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25章 次に備えて
供え物を考える
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已む無く、と言う程でも無いのだが。夫婦の話し合いは結局延期が決まった。恐らく、近々という訳でも無く何処かで、望むと望まざると機会があるには違いない。そこで、トモエはまたオユキに突きつけるのだ。既に明確な差が存在しており、とてもではないが現状オユキが望む形では、こちらに残るのだと考えたというのならそれは決して叶わないと。
今のオユキとしては、やはり既に此処に残ろうとは考えていない。ただ、己が己に対して定めた事を全うして、それで終わりにしようと考えている。この先、その考えが変わる事があるかと言われれば、勿論既にこうして一度は変化した以上次が無いとはやはり言い切れはしない。トモエとしては、そんな時が来ればと考えはするものの。
「冬と眠り、それに雷と輝き、ですか」
招き入れた相手に、早速とばかりに説明を行ってみた所シェリアの方は前者に心当たりはあるのだが、後者はどうにもとそのような様子。
「季節の神は勿論存じ上げておりますが」
「一応は、此方にも四季の概念はあるようですからね」
「はい。オユキ様にしても、冬とされている時期に体調が良くなる様子がありましたので」
それこそ、側にいたのだから散々にそうした様子を目撃してもいる。そんな相手からの率直な発言に、オユキとしても成程そうした形でしか心当たりの無い物かと。
「シェリア。四季を司る神々にしても、神国では春の女神様の気配が強いのですよ」
「確かに、常春の国ではありますが。でしたら、ナザレア」
「生憎と、私にしても祖霊様の連なる先、秋と豊饒の女神に詳しいだけで」
シェリアはやはり思い当たるところはなく、ナザレアにしてもよくわからぬと。
「その、例としてお伺いしたいのですが」
「秋と豊饒の女神に関しては、やはり、求める物はその名を示す物となります」
曰く、彼女の知っている四季の神が求めるのは豊かな収穫物、それに尽きるのだと。
秋には多くの実りが、恵みが存在する。当然四季折々に得られる品は存在している。しかし、人々が好む物と言うのは、主食として考えるものと言うのがとにかく秋口に収穫できるようになっている。後は、来る冬に備えるために、来年もまたと祈りを捧げる人が生まれたというのが由来と見る事も出来るのだろう。生憎と、その辺りはオユキは詳しくは無いのだがトモエの方では色々と思い当たる所も考えつくところもある。
「冬に備えよと、そう言う事ですか」
「確かに、秋と豊饒の女神と冬と眠りの女神に関しては、互いに思うところがあるとそういった話も聞いてはいますが」
秋の下に心を置いて。愁えるという漢字になるように。募る心が、歳末に向けて、一年を通して重さを増した心が。
「いえ、私達はもとより四季のある国から来ましたので。勿論、過去にもそうした季節のない国と言うのはいくらでもありましたから」
「例えば、神国のような」
「いえ、流石に常春と言うのはありませんでしたが」
それこそ、赤道に近ければ年間を通してあまり差が無い常夏と。そこから外れて、極地に近づけば、常に凍土に閉ざされるように。
「一応、過去には氷河期と呼ばれる時代もあったわけですが」
「その、それは一体」
「恒星から得られる熱が不足した、そうした言説が一時主流ではありましたが、実際にはより複雑な仕組みによるものです。」
さて、オユキがその生命を終える頃に正しいとされていた理屈ではどのような物であっただろうか。特定の植物の繁茂、地上に存在するはずの熱エネルギーを枯渇させる要因の発生。そも、原初の地球、かつての惑星と言うのは、他の惑星もそうなのだが恒星が生まれるだけの環境が発生し、それに付随する形として誕生したのだと。
「オユキさん」
「その、どうかしましたか」
「いえ、お二方は付いてこれていないようですから」
