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32章 闘技大会を控えて
翌日は
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体力という意味では、オユキはかなり不安を感じていた。鍛錬に時間を使う、それこそトモエによってしっかりと追い込まれてと言う事には、楽しさを感じながらも不安もあった。しかし、魔国にいるからと言う事に加えて、後続として送られてきた人員によって、基本的にオユキが行うべき仕事というのはほとんどない。オユキが寝て起きたところで、そこから行うべきことというのはほとんどがユーフォリアによって整理がなされており、せいぜいがオユキはいくつか残された手紙を内容も読まずに、纏められた内容に対して可否を応えるだけ。随分と楽だと感じる反面、普段はそうした仕事に当てていた時間を、今はしっかりとセツナとカナリアによって魔術の練習へと当てられている。
少し、オユキにとっては少しの心算で流すマナがどうにも過剰なようで、練習の場所は早々に屋外へと移されている時間。そうした話を聞いた時には、オユキにとっては都合のいい環境が出来上がるだけなのだから、そのまま室内でも良いのではないかとそんな事を言ってみたものだ。
勿論、しっかりと根拠のある反論、要はマナに酔うほどの濃度になる可能性があるため簡単に散らせる屋外にて行うべきだと。オユキにしても、言われてみればかこにそんな話を聞いたなと、その程度の物でしかなかったが理由があるならと外で、それこそこちらも短い睡眠から起き上がってきた少年たちに、改めて各々がどう動くべきであったのか考えさせながら、トモエから見てよくなかったところを指摘してと、そんな姿を眺めながらも今度はアイリスと並んで鍛錬を。
そして、また食事を摂って眠ってみれば、翌朝には目を覚まし。
そして、トモエの宣言通りに午前の間は、昼までの短い時間はとばかりに王都の外に出る。
「カリンさんも、構いませんか」
「ええ。寧ろ、楽しみでもありますから」
そして、トモエが少年たちの監督をローレンツと共に引き取るからと、今はカリンと並んでオユキは両手の剣を確かめる。
昨日の事で、てっきり筋肉に痛みを覚える事になるだろうなどと考えていたのだが、その様な事は一切ない。オユキが寝ている間に、カナリアが回復の奇跡を願ってくれたのか。それとも、日々何やらせっせと塗られている基礎化粧品のようなものに、そういった作用があるのか。確かに、振り返ってみれば、トモエとラズリアの二人が足しげくマルコのところに通って、用意していた品でもある。恐らくは、何かの効果が追加で加えられているのだろうと、そんな事を考えはする。塗り込められる側としては、いよいよ気の進まないというか、苦手な感触を覚えるものなのだが。
並んで立つのは、カリン。トモエと違って、今一つ互いの間合い、呼吸がオユキにとってはつかめない相手。それでも、習うのだから、互いにどう動くのか、実践の場でどう動くのかをを確認しておいでなさいとばかりに送り出されて。さらには、狩猟際を行うための、前段階とでもいえばいいのだろうか。まずはアイリスに、そして、イリアにも。獣の理により近い相手が、何やらここ暫くはセツナとオユキに合わせていたこともある。勿論、アルノーによってきちんと料理として分けて用意されており、彼女たちが最低限満足できる品が用意されていたのは事実。だが、かつてを知るトモエとオユキにとっては明らかに不足が見える料理たち。勿論、アルノーにしても理解はしているようで、そろそろ頼めないかと言われていたこともある。
「今日で得られる分は、全てでしたか」
「そう、ですね。武国からの方々もまもなくとは聞いていますので、そちらに向けて用意としたくもあるのですが」
「それは、確かに饗応を行うというのならば必要になりますが」
「ええ。ですが、こちらの国ではやはり難しい物でしょうから」
