし、魔法化学の実験もするみたい。バノック先生の授業は屋敷の管理の総まとめで、今度実習をするって言ってた。ありがたいことに手芸は褒められてるんだけどね。」
「…勉強を頑張ってるんだね。」
「うん。」
「セリカは基礎学校の時から勉強はよくできてたからね。母さんはその点は心配してないよ。」
「うん、頑張る。」
「ダダ…。」
母さんと父さんは何か目で会話している。
「ゴホン、セリカ。ちょっと話がある。」
「ん、なに?」
「お前が貴族の家に養子に行ったり、王命で侯爵様のところへ嫁にいかされるっていうことで、父さんと母さんは心配した。」
「うん。」
「でもな、この間のパーティーで安心したんだ。セリカは貴族の中でもなんとかやっていけるだろうってな。」
「…。」
「伯爵様には4月の感謝の日にもここに来ていいって言って頂いたけどな。父さんたちはもう来ないことにした。」
「え? 何で?!」
やだやだ。
そんなの寂しい。
王都に行くまでは皆に会いたいよー。
「4月の感謝の日には、ベッツィーの家を片付けてカールたちの結婚式の準備をするんだよ。」
「…そうか。じゃあ私も手伝いに行くよっ!」
なんだ、こっちから行けばいいじゃん。
「セリカ、さっきベッツィーが言ったみたいに、お前はもう侯爵様の奥様なんだよ。」
「だって。」
「母さんが飯屋を放っといてしょっちゅう実家に帰ってたかい?」
「……。」
「お前は貴族の奥様になったんだ。その自覚を持ちなさい。今回は伯爵様にピザを届ける約束をしてたから来ただけで、本当は来るつもりはなかったんだよ。」
母さん…母さん、母さん。
「セリカは前、侯爵様が他に奥様をもらったらダレーナに帰って来るとか言ってたけどね。お前はもう養子にやった娘だ。帰って来るとしても、ここ、ダレニアン伯爵家に帰って来るんだよ。」
「伯爵様には里帰りをした時に、たまにうちに飯を食べに寄ってくれたらそれでいいと言っておいた。」
「…父さん。」
「覚悟をお決め、セリカ。そして前を向いて侯爵様と上手くやっていくことを考えなさい。『人と人の縁や出会いを大切にしないと飯屋はやっていけない。』そう言ったのはお前だろ? 伯爵様や侯爵様と出会った縁を大切にしなさい。それがお前のこれからの人生を助けることになると母さんは思うよ。」
セリカは涙があふれるのをとめることができなかった。
声が出そうになるのを歯を食いしばってこらえて、涙の向こうに見える家族の顔を一人一人見る。
みんな泣くのをこらえながら優しい顔でセリカを見ている。
母さんはしっかりしなさいとセリカの背中を叩いた。
「うん…うん、わかった。」
慣れ親しんだものから旅立っていかざるをえない、出立の時をセリカは迎えていた。
これが本当に嫁に行くということなんだね。
― 頑張ろ、セリカ。
…わかった。
覚悟を…決めるよ。
前回のパーティーの時には案内できなかったセリカの部屋の応接室に、家族全員で座っている。
「広いなぁ。アネキはこんな部屋に住んでるの? いいなー。」
「何言ってんのよ。一人でこんな広い部屋にいたら寂しいんだって。」
「セリカ…。」
「あ、違うよ母さん。最初の頃には寂しかったけど、最近は毎日ダニエルが念話をくれるから寂しくなくなったから。」
「ごちそうさま。それに侯爵様も名前呼びになったんだね。さすが侯爵夫人。」
「侯爵夫人?!」
ベッツィーに言われて初めて気が付いたけど、私って侯爵夫人なんだ…。
― そういえばそうね。
みんなセリカって呼ぶもんね。
「ちゃんと食べてるのか?」
「うん。パスタが出たら父さんの味を思い出しちゃうけどね。」
「ふん。今日はグラタンとお前の好きなイモのコロッケを作って来たから、後で料理長に温めてもらえ。」
「ありがと、コロッケ久しぶり~。夕食に食べるね。」
父さんのコロッケには真ん中にチーズが入っていて、美味しんだよね。
「ねぇ、セリカ。何か魔法を見せてくれない? 勉強してるんでしょ。」
ベッツィーは前に来た時も魔法に興味津々だった。
赤ちゃんのアルマやティムくんまで浮き上がることを聞いて、見てみたいと言ってたっけ。
「わかった。今、勉強してるのを見せるね。」
セリカは立ち上がって、部屋の真ん中まで行くと皆によく見えるように水の塊を出した。
