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後編
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「……6回目。ふふっ。小夜ちゃん、目がトローンてしちゃって、かーわいっ」
ちゅっ。と音を立てて唇を離しながら、少し垂れた目元を細めて男が囁く。
「さくらんぼみたいな唇がぽってりしてきたね」
「んっ、も、やぁ……っ」
「まだだよ。あと12回は頑張らなくちゃ……。ん、小夜ちゃんのお口は小さいから溢れちゃったね。勿体ない……」
伝う滴を追いかけて。肉厚の舌がねっとりと私の顎、首筋、鎖骨を辿っていく。濡れた熱い感触にゾクゾクと震えが走った。
こんな感覚、知らない。
「や、だめ。三条さっ、そこ、ダメぇ」
「ん。でも小夜ちゃん。ここまで溢れちゃったんだから、ちゃんと舐めないと。ね?」
「うそぉ……っ」
「嘘じゃないよ。ここまで垂れちゃった」
カリッと鎖骨に歯を立てながら、大きな手が私のチューブトップタイプのサンタの衣装をずり下げる。
止めたくても、両手を頭の上で拘束されている私にはなす術がない。
「白の花柄。小夜ちゃんに似合ってて可愛いけど、ストラップ無しは危険だよ? ……ほらっ」
「きゃぁ?!」
中学生の時からサイズの変わらない小さな胸。密かにコンプレックスだったソレがあっけなく空気に晒される。
突き刺さる視線がいたたまれなくて、ギュッと目をつぶって顔を背けた。
「ごめんね小夜ちゃん? 俺、飲むの下手だから、こんな中まで溢しちゃった」
「──っっ!!」
目を逸らすことなど許さない。
ささやかに色づいた先端を咥えながら見上げる薄茶色の瞳が、言葉の代わりに与える刺激で私に命令する。
恥ずかしいのに。怖いのに。
人生で初めての体験が強烈に焼き付いていく。
「っぁ! ぁあっ……ん!」
「小夜ちゃんのおっぱい、おーぃしっ。ツバも唇も乳首も美味しいなんてイケナイ子。全部舐めたくなっちゃう」
「ゃあ……! そんなに、ベロベロしないでぇ……!」
「だってこんなにツバで濡れてるんだもん。舐めないと。ね?」
「それはっあんたのツバでしょ──っぁあ?!」
「『涼介』って呼んでごらん」
片方はきゅっきゅっと緩急をつけてつねられて、片方は舌でグリグリと潰される。男の指と口に翻弄されるそこが見たことのないくらい赤く腫れていく。
「さーよちゃん?」
呼ぶものか。
こんな状況で下の名前で呼びあうなんて。まるで恋人同士みたいじゃないか。
「……もぅっ。ツンデレなんだからぁ。じゃあ、下のお口に聞くからイイもんねーっだ」
「!!!!」
「……あ、良かった。ちょっとだけど、染み、できてる。小夜ちゃん処女だから濡れにくいかなー? って心配してたんだよね」
「っ、なんで、そんなこと知ってる……!」
「えー? 好きな相手のこと全部知りたいと思うのは、人間の当然の心理でしょぉー」
「変態……!」
「だーかーらぁ。否定しないってば。でもうん、そう言うんだったら遠慮なく? 小夜ちゃんのエッチなおつゆ、いただきまーす」
「きゃぁあん?!」
最初は薄い布越しに。でもすぐにクロッチを横にずらして直に。ジュルジュルと耳を塞ぎたくなる音をさせながら、作り物めいた端正な顔が私のとんでもない場所を舐めていく。
「ふふっ。エッチなおつゆ美味しい~。でもクリトリスも入り口もちっちゃいなぁ。俺の、入るかな?」
「何言って……っ」
「でも心配ご無用~。うちの系列『こんなの』も出してるんだよね」
こんなの。ベッド脇に放置されていた紙袋から取り出されたのはイチゴ柄の化粧水みたいなボトル。
