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29章 豊かな実りを願い
狩猟に
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ナザレアが獣の特徴を持っているというのに、実態としては木精だという話を確認して。本当にこの世界では見た目と言うのが、先入観と言うのがとにかく足を引っ張るようだとそのような事をオユキと話して。人に見える物にしても、形質として発言しているだけで根が違うという話も聞いているのだからと。
「私自身の事は、さておきまして」
「まぁ、あなたはそうよね」
考える事は、トモエにしても嫌いではない。だが、得意かと言われれば全くそんなこともない。下手の考え休むに似たり。そんな言葉を想う位には、見当違いの事を考えたりもするのだ、トモエなのだから。思考が、飛びがちとでもいえばいいのだろうか。はっきりと、これまでは間を埋めるのにオユキに頼りきりだったのだと、他人に説明するという行為を基本的に投げ出していたのだと、この世界に来てそうした場面に直面する今になって改めて思い知らされるものだ。それこそ流派の事であれば、相応に座学とでもいえばいいのだろうか。過去から連綿と続いてきた、知識の積み重ねもあれば。はっきりと覚えている諸々の記された書物、目録という物が頭に入っているため問題はない。
特にトモエから習おうと考える者は、そもそも皆伝であるトモエに適うような相手ではないのだ。ならば、トモエの言葉がまずは正しい物として、他との比較をするのだとしても、少なくともトモエの前ではトモエの言葉に異議を唱えることが出来ないのだから。それを言われたときには、ならば勝って見せよと、その理屈が正しいのだという証を見せよとそうした話になる。最も、凡その理屈は、かつての世界に存在していた大概の術理は須らく研究がなされていたものだ。
「肉の消費が増える以上は、勿論」
「それ以外にも、理由はあるのだけれど」
「加護と言いますか、こう、どういえばいいのでしょうか」
「加護であっているわよ。魔物を狩ることで、確かに戦と武技の神様と木々と狩猟の女神さまから得られるものなんですもの」
トモエとアイリスは、久しぶりに王都の外に出てきている。目的は、既に口にしている通り。周囲には、当然のように護衛の影が見えるのだが、その中にアベルがいないことくらいだろうか。これまでに比べて、はっきりと違う事と言うのは。アイリスのほうも、外に出るからだろう。いじらしい事に、己の体をきちんと隠しているらしい。トモエでは流石に難しいのだが、オユキが話すには昨日よりもまだいくらかましだと、そのような状態でしかないはずなのだ。
「その、加護と言う意味では」
「祖霊様の加護は、難しいのよ」
そして、本来であれば欲しい物は違うだろうにと考えるトモエの言葉に、アイリスの反応は早い。
「狐として、三狐神とあなたが呼んでいる以上は、理解が有るのでしょうが」
「確かにとは思いますが、その、アイリスさんにしろセラフィーナさんにしろ」
「五穀豊穣を願う祭祀を執り行って、少しは溜まっているのだけれど、私はそれに関しては常の事には使えないのよ」
「オユキさんは、呼び水として相応にと」
アイリスが誤魔化しも含めて、話をそらそうとそんな事を言うものだがトモエはそれを許さない。特に今は戦場に立っているのだ。ここで、相手の能力に万が一があるというのなら、オユキと同じ対応をやはりトモエは取らなくてはならない。
「同じ立場、そんな相手がいる以上は隠せない物ね」
「不安があるのなら、容赦はしません」
「私を、まぁ、あなたならどうとでもできるわね、確かに」