「「わぁ!!」」
それだけでベッツィーとカールは驚いている。
父さんと母さんなどはギョッとして目を剥いている。
水の塊を揺れが少ないように新円になるように調節して、真ん中に穴を開けながらドーナツ状に開いて行く。
その穴の中に小さな光球を飛ばして入れると、その光をチーズの具に見立てて、父さんのコロッケのように水で周りを覆ってやる。
光が水の膜を通してキラキラと輝いている。
「素敵! 綺麗ねぇ。」
「この世の物とは思えないな。」
水の塊を徐々に大きくして行って一気に蒸発させて煙にする。
その後、光を全方向に分裂させて飛ばすと最後に花火のように明滅させて消した。
「「「「おぉーーー!!」」」」
「すごいな、アネキ!」
「ダルトン先生の方がすごいんだけどね。私のはスピードに合わせての魔法量の調節がまだまだなのよ。」
セリカはそう言いながらフワリと浮かび上がって、空中を飛んでもとの椅子に戻った。
4人ともセリカが飛ぶのを見るのが初めてだったので、口を開けて驚いている。
「こんな感じで魔法学科の方は、今は魔法量の調節を勉強してるの。歴史はファジャンシル王国の6世の治世をやってる。フロイド先生は進むのが早いのよ。オディエ語も動詞の活用のテストが今度あるし、魔法化学の実験もするみたい。バノック先生の授業は屋敷の管理の総まとめで、今度実習をするって言ってた。ありがたいことに手芸は褒められてるんだけどね。」
「…勉強を頑張ってるんだね。」
「うん。」
「セリカは基礎学校の時から勉強はよくできてたからね。母さんはその点は心配してないよ。」
「うん、頑張る。」
「ダダ…。」
母さんと父さんは何か目で会話している。
「ゴホン、セリカ。ちょっと話がある。」
「ん、なに?」
「お前が貴族の家に養子に行ったり、王命で侯爵様のところへ嫁にいかされるっていうことで、父さんと母さんは心配した。」
「うん。」
「でもな、この間のパーティーで安心したんだ。セリカは貴族の中でもなんとかやっていけるだろうってな。」
「…。」
「伯爵様には4月の感謝の日にもここに来ていいって言って頂いたけどな。父さんたちはもう来ないことにした。」
「え? 何で?!」
やだやだ。
そんなの寂しい。
王都に行くまでは皆に会いたいよー。
「4月の感謝の日には、ベッツィーの家を片付けてカールたちの結婚式の準備をするんだよ。」
「…そうか。じゃあ私も手伝いに行くよっ!」
なんだ、こっちから行けばいいじゃん。
「セリカ、さっきベッツィーが言ったみたいに、お前はもう侯爵様の奥様なんだよ。」
「だって。」
「母さんが飯屋を放っといてしょっちゅう実家に帰ってたかい?」
「……。」
「お前は貴族の奥様になったんだ。その自覚を持ちなさい。今回は伯爵様にピザを届ける約束をしてたから来ただけで、本当は来るつもりはなかったんだよ。」
母さん…母さん、母さん。
「セリカは前、侯爵様が他に奥様をもらったらダレーナに帰って来るとか言ってたけどね。お前はもう養子にやった娘だ。帰って来るとしても、ここ、ダレニアン伯爵家に帰って来るんだよ。」
「伯爵様には里帰りをした時に、たまにうちに飯を食べに寄ってくれたらそれでいいと言っておいた。」
「…父さん。」
「覚悟をお決め、セリカ。そして前を向いて侯爵様と上手くやっていくことを考えなさい。『人と人の縁や出会いを大切にしないと飯屋はやっていけない。』そう言ったのはお前だろ? 伯爵様や侯爵様と出会った縁を大切にしなさい。それがお前のこれからの人生を助けることになると母さんは思うよ。」
セリカは涙があふれるのをとめることができなかった。
声が出そうになるのを歯を食いしばってこらえて、涙の向こうに見える家族の顔を一人一人見る。
みんな泣くのをこらえながら優しい顔でセリカを見ている。
母さんはしっかりしなさいとセリカの背中を叩いた。
「うん…うん、わかった。」
慣れ親しんだものから旅立っていかざるをえない、出立の時をセリカは迎えていた。
これが本当に嫁に行くということなんだね。
― 頑張ろ、セリカ。
…わかった。
覚悟を…決めるよ。
33
お気に入りに追加
2,365
あなたにおすすめの小説
わたくし、お飾り聖女じゃありません!