「化粧水……?」
「ぶっぶー。小夜ちゃん、こういうところはウブなんだからぁ。あーもうホント早く食べちゃいたい。俺色に染めちゃいたい」
トロリ。ハチミツみたいな粘度のボトルの中身が、長くて形の良い男の中指に絡められる。
「これはね、ローション。気持ち良くなれる成分も入ってるから、初めての女の子でも痛いだけの思い出にならないようにしてくれるの」
とろみをまとった指がぬるぬると埋められていく。タンポンすら使ったことのない器官が『ローション』のせいであっさり異物の侵入を許してしまう。
「ひぁ……っ」
「っ、指1本でこの狭さかぁ。小夜ちゃん、俺頑張ってほぐすけど、もし血が出ちゃった時は舐めさせてね」
一本。二本。三本。
内壁を擦る指が増える度にそこが、理性が、グズグズに蕩けていく。身体が、女に変えられていく。
「も、やだぁ……! やだよぉ……!」
「ヤ。じゃないよ小夜ちゃん。こーゆー時は、気持ち良いって言うんだよ。ん、ここ、気持ち良いねぇ? 俺が突くときゅんきゅんって締め付けてくる。ね? 小夜ちゃんは今、気持ち良いんだよ」
「みゃ、ぁああ──!」
中の『気持ち良い』場所と、外の『気持ち良い』しこりを同時に刺激されて。意識が真っ白に遠くなった。
「見て。今から、コレが小夜ちゃんの中に入るよ」
服を脱ぎ捨てた彼の中心からそそり立つ赤黒い存在。こんなにも欲情しているのだと、見せつけるようにしながらそこにゴムの膜を被せてローションを塗りつけていく。
「はい、小夜ちゃんぎゅーっ。爪立てて良いから、俺にぎゅってして。手錠、外すよ」
「ふぁ、りょ、すけぇ……っ」
「ん。よく言えました。俺の名前、呼べてエライね。その調子で、ぎゅーっ」
グッと押し付けられた熱くて大きな塊。メリメリと開かれていく衝撃を、広く大きな背中にしがみついてやり過ごす。
「あ、あ、っあ!」
「くっ、小夜ちゃん、力、抜いてっ。息、吐いて……!」
「っは、はぁ、は……っ!」
「ごめんね、苦しいね。涙、出ちゃったね。でももう少しで全部入るから。あと少しだけ、頑張って」
ちゅうっと優しく私の涙をすくう唇に励まされてその全てを受け入れた。お腹の中が自分以外の熱に満たされる感覚に、高ぶった気持ちが走って止まらなくなる。
「涼介ぇ……! 私、本当は……っ」
「ん、わかってるから、わかってるから。小夜ちゃんの、全部が好きだよ」
好き。
その言葉をキスに込めて伝えあった。
* * *
「──ってことで借金は全て返済できたと思うので帰りますね」
「こーら。ツンデレ小夜ちゃん、ツンに戻るの早すぎ。それにそんな格好で外になんて出せるわけないでしょう。足だってガクガクじゃない」
「ツンデレとか意味わかんないので。デレた記憶とか無いので」
「それって俺とのエッチが記憶飛んじゃうくらい気持ち良かったってこと? 小夜ちゃんの初体験をそんなに気持ち良くできたなんて、光栄だなぁ」
「黙れ変態気持ち悪い。帰るから、離せ」
「さーよちゃん。そんなこと言って、いーのかなぁ?」
くるり。キングサイズのベッドの上で両手を押さえて縫い止められる。背中にあたるシルクのシーツの感触にこんな時だと言うのに感心する。ニヤニヤ見下ろしてくる顔が、そんな表情でも整っているのが腹立たしい。
「小夜ちゃん、本当に俺に全部弁償できたと思ってる?」
「は、なに、言って……」
「確かに小夜ちゃんは頑張ったけど、ノートパソコンの弁償代、まだ決まってないよ?」
「──!!」
「ね。小夜ちゃん」
小夜ちゃんが俺に母乳飲ませてくれたら、借金返済どころか、君の今後の人生全てを保証しちゃうけど、どうする?