隣に立つカリンからは、何やら諦めたとでも言わんばかりにため息交じりに肩をすくめられて。
「ですが、そうした不足があるのだとすれば、ええ、私たちも楽しめるというものではありませんか」
「生憎と、生前から魔物相手は最低限でしたから。晩年はいよいよ、人相手ばかりでしたから」
「それもあって、こちらでは改めてと言う事でしたか」
始まりの町では、随分と魔物相手に熱を上げていたとそう聞いている。メイからも、カリンの手によってかなり大量の魔石が始まりの町に齎されたと聞いている。個人に依る物としては、破格と呼んでも差支えの無い量が。武器を平然と使いつぶし、ウーヴェからは持ち手の摩耗が激しいために、無理な使い方ばかりする物が多いと嘆きの声が上がっていると、そんな話が持ち上がっているのだとそんな苦言までも。
少年たちが持ってきた、リース伯爵家の一員としての、始まりの町の代官としての手紙というのは、これまでのお礼であったり狩猟者達が新人の育成に目を向け始めていることで、財政についてもかなりの好転が認められているのだと修辞たっぷりにお礼が書かれていた。
しかし、メイ個人からの物としては、それに伴ってあまりにも大量に増えた仕事であったり、方々から持ち込まれるダンジョンの恵みの分配依頼であったり。何よりも、マリーア公爵から振られる、大量の資源確保の依頼であったりが非常に大変だと散々に恨み節が、どころか何やら明らかに書いていて思う所が沸き上がったのだと分かる不自然な乱れを持つ手紙が届けられたものだ。オユキとしても、何やら目を通している間にそっと目頭を抑えたくなるような、そんな手紙が。
オユキの知っている貴族政、代官等と言うのはいよいよお飾りかと思えば、こちらでは全くそのような物ではないらしい。かつての中間管理職というよりも、今後の成長を願い邁進した結果として、既存の人員からも欠員が出てしまったような極まった中小企業とでもいえばいいのだろうか。起業したばかりの頃、創業期というのはオユキも勿論経験があるが、何やらそれよりも酷い状況に見えるのだ。そのあたりは、ミズキリがきちんと今後の予定を考えて上で、間違いなく成功させるのだと考えた上で初めから人員を用意していたのだと改めてよく分かるというものだ。
そんな益体も無い事をオユキが考えていれば、そんな事を考えながらも、体の動きを確認していればいよいよ目標とするべき魔物たちが追い込まれてくる。相も変わらずとでもいえばいいのだろうか、戦と武技から確かに与えられた巫女と言う位、それがある以上は護衛というのは今後も外れることが無い。
それを前提にして動いている、それもただ事実ではあるのだが、少年たちをはじめ確かに分別の無い相手と一緒に動くのが今後も難しくなるだろうとそんな事を考えながら。
「鹿肉は、私でも食べやすいので、やはりそれなりに確保しておきたいのですよね」
「確かに、脂も少ない赤身です。滋養にもよいからと、重宝されていましたね」
「カリンさんは、始まりの町では」
「どうにも、私は過去の事が少し堪えているようで」
老年には粥の類を口にすることが多くなった、そんな事を言っていたのだ。確かに、オユキの為にとヴィルヘルミナと共に探したときには、あっさりとした、それでも油で揚げるパンである油条を使ったりとしていたはずだ。実際には用意はアルノーとトモエも加わっての事であるには違いないが、それを選んだというよりも間違いなく方向性を伝えたには違いない。
「朝食という意味では、キャロットケーキなどもありましたよね、確か」
「私たちの国では、ローポーカオですね」
知っているのではないかと、そう考えながらも目は追い込まれてくる魔物を追いかける。散々にトモエが相手取っているのは見てきた、オユキも近縁種は相手取ったこともある。それこそ、かつての話をすれば、ふらりと旅に出るたびに、尽く芥とばかりに切り捨ててきた魔物でもある。
「正直、角が無い分、こちらの方が相手取りやすくもあるのですが」
