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28章 事も無く
改めて
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世界には、この世界には果たしてどれほどの神が存在しているのだろうか。かつての世界、そちらでは八百万等と言われていたものだ。仏にしても、流石にオユキが知っている名前を並べたにしても、すぐに両手の指が足りなくなる。後者は確かに神かと言われれば論争の種にもなる物だろうが、極論してしまえば人では叶わぬ存在であるのはただ事実。そして、そうした話が伝わっているのは、何も一国ばかりではない。そして、同じようなと、確かに比較していけばそうともとれる柱たち。事実として、ある宗教が広がっていくときには、方々で同じものだと説得していったのだとそのような話も残っている。
「雨と虹、その柱はいるには違いないと思っているのですが」
消した歴史を。今は語られぬ歴史を語ろうと、そうした話があるのならば。オユキとしても改めて確認したいことがある。
「ええ。水と癒しの従属神、その一柱」
「そちらですか」
なかなか派手な現象ではある。特に、自然現象として過去には本当に多くの芸術の題材になっていたほどの物。それが、それを司る神が眷属だと言われて。
「かつての世界では、武器や橋ともされていましたから、納得は行くといえば行きますが」
「そう、ですね。柱そのものであるとしていた文化圏もあったわけですし」
「あなた達は」
そして、トモエとオユキで、かつての世界にはどんな話があったかなどと話していれば、こちらでそうした話を取捨選択することが許された者達から。ただ、勿論、それに対しての言い分位はあるのだ。神々を敬うというのに、実在が確かであり、それを軽視する異邦人たちに対して殊更にとする割に。
「見えぬ者は、見えぬのです。知らぬ者には、知りえぬことなのです」
「確かに、あの子たちが私達では見えぬ柱、その前に何かを運ぶ仕草はしていましたが」
そう、それにしても実に不思議な事。
「それが認識できているというのならば、多くの者たちに比べれば」
そう、それすら見えぬ者たちのなんと多い事かと。三人そろって見事にため息をつく。そして、ふと何かに気が付いたと言わんばかりに王太子妃が顔を上げて、改めてトモエとオユキに。
「二人は、いつ、それに気が付いたのです」
そして、聞かれたトモエとオユキは改めて顔を見合わせる。
「そういえば、いつ、でしょうか」
「少なくとも、こちらに来てすぐのころには確かに違和感を覚えていませんでしたね」
そう。それこそ、こちらに来たばかりのころ、トモエとオユキから見えた少年たちの振る舞いと言うのは、違和感など覚えるようなものではなかった。水と癒しの教会、領都にある本教会と呼ばわれている箇所を訪れたときにも、それが当然とばかりに受け入れていた。今となっては、その周囲に明らかに妙な空間があると分かるものだし、少年たちがそちらに向けて何かをしているのも見て取れる。
そも、こちらに来たばかりの時に、少年たちの暮らしている空間、教会にあるどこか一角、それに気が付けはしたのだが疑問に思う事も確かになかったのだ。暮らしていると聞く、子供の数。教会の為にと奉仕を行う者たちの数。それが、どう考えても外観から想定できる屋内の広さでは、まさにすし詰めとその様な状況にならなければならないだろうと。
「いつから、でしたか」
「それこそ、初めて神殿に訪れてから、でしょうか」
互いに、何がきっかけとなっていたのかと、今となっては思い出せぬそれにどうにか手を伸ばそうと。
「貴方方でも、やはり明確に認識は出来ていないのですね」
「とすると」
「ええ、気が付いた時には、まさに自然の流れとしてそれに気が付いたのだと」
つまり、本当にゲーム的な内容と言うのがきれいに現実に落とし込まれているようではある。
「全く、何もこうした物ばかり」
「それが仕組み、なのではないでしょうか」
「いえ、それは確かにそうなのでしょうが」
そして、異邦人二人でわかった様に話をすれば、何か話せる事は無いのかとその様な視線が強まるばかり。
「伝わるかは、こう、怪しい物と申しましょうか」
「そういう話ですか」
そして、この場に例えば魔国の王妃がいれば、教示の奇跡という物は、間違いなく双方向であろうと理解できるため、そうオユキが口にしてみる。勿論、そこには期待もあり、期待そのままにトモエがそちらに視線を向ける事を忘れはしない。隣国から嫁いできた、かの国の長子に危機感を覚えさせるほどの再起を見せたに違いない、今となっては神国の王太子妃に。
「知っている以上は、行使する事は吝かではありませんが」