オユキにも勝てないのだからと、そんな事を自嘲交じりに。つまりは、容赦なく周囲を焼き払う狐火も今は使えないらしい。どうにも、そうした部分を考えるとかなり不安がトモエとしては募る。オユキには、問題ないなどと言って、こうして出てきたこともあるのだ。それこそ、随分と不安げにしていたものだが、その不安の内側とでもいえばいいのだろうか。オユキも久しぶりにと望んでいる、それを隠しきれていなかったためにトモエは容赦なく護符を取り上げて終わりとした。だというのに、オユキの不安通りだというのならばアイリスにもやはり、同じ対応をしなければ筋が通らぬと。
「オユキ程じゃないわよ。もって、一時間ほどだけれど」
「では、不安だと、問題があると感じたときには」
そして、王都における狩場に関しては、かつて少年たちと共にあったころとやはり変わらない。アイリスの加護が働いているからだろうか、かつてに比べれば少々強力な魔物が近い。かつてであれば、アイリスにはトモエやオユキよりもかなりの量を任せることもできたのだが。
「まぁ、好きにとは言いたくはないけど」
「流石にオユキさんではありませんから、警告は数度するとしましょう」
「あなた、オユキにもかなり警告をしているじゃない。あの子は、全く聞かないけれど」
「全く。私やオユキさんを子ども扱いとなると、最早齢を隠す気もありませんか」
そんな振る舞いをするからこそ、シグルドが、あのやけに勘の良い子供に望まぬ呼称を使われるというのに。
「私は、種族で見れば若いのは事実よ」
「それこそ、千を超える時を生きなければ、ですか」
「私はようやく半分を超えたくらいだもの」
既に五百を数得るというのであれば、それは人から見ればあまりにも途方もない年数だ。ゲームの頃にはなかったと、オユキのそう話すマリーア公爵領にしても。木精の血が入っているという話もあり、八代目等と言っているのだが、実際にはどれだけの年月が流れているかもわかりはしない。
「オユキさんが、どうしても急いでいますから」
「何の話かしら」
「私としては、もう少し時間を割きたいことが多いのだと、そういう話です」
オユキが、急ぐから。トモエとしても、改めてこちらで道を探すのも良いと考えているのだが、生憎と非才の身の上。かなりの時間をかけて、新しい術理を組み上げるつもりなのだ。だからこそ、今はそれを一先ずおいている。そのあたりも、オユキが気にはしているのだがそこは互いに早々気軽に話を振る気も無い。二人で、それこそ侍女も交えずに、ゆっくりと時間を使える時に話す事。オユキにしても、トモエが既に問い詰めてというよりも、最早オユキが望んでいないのだとそれを知っていると、気が付いていると。それを既に突き付けてしまった事もある。オユキとしては、トモエは気が付いていても口にしないとそう考えていたこと。オユキのほうでも、選択の時にオユキがそちらを選ぶのなら、トモエが逆を選ぶと知っているのだから。
トモエは、オユキとは違ってそもそもかつての世界、その流れの中になどとは考えていない。それも、選択の一つとして悪くはないだろう、ともに輪廻の輪に戻るというのなら、それは素敵な事だと考えている。ただ、それはこちらの世界でも構いはしないのだ。オユキが恐らく気にしているだろうこと、万が一過去に繋がってしまったのなら、オユキがまだ存命でありトモエとの時間が無い時を目の当たりにすることになれば。それに恐怖を感じているのも、トモエは理解している。
いじらしい事だ、愛らしい事だと想いはやはりそうした姿を見て募るばかり。
「戦場で、なにやら惚気を」
「生憎と、それで隙になる事はありませんが」
ただ、アイリスに言われる程度には魔物が普段より近づいたのも事実。だが、トモエとしては、それもわざと。
「オユキさんに教えるためには、やはり私も少しは思い出さなければならないのですよね」
短刀術については、二刀の術理に関しては、流石に最低限しか体に馴染ませていない。どうにか、今の体でも扱うことが出来るものではあるのだが、それでもトモエにしてみれば粗が多い。己で納得できる範囲ではない。近寄る灰色の毛並みを持つ犬を、軽い入り身でかわしながらも下げている脇差よりもさらに短い刃で切り伏せる。刃渡りが短く、かなりの無理があると感じてしまったからだろう。うっかりと武技が発動して、理外の力でもって両断してしまう事になった。その結果を見て、トモエは改めて己の思考を整える。
