9 / 107
第一章 出会い
手紙の中身
しおりを挟む
翌朝、店の準備をしながら家族で今後の予定を立てていくことになった。
まずはセリカの持ち物の整理だ。
いつダレニアン伯爵邸に移れと言われてもいいように、荷物をまとめていかなければならない。
これはセリカと母親で、店が終わった午後に少しずつ荷物を作っていくことになった。
次に春のダンスパーティーのことだ。
ダレーナの街では、若者が結婚相手を探すのが主な目的なのだが、表向きには民間の交流を謳って、春と秋にダンスパーティーが開催される。
そのパーティーでは、13歳から14歳までの女性は白色のバラを髪に飾る。
成人した15歳から20歳までの人はピンクのバラ。
20歳以上の行き遅れと言われる人たちは赤いバラを飾る。
男性も同じように肩に白色・青色・緑色のリボンをつける。
相手が決まっている人や既婚者は何もつけない。
今回のことを受けて、セリカはバラをつけないことになった。
― 下手に申し込みを受けても困るものね。
そうなのよ。
でもバラをつけてなかったら、またレイチェルたちに何か言われそう。
― それでもじきに皆にも言わなくちゃいけなくなるんじゃない?
だよね~、騒ぎになるでしょうね。
友達にこの結婚のことが知れ渡るかと思うとうんざりする。
そして今回のダンスパーティーで一番重要なことは、カールの結婚相手を見つけることだ。
すぐにでも我が家で働ける人を見つけて、セリカのしている仕事の引継ぎをしないといけない。
「あの人、クリストフ様は本当に春のダンスパーティーに来るのかなぁ。」
「そうね。何と言っても今回は納屋だし。あれは冗談だったんじゃない?」
カールは、ダレニアン卿に結婚相手を探すのを手伝うと言われたことに、ビクビクしてるようだ。
「ラザフォード侯爵様はどうされるんだろうね。」
「母さん、あの侯爵様と『納屋』は似合わないと思う。」
「だってセリカ、それならお前はダンスが出来ないじゃないか。」
ダンスのことを考えるのは冬の間の楽しみだったが、ここまで状況が変わるとそんな些細なことは言っていられない。
「お情けでハリーにでも踊ってもらうわ。」
「ハリーが勘違いしなきゃいいけど。」
そっか、それはあるかもね。
成人してから嫁がどうのと言うことが多くなってたし。
「それならお喋りを楽しむまでよ。農業特区の人たちが参加するのなら、野菜の直接仕入れについて聞いてみてもいいわね。」
「セリカ……。これからお前は店に関われなくなるんだよ。」
母さんの言葉に、セリカは改めて衝撃を受けた。
小さな頃から息をするように考えるのが当たり前だった店の経営のこと。
セリカの生活の中心であり、セリカという人間の根幹をなしていた飯屋のこと。
これを取った後、セリカの中にいったい何が残るんだろう。
結婚という現実が、全く違う角度からセリカに覚悟を迫ってきている感じがした。
◇◇◇
― 今日は彼、来なかったわね。
誰のこと?
― ラザフォード侯爵よ。
そう言えばそうだな。
ピザを2タイプ食べられたから、満足したのかな?
最初は興味を持っているけど、目新しさがなくなると訪れることもなくなり、放っておかれる。
…昨日教えてもらった貴族の結婚生活というのは、こんな感じなのかもしれない。
それで2人とも気の毒がってくれていたのかしら。
「そう言えば、手紙。私が来るまで開けるなと言っていたけど、侯爵様はあれから何も言わなかったね。」
― 忘れてたんじゃない?
まさか「結婚」問題にまで発展するとは思ってなかったでしょうし。
「だよねー。どうせ読めないけど、何が入ってたのか開けてみようか。」
セリカはベッドから起きだして、消していたロウソクを再び灯した。
本棚に置いてあった手紙を持ってくると、ペーパーナイフを使って封を開ける。
すると赤いバラの印が押し付けられていた封蠟がポロリと剝がれた。
「あれ? 紙じゃなくてちょっと厚めの板が入ってる。」
板の材質は木ではなかった。
でも金属のような重たさはない。
セリカが封筒からその板を出すと、しばらくして板の表面がキラキラ光り始めた。
そしてギョッとすることに、そこから手のひらサイズの男の人が現れた。
― あら3D映像だわ。進化系の携帯みたい。
『あー、ゴホンッ。まさか寝室で開けられるとは思わなかったな。』
― セリカっ大変、ガウンを羽織ってっ!