「~~っ!! この、変態っ!」
「だから、否定しないって言ったでしょ?」
自分の顔の良さを自覚している男は、そう言って片目をつぶって見せた。
fin
ちゅっ。と音を立てて唇を離しながら、少し垂れた目元を細めて男が囁く。
「さくらんぼみたいな唇がぽってりしてきたね」
「んっ、も、やぁ……っ」
「まだだよ。あと12回は頑張らなくちゃ……。ん、小夜ちゃんのお口は小さいから溢れちゃったね。勿体ない……」
伝う滴を追いかけて。肉厚の舌がねっとりと私の顎、首筋、鎖骨を辿っていく。濡れた熱い感触にゾクゾクと震えが走った。
こんな感覚、知らない。
「や、だめ。三条さっ、そこ、ダメぇ」
「ん。でも小夜ちゃん。ここまで溢れちゃったんだから、ちゃんと舐めないと。ね?」
「うそぉ……っ」
「嘘じゃないよ。ここまで垂れちゃった」
カリッと鎖骨に歯を立てながら、大きな手が私のチューブトップタイプのサンタの衣装をずり下げる。
止めたくても、両手を頭の上で拘束されている私にはなす術がない。
「白の花柄。小夜ちゃんに似合ってて可愛いけど、ストラップ無しは危険だよ? ……ほらっ」
「きゃぁ?!」
中学生の時からサイズの変わらない小さな胸。密かにコンプレックスだったソレがあっけなく空気に晒される。
突き刺さる視線がいたたまれなくて、ギュッと目をつぶって顔を背けた。
「ごめんね小夜ちゃん? 俺、飲むの下手だから、こんな中まで溢しちゃった」
「──っっ!!」
目を逸らすことなど許さない。
ささやかに色づいた先端を咥えながら見上げる薄茶色の瞳が、言葉の代わりに与える刺激で私に命令する。
恥ずかしいのに。怖いのに。
人生で初めての体験が強烈に焼き付いていく。
「っぁ! ぁあっ……ん!」
「小夜ちゃんのおっぱい、おーぃしっ。ツバも唇も乳首も美味しいなんてイケナイ子。全部舐めたくなっちゃう」
「ゃあ……! そんなに、ベロベロしないでぇ……!」
「だってこんなにツバで濡れてるんだもん。舐めないと。ね?」
「それはっあんたのツバでしょ──っぁあ?!」
「『涼介』って呼んでごらん」
片方はきゅっきゅっと緩急をつけてつねられて、片方は舌でグリグリと潰される。男の指と口に翻弄されるそこが見たことのないくらい赤く腫れていく。
「さーよちゃん?」
呼ぶものか。
こんな状況で下の名前で呼びあうなんて。まるで恋人同士みたいじゃないか。
「……もぅっ。ツンデレなんだからぁ。じゃあ、下のお口に聞くからイイもんねーっだ」
「!!!!」
「……あ、良かった。ちょっとだけど、染み、できてる。小夜ちゃん処女だから濡れにくいかなー? って心配してたんだよね」
「っ、なんで、そんなこと知ってる……!」
「えー? 好きな相手のこと全部知りたいと思うのは、人間の当然の心理でしょぉー」
「変態……!」
「だーかーらぁ。否定しないってば。でもうん、そう言うんだったら遠慮なく? 小夜ちゃんのエッチなおつゆ、いただきまーす」
「きゃぁあん?!」
最初は薄い布越しに。でもすぐにクロッチを横にずらして直に。ジュルジュルと耳を塞ぎたくなる音をさせながら、作り物めいた端正な顔が私のとんでもない場所を舐めていく。
「ふふっ。エッチなおつゆ美味しい~。でもクリトリスも入り口もちっちゃいなぁ。俺の、入るかな?」
「何言って……っ」
「でも心配ご無用~。うちの系列『こんなの』も出してるんだよね」
こんなの。ベッド脇に放置されていた紙袋から取り出されたのはイチゴ柄の化粧水みたいなボトル。
「化粧水……?」
「ぶっぶー。小夜ちゃん、こういうところはウブなんだからぁ。あーもうホント早く食べちゃいたい。俺色に染めちゃいたい」