そして、その奇跡を当然備えているのだと王太子妃が華やかに笑う。そして、一切の温度の乗らない眼が、ただ事実を確認するためだけの視線が、容赦なくトモエとオユキを縫い留める。この部屋、この空間。そこにいる者は、限られている。そして、それが当然とばかりに外に音が漏れないようにと対策などは当然されている。話す分には、当然消された歴史の話を、歴史の中に消してきた話をしているのだから備えは万全。胡乱な話をするには、それが叶うというのならば、何をするところで問題がないのは事実。しかして、不安があるのは今この場ではなく、寧ろトモエとオユキにこそだと王太子妃の視線は語っている。要は、奇跡を行使するのだ。そして、教示とは何も奇跡を行使した方から情報を渡す場合ばかりではないのだぞと、そうはっきりと目が語っている。
「私からと、そうした方が」
「いえ、トモエさんは、かつての世界を知りません」
明らかに、要は今も一人で立って歩くことも叶わないオユキ。魔国の王妃に与えられた護符が無ければ、それも叶えられないオユキではとても耐えられないだろう負担を、トモエが買われはしないものかと話す。しかし、オユキの判断と言うのは、はっきりと違う。トモエが、かつての世界を知らぬトモエがオユキから聞いたのだとそのように話したとして、間違いなく正しく伝わりはしないだろうと。もしくは、オユキが門を通るためには支払わなければならないものが過剰に増える様に。
「機会を、選んだほうが良いかと」
「ですが、それでは」
つまりは、結局オユキが負担するのではないかと。トモエがはっきりと、それには難色を示す。少しでもオユキがこちらの世界で、オユキが望むことが出来る様に。これまで、どうしたところで勝手の分からないトモエの為にとオユキが時間を、己を費やしていた。だからこそ、今は、これからはそうでは無いようにとトモエは心を砕いているのだ。オユキが、かつて憧れていた、熱を上げていたこの世界が。死後にも、トモエの言葉があったにせよ、僅かな言葉の後押しで本来あるべき流れ、オユキの主義信条に従えば、輪廻という物を信じるオユキであれば間違いなく選ばないはずの選択肢を選ぶほどに入れ込んでいたはずの世界が。そんな世界が、最早楽しめる物ではない。かつての世界とは少し毛色が違うだけでしかないものだと、そう感じている現状を打破しようと考えるトモエ。その心配りを何故と。
「やはり、私はトモエさんに掛かる負担を良しとは出来ません」
しかし、そうした心配りは確かにうれしい物だとして。それでも、オユキは己の矜持に懸けてと。
「私にとって、最早今大事な物はトモエさんだけなのです」
もはや、周囲に誰がいても構いはしないと。トモエが、オユキの考えを周囲に伝える魔術。それを身に着けて、トモエが必要だと判断してそれを行使するのならば、近い将来。もしくはすでに。それが伝わっているのだと、正しく認識がなされているのだとして。オユキは、これまで繰り返し、それを己の態度で示してきたつもりではある。そして、それが上手く伝わっていないのだと理解しているからこそ魔国の振る舞いでもあった。だからこそ、こうして改めてこの場ではっきりと口にすると決めたのだ。
「オユキさん、それは本当にうれしい事なのです」
何やら、ついつい口にしてしまったとばかりに。オユキのほうでは、トモエに、トモエに原因を押し付けるような己の発言に。随分と罪悪を感じているとそうはっきりと分かる様に。己の顔を覆い、そして体を他の者たちから隠すようにトモエの陰に入れて。
トモエは、確かに失った物がある。幼い頃に、失ってしまって。それから父との間で行える会話と言うのがすっかり特化溜まってしまったという流れがある。だが、それにしても、明確な前兆があっての事ではあった。はっきりと、そうした予感を感じさせる出来事ではあった。だが、オユキはそうでは無かったのだ。かつてトモエが見た、それが当然とばかりに両親の愛情を疑わないその姿。それと比べて、改めて出会ったときには随分と傷ついてしまった様子。それを、トモエは今も鮮明に覚えている。はっきりと、別人ではないかと。かつて紹介されたその相手とは、あまりに幼い頃ではあったとしても、そうした面影が全く感じられない程にすっかりと何から何まで変わっていると、そう見えたのだ。だからこそ、と言う訳でもないのだが。
「ですから、どうかそれをよくないことなどと考えないでください」
まるで子供をあやすようなと。確かに、トモエとオユキの間にある物を、オユキの抱えた傷跡がどれほど深い物なのかを知らぬ者達からはそのようにも見えるだろう。だからこそ、改めてトモエは今回与えられた、得られた魔術に感謝を覚えてそれを行使するのだ。いったい、今のオユキがトモエの眼からどのように見えているのか、それを間違いなく周囲に伝えるために。