友坂 悠
ファンタジー
「この私、レムレス・ド・アルメルセデスの名において、アナスターシア・スタンフォード侯爵令嬢との間に結ばれた婚約を破棄することをここに宣言する!」
その声は、よりにもよってこの年に一度の神事、国家の祭祀のうちでもこの国で最も重要とされる聖緑祭の会場で、諸外国からの特使、大勢の来賓客が見守る中、長官不在の聖女宮を預かるレムレス・ド・アルメルセデス王太子によって発せられた。
ここ、アルメルセデスは神に護られた剣と魔法の国。
その聖都アルメリアの中央に位置する聖女宮広場には、荘厳な祭壇と神楽舞台が設置され。
その祭壇の目の前に立つ王太子に向かって、わたくしは真意を正すように詰め寄った。
「理由を。せめて理由をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
「君が下級貴族の令嬢に対していじめ、嫌がらせを行なっていたという悪行は、全て露見しているのだ!」
「何かのお間違いでは? わたくしには全く身に覚えがございませんが……」
いったい全体どういうことでしょう?
殿下の仰っていることが、わたくしにはまったく理解ができなくて。
♢♢♢
この世界を『剣と魔法のヴァルキュリア』のシナリオ通りに進行させようとしたカナリヤ。
そのせいで、わたくしが『悪役令嬢』として断罪されようとしていた、ですって?
それに、わたくしの事を『お飾り聖女』と呼んで蔑んだレムレス王太子。
いいです。百歩譲って婚約破棄されたことは許しましょう。
でもです。
お飾り聖女呼ばわりだけは、許せません!
絶対に許容できません!
聖女を解任されたわたくしは、殿下に一言文句を言って帰ろうと、幼馴染で初恋の人、第二王子のナリス様と共にレムレス様のお部屋に向かうのでした。
でも。
事態はもっと深刻で。
え? 禁忌の魔法陣?
世界を滅ぼすあの危険な魔法陣ですか!?
※アナスターシアはお飾り妻のシルフィーナの娘です。あちらで頂いた感想の中に、シルフィーナの秘密、魔法陣の話、そういたものを気にされていた方が居たのですが、あの話では書ききれなかった部分をこちらで書いたため、けっこうファンタジー寄りなお話になりました。
※楽しんでいただけると嬉しいです。
半分異世界
月野槐樹
ファンタジー
関東圏で学生が行方不明になる事件が次々にしていた。それは異世界召還によるものだった。
ネットでも「神隠しか」「異世界召還か」と噂が飛び交うのを見て、異世界に思いを馳せる少年、圭。
いつか異世界に行った時の為にとせっせと準備をして「異世界ガイドノート」なるものまで作成していた圭。従兄弟の瑛太はそんな圭の様子をちょっと心配しながらも充実した学生生活を送っていた。
そんなある日、ついに異世界の扉が彼らの前に開かれた。
「異世界ガイドノート」と一緒に旅する異世界
モブな私は猫と暮らす~婚約破棄されたモブなので猫と静かに暮らしていくはずが大変なことになりそうです~
とわ
ファンタジー
婚約破棄をされた瞬間、同じように婚約破棄されていた貴族令嬢ミーガンに転生した私。
転生早々、元婚約者に悪態をついて追放されて森に追いやられることになる。
そこで出会った黒猫と、森の中で平和に暮らしましたとさ、めでたしめでたしかと思いきや。おとなしい悪役令嬢や元気のいいヒロインがあらわれて、この世界が以前読んでいた小説の中だとわかる。しかも自分の立ち位置は悪役令嬢と暗躍する悪い魔女らしいことも。
そのうえ、登場するはずの3人の王子は現れないしで、知っているストーリーとはことごとく違っていく。
てっきり、モブの令嬢なんだろうとのんきに構えていたのに。猫と平和な生活を送るべくなんとかしなきゃと作戦を考えるけど、なかなか思ったようにはいかなくて……
この作品は「小説家になろう」さんでも掲載しています。
へぇ。美的感覚が違うんですか。なら私は結婚しなくてすみそうですね。え?求婚ですか?ご遠慮します
如月花恋
ファンタジー
この世界では女性はつり目などのキツい印象の方がいいらしい
全くもって分からない
転生した私にはその美的感覚が分からないよ
【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです
ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。
女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。
前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る!
そんな変わった公爵令嬢の物語。
アルファポリスOnly
2019/4/21 完結しました。
沢山のお気に入り、本当に感謝します。
7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。
2021年9月。
ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。
10月、再び完結に戻します。
御声援御愛読ありがとうございました。
追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。
転生先ではゆっくりと生きたい
ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。
事故で死んだ明彦が出会ったのは……
転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた
小説家になろうでも連載中です。
なろうの方が話数が多いです。
https://ncode.syosetu.com/n8964gh/
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる