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25章 次に備えて
品を選ぶ
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カナリアからあれやこれやと話を聞いたのが午前の事。昼からは、カレンの手配に実に速やかに応えた相手が屋敷を訪うからと、応接間に異邦人三人揃って来客を待つ。相も変わらず体の動かぬオユキは、移動に手を借りて。その姿をカリンが何とも言えぬ様子で見守りながら。
「ご挨拶が遅れ、申し訳ございません」
「いえ、恐らく断っていた物も多いでしょうから」
そして、商業ギルドからは、随分と仕立ての良い服を着た者達がファンタズマ子爵家に訪れている。同じ部屋に入ってきているのは六人程だが、外には幾人もいる事だろう。流石にこれだけの荷物を、この者達だけで運べるはずもないと、そう思うだけの量が目録としてカレンに渡されている。この後、彼女はまた色々と確認が必要になる為仕事が増える事にはなるため、少々顔色が悪くなったりもしている。是非とも、己の想定の甘さを後で反省して貰えれば良いと、オユキはそう考えながらも。
「さて、既に話は当家のカレンから伝わっているでしょうが」
「はい。御身のお召し物に合わせた装飾をとの事」
「ええ、あちらに。この度の事、これまでの事をお認め頂き、我が国の王妃様より有難くも下賜頂いた品です」
「成程、確かにこうして拝見させて頂くだけでも素晴らしい品と」
こちらにもトルソーと言うのは存在しているのだなと、オユキとしてはそんな事を考える。いや、振り返って思い出してみれば確かに店頭などに並べられていたのは並べられていたのだが。どうにも、わざわざそれを屋敷にまでとそうした発想が無かったと言えばいいのだろうか。己が先日まで着ていた物が、己と知らぬ者の見えるところに飾られているというのは何とも言えぬ感覚を覚えるものだと、そんな事をオユキは考えながらも。
「さて、事前にお伝え出来なかった事は、此方としても思うところはありますが」
「いいえ。御身の立場を思えば、衣装に使われる色と言うのも想像がつくというもの。どうぞ、私どもの選んだ品を存分にお楽しみ頂ければ」
「ええ、では、早速ではありますが」
どうにも、オユキよりも楽しみにしているものが側にいる、オユキとしても己の体力には未だに不安がある。
「畏まりました」
流石は海千山千の商人と言った所。今回の場において、オユキに決定権があるようでないという事は直ぐに気が付いたらしい。露骨な素振りでは無いのだが、オユキよりもトモエとカリンの顔色をうかがう頻度が増えている。それは、オユキが行っていることに合わせてという事もあるのだろうが、分かりやすく二人が前のめりになっている事もある。今後はそちらを交渉相手と定めて、早速とばかりに品を取り出して見せる。
持ち込んだ木箱は、既にナザレアが改めた上で商人たちに渡してある。中に一体何が入っているのか、それを事前に主人に伝えないのは、楽しみを残す為と実にわかりやすい。
「こちらなどは、如何でしょうか」
さて、まずは何を出すのかと思えば、定番商品なのだろう首飾りから。
「事前に衣装を伝えた覚えはないのですが、成程、確かに色々と耳も良いようですね」
「当ギルドに所属している者が、御身の衣装を担当させて頂いておりますれば」
「それは、是非とも私からもお礼を述べねばなりませんね」
はめられた石は、実にわかりやすく衣装の腰に合わせての物。赤と青。トモエとオユキの瞳の色に合わせた石が、これまた戦と武技の聖印を象ったペンダントトップを彩っている。華奢な作りの鎖にしても、実に細やかな作りと分かる。
「それにしても、流石はと言うところでしょうか」
工業的に作る手段が存在しないこの世界で、こうも均一な鎖を編もうと思えば、そこには一体どれだけの細かな作業が必要なのだろうか。神経をすり減らす作業が、どれだけ続く事だろうか。慣れはあるだろう。どうぞ見てくれと言わんばかりに渡されたそれを改めて見れば、手作業とわかるだけの乱れは僅かにあるのだが、それにしても計算したかのように配置され、全体として一つの作品と分かる物になっている。