トモエの感覚的な理解では、この魔術はオユキの考えるようなものではない。そのような物ではないはずなのだ。そして、その誤解を解くことがないのも事実ではある。言ってしまえば、オユキの考えを伝えるための、そのような他人の思考をどうこうするような魔術ではないのだ。あくまで、トモエの感じていること、特にオユキに関わる事。それをただ周囲に伝えるためだけの、周囲にオユキと言うのがどういった物なのか。そうした理解を得るための一助となる、そんな非常に簡単な魔術でしかないのだと。オユキは気がついてはいない。だが、トモエは気が付いている。それこそ、オユキに対して干渉するような魔術であれば王太子妃が気が付かないはずもない。
「雨と虹、その柱はいるには違いないと思っているのですが」
消した歴史を。今は語られぬ歴史を語ろうと、そうした話があるのならば。オユキとしても改めて確認したいことがある。
「ええ。水と癒しの従属神、その一柱」
「そちらですか」
なかなか派手な現象ではある。特に、自然現象として過去には本当に多くの芸術の題材になっていたほどの物。それが、それを司る神が眷属だと言われて。
「かつての世界では、武器や橋ともされていましたから、納得は行くといえば行きますが」
「そう、ですね。柱そのものであるとしていた文化圏もあったわけですし」
「あなた達は」
そして、トモエとオユキで、かつての世界にはどんな話があったかなどと話していれば、こちらでそうした話を取捨選択することが許された者達から。ただ、勿論、それに対しての言い分位はあるのだ。神々を敬うというのに、実在が確かであり、それを軽視する異邦人たちに対して殊更にとする割に。
「見えぬ者は、見えぬのです。知らぬ者には、知りえぬことなのです」
「確かに、あの子たちが私達では見えぬ柱、その前に何かを運ぶ仕草はしていましたが」
そう、それにしても実に不思議な事。
「それが認識できているというのならば、多くの者たちに比べれば」
そう、それすら見えぬ者たちのなんと多い事かと。三人そろって見事にため息をつく。そして、ふと何かに気が付いたと言わんばかりに王太子妃が顔を上げて、改めてトモエとオユキに。
「二人は、いつ、それに気が付いたのです」
そして、聞かれたトモエとオユキは改めて顔を見合わせる。
「そういえば、いつ、でしょうか」
「少なくとも、こちらに来てすぐのころには確かに違和感を覚えていませんでしたね」
そう。それこそ、こちらに来たばかりのころ、トモエとオユキから見えた少年たちの振る舞いと言うのは、違和感など覚えるようなものではなかった。水と癒しの教会、領都にある本教会と呼ばわれている箇所を訪れたときにも、それが当然とばかりに受け入れていた。今となっては、その周囲に明らかに妙な空間があると分かるものだし、少年たちがそちらに向けて何かをしているのも見て取れる。
そも、こちらに来たばかりの時に、少年たちの暮らしている空間、教会にあるどこか一角、それに気が付けはしたのだが疑問に思う事も確かになかったのだ。暮らしていると聞く、子供の数。教会の為にと奉仕を行う者たちの数。それが、どう考えても外観から想定できる屋内の広さでは、まさにすし詰めとその様な状況にならなければならないだろうと。
「いつから、でしたか」
「それこそ、初めて神殿に訪れてから、でしょうか」
互いに、何がきっかけとなっていたのかと、今となっては思い出せぬそれにどうにか手を伸ばそうと。
「貴方方でも、やはり明確に認識は出来ていないのですね」
「とすると」
「ええ、気が付いた時には、まさに自然の流れとしてそれに気が付いたのだと」
つまり、本当にゲーム的な内容と言うのがきれいに現実に落とし込まれているようではある。
「全く、何もこうした物ばかり」
「それが仕組み、なのではないでしょうか」
「いえ、それは確かにそうなのでしょうが」
そして、異邦人二人でわかった様に話をすれば、何か話せる事は無いのかとその様な視線が強まるばかり。
「伝わるかは、こう、怪しい物と申しましょうか」
「そういう話ですか」
そして、この場に例えば魔国の王妃がいれば、教示の奇跡という物は、間違いなく双方向であろうと理解できるため、そうオユキが口にしてみる。勿論、そこには期待もあり、期待そのままにトモエがそちらに視線を向ける事を忘れはしない。隣国から嫁いできた、かの国の長子に危機感を覚えさせるほどの再起を見せたに違いない、今となっては神国の王太子妃に。
「知っている以上は、行使する事は吝かではありませんが」
そして、その奇跡を当然備えているのだと王太子妃が華やかに笑う。そして、一切の温度の乗らない眼が、ただ事実を確認するためだけの視線が、容赦なくトモエとオユキを縫い留める。この部屋、この空間。そこにいる者は、限られている。そして、それが当然とばかりに外に音が漏れないようにと対策などは当然されている。話す分には、当然消された歴史の話を、歴史の中に消してきた話をしているのだから備えは万全。胡乱な話をするには、それが叶うというのならば、何をするところで問題がないのは事実。しかして、不安があるのは今この場ではなく、寧ろトモエとオユキにこそだと王太子妃の視線は語っている。要は、奇跡を行使するのだ。そして、教示とは何も奇跡を行使した方から情報を渡す場合ばかりではないのだぞと、そうはっきりと目が語っている。
