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第九十三話 もう2度と
しおりを挟む「クウガさん!クウガさん!」
理性を取り戻しかけたクウガさんに僕は呼びかける。
エルナがエルファトクレスさんの首を絞めるのを躊躇った理由がわかったよ……
これはたしかにやりずらい。
まだクウガさんが生き残れる可能性があるなら、その可能性に賭けたいと思ってしまう。
頭では殺すべきだと分かっていても実際に剣を向けることは躊躇われる……
あと5分だけ……
あと5分間クウガさんと戦っても理性が戻らない様ならその時は腹を括るしかない……
「ゲイン!なにじでる!?はやぐぼぐをごろさないど……」
「あと5分……それまでにクウガさんの意識が戻らなければ僕は貴方を殺します……」
「やめろ、いまずぐ殺さないと……君も死んでじまう…」
掠れた声で訴えかけてくる。
だけど僕は聞かない。ごめんね、言うこと聞かなくて……
「じゃあクウガさんがやめないと……僕死んじゃうかもしれませんね?」
「グゥ……プレッシャーがけてぐるなぁ……分かったよ」
クウガさんは自分の身体を取り戻そうとし始めた。それなら僕は剣を構えて打ち合うだけ……
きっとクウガさんなら自分を取り戻せる。
縮地と投擲を使いながら僕は長く……どれだけ経ったのか分からぬ程戦った。
しかし、そんな攻防も永遠には続かない。
ある時、クウガさんの剣が僕の胸を突き刺した。
動けなくなってしまい、その場で倒れ込む……
その隙を見逃される筈がなかった。
僕はクウガさんにトドメを刺されそうになる。
(ああ…ここまでか)
諦めかけたその時、クウガさんの動きが止まる。
僕に向かって全速力で近寄ってきていたというのに、嘘みたいに立ち止まって剣を離した……
「クウガさん……元に戻ったんですか?」
「あぁ……おかげさまで。もう指一本動かせないけどね」
「そりゃ良かった」
「まったく良くないよ……」
僕はクウガさんに近寄ると握手をした。
名前 ケイン
Lv67
体力 522 / 11531(336)
魔力 61918(296)
筋力 193305(297)
速度 110284(295)
肉体硬度 11204(279)
魔力強度 61934(312)
幸運値 25
スキル
ステータスボード
スキル重複
投擲×9999
片手剣の基本×9999
身体強化×9999
防御の初心×376
防御の基本×55
魔法の初心×1503
魔法の基本×5012
回復の基本×103
大剣の基本×3500
短剣の基本×9999
両手槍の基本×302
縮地×1205
称号
ゴブリンキラー
四天王を殺した者
戦乙女
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スライム狩りの猛者
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