「そうですね、これは普段使いとしてもよさそうですね」
「そうでしょうか」
トモエの言葉に、オユキは思わず首をかしげる。オユキの思う普段使いとは、要は狩猟の場で使う事を想定して。
「オユキさん、流石に此処で言う普段使いと言うのは」
「まさか、狩猟の時にも身に着けるつもりなの」
オユキの失言に、直ぐに反応が返ってくる。
「狩猟の際にという事であれば、あちらのお召し物も相応しいとは」
そして、商人たちからも流石にドレス姿で魔物を狩りに行くのはどうかと、随分と直接的に言われる。流石に、こうなってしまっては言葉を選ぶと言えばいいのか、暫く口を閉ざしていようかくらいにはオユキとしても考えるのだが、流石にこの場を頼んだのはオユキでもあるためそうもいかない。ただ、平素の如く微笑んで。
「ええ、勿論そうでしょうとも」
一先ず、相手の言に同意したうえで。
「こうも揃いと分かる物ですから、そちらは一先ず頂くとして、他の、日常的に身に着ける事が出来るものがあればと」
「成程、実に御尤も」
下手な誤魔化しと、この場にいる誰もがそう思っているには違いないが、商人は正しくこの場の主人の言葉に乗ってくる。
「そちらの品を紹介する前に、他にもいくつか是非とも紹介させて頂きたい品もあるのですが」
「おや。では、そちらもお伺いしましょうか」
どうやら、紹介したい品が他にもあるらしい。本命を先に出したのか、それとも本命だからこそ後に回したのか。こちらのやり方を見ようと、オユキはそのまま話を進める様に身振りで示す。用意されているしな、装飾品をまずはと取り出した木箱には他にも色々と入っているようで。
「まぁ」
そして、新しく取り出した木箱から、実に丁寧な仕草でオユキの見覚えのある衣装がいくつか広げられる。どうやら、このあたりも含めて予定通りと言う事なのだろうか。華やいだ声を上げたのは、カリンとトモエ。オユキにとっては過日の出来事でどれも見覚えのある衣装。ナザレアは確か見ていたはずだが、シェリアに取っては初めてだろう衣装がいくつか。大きめの木箱の内側から、簡素な造りの衣文掛けと呼んでも構わないような、トルソーでもマネキンでも無く、言ってしまえば棒を横に張るだけの物だが、それを使って飾られる衣装にオユキとしては特段思うところが無い。精々が、この短い期間でよくも全て完成させたものだと。
「ファンタズマ子爵にとっては、見覚えのある物かと」
「ええ、そうですね。以前、少し」
オユキが言われた言葉に、そのまま返せば何やらトモエから少し圧が加えられるのだが、そればかりは置いておくしかない。やはり、そのどれもがオユキの好みから外れている。正直な所、華美にすぎる。色使いにしても、神国が尊んでいるからだろう薄い青緑を基礎としたものに始まり、オユキの役職に合わせてか深い朱色、オユキの髪に合わせてか白を基調としたものまで。その三色を基本としたうえで、それぞれに刺繍が施されており勿論その色にしても様々。
「オユキさんは、その中でも特に気に入ったのがあちらですか」
「ええと、はい、そうですね」
トモエの言葉に、オユキはどうにも歯切れ悪く。今この場で飾られている衣裳も、あくまで用意された中でまだましだとそう感じた物に過ぎない。一人できるのもままならぬ衣装と言うのが、流石にオユキとしても割引対象と今になってそんな事ばかりを考えてしまう。
「オユキさん、一人できられぬものもかつての世界には色々ありましたから」
「おや」
この場で詳しく説明すると、色々障りがある事だとそうトモエの眼が語っている。オユキとしては、過去は己だけで脱ぎき出来る衣服ばかりを着ていたこともある。トモエの方では、確かに独りでは難しい物も来ていたのだがそちらはいよいよ娘であったり、同性の門下生を頼むことが多かった。何もオユキに頼んで着込む必要が無かったため知らぬのも確かに無理はない。
