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29章 豊かな実りを願い
アイリスとオユキ
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しっかりと、睨まれたこともあり。アベルを、トモエがついて送り返した後。こうして、アイリスとの時間をオユキは取らされている。それが嫌かと問われてしまえば、そのようなことは無い、そう答える程度にはやはり関係というのも進んでいる。はっきりといえば、オユキに取っては非常に珍しいのだ。高々一年程の付き合いしかない相手、それも毎日顔を合わせていたかといわれれば、そこまででもない相手。そんなアイリスに、ここまで気を許しているというのが。トモエがアイリスに気安いのも、実際にはオユキが気を許しているから。オユキの方では、随分と早くにアイリスに心を許すものだ等と考えているのだが、実際には逆。
「どういえば良いのでしょうか」
「なによ」
「いえ、いっそ今の姿を」
そこまでオユキが口にした所で、随分と剣呑な気配がしたこともあり。賢明にもオユキは口を閉ざす。オユキの前にいるアイリスは、すっかりと毛並みも荒れており、これまでに彼女の誇った艶やかな毛皮とは全く異なる有り様。長さにしても生え代わりのせいだろうか、随分と不揃いになっている。それこそ、何かに襲われたのではないかと、そう考えてしまうような見た目。反面セラフィーナがなにやら随分と色艶良くなっている辺り、本当に抜け目がないということなのだろう。一般に狐と言われて思いつく賢しさは、白い毛皮の持ち主が。金に輝く毛皮の持ち主は残念ながら、単独行動を度々選ぶ性質をしっかりと。
「と、言いますか」
「まぁ、貴女はその辺り鈍いものね」
「心外です」
「トモエもそうだけれど、あの子達だって気が付いていたのに」
言われた言葉が、あまりにも、そうあまりにもオユキにとっては受け入れがたいもので。オユキは己の評価として、そうした対人関係部分、気にすべき事柄には聡いつもりでいたのだ。それこそ、こちらに来てから暫くの間に取り入るならどうすれば、そんなことを考え付くくらいには。
「トモエの言葉ではないけれど、貴女相変わらす自己評価が」
「正しく行えているかといわれれば、確かにとは思いますが」
「貴女よりも、トモエのほうが、得意よ。特にこうした感情の機微は」
かつてのトモエは、その辺りがそれはそれは酷く苦手であった。それが、今となってはアイリスに認められる程だというのなら、オユキにとっては誇らしいことであり。一体いつの間にと、そんなことを考えてしまう事柄。確かに、子供相手であれば、当時からオユキよりも随分と早くに理解を深めていたものだ。そこには、単純に時間の差が。同じ空間でどれだけを過ごしたのかといった差があるから等とかんがえていたのだが。
「あの、であればとも」
「仕方無いでしょう、貴女と私なんだもの」
ようは、この場にいるのは戦と武技の巫女同士。そうした状況を用意しなければならない、それくらいの考えはアイリスも働いているらしい。
「貴女には、アベルのことを聞くわ。他の、例えば私のどうにもならない気位であったり、そちらとのつきあい方は他の適任に」
そう言う事であればと、オユキも頷く。ただ、アベルがあのような有り様というのは、オユキにとってもいよいよもっての他と言うしかない。順番はどうであれ、一度は彼にしてもアイリスをこの気高い金の獣を受け入れているのだ。それが、どうだ。
「情けない、それ以外に私からは」
「それは、私も同意見だけれど」
なにか、他にないのか。アイリスの視線が、随分と分かりやすくオユキを急かす。だが、かつての己を振り返ったところで、やはりオユキの評価は揺るがない。寧ろ、心底疑問が浮かぶくらいなのだ。かつての己が、周囲から散々に揶揄されたように。かつても、周囲に対して考えていた通りに。