トロリ。ハチミツみたいな粘度のボトルの中身が、長くて形の良い男の中指に絡められる。
「これはね、ローション。気持ち良くなれる成分も入ってるから、初めての女の子でも痛いだけの思い出にならないようにしてくれるの」
とろみをまとった指がぬるぬると埋められていく。タンポンすら使ったことのない器官が『ローション』のせいであっさり異物の侵入を許してしまう。
「ひぁ……っ」
「っ、指1本でこの狭さかぁ。小夜ちゃん、俺頑張ってほぐすけど、もし血が出ちゃった時は舐めさせてね」
一本。二本。三本。
内壁を擦る指が増える度にそこが、理性が、グズグズに蕩けていく。身体が、女に変えられていく。
「も、やだぁ……! やだよぉ……!」
「ヤ。じゃないよ小夜ちゃん。こーゆー時は、気持ち良いって言うんだよ。ん、ここ、気持ち良いねぇ? 俺が突くときゅんきゅんって締め付けてくる。ね? 小夜ちゃんは今、気持ち良いんだよ」
「みゃ、ぁああ──!」
中の『気持ち良い』場所と、外の『気持ち良い』しこりを同時に刺激されて。意識が真っ白に遠くなった。
「見て。今から、コレが小夜ちゃんの中に入るよ」
服を脱ぎ捨てた彼の中心からそそり立つ赤黒い存在。こんなにも欲情しているのだと、見せつけるようにしながらそこにゴムの膜を被せてローションを塗りつけていく。
「はい、小夜ちゃんぎゅーっ。爪立てて良いから、俺にぎゅってして。手錠、外すよ」
「ふぁ、りょ、すけぇ……っ」
「ん。よく言えました。俺の名前、呼べてエライね。その調子で、ぎゅーっ」
グッと押し付けられた熱くて大きな塊。メリメリと開かれていく衝撃を、広く大きな背中にしがみついてやり過ごす。
「あ、あ、っあ!」
「くっ、小夜ちゃん、力、抜いてっ。息、吐いて……!」
「っは、はぁ、は……っ!」
「ごめんね、苦しいね。涙、出ちゃったね。でももう少しで全部入るから。あと少しだけ、頑張って」
ちゅうっと優しく私の涙をすくう唇に励まされてその全てを受け入れた。お腹の中が自分以外の熱に満たされる感覚に、高ぶった気持ちが走って止まらなくなる。
「涼介ぇ……! 私、本当は……っ」
「ん、わかってるから、わかってるから。小夜ちゃんの、全部が好きだよ」
好き。
その言葉をキスに込めて伝えあった。
* * *
「──ってことで借金は全て返済できたと思うので帰りますね」
「こーら。ツンデレ小夜ちゃん、ツンに戻るの早すぎ。それにそんな格好で外になんて出せるわけないでしょう。足だってガクガクじゃない」
「ツンデレとか意味わかんないので。デレた記憶とか無いので」
「それって俺とのエッチが記憶飛んじゃうくらい気持ち良かったってこと? 小夜ちゃんの初体験をそんなに気持ち良くできたなんて、光栄だなぁ」
「黙れ変態気持ち悪い。帰るから、離せ」
「さーよちゃん。そんなこと言って、いーのかなぁ?」
くるり。キングサイズのベッドの上で両手を押さえて縫い止められる。背中にあたるシルクのシーツの感触にこんな時だと言うのに感心する。ニヤニヤ見下ろしてくる顔が、そんな表情でも整っているのが腹立たしい。
「小夜ちゃん、本当に俺に全部弁償できたと思ってる?」
「は、なに、言って……」
「確かに小夜ちゃんは頑張ったけど、ノートパソコンの弁償代、まだ決まってないよ?」
「──!!」
「ね。小夜ちゃん」
小夜ちゃんが俺に母乳飲ませてくれたら、借金返済どころか、君の今後の人生全てを保証しちゃうけど、どうする?
「~~っ!! この、変態っ!」
「だから、否定しないって言ったでしょ?」
自分の顔の良さを自覚している男は、そう言って片目をつぶって見せた。
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