「いえ、この結果を見ればという物ですね」
「何が不満なのかと、そう考える者のほうが多いでしょうけど」
「この程度の生き物であれば、素手で対応できなければ」
かつての世界でも、熊までは素手で等と言う逸話が残っていた。勿論、仕留めてという話は、はっきりと記録の残るものではなかった。だが、撃退までは、確かに明確な記録と共に残っていたのだ。トモエにしても、太刀を片手に相対できればなどと考えていたものだが、それを行うには流石に色々と難しい物もあった。襲われたならまだしも、刃を片手に入山して得物を探して等。かつての世界では、それを行うには煩雑な手続きも必要になった。そして、何よりも。
「オユキさんは、気が付いていたのでしょうね」
「あなたは、好きだものね。こちらの世界も、こうして魔物を討つことも」
トモエは、オユキの語る様に己の身に着けた技を十全に振るうことが出来るこの世界を好んでいる。それこそ、かつてオユキが楽しでに話していた、それを覚えていることもある。その当時は、まさかとばかりに考えていたものだ。それこそ、愉快な大きさの筐体に体全体でとそうした装置だったのだ。人の手では簡単に動かせないような、動かすには、それこそ数人がかりでとしなければならない程に巨大な装置。安楽椅子のような、人が座り持たれることが出来る部分があり体全体を拘束するような装置。トモエから見れば、はっきりと医療装置によく似た物に見えたものだ。
「ええ、楽しんでいますとも」
そこまでしなければ、実感が得られない。それは事実だったのだろう。人の体に対して、ゲームからの情報を伝えるためには、当時の技術ではそれほどのサイズの装置が必要となったのだ。そして、それはトモエとオユキがその生を全うするとき迄変わりはしなかった。オユキのほうでも、両親が残した資料だけでなく、オユキ自身でも実に色々と考えていたのはトモエも知っているのだが、それが形を得たのは数度だけ。それこそ、オユキはと言うよりもミズキリが他にも使える様に省略したのだとして。オユキは、それにしても非常に不満を覚えていたものだが。
「ですから、オユキさんもと、私は常にそう考えているのです」
「私自身の事は、さておきまして」
「まぁ、あなたはそうよね」
考える事は、トモエにしても嫌いではない。だが、得意かと言われれば全くそんなこともない。下手の考え休むに似たり。そんな言葉を想う位には、見当違いの事を考えたりもするのだ、トモエなのだから。思考が、飛びがちとでもいえばいいのだろうか。はっきりと、これまでは間を埋めるのにオユキに頼りきりだったのだと、他人に説明するという行為を基本的に投げ出していたのだと、この世界に来てそうした場面に直面する今になって改めて思い知らされるものだ。それこそ流派の事であれば、相応に座学とでもいえばいいのだろうか。過去から連綿と続いてきた、知識の積み重ねもあれば。はっきりと覚えている諸々の記された書物、目録という物が頭に入っているため問題はない。
特にトモエから習おうと考える者は、そもそも皆伝であるトモエに適うような相手ではないのだ。ならば、トモエの言葉がまずは正しい物として、他との比較をするのだとしても、少なくともトモエの前ではトモエの言葉に異議を唱えることが出来ないのだから。それを言われたときには、ならば勝って見せよと、その理屈が正しいのだという証を見せよとそうした話になる。最も、凡その理屈は、かつての世界に存在していた大概の術理は須らく研究がなされていたものだ。
「肉の消費が増える以上は、勿論」
「それ以外にも、理由はあるのだけれど」
「加護と言いますか、こう、どういえばいいのでしょうか」
「加護であっているわよ。魔物を狩ることで、確かに戦と武技の神様と木々と狩猟の女神さまから得られるものなんですもの」