「私からと、そうした方が」
「いえ、トモエさんは、かつての世界を知りません」
明らかに、要は今も一人で立って歩くことも叶わないオユキ。魔国の王妃に与えられた護符が無ければ、それも叶えられないオユキではとても耐えられないだろう負担を、トモエが買われはしないものかと話す。しかし、オユキの判断と言うのは、はっきりと違う。トモエが、かつての世界を知らぬトモエがオユキから聞いたのだとそのように話したとして、間違いなく正しく伝わりはしないだろうと。もしくは、オユキが門を通るためには支払わなければならないものが過剰に増える様に。
「機会を、選んだほうが良いかと」
「ですが、それでは」
つまりは、結局オユキが負担するのではないかと。トモエがはっきりと、それには難色を示す。少しでもオユキがこちらの世界で、オユキが望むことが出来る様に。これまで、どうしたところで勝手の分からないトモエの為にとオユキが時間を、己を費やしていた。だからこそ、今は、これからはそうでは無いようにとトモエは心を砕いているのだ。オユキが、かつて憧れていた、熱を上げていたこの世界が。死後にも、トモエの言葉があったにせよ、僅かな言葉の後押しで本来あるべき流れ、オユキの主義信条に従えば、輪廻という物を信じるオユキであれば間違いなく選ばないはずの選択肢を選ぶほどに入れ込んでいたはずの世界が。そんな世界が、最早楽しめる物ではない。かつての世界とは少し毛色が違うだけでしかないものだと、そう感じている現状を打破しようと考えるトモエ。その心配りを何故と。
「やはり、私はトモエさんに掛かる負担を良しとは出来ません」
しかし、そうした心配りは確かにうれしい物だとして。それでも、オユキは己の矜持に懸けてと。
「私にとって、最早今大事な物はトモエさんだけなのです」
もはや、周囲に誰がいても構いはしないと。トモエが、オユキの考えを周囲に伝える魔術。それを身に着けて、トモエが必要だと判断してそれを行使するのならば、近い将来。もしくはすでに。それが伝わっているのだと、正しく認識がなされているのだとして。オユキは、これまで繰り返し、それを己の態度で示してきたつもりではある。そして、それが上手く伝わっていないのだと理解しているからこそ魔国の振る舞いでもあった。だからこそ、こうして改めてこの場ではっきりと口にすると決めたのだ。
「オユキさん、それは本当にうれしい事なのです」
何やら、ついつい口にしてしまったとばかりに。オユキのほうでは、トモエに、トモエに原因を押し付けるような己の発言に。随分と罪悪を感じているとそうはっきりと分かる様に。己の顔を覆い、そして体を他の者たちから隠すようにトモエの陰に入れて。
トモエは、確かに失った物がある。幼い頃に、失ってしまって。それから父との間で行える会話と言うのがすっかり特化溜まってしまったという流れがある。だが、それにしても、明確な前兆があっての事ではあった。はっきりと、そうした予感を感じさせる出来事ではあった。だが、オユキはそうでは無かったのだ。かつてトモエが見た、それが当然とばかりに両親の愛情を疑わないその姿。それと比べて、改めて出会ったときには随分と傷ついてしまった様子。それを、トモエは今も鮮明に覚えている。はっきりと、別人ではないかと。かつて紹介されたその相手とは、あまりに幼い頃ではあったとしても、そうした面影が全く感じられない程にすっかりと何から何まで変わっていると、そう見えたのだ。だからこそ、と言う訳でもないのだが。
「ですから、どうかそれをよくないことなどと考えないでください」
まるで子供をあやすようなと。確かに、トモエとオユキの間にある物を、オユキの抱えた傷跡がどれほど深い物なのかを知らぬ者達からはそのようにも見えるだろう。だからこそ、改めてトモエは今回与えられた、得られた魔術に感謝を覚えてそれを行使するのだ。いったい、今のオユキがトモエの眼からどのように見えているのか、それを間違いなく周囲に伝えるために。
トモエの感覚的な理解では、この魔術はオユキの考えるようなものではない。そのような物ではないはずなのだ。そして、その誤解を解くことがないのも事実ではある。言ってしまえば、オユキの考えを伝えるための、そのような他人の思考をどうこうするような魔術ではないのだ。あくまで、トモエの感じていること、特にオユキに関わる事。それをただ周囲に伝えるためだけの、周囲にオユキと言うのがどういった物なのか。そうした理解を得るための一助となる、そんな非常に簡単な魔術でしかないのだと。オユキは気がついてはいない。だが、トモエは気が付いている。それこそ、オユキに対して干渉するような魔術であれば王太子妃が気が付かないはずもない。
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