「ああ、シエルヴォとの対比ですか。ただ、あちらよりも毛が固く風を使いますよ」
「はて」
カリンからそんな事を言われて、改めて思い返そうとするのだが、過去にしてもそもそも相手取るころには色々と超えていたこともある。それこそ武技の類を散々に身に着け、それらを十全に生かすために身に着けた流派の技もあった。つまりは、今とほとんど変わりのない状況と言う事だ。
無造作にバンビに近づいて、それこそ抜けるままに刃を通せば後は魔物がそのまま霞と消える。
「特段、差を感じられませんが」
「そのあたりは、もう少し一般的な感覚を身に着けたほうがいいですよ」
「カリンさんにまで言われるとなると、少し考えてしまいますね」
そうしてオユキを揶揄う様に話すカリンにしても、この程度の魔物など何ほどでもないと切り捨てているのだ、一刀のもとに。それも、少し離れた位置で、体を回すだけで。
「では、オユキ」
「此処で、ですか」
「ええ。私の道は、常に戦いの中で。武と舞を兼ねる事こそが本義」
オユキとしても、どこか仕方が無いと思いながらも、成程、これはこれで面白かろうと。
ただ、周囲に散った護衛であったり、近衛でもあるラズリアからはっきりと慌てたような気配が。
「練習の範囲ですから、流石に名乗りまで上げるのは止めておきましょうか」
「そうですね。枠を超えないように」
魔物を通り抜けて、つまりは前に進んだオユキに対して、カリンはその場を動いていない。つまりは、互いにこれまで並んでいたところから、距離が開く。向き合えるだけの、向き合うに十分すぎる程の。周囲には、既に追い込まれている魔物。慌てて何やら止めようとしているのだが、続けるようにとラズリアに声をかけてオユキはカリンと向かい合う。
「練習の時間等、いくらあってもいいですからね」
「それには全く同意する物ですね」
そして、まずはオユキから動き出す。オユキが今は魔物を背後に背負う形。そして、飛び掛かるオユキの速度は、あくまで背後から追ってくるそれらに合わせる様に。カリンが抜けた先に、位置を入れ替える事を選べば、カリンが魔物に対応をしなければならないように。
「さぁ、舞ましょう」
「ええ、戦いを」
笑うカリンに、ことそうした動きではオユキのほうが劣っているからと、胸を借りるつもりで飛び込んでいく。問題としては、トモエであれば己の見極めも預けられるのだが、カリン相手ではそれも望めない事だろうか。
少し、オユキにとっては少しの心算で流すマナがどうにも過剰なようで、練習の場所は早々に屋外へと移されている時間。そうした話を聞いた時には、オユキにとっては都合のいい環境が出来上がるだけなのだから、そのまま室内でも良いのではないかとそんな事を言ってみたものだ。
勿論、しっかりと根拠のある反論、要はマナに酔うほどの濃度になる可能性があるため簡単に散らせる屋外にて行うべきだと。オユキにしても、言われてみればかこにそんな話を聞いたなと、その程度の物でしかなかったが理由があるならと外で、それこそこちらも短い睡眠から起き上がってきた少年たちに、改めて各々がどう動くべきであったのか考えさせながら、トモエから見てよくなかったところを指摘してと、そんな姿を眺めながらも今度はアイリスと並んで鍛錬を。
そして、また食事を摂って眠ってみれば、翌朝には目を覚まし。
そして、トモエの宣言通りに午前の間は、昼までの短い時間はとばかりに王都の外に出る。
「カリンさんも、構いませんか」
「ええ。寧ろ、楽しみでもありますから」
そして、トモエが少年たちの監督をローレンツと共に引き取るからと、今はカリンと並んでオユキは両手の剣を確かめる。
昨日の事で、てっきり筋肉に痛みを覚える事になるだろうなどと考えていたのだが、その様な事は一切ない。オユキが寝ている間に、カナリアが回復の奇跡を願ってくれたのか。それとも、日々何やらせっせと塗られている基礎化粧品のようなものに、そういった作用があるのか。確かに、振り返ってみれば、トモエとラズリアの二人が足しげくマルコのところに通って、用意していた品でもある。恐らくは、何かの効果が追加で加えられているのだろうと、そんな事を考えはする。塗り込められる側としては、いよいよ気の進まないというか、苦手な感触を覚えるものなのだが。