「貴女の言いたい事は、まぁわかるわよ」
特に、今日の彼の振る舞いというのは、かなり大きくアイリスの中で評価を下げたことだろう。
「でも、まぁ、どこか分かっての事なのよ」
「似た者同士、それには違いないかと」
「ええ、まさにその通りなのよね。多分、貴女達と、同じ」
トモエとオユキも、性格の差はあった。境遇にしても全く同一等と言うことはない。アベルとアイリスも同じように。どうにもならない事を互いに抱えて、そこが丁度重なってしまうのだ。その結果、他に眼が移りもしないほど、互いに互いだけを考えて。
「閉じた世界と成らぬよう」
「貴女達とは、また違うもの。私たちは、色々あるのよ、本当に」
「想像はつきますが」
それこそ、分かりやすい解決策は存在している。選択を行うのか、何時とするのか、何時になるのかはともかく。アイリスがそれを選び、アベルが答えて、祖霊からの追認を得た段階でこの世界に生きるもの達は否定が難しくなる。下手をすれば、ここ暫くの事もあり華と恋よりも力を持っている可能性すらある。祖霊に認められれば、それ則ち。最悪の場合は、逆が起きること。
「そう言えば、先ほどアベルさんが願いを口にしようとした時」
アイリスが、何故それを後押ししなかったのか。相も変わらず針の筵に座らされていると、表情で全力で訴えているセラフィーナ。こちらが、上手い事運んだ、隙に潜り込んだと認識しているアイリスにしてみれば、そうそうに方をつけたい事ではあるだろうに。
「まぁ、想像はしているのでしょう」
「あの、一応は今度の祭りで私としても目標としていることがあるのですが」
アイリスが、オユキの都合など知らぬとばかりに耳を伏せる。さらには。
「私が祖霊様から祭祀を継いだ時に、言われたのよね」
アイリスの独白が、これまでは部族の祭り等とはなしていたのだが、最早隠す気もないと言うことらしい。テトラポダから彼女の下に来たのは、獅子の部族。一人くらいは、彼女の部族から、それこそ身内や縁者とわかる相手が来るのが順当だというのに。この金色の獣は特別であり、そうされるだけの理由がはじめから存在していた。祖霊と彼女が呼ぶ存在!その後を任せても良いと言われる程に。
「認めた相手でなければ、許さないと」
「親のようなものでしょうから、それも自然な帰結でしょう」
「何処まで分かっての言葉なのかしら、まぁ、そうね。ただ、その申し訳なくは思うのだけれど」
アイリスとしては、それを過剰だと考えていないと言うことらしい。なんとなれば、己を求めておいて、今更何処で気が引けているのか、そう言うことなのだろう。
「ただ、そこまでを踏まえて情けないと」
そう、オユキとしてはそれ以上の評価がとにかく難しい。分かりきったことではある、そうと言えない程度には特殊な例だろう。まさに己の伴侶にと望んだ結果として、保護者を打ち倒さねばならぬというのは。そんな理解は一応ある。ただ、かつての世界でも、トモエが果たした事であり実の所、オユキにしても義父と幾人かの熱心な相手とは軽く仕合に臨むことにはなった。
「正直、その程度の気概は見せて頂きたいのですが」
「貴女は、貴女達はそうよね」
実の所、トモエばかりをオユキは考える。周囲にしても、トモエについてはとにかく普通の言葉よりも、戦と武技の言葉を好むと考えている。だが、オユキも当然そうした気質は持ち合わせている。なんなら、これまでにも面倒だからと刃で方をつけてきたこととて存在している。それを今更どうの、等とは考えもしない。こちらに来てから、そうした振る舞いが与えられた位も合わせて通りが良いことに、感謝を覚えている手合いなのだから。
「何も本体とと言うことも無いでしょうし、一度限りでも」
「それが、回数は難しそうなのよ」
叶うまで、認められるまで。挑戦が許される回数はかなりろものだろうとオユキはかんがえていたのだが。アイリスはどうやらそうではないと言いたげな様子。改めて、それを考えてみれば、確かにと思うところもある。