相手にこちらの映像が見えてるみたい。
奏子の指摘に、セリカはベッドの枠にかけていたガウンを慌てて羽織る。
「どちら様でしょうか?」
『私はジュリアン・テレンス・ファジャンシル。ダニエルの、ダニエル・ラザフォード侯爵の従兄弟だよ。まさか、念話してくれるとは思わなかったな。』
念話?
― クリストフ様が言ってたやつじゃない?
セリカ、これは私が使ってたテレビ電話みたいなものだと思う。
ああ、昔、奏子から聞いてた、あれね。
ちょっと待って、ジュリアン・テレンス・ファジャンシルって言ったら……第一王子様じゃないのっ!!
「失礼しました。このようなものが入っているとは思っていなくて。こんな遅い刻限に…。」
『いや、まだ宵の口だよ。そうか、平民は明かりがないから早く休むんだね。』
「は、はい。」
『ダニエルが惚れた女性を一目見たくてこれを届けさせたんだが、これは思ったよりも面白いな。セリカ、私はクリストフが言っていたピザという食べ物を見てみたい。また食事のときにこの念話を使ってみてくれないか? 15刻の日没以降だと、私の仕事も終わっているんだが。』
え? そんな遅い時刻だともう食べ終わってるんですけど。
でも何とかした方がいいよね。相手は王子様だし。
「はい、わかりました。それでは明日の15刻過ぎに念話いたします。」
『ふふ、楽しみだな。』
「あの、この機械はどうやってスイッチを切ったりつけたりできるんですか?」
『封筒の中に魔法を遮断できる布が入っている。その中に入れると念話は切れるようになっている。』
「そうなんですか。教えていただき、ありがとうございます。それでは失礼します。」
『ああ、おやすみ。レーセナの夢を。』
セリカは急いで封筒をひっくり返して布袋を見つけると、おかしな板をその中に突っ込んた。
ああーー、ビビった。
なにあれ。
― 魔法が使えると便利ね。
日本での電気があるような生活が出来るのかも。
「でも心臓に悪いよ~。王子様と夜中に話すなんてっ! どんなに想像力がある人でも思ってもみないと思う。」
― まあまあ、でもいろんな情報がわかったじゃない?
念話の方法、貴族生活では電気のようなものがあること、
侯爵様はセリカに一目惚れしたと勘違いされてること、
貴族は平民のような食事を取らないこと、
それに『レーセナの夢』って何かしら? たぶんお休みの挨拶ね。
「奏子はよく聞いてたね。私はテンパってたから、何も覚えてないよ。」
― だって、この世界で目覚めて、今までも同じように不思議に思いながら
色々覚えてきたんだもの。
「そうか。今日はちょっと落ち込んでたけど、奏子が一緒にいてくれるなら私は百人力かもしれないね。ダレーナで生まれ育った16歳の人間以上の知識があるんだから。」
― ふふっ、そう言えばそうね。
2人で力を合わせて、今回の結婚も乗り切りましょう。
「おーーっ!」
― セリカ、夜中よっ。
「本当だ。おやすみ、奏子。」
― おやすみ、セリカ。
レーセナの夢を。
まずはセリカの持ち物の整理だ。
いつダレニアン伯爵邸に移れと言われてもいいように、荷物をまとめていかなければならない。
これはセリカと母親で、店が終わった午後に少しずつ荷物を作っていくことになった。
次に春のダンスパーティーのことだ。
ダレーナの街では、若者が結婚相手を探すのが主な目的なのだが、表向きには民間の交流を謳って、春と秋にダンスパーティーが開催される。
そのパーティーでは、13歳から14歳までの女性は白色のバラを髪に飾る。
成人した15歳から20歳までの人はピンクのバラ。
20歳以上の行き遅れと言われる人たちは赤いバラを飾る。
男性も同じように肩に白色・青色・緑色のリボンをつける。
相手が決まっている人や既婚者は何もつけない。
今回のことを受けて、セリカはバラをつけないことになった。
― 下手に申し込みを受けても困るものね。
そうなのよ。
でもバラをつけてなかったら、またレイチェルたちに何か言われそう。
― それでもじきに皆にも言わなくちゃいけなくなるんじゃない?