並んで立つのは、カリン。トモエと違って、今一つ互いの間合い、呼吸がオユキにとってはつかめない相手。それでも、習うのだから、互いにどう動くのか、実践の場でどう動くのかをを確認しておいでなさいとばかりに送り出されて。さらには、狩猟際を行うための、前段階とでもいえばいいのだろうか。まずはアイリスに、そして、イリアにも。獣の理により近い相手が、何やらここ暫くはセツナとオユキに合わせていたこともある。勿論、アルノーによってきちんと料理として分けて用意されており、彼女たちが最低限満足できる品が用意されていたのは事実。だが、かつてを知るトモエとオユキにとっては明らかに不足が見える料理たち。勿論、アルノーにしても理解はしているようで、そろそろ頼めないかと言われていたこともある。
「今日で得られる分は、全てでしたか」
「そう、ですね。武国からの方々もまもなくとは聞いていますので、そちらに向けて用意としたくもあるのですが」
「それは、確かに饗応を行うというのならば必要になりますが」
「ええ。ですが、こちらの国ではやはり難しい物でしょうから」
隣に立つカリンからは、何やら諦めたとでも言わんばかりにため息交じりに肩をすくめられて。
「ですが、そうした不足があるのだとすれば、ええ、私たちも楽しめるというものではありませんか」
「生憎と、生前から魔物相手は最低限でしたから。晩年はいよいよ、人相手ばかりでしたから」
「それもあって、こちらでは改めてと言う事でしたか」
始まりの町では、随分と魔物相手に熱を上げていたとそう聞いている。メイからも、カリンの手によってかなり大量の魔石が始まりの町に齎されたと聞いている。個人に依る物としては、破格と呼んでも差支えの無い量が。武器を平然と使いつぶし、ウーヴェからは持ち手の摩耗が激しいために、無理な使い方ばかりする物が多いと嘆きの声が上がっていると、そんな話が持ち上がっているのだとそんな苦言までも。
少年たちが持ってきた、リース伯爵家の一員としての、始まりの町の代官としての手紙というのは、これまでのお礼であったり狩猟者達が新人の育成に目を向け始めていることで、財政についてもかなりの好転が認められているのだと修辞たっぷりにお礼が書かれていた。
しかし、メイ個人からの物としては、それに伴ってあまりにも大量に増えた仕事であったり、方々から持ち込まれるダンジョンの恵みの分配依頼であったり。何よりも、マリーア公爵から振られる、大量の資源確保の依頼であったりが非常に大変だと散々に恨み節が、どころか何やら明らかに書いていて思う所が沸き上がったのだと分かる不自然な乱れを持つ手紙が届けられたものだ。オユキとしても、何やら目を通している間にそっと目頭を抑えたくなるような、そんな手紙が。
オユキの知っている貴族政、代官等と言うのはいよいよお飾りかと思えば、こちらでは全くそのような物ではないらしい。かつての中間管理職というよりも、今後の成長を願い邁進した結果として、既存の人員からも欠員が出てしまったような極まった中小企業とでもいえばいいのだろうか。起業したばかりの頃、創業期というのはオユキも勿論経験があるが、何やらそれよりも酷い状況に見えるのだ。そのあたりは、ミズキリがきちんと今後の予定を考えて上で、間違いなく成功させるのだと考えた上で初めから人員を用意していたのだと改めてよく分かるというものだ。
そんな益体も無い事をオユキが考えていれば、そんな事を考えながらも、体の動きを確認していればいよいよ目標とするべき魔物たちが追い込まれてくる。相も変わらずとでもいえばいいのだろうか、戦と武技から確かに与えられた巫女と言う位、それがある以上は護衛というのは今後も外れることが無い。