「そう言えば、こちらではこのあたりの理屈は確かに通じるものではありませんか」
恒星が存在しない世界で、オユキの知っている物理学の知識などいよいよ役に立つものでは無いのだが。
「ええ。それはそれとしまして、供え物に関してです」
「生憎と、私は心当たりが無いのです」
オユキとしては、あれこれと己の思いつくことを、逸れた道筋の話として行ったものだが、冬と眠りに関してはいよいよ思い当たる所が無い。己の姿と、似ているらしい相手。だとすれば、この名前の由来となった存在だろうと、そうしたことも考えはするのだが。
「あの有名な話であれば、思い当たる所も無いでは無いのですが求める物となると」
そう、求める物となればいよいよよくわからない。
「ええ、そうですね」
それに関しては、トモエも同様だとそう頷いて見せる。
「その、お二人の言われる有名な話と言うのは」
「所謂民話の類、ですね。著名な方が、他国から足をお運びくださった方が、土地に残る話を纏めてとして頂いたものがありまして」
「そうですね、帰化されて私たちの暮らしていた地に合わせた名前もお持ちの方でしたが」
元はギリシアかイギリスか。その辺りは、何やらまた複雑な話だったようにトモエも思うのだが、さて、実際のところはどうだったであろうか。一先ずはその辺りは置いておき、オユキの名前の由来ともなっているその民話を簡単に語ってみせる。散々に子供たちに、孫にも話して聞かせたからだろう。今となっては、随分と滑らかに。全てを話してしまえば、相応に長い話でもあるからと所々を省略して。
「成程、そのような話が」
「確かに、随分と」
そして、オユキの名前を借りた話をしたからだろう。
「あの、お二方、揃って何か」
随分と二人そろってオユキに向ける目と言うのが。
「いえ、この世界はやはり名に縛られる者も多いですから」
「そう、ですね。シェリアはあまり、いえ、人の要素が強い物は基本的にそうした縛りは緩いのですが」
ナザレアのいいようであれば、彼女にしても何某かの縛りがあるとそう言っているようなものだ。思い当たるところがあるのかと、そうオユキがトモエに視線で合図を送るのだがやはりトモエとしても断定はできないとただそう視線を返してくる。
「一応、私は花精の祖にも連なっていますから」
気が付いているのでしょうと、そう言わんばかりに視線を送られるのだが。
「いえ、この間お伺いした神の名にしてもそうなのですが」
正直、未だにそこに存在していた謎に関しては特定できていない。ナザレアは、確かに秘密と絢爛の神とそのように話していたはずなのだ。しかし、あの場に訪れた神が語った名は異なっている。
「ああ。となると、まだ、ですか」
「一応、ナザレアさんの祖ですね。そちらは過去の私たちの世界にもあった伝承。植物の名前を聞き違えたのだとか、確かそうした部分から派生した物だと考えてはいるのですが」
「それが正解ではあるのですが、成程」
つまりは、理解しているのは読み解いたのはその程度でしかなかったのかと、何やら少し瞳に警戒の色が乗るのだが。
「ここで名を出しても」
「バロメッツ、その名が聞こえるのであれば」
「ええ。私たちもそのバロメッツと呼ばれる、羊のなる樹木、そうした物が伝承の元と考えています」
ただ、それにしても色々と他に存在すると考えた上での一先ずの結論でしかない。やはり、こちらの神々と言うのは、かつての世界の伝承に似通った、と言うよりも明確にそちらに依存する形で発生しているのだと考えた結果で。
「とはいうものの、私では無く、実際にはトモエさんが」
そして、オユキの方では言われてみればそうした伝承も、かつて遊んだ者の中にそうした魔物が存在していたような気がすると、その程度。
「あの、私の、私達の祖の名前までを当てているのに」
「申し訳ありませんが、伝承としてまとめられた物を読んだことがある、いよいよその程度なのですよね」