だよね~、騒ぎになるでしょうね。
友達にこの結婚のことが知れ渡るかと思うとうんざりする。
そして今回のダンスパーティーで一番重要なことは、カールの結婚相手を見つけることだ。
すぐにでも我が家で働ける人を見つけて、セリカのしている仕事の引継ぎをしないといけない。
「あの人、クリストフ様は本当に春のダンスパーティーに来るのかなぁ。」
「そうね。何と言っても今回は納屋だし。あれは冗談だったんじゃない?」
カールは、ダレニアン卿に結婚相手を探すのを手伝うと言われたことに、ビクビクしてるようだ。
「ラザフォード侯爵様はどうされるんだろうね。」
「母さん、あの侯爵様と『納屋』は似合わないと思う。」
「だってセリカ、それならお前はダンスが出来ないじゃないか。」
ダンスのことを考えるのは冬の間の楽しみだったが、ここまで状況が変わるとそんな些細なことは言っていられない。
「お情けでハリーにでも踊ってもらうわ。」
「ハリーが勘違いしなきゃいいけど。」
そっか、それはあるかもね。
成人してから嫁がどうのと言うことが多くなってたし。
「それならお喋りを楽しむまでよ。農業特区の人たちが参加するのなら、野菜の直接仕入れについて聞いてみてもいいわね。」
「セリカ……。これからお前は店に関われなくなるんだよ。」
母さんの言葉に、セリカは改めて衝撃を受けた。
小さな頃から息をするように考えるのが当たり前だった店の経営のこと。
セリカの生活の中心であり、セリカという人間の根幹をなしていた飯屋のこと。
これを取った後、セリカの中にいったい何が残るんだろう。
結婚という現実が、全く違う角度からセリカに覚悟を迫ってきている感じがした。
◇◇◇
― 今日は彼、来なかったわね。
誰のこと?
― ラザフォード侯爵よ。
そう言えばそうだな。
ピザを2タイプ食べられたから、満足したのかな?
最初は興味を持っているけど、目新しさがなくなると訪れることもなくなり、放っておかれる。
…昨日教えてもらった貴族の結婚生活というのは、こんな感じなのかもしれない。
それで2人とも気の毒がってくれていたのかしら。
「そう言えば、手紙。私が来るまで開けるなと言っていたけど、侯爵様はあれから何も言わなかったね。」
― 忘れてたんじゃない?
まさか「結婚」問題にまで発展するとは思ってなかったでしょうし。
「だよねー。どうせ読めないけど、何が入ってたのか開けてみようか。」
セリカはベッドから起きだして、消していたロウソクを再び灯した。
本棚に置いてあった手紙を持ってくると、ペーパーナイフを使って封を開ける。
すると赤いバラの印が押し付けられていた封蠟がポロリと剝がれた。
「あれ? 紙じゃなくてちょっと厚めの板が入ってる。」
板の材質は木ではなかった。
でも金属のような重たさはない。
セリカが封筒からその板を出すと、しばらくして板の表面がキラキラ光り始めた。
そしてギョッとすることに、そこから手のひらサイズの男の人が現れた。
― あら3D映像だわ。進化系の携帯みたい。
『あー、ゴホンッ。まさか寝室で開けられるとは思わなかったな。』
― セリカっ大変、ガウンを羽織ってっ!
相手にこちらの映像が見えてるみたい。
奏子の指摘に、セリカはベッドの枠にかけていたガウンを慌てて羽織る。
「どちら様でしょうか?」
『私はジュリアン・テレンス・ファジャンシル。ダニエルの、ダニエル・ラザフォード侯爵の従兄弟だよ。まさか、念話してくれるとは思わなかったな。』
念話?
― クリストフ様が言ってたやつじゃない?
セリカ、これは私が使ってたテレビ電話みたいなものだと思う。
ああ、昔、奏子から聞いてた、あれね。
ちょっと待って、ジュリアン・テレンス・ファジャンシルって言ったら……第一王子様じゃないのっ!!
「失礼しました。このようなものが入っているとは思っていなくて。こんな遅い刻限に…。」
『いや、まだ宵の口だよ。そうか、平民は明かりがないから早く休むんだね。』
「は、はい。」
『ダニエルが惚れた女性を一目見たくてこれを届けさせたんだが、これは思ったよりも面白いな。セリカ、私はクリストフが言っていたピザという食べ物を見てみたい。また食事のときにこの念話を使ってみてくれないか? 15刻の日没以降だと、私の仕事も終わっているんだが。』
え? そんな遅い時刻だともう食べ終わってるんですけど。
でも何とかした方がいいよね。相手は王子様だし。
「はい、わかりました。それでは明日の15刻過ぎに念話いたします。」
『ふふ、楽しみだな。』
「あの、この機械はどうやってスイッチを切ったりつけたりできるんですか?」
『封筒の中に魔法を遮断できる布が入っている。その中に入れると念話は切れるようになっている。』
「そうなんですか。教えていただき、ありがとうございます。それでは失礼します。」
『ああ、おやすみ。レーセナの夢を。』
セリカは急いで封筒をひっくり返して布袋を見つけると、おかしな板をその中に突っ込んた。
ああーー、ビビった。
なにあれ。
― 魔法が使えると便利ね。
日本での電気があるような生活が出来るのかも。
「でも心臓に悪いよ~。王子様と夜中に話すなんてっ! どんなに想像力がある人でも思ってもみないと思う。」
― まあまあ、でもいろんな情報がわかったじゃない?