トモエとアイリスは、久しぶりに王都の外に出てきている。目的は、既に口にしている通り。周囲には、当然のように護衛の影が見えるのだが、その中にアベルがいないことくらいだろうか。これまでに比べて、はっきりと違う事と言うのは。アイリスのほうも、外に出るからだろう。いじらしい事に、己の体をきちんと隠しているらしい。トモエでは流石に難しいのだが、オユキが話すには昨日よりもまだいくらかましだと、そのような状態でしかないはずなのだ。
「その、加護と言う意味では」
「祖霊様の加護は、難しいのよ」
そして、本来であれば欲しい物は違うだろうにと考えるトモエの言葉に、アイリスの反応は早い。
「狐として、三狐神とあなたが呼んでいる以上は、理解が有るのでしょうが」
「確かにとは思いますが、その、アイリスさんにしろセラフィーナさんにしろ」
「五穀豊穣を願う祭祀を執り行って、少しは溜まっているのだけれど、私はそれに関しては常の事には使えないのよ」
「オユキさんは、呼び水として相応にと」
アイリスが誤魔化しも含めて、話をそらそうとそんな事を言うものだがトモエはそれを許さない。特に今は戦場に立っているのだ。ここで、相手の能力に万が一があるというのなら、オユキと同じ対応をやはりトモエは取らなくてはならない。
「同じ立場、そんな相手がいる以上は隠せない物ね」
「不安があるのなら、容赦はしません」
「私を、まぁ、あなたならどうとでもできるわね、確かに」
オユキにも勝てないのだからと、そんな事を自嘲交じりに。つまりは、容赦なく周囲を焼き払う狐火も今は使えないらしい。どうにも、そうした部分を考えるとかなり不安がトモエとしては募る。オユキには、問題ないなどと言って、こうして出てきたこともあるのだ。それこそ、随分と不安げにしていたものだが、その不安の内側とでもいえばいいのだろうか。オユキも久しぶりにと望んでいる、それを隠しきれていなかったためにトモエは容赦なく護符を取り上げて終わりとした。だというのに、オユキの不安通りだというのならばアイリスにもやはり、同じ対応をしなければ筋が通らぬと。
「オユキ程じゃないわよ。もって、一時間ほどだけれど」
「では、不安だと、問題があると感じたときには」
そして、王都における狩場に関しては、かつて少年たちと共にあったころとやはり変わらない。アイリスの加護が働いているからだろうか、かつてに比べれば少々強力な魔物が近い。かつてであれば、アイリスにはトモエやオユキよりもかなりの量を任せることもできたのだが。
「まぁ、好きにとは言いたくはないけど」
「流石にオユキさんではありませんから、警告は数度するとしましょう」
「あなた、オユキにもかなり警告をしているじゃない。あの子は、全く聞かないけれど」
「全く。私やオユキさんを子ども扱いとなると、最早齢を隠す気もありませんか」
そんな振る舞いをするからこそ、シグルドが、あのやけに勘の良い子供に望まぬ呼称を使われるというのに。
「私は、種族で見れば若いのは事実よ」
「それこそ、千を超える時を生きなければ、ですか」
「私はようやく半分を超えたくらいだもの」
既に五百を数得るというのであれば、それは人から見ればあまりにも途方もない年数だ。ゲームの頃にはなかったと、オユキのそう話すマリーア公爵領にしても。木精の血が入っているという話もあり、八代目等と言っているのだが、実際にはどれだけの年月が流れているかもわかりはしない。
「オユキさんが、どうしても急いでいますから」
「何の話かしら」
「私としては、もう少し時間を割きたいことが多いのだと、そういう話です」
オユキが、急ぐから。トモエとしても、改めてこちらで道を探すのも良いと考えているのだが、生憎と非才の身の上。かなりの時間をかけて、新しい術理を組み上げるつもりなのだ。だからこそ、今はそれを一先ずおいている。そのあたりも、オユキが気にはしているのだがそこは互いに早々気軽に話を振る気も無い。二人で、それこそ侍女も交えずに、ゆっくりと時間を使える時に話す事。オユキにしても、トモエが既に問い詰めてというよりも、最早オユキが望んでいないのだとそれを知っていると、気が付いていると。それを既に突き付けてしまった事もある。オユキとしては、トモエは気が付いていても口にしないとそう考えていたこと。オユキのほうでも、選択の時にオユキがそちらを選ぶのなら、トモエが逆を選ぶと知っているのだから。