そして、トモエとオユキ、かつて暮らしていた地と言うのはその伝承が生まれた場所からやはり遠い。オユキの知らぬ、オユキの両親が遺していた資料。オユキとしても、僅かに目は通したのだろうが、言ってしまえばそうした民俗に関わるものが多く書かれた資料。そういったものに目を通したトモエだからこそ気が付きはするものの、そこからさらに派生してとなるといよいよ情報が不足しすぎている。
正直な所、オユキにしてもトモエにしても。こちらでそこまで積極的に情報を集めているわけでは無い。過去の経験から、知識から。どうにかそれぞれに思い当たる所を絞り出しているだけに過ぎない。
「ナザレア。話が逸れています。私たちが今尋ねられているのは」
「いえ、このあたりを確かめないと、正直な所」
そう、今話し合うべきはこういった裏側にあたるようなものではない。求められた供え物、それを如何に用意するのか。それ以前に、何を用意するのか。それすらも決まっていない。ナザレアにしてみれば、どの程度までを口に出してもいいのかその判断がつかないと言い出している。つまりは、それだけの情報持っている相手がいるとそう言う事なのだが。
「その、私としても色々と恩義はありますし、それに対してと思うところはあるのですが」
「ええ、それもまた難しいでしょう」
しかし、情報を出すためにも、何処まで話してもいいのかその判断がつかなければ難しいのだと。
「そう言えば、ナザレアさんはタルヤさんと比べて」
「流石にタルヤの方が私よりも上ですよ。千の単位でとは言いませんが、それでもそこに近いくらいは」
相も変わらず、気軽にかつての世界では考えられない尺度で話をしてくれるものだ。
「樹木を祖とする以上は、そうなのでしょうね」
「ナザレアは、木精を祖としているのですか」
「それともまた少し異なりますが。シェリアにしても、今トモエ様とオユキ様が口にした私たちの祖の聖名、それが聞こえたわけでは無いのでしょう」
ナザレアの言葉に、シェリアがトモエとオユキに視線を向けて来るのだがそちらは改めて一度おいて起き。
「さて、それでは、如何に品を用意するのかその話を続けましょうか」
「オユキさん、それよりも先に、まずは朝食です」
別段食事を好んでとるわけでは無いオユキが、では早速とばかりに色々と決めようと話すのをトモエが一度止める。結局のところ、食べなければいけないのはやはり変わらないのだからと。
今のオユキとしては、やはり既に此処に残ろうとは考えていない。ただ、己が己に対して定めた事を全うして、それで終わりにしようと考えている。この先、その考えが変わる事があるかと言われれば、勿論既にこうして一度は変化した以上次が無いとはやはり言い切れはしない。トモエとしては、そんな時が来ればと考えはするものの。
「冬と眠り、それに雷と輝き、ですか」
招き入れた相手に、早速とばかりに説明を行ってみた所シェリアの方は前者に心当たりはあるのだが、後者はどうにもとそのような様子。
「季節の神は勿論存じ上げておりますが」
「一応は、此方にも四季の概念はあるようですからね」
「はい。オユキ様にしても、冬とされている時期に体調が良くなる様子がありましたので」
それこそ、側にいたのだから散々にそうした様子を目撃してもいる。そんな相手からの率直な発言に、オユキとしても成程そうした形でしか心当たりの無い物かと。
「シェリア。四季を司る神々にしても、神国では春の女神様の気配が強いのですよ」
「確かに、常春の国ではありますが。でしたら、ナザレア」
「生憎と、私にしても祖霊様の連なる先、秋と豊饒の女神に詳しいだけで」
シェリアはやはり思い当たるところはなく、ナザレアにしてもよくわからぬと。
「その、例としてお伺いしたいのですが」
「秋と豊饒の女神に関しては、やはり、求める物はその名を示す物となります」
曰く、彼女の知っている四季の神が求めるのは豊かな収穫物、それに尽きるのだと。