「あの、流石にトモエさんと私の事を」
「私も、それは嫌だもの」
「まさか」
「その、まさかよ」
であれば、今頃アベルとトモエのあいだでまた少々派手な事がおこりそうなものだ。いや、オユキにしてもアベルが本気でというのは理解をしている。アイリスに対しても、今後の彼の道行きに対しても。問題は、やはりアイリスに便乗したものの存在と、ほかの、今の彼を取り巻くあまりにも多くの事柄。アイリスがこうして、じつに不満げにオユキを捕まえているのは、間違いなくオユキに起因する多くがあるから。だが、オユキがいなければアベルとの出会いもなかったのが事実。アイリスにしても、どうにもならぬ感情とは理解している。
「ただ、私にしても今回でと思うところが」
「そう言えば、聞いていなかったわね」
「そう言えば、そうでしたか」
オユキにしても、どうにも体調不良を抱えて暮らす日々でもあり、誰に何処まで話したかが、やはり朧気。
「せっかくですから、この機会に幾柱かをと」
「雨と虹だけではなく、かしら」
その言葉に、やはりオユキとしては少々警戒 が強くなってしまう。
「今更隠し事はしない、それもできないことくらいは」
「あの、それにしても、ですね」
「勘違いして欲しくないのだけど、私は最初から全てを話しているのよ」
それこそ彼女が知っていること、正しいと考えていることについても。祖霊が、人を化かして楽しむのだとしても、彼女はやはり違うのだと。
「せっかく、少しは居心地のよさげな場所だもの」
「そう思って頂けるのは、正直ありがたいのですが」
「多分今なら伝わると思うけれど」
正直なところ、この世界はあまりにも容赦の無い制限が存在している。今、こうしてアイリスがこれまでにも何度か伝えたであろう事を、改めて口にするのだと前置きを作ったように。それが、これまでであれば認識できなかったことなのだとわかる程度に。
「まだ、だめみたいね」
「これまでに何度か、そこだけは」
「あら、思いの外進んだのかしら。貴女がどの程度聞こえたのか、それがきちんと」
一度、隣国の王妃による教示の奇跡を受けてからと言うものの、どうにもオユキの方で聞き取れた範囲、それを伝えることに問題が無い様子。だが、それにしても。あまりにもオユキが、そうした前提があるとたかをくくってしまえば、速やかに剥奪されることにはなるだろう。
「どういえば良いのでしょうか」
「なによ」
「いえ、いっそ今の姿を」
そこまでオユキが口にした所で、随分と剣呑な気配がしたこともあり。賢明にもオユキは口を閉ざす。オユキの前にいるアイリスは、すっかりと毛並みも荒れており、これまでに彼女の誇った艶やかな毛皮とは全く異なる有り様。長さにしても生え代わりのせいだろうか、随分と不揃いになっている。それこそ、何かに襲われたのではないかと、そう考えてしまうような見た目。反面セラフィーナがなにやら随分と色艶良くなっている辺り、本当に抜け目がないということなのだろう。一般に狐と言われて思いつく賢しさは、白い毛皮の持ち主が。金に輝く毛皮の持ち主は残念ながら、単独行動を度々選ぶ性質をしっかりと。
「と、言いますか」
「まぁ、貴女はその辺り鈍いものね」
「心外です」
「トモエもそうだけれど、あの子達だって気が付いていたのに」
言われた言葉が、あまりにも、そうあまりにもオユキにとっては受け入れがたいもので。オユキは己の評価として、そうした対人関係部分、気にすべき事柄には聡いつもりでいたのだ。それこそ、こちらに来てから暫くの間に取り入るならどうすれば、そんなことを考え付くくらいには。
「トモエの言葉ではないけれど、貴女相変わらす自己評価が」
「正しく行えているかといわれれば、確かにとは思いますが」
「貴女よりも、トモエのほうが、得意よ。特にこうした感情の機微は」