トモエは、オユキとは違ってそもそもかつての世界、その流れの中になどとは考えていない。それも、選択の一つとして悪くはないだろう、ともに輪廻の輪に戻るというのなら、それは素敵な事だと考えている。ただ、それはこちらの世界でも構いはしないのだ。オユキが恐らく気にしているだろうこと、万が一過去に繋がってしまったのなら、オユキがまだ存命でありトモエとの時間が無い時を目の当たりにすることになれば。それに恐怖を感じているのも、トモエは理解している。
いじらしい事だ、愛らしい事だと想いはやはりそうした姿を見て募るばかり。
「戦場で、なにやら惚気を」
「生憎と、それで隙になる事はありませんが」
ただ、アイリスに言われる程度には魔物が普段より近づいたのも事実。だが、トモエとしては、それもわざと。
「オユキさんに教えるためには、やはり私も少しは思い出さなければならないのですよね」
短刀術については、二刀の術理に関しては、流石に最低限しか体に馴染ませていない。どうにか、今の体でも扱うことが出来るものではあるのだが、それでもトモエにしてみれば粗が多い。己で納得できる範囲ではない。近寄る灰色の毛並みを持つ犬を、軽い入り身でかわしながらも下げている脇差よりもさらに短い刃で切り伏せる。刃渡りが短く、かなりの無理があると感じてしまったからだろう。うっかりと武技が発動して、理外の力でもって両断してしまう事になった。その結果を見て、トモエは改めて己の思考を整える。
「いえ、この結果を見ればという物ですね」
「何が不満なのかと、そう考える者のほうが多いでしょうけど」
「この程度の生き物であれば、素手で対応できなければ」
かつての世界でも、熊までは素手で等と言う逸話が残っていた。勿論、仕留めてという話は、はっきりと記録の残るものではなかった。だが、撃退までは、確かに明確な記録と共に残っていたのだ。トモエにしても、太刀を片手に相対できればなどと考えていたものだが、それを行うには流石に色々と難しい物もあった。襲われたならまだしも、刃を片手に入山して得物を探して等。かつての世界では、それを行うには煩雑な手続きも必要になった。そして、何よりも。
「オユキさんは、気が付いていたのでしょうね」
「あなたは、好きだものね。こちらの世界も、こうして魔物を討つことも」
トモエは、オユキの語る様に己の身に着けた技を十全に振るうことが出来るこの世界を好んでいる。それこそ、かつてオユキが楽しでに話していた、それを覚えていることもある。その当時は、まさかとばかりに考えていたものだ。それこそ、愉快な大きさの筐体に体全体でとそうした装置だったのだ。人の手では簡単に動かせないような、動かすには、それこそ数人がかりでとしなければならない程に巨大な装置。安楽椅子のような、人が座り持たれることが出来る部分があり体全体を拘束するような装置。トモエから見れば、はっきりと医療装置によく似た物に見えたものだ。
「ええ、楽しんでいますとも」
そこまでしなければ、実感が得られない。それは事実だったのだろう。人の体に対して、ゲームからの情報を伝えるためには、当時の技術ではそれほどのサイズの装置が必要となったのだ。そして、それはトモエとオユキがその生を全うするとき迄変わりはしなかった。オユキのほうでも、両親が残した資料だけでなく、オユキ自身でも実に色々と考えていたのはトモエも知っているのだが、それが形を得たのは数度だけ。それこそ、オユキはと言うよりもミズキリが他にも使える様に省略したのだとして。オユキは、それにしても非常に不満を覚えていたものだが。
「ですから、オユキさんもと、私は常にそう考えているのです」
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