秋には多くの実りが、恵みが存在する。当然四季折々に得られる品は存在している。しかし、人々が好む物と言うのは、主食として考えるものと言うのがとにかく秋口に収穫できるようになっている。後は、来る冬に備えるために、来年もまたと祈りを捧げる人が生まれたというのが由来と見る事も出来るのだろう。生憎と、その辺りはオユキは詳しくは無いのだがトモエの方では色々と思い当たる所も考えつくところもある。
「冬に備えよと、そう言う事ですか」
「確かに、秋と豊饒の女神と冬と眠りの女神に関しては、互いに思うところがあるとそういった話も聞いてはいますが」
秋の下に心を置いて。愁えるという漢字になるように。募る心が、歳末に向けて、一年を通して重さを増した心が。
「いえ、私達はもとより四季のある国から来ましたので。勿論、過去にもそうした季節のない国と言うのはいくらでもありましたから」
「例えば、神国のような」
「いえ、流石に常春と言うのはありませんでしたが」
それこそ、赤道に近ければ年間を通してあまり差が無い常夏と。そこから外れて、極地に近づけば、常に凍土に閉ざされるように。
「一応、過去には氷河期と呼ばれる時代もあったわけですが」
「その、それは一体」
「恒星から得られる熱が不足した、そうした言説が一時主流ではありましたが、実際にはより複雑な仕組みによるものです。」
さて、オユキがその生命を終える頃に正しいとされていた理屈ではどのような物であっただろうか。特定の植物の繁茂、地上に存在するはずの熱エネルギーを枯渇させる要因の発生。そも、原初の地球、かつての惑星と言うのは、他の惑星もそうなのだが恒星が生まれるだけの環境が発生し、それに付随する形として誕生したのだと。
「オユキさん」
「その、どうかしましたか」
「いえ、お二方は付いてこれていないようですから」
「そう言えば、こちらではこのあたりの理屈は確かに通じるものではありませんか」
恒星が存在しない世界で、オユキの知っている物理学の知識などいよいよ役に立つものでは無いのだが。
「ええ。それはそれとしまして、供え物に関してです」
「生憎と、私は心当たりが無いのです」
オユキとしては、あれこれと己の思いつくことを、逸れた道筋の話として行ったものだが、冬と眠りに関してはいよいよ思い当たる所が無い。己の姿と、似ているらしい相手。だとすれば、この名前の由来となった存在だろうと、そうしたことも考えはするのだが。
「あの有名な話であれば、思い当たる所も無いでは無いのですが求める物となると」
そう、求める物となればいよいよよくわからない。
「ええ、そうですね」
それに関しては、トモエも同様だとそう頷いて見せる。
「その、お二人の言われる有名な話と言うのは」
「所謂民話の類、ですね。著名な方が、他国から足をお運びくださった方が、土地に残る話を纏めてとして頂いたものがありまして」
「そうですね、帰化されて私たちの暮らしていた地に合わせた名前もお持ちの方でしたが」
元はギリシアかイギリスか。その辺りは、何やらまた複雑な話だったようにトモエも思うのだが、さて、実際のところはどうだったであろうか。一先ずはその辺りは置いておき、オユキの名前の由来ともなっているその民話を簡単に語ってみせる。散々に子供たちに、孫にも話して聞かせたからだろう。今となっては、随分と滑らかに。全てを話してしまえば、相応に長い話でもあるからと所々を省略して。
「成程、そのような話が」
「確かに、随分と」
そして、オユキの名前を借りた話をしたからだろう。
「あの、お二方、揃って何か」
随分と二人そろってオユキに向ける目と言うのが。
「いえ、この世界はやはり名に縛られる者も多いですから」
「そう、ですね。シェリアはあまり、いえ、人の要素が強い物は基本的にそうした縛りは緩いのですが」
ナザレアのいいようであれば、彼女にしても何某かの縛りがあるとそう言っているようなものだ。思い当たるところがあるのかと、そうオユキがトモエに視線で合図を送るのだがやはりトモエとしても断定はできないとただそう視線を返してくる。
「一応、私は花精の祖にも連なっていますから」
気が付いているのでしょうと、そう言わんばかりに視線を送られるのだが。
「いえ、この間お伺いした神の名にしてもそうなのですが」