かつてのトモエは、その辺りがそれはそれは酷く苦手であった。それが、今となってはアイリスに認められる程だというのなら、オユキにとっては誇らしいことであり。一体いつの間にと、そんなことを考えてしまう事柄。確かに、子供相手であれば、当時からオユキよりも随分と早くに理解を深めていたものだ。そこには、単純に時間の差が。同じ空間でどれだけを過ごしたのかといった差があるから等とかんがえていたのだが。
「あの、であればとも」
「仕方無いでしょう、貴女と私なんだもの」
ようは、この場にいるのは戦と武技の巫女同士。そうした状況を用意しなければならない、それくらいの考えはアイリスも働いているらしい。
「貴女には、アベルのことを聞くわ。他の、例えば私のどうにもならない気位であったり、そちらとのつきあい方は他の適任に」
そう言う事であればと、オユキも頷く。ただ、アベルがあのような有り様というのは、オユキにとってもいよいよもっての他と言うしかない。順番はどうであれ、一度は彼にしてもアイリスをこの気高い金の獣を受け入れているのだ。それが、どうだ。
「情けない、それ以外に私からは」
「それは、私も同意見だけれど」
なにか、他にないのか。アイリスの視線が、随分と分かりやすくオユキを急かす。だが、かつての己を振り返ったところで、やはりオユキの評価は揺るがない。寧ろ、心底疑問が浮かぶくらいなのだ。かつての己が、周囲から散々に揶揄されたように。かつても、周囲に対して考えていた通りに。
「貴女の言いたい事は、まぁわかるわよ」
特に、今日の彼の振る舞いというのは、かなり大きくアイリスの中で評価を下げたことだろう。
「でも、まぁ、どこか分かっての事なのよ」
「似た者同士、それには違いないかと」
「ええ、まさにその通りなのよね。多分、貴女達と、同じ」
トモエとオユキも、性格の差はあった。境遇にしても全く同一等と言うことはない。アベルとアイリスも同じように。どうにもならない事を互いに抱えて、そこが丁度重なってしまうのだ。その結果、他に眼が移りもしないほど、互いに互いだけを考えて。
「閉じた世界と成らぬよう」
「貴女達とは、また違うもの。私たちは、色々あるのよ、本当に」
「想像はつきますが」
それこそ、分かりやすい解決策は存在している。選択を行うのか、何時とするのか、何時になるのかはともかく。アイリスがそれを選び、アベルが答えて、祖霊からの追認を得た段階でこの世界に生きるもの達は否定が難しくなる。下手をすれば、ここ暫くの事もあり華と恋よりも力を持っている可能性すらある。祖霊に認められれば、それ則ち。最悪の場合は、逆が起きること。
「そう言えば、先ほどアベルさんが願いを口にしようとした時」
アイリスが、何故それを後押ししなかったのか。相も変わらず針の筵に座らされていると、表情で全力で訴えているセラフィーナ。こちらが、上手い事運んだ、隙に潜り込んだと認識しているアイリスにしてみれば、そうそうに方をつけたい事ではあるだろうに。
「まぁ、想像はしているのでしょう」
「あの、一応は今度の祭りで私としても目標としていることがあるのですが」
アイリスが、オユキの都合など知らぬとばかりに耳を伏せる。さらには。
「私が祖霊様から祭祀を継いだ時に、言われたのよね」
アイリスの独白が、これまでは部族の祭り等とはなしていたのだが、最早隠す気もないと言うことらしい。テトラポダから彼女の下に来たのは、獅子の部族。一人くらいは、彼女の部族から、それこそ身内や縁者とわかる相手が来るのが順当だというのに。この金色の獣は特別であり、そうされるだけの理由がはじめから存在していた。祖霊と彼女が呼ぶ存在!その後を任せても良いと言われる程に。
「認めた相手でなければ、許さないと」
「親のようなものでしょうから、それも自然な帰結でしょう」
「何処まで分かっての言葉なのかしら、まぁ、そうね。ただ、その申し訳なくは思うのだけれど」
アイリスとしては、それを過剰だと考えていないと言うことらしい。なんとなれば、己を求めておいて、今更何処で気が引けているのか、そう言うことなのだろう。