それを前提にして動いている、それもただ事実ではあるのだが、少年たちをはじめ確かに分別の無い相手と一緒に動くのが今後も難しくなるだろうとそんな事を考えながら。
「鹿肉は、私でも食べやすいので、やはりそれなりに確保しておきたいのですよね」
「確かに、脂も少ない赤身です。滋養にもよいからと、重宝されていましたね」
「カリンさんは、始まりの町では」
「どうにも、私は過去の事が少し堪えているようで」
老年には粥の類を口にすることが多くなった、そんな事を言っていたのだ。確かに、オユキの為にとヴィルヘルミナと共に探したときには、あっさりとした、それでも油で揚げるパンである油条を使ったりとしていたはずだ。実際には用意はアルノーとトモエも加わっての事であるには違いないが、それを選んだというよりも間違いなく方向性を伝えたには違いない。
「朝食という意味では、キャロットケーキなどもありましたよね、確か」
「私たちの国では、ローポーカオですね」
知っているのではないかと、そう考えながらも目は追い込まれてくる魔物を追いかける。散々にトモエが相手取っているのは見てきた、オユキも近縁種は相手取ったこともある。それこそ、かつての話をすれば、ふらりと旅に出るたびに、尽く芥とばかりに切り捨ててきた魔物でもある。
「正直、角が無い分、こちらの方が相手取りやすくもあるのですが」
「ああ、シエルヴォとの対比ですか。ただ、あちらよりも毛が固く風を使いますよ」
「はて」
カリンからそんな事を言われて、改めて思い返そうとするのだが、過去にしてもそもそも相手取るころには色々と超えていたこともある。それこそ武技の類を散々に身に着け、それらを十全に生かすために身に着けた流派の技もあった。つまりは、今とほとんど変わりのない状況と言う事だ。
無造作にバンビに近づいて、それこそ抜けるままに刃を通せば後は魔物がそのまま霞と消える。
「特段、差を感じられませんが」
「そのあたりは、もう少し一般的な感覚を身に着けたほうがいいですよ」
「カリンさんにまで言われるとなると、少し考えてしまいますね」
そうしてオユキを揶揄う様に話すカリンにしても、この程度の魔物など何ほどでもないと切り捨てているのだ、一刀のもとに。それも、少し離れた位置で、体を回すだけで。
「では、オユキ」
「此処で、ですか」
「ええ。私の道は、常に戦いの中で。武と舞を兼ねる事こそが本義」
オユキとしても、どこか仕方が無いと思いながらも、成程、これはこれで面白かろうと。
ただ、周囲に散った護衛であったり、近衛でもあるラズリアからはっきりと慌てたような気配が。
「練習の範囲ですから、流石に名乗りまで上げるのは止めておきましょうか」
「そうですね。枠を超えないように」
魔物を通り抜けて、つまりは前に進んだオユキに対して、カリンはその場を動いていない。つまりは、互いにこれまで並んでいたところから、距離が開く。向き合えるだけの、向き合うに十分すぎる程の。周囲には、既に追い込まれている魔物。慌てて何やら止めようとしているのだが、続けるようにとラズリアに声をかけてオユキはカリンと向かい合う。
「練習の時間等、いくらあってもいいですからね」
「それには全く同意する物ですね」
そして、まずはオユキから動き出す。オユキが今は魔物を背後に背負う形。そして、飛び掛かるオユキの速度は、あくまで背後から追ってくるそれらに合わせる様に。カリンが抜けた先に、位置を入れ替える事を選べば、カリンが魔物に対応をしなければならないように。
「さぁ、舞ましょう」
「ええ、戦いを」
笑うカリンに、ことそうした動きではオユキのほうが劣っているからと、胸を借りるつもりで飛び込んでいく。問題としては、トモエであれば己の見極めも預けられるのだが、カリン相手ではそれも望めない事だろうか。
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