正直、未だにそこに存在していた謎に関しては特定できていない。ナザレアは、確かに秘密と絢爛の神とそのように話していたはずなのだ。しかし、あの場に訪れた神が語った名は異なっている。
「ああ。となると、まだ、ですか」
「一応、ナザレアさんの祖ですね。そちらは過去の私たちの世界にもあった伝承。植物の名前を聞き違えたのだとか、確かそうした部分から派生した物だと考えてはいるのですが」
「それが正解ではあるのですが、成程」
つまりは、理解しているのは読み解いたのはその程度でしかなかったのかと、何やら少し瞳に警戒の色が乗るのだが。
「ここで名を出しても」
「バロメッツ、その名が聞こえるのであれば」
「ええ。私たちもそのバロメッツと呼ばれる、羊のなる樹木、そうした物が伝承の元と考えています」
ただ、それにしても色々と他に存在すると考えた上での一先ずの結論でしかない。やはり、こちらの神々と言うのは、かつての世界の伝承に似通った、と言うよりも明確にそちらに依存する形で発生しているのだと考えた結果で。
「とはいうものの、私では無く、実際にはトモエさんが」
そして、オユキの方では言われてみればそうした伝承も、かつて遊んだ者の中にそうした魔物が存在していたような気がすると、その程度。
「あの、私の、私達の祖の名前までを当てているのに」
「申し訳ありませんが、伝承としてまとめられた物を読んだことがある、いよいよその程度なのですよね」
そして、トモエとオユキ、かつて暮らしていた地と言うのはその伝承が生まれた場所からやはり遠い。オユキの知らぬ、オユキの両親が遺していた資料。オユキとしても、僅かに目は通したのだろうが、言ってしまえばそうした民俗に関わるものが多く書かれた資料。そういったものに目を通したトモエだからこそ気が付きはするものの、そこからさらに派生してとなるといよいよ情報が不足しすぎている。
正直な所、オユキにしてもトモエにしても。こちらでそこまで積極的に情報を集めているわけでは無い。過去の経験から、知識から。どうにかそれぞれに思い当たる所を絞り出しているだけに過ぎない。
「ナザレア。話が逸れています。私たちが今尋ねられているのは」
「いえ、このあたりを確かめないと、正直な所」
そう、今話し合うべきはこういった裏側にあたるようなものではない。求められた供え物、それを如何に用意するのか。それ以前に、何を用意するのか。それすらも決まっていない。ナザレアにしてみれば、どの程度までを口に出してもいいのかその判断がつかないと言い出している。つまりは、それだけの情報持っている相手がいるとそう言う事なのだが。
「その、私としても色々と恩義はありますし、それに対してと思うところはあるのですが」
「ええ、それもまた難しいでしょう」
しかし、情報を出すためにも、何処まで話してもいいのかその判断がつかなければ難しいのだと。
「そう言えば、ナザレアさんはタルヤさんと比べて」
「流石にタルヤの方が私よりも上ですよ。千の単位でとは言いませんが、それでもそこに近いくらいは」
相も変わらず、気軽にかつての世界では考えられない尺度で話をしてくれるものだ。
「樹木を祖とする以上は、そうなのでしょうね」
「ナザレアは、木精を祖としているのですか」
「それともまた少し異なりますが。シェリアにしても、今トモエ様とオユキ様が口にした私たちの祖の聖名、それが聞こえたわけでは無いのでしょう」
ナザレアの言葉に、シェリアがトモエとオユキに視線を向けて来るのだがそちらは改めて一度おいて起き。
「さて、それでは、如何に品を用意するのかその話を続けましょうか」
「オユキさん、それよりも先に、まずは朝食です」
別段食事を好んでとるわけでは無いオユキが、では早速とばかりに色々と決めようと話すのをトモエが一度止める。結局のところ、食べなければいけないのはやはり変わらないのだからと。
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