手が招く

川辻海斗は、所謂探偵社、人に頼まれその調査を代行することを生業としていた。
仕事はそれなりにうまくいっており、手伝いを一人雇っても問題がないほどであった。

そんな彼の元に突如一つの依頼が舞い込んでくる。
突然いなくなった友人を探してほしい。
女子学生が、突然持ってきたその仕事を海斗は引き受ける。
依頼料は、彼女がこれまで貯めていたのだと、提示された金額は、不足は感じるものであったが、手が空いていたこともあり、何か気になるものを感じたこともあり、依頼を引き受けることとした。
しかし、その友人とやらを調べても、そんな人間などいないと、それしかわからない。

相応の額を支払って、こんな悪戯をするのだろうか。
依頼主はそのようなことをする手合いには見えず、海斗は混乱する。
そして、気が付けば彼の事務所を手伝っていた、その女性が、失踪した。
それに気が付けたのは偶然出会ったが、海斗は調査に改めて乗り出す。
その女性も、気が付けば存在していた痕跡が薄れていっている。
何が起こっているのか、それを調べるために。
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