念話の方法、貴族生活では電気のようなものがあること、
侯爵様はセリカに一目惚れしたと勘違いされてること、
貴族は平民のような食事を取らないこと、
それに『レーセナの夢』って何かしら? たぶんお休みの挨拶ね。
「奏子はよく聞いてたね。私はテンパってたから、何も覚えてないよ。」
― だって、この世界で目覚めて、今までも同じように不思議に思いながら
色々覚えてきたんだもの。
「そうか。今日はちょっと落ち込んでたけど、奏子が一緒にいてくれるなら私は百人力かもしれないね。ダレーナで生まれ育った16歳の人間以上の知識があるんだから。」
― ふふっ、そう言えばそうね。
2人で力を合わせて、今回の結婚も乗り切りましょう。
「おーーっ!」
― セリカ、夜中よっ。
「本当だ。おやすみ、奏子。」
― おやすみ、セリカ。
レーセナの夢を。
42
お気に入りに追加
2,365
あなたにおすすめの小説
モブな私は猫と暮らす~婚約破棄されたモブなので猫と静かに暮らしていくはずが大変なことになりそうです~
とわ
ファンタジー
婚約破棄をされた瞬間、同じように婚約破棄されていた貴族令嬢ミーガンに転生した私。
転生早々、元婚約者に悪態をついて追放されて森に追いやられることになる。
そこで出会った黒猫と、森の中で平和に暮らしましたとさ、めでたしめでたしかと思いきや。おとなしい悪役令嬢や元気のいいヒロインがあらわれて、この世界が以前読んでいた小説の中だとわかる。しかも自分の立ち位置は悪役令嬢と暗躍する悪い魔女らしいことも。
そのうえ、登場するはずの3人の王子は現れないしで、知っているストーリーとはことごとく違っていく。
てっきり、モブの令嬢なんだろうとのんきに構えていたのに。猫と平和な生活を送るべくなんとかしなきゃと作戦を考えるけど、なかなか思ったようにはいかなくて……
この作品は「小説家になろう」さんでも掲載しています。
幸せな人生を目指して
える
ファンタジー
不慮の事故にあいその生涯を終え異世界に転生したエルシア。
十八歳という若さで死んでしまった前世を持つ彼女は今度こそ幸せな人生を送ろうと努力する。
精霊や魔法ありの異世界ファンタジー。
へぇ。美的感覚が違うんですか。なら私は結婚しなくてすみそうですね。え?求婚ですか?ご遠慮します
如月花恋
ファンタジー
この世界では女性はつり目などのキツい印象の方がいいらしい
全くもって分からない
転生した私にはその美的感覚が分からないよ
【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです
ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。
女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。
前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る!
そんな変わった公爵令嬢の物語。
アルファポリスOnly
2019/4/21 完結しました。
沢山のお気に入り、本当に感謝します。
7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。
2021年9月。
ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。
10月、再び完結に戻します。
御声援御愛読ありがとうございました。
転生先ではゆっくりと生きたい
ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。
事故で死んだ明彦が出会ったのは……
転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた
小説家になろうでも連載中です。
なろうの方が話数が多いです。
https://ncode.syosetu.com/n8964gh/
転生先は盲目幼女でした ~前世の記憶と魔法を頼りに生き延びます~
丹辺るん
ファンタジー
前世の記憶を持つ私、フィリス。思い出したのは五歳の誕生日の前日。
一応貴族……伯爵家の三女らしい……私は、なんと生まれつき目が見えなかった。
それでも、優しいお姉さんとメイドのおかげで、寂しくはなかった。
ところが、まともに話したこともなく、私を気に掛けることもない父親と兄からは、なぜか厄介者扱い。
ある日、不幸な事故に見せかけて、私は魔物の跋扈する場所で見捨てられてしまう。
もうダメだと思ったとき、私の前に現れたのは……
これは捨てられた盲目の私が、魔法と前世の記憶を頼りに生きる物語。
追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる