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外伝4話 ここが地球のお城……
しおりを挟む「お邪魔します」
「どうぞ……」
神宮寺恭弥はケインと田中さんを家に上げると、冷蔵庫から麦茶を取り出しソファに座らせた。
「…両親はしばらく帰って来ないので寛いでください」
「ありがとうございます」
田中さんはなんだか慣れた様子だったが、ケインさんは戸惑っていた。
「こ、高級そうなソファ……」
……別にただのソファで特に高い訳でも無いのだが………
ここで一つ大変な事に気がついてしまった。
先程ドラゴンをバラバラにしたせいか、ケインさんは返り血で血まみれになっていた。
このままでは家中が殺人現場のようになってしまう……
「すみません。悪いんですけど、お風呂入ってきてもらえませんか?」
「え、ワタシですか?」
違う、田中さんじゃない。
「いや、ケインさんに……」
「と、年頃の女の子にお風呂に入ろうだなんて……そんな」
田中さん五月蝿い……
「違います!違いますから!その…申し訳ないんですけど血だらけなので体洗ってもらいたいと言うか………ふ、服も貸しますから」
「そう言う事でしたか。ワタシはてっきりケインさんと一緒にお風呂に入ろうとしてたのかと…」
「僕は普通に洗ってこいって事だと思いましたけどね。じゃあお借りします、このままだと汚しちゃいそうなので」
「はい、お願いします」
こうしてケインさんを浴室まで案内したのだ。ドアを閉めて暫くすると中から質問をしてきた。
「あの…服は何処に?」
「ああ、その洗濯機の中に入れて下さい」
「洗濯機とは…」
洗濯機も知らないのか。一体何処から来たのだろうこの人は。
「そこに黒くて丸い窓がついてる四角い箱があるでしょう?その中にです」
「はい………?」
「どうしたのですか?」
「これは…どのように使うのですか?」
「後で俺が動かしておくのでそのままにしておいて下さい。機能としてはその中にで服を入れると自動で洗濯と乾燥までやってくれるというものです」
「そ、そんな魔道具があるんですか!?」
「魔道具…じゃないですけど、まぁ、はい」
「はぁ……きっとこの国で有名な神器なんですね……」
なんやねん神器って…
「とにかく、その奥に風呂があるので入って下さい。服ここに置いておきますから」
「はーい」
しかし、また暫くすると悲鳴が聞こえてくる。
「ウワァァ!」
「ど、どうしたんですか?」
勢いよく入っていくと、風呂のタイルの上で座り込んでシャワーを凝視するケインさんがいた。
シャワーに驚いたのか。
「またですか……」
「す、すみません……」
そこで気づいた。そこに座るケインさんは裸だったのだと……
俺はすぐさま目を隠した。
「ご、ごめんなさい…出ていきますね」
「えっ、……あっ!」
ケインさんか顔を赤らめて胸を隠していた。
どうしようか…この気まずい空気……
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