「ただ、そこまでを踏まえて情けないと」
そう、オユキとしてはそれ以上の評価がとにかく難しい。分かりきったことではある、そうと言えない程度には特殊な例だろう。まさに己の伴侶にと望んだ結果として、保護者を打ち倒さねばならぬというのは。そんな理解は一応ある。ただ、かつての世界でも、トモエが果たした事であり実の所、オユキにしても義父と幾人かの熱心な相手とは軽く仕合に臨むことにはなった。
「正直、その程度の気概は見せて頂きたいのですが」
「貴女は、貴女達はそうよね」
実の所、トモエばかりをオユキは考える。周囲にしても、トモエについてはとにかく普通の言葉よりも、戦と武技の言葉を好むと考えている。だが、オユキも当然そうした気質は持ち合わせている。なんなら、これまでにも面倒だからと刃で方をつけてきたこととて存在している。それを今更どうの、等とは考えもしない。こちらに来てから、そうした振る舞いが与えられた位も合わせて通りが良いことに、感謝を覚えている手合いなのだから。
「何も本体とと言うことも無いでしょうし、一度限りでも」
「それが、回数は難しそうなのよ」
叶うまで、認められるまで。挑戦が許される回数はかなりろものだろうとオユキはかんがえていたのだが。アイリスはどうやらそうではないと言いたげな様子。改めて、それを考えてみれば、確かにと思うところもある。
「あの、流石にトモエさんと私の事を」
「私も、それは嫌だもの」
「まさか」
「その、まさかよ」
であれば、今頃アベルとトモエのあいだでまた少々派手な事がおこりそうなものだ。いや、オユキにしてもアベルが本気でというのは理解をしている。アイリスに対しても、今後の彼の道行きに対しても。問題は、やはりアイリスに便乗したものの存在と、ほかの、今の彼を取り巻くあまりにも多くの事柄。アイリスがこうして、じつに不満げにオユキを捕まえているのは、間違いなくオユキに起因する多くがあるから。だが、オユキがいなければアベルとの出会いもなかったのが事実。アイリスにしても、どうにもならぬ感情とは理解している。
「ただ、私にしても今回でと思うところが」
「そう言えば、聞いていなかったわね」
「そう言えば、そうでしたか」
オユキにしても、どうにも体調不良を抱えて暮らす日々でもあり、誰に何処まで話したかが、やはり朧気。
「せっかくですから、この機会に幾柱かをと」
「雨と虹だけではなく、かしら」
その言葉に、やはりオユキとしては少々警戒 が強くなってしまう。
「今更隠し事はしない、それもできないことくらいは」
「あの、それにしても、ですね」
「勘違いして欲しくないのだけど、私は最初から全てを話しているのよ」
それこそ彼女が知っていること、正しいと考えていることについても。祖霊が、人を化かして楽しむのだとしても、彼女はやはり違うのだと。
「せっかく、少しは居心地のよさげな場所だもの」
「そう思って頂けるのは、正直ありがたいのですが」
「多分今なら伝わると思うけれど」
正直なところ、この世界はあまりにも容赦の無い制限が存在している。今、こうしてアイリスがこれまでにも何度か伝えたであろう事を、改めて口にするのだと前置きを作ったように。それが、これまでであれば認識できなかったことなのだとわかる程度に。
「まだ、だめみたいね」
「これまでに何度か、そこだけは」
「あら、思いの外進んだのかしら。貴女がどの程度聞こえたのか、それがきちんと」
一度、隣国の王妃による教示の奇跡を受けてからと言うものの、どうにもオユキの方で聞き取れた範囲、それを伝えることに問題が無い様子。だが、それにしても。あまりにもオユキが、そうした前提があるとたかをくくってしまえば、速やかに剥奪されることにはなるだろう。
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