オユキが喜ぶようにと、そうして選んだ服と言うのは確かにあまりその目的を果たせはしなかったというものだ。かつてのオユキが喜んだのは、華美な装いと言うよりもオユキに合う前に、オユキと会うために、そう言う事ばかり。どうにも、今も猶そうした気質をしっかりと持っているらしいのだとトモエとしても少し頭が痛い。
どうにも、こうして呼ばれた商人たちにしても、既にトモエとカリンを優先しているのだが、どうにもオユキのファンタズマ子爵家当主の食いつきが悪いことに、何か彼らの方に不手際があったのだろうかと、そうした不安も顔に浮かんでいる。
「私は、そうですね、今ある中でしたらあちらの緋色の衣装もオユキさんはよく似あうと思いますよ。」
「そうですか。では、それも」
そして、トモエが良く似合うのではないかと、そう言えばオユキは一も二も無く即決する。このあたりは何処かまだ認識の差が残っている。トモエとしても、なるべく早く解消しなければとそう感じる部分だ。オユキにとって今の体と言うのは、まさにトモエが用意した物。トモエは既に己の体を己の物と考えているのだが、オユキはやはり違う。
「後は、装飾品の類ですね。衣装に合わせる為には、こちらも数があっても良いものですから」
「確かに、先ほどの物は既に頂いた衣装に合わせた物でしたね」
「他にもいくらか既に持っている装飾ですね、それに合う衣装もありますから」
「合わせやすいのはやはり白が基調になっているものかしら、あちらの碧も良い色合いですし翡翠の飾りがあるのなら。」
そして、カリンも話の輪に入ってきて、そこから先はオユキも少し乗り気になり。商人たちが持ち込んだ品の、半分程度は結局買い上げることになった。カリンが殊更気に入った翡翠の髪飾り、首にかけるペンダントトップなどは、そのままカリンの物とし、トモエも勿論いくらかの品を買う事に。流石に衣類に関しては、オユキ様にと王妃が用意した物をそのまま持ってきていたこともあり、他の二人に向けた物は無かったのだが。
「ご挨拶が遅れ、申し訳ございません」
「いえ、恐らく断っていた物も多いでしょうから」
そして、商業ギルドからは、随分と仕立ての良い服を着た者達がファンタズマ子爵家に訪れている。同じ部屋に入ってきているのは六人程だが、外には幾人もいる事だろう。流石にこれだけの荷物を、この者達だけで運べるはずもないと、そう思うだけの量が目録としてカレンに渡されている。この後、彼女はまた色々と確認が必要になる為仕事が増える事にはなるため、少々顔色が悪くなったりもしている。是非とも、己の想定の甘さを後で反省して貰えれば良いと、オユキはそう考えながらも。
「さて、既に話は当家のカレンから伝わっているでしょうが」
「はい。御身のお召し物に合わせた装飾をとの事」
「ええ、あちらに。この度の事、これまでの事をお認め頂き、我が国の王妃様より有難くも下賜頂いた品です」
「成程、確かにこうして拝見させて頂くだけでも素晴らしい品と」
こちらにもトルソーと言うのは存在しているのだなと、オユキとしてはそんな事を考える。いや、振り返って思い出してみれば確かに店頭などに並べられていたのは並べられていたのだが。どうにも、わざわざそれを屋敷にまでとそうした発想が無かったと言えばいいのだろうか。己が先日まで着ていた物が、己と知らぬ者の見えるところに飾られているというのは何とも言えぬ感覚を覚えるものだと、そんな事をオユキは考えながらも。
「さて、事前にお伝え出来なかった事は、此方としても思うところはありますが」
「いいえ。御身の立場を思えば、衣装に使われる色と言うのも想像がつくというもの。どうぞ、私どもの選んだ品を存分にお楽しみ頂ければ」
「ええ、では、早速ではありますが」
どうにも、オユキよりも楽しみにしているものが側にいる、オユキとしても己の体力には未だに不安がある。
「畏まりました」
流石は海千山千の商人と言った所。今回の場において、オユキに決定権があるようでないという事は直ぐに気が付いたらしい。露骨な素振りでは無いのだが、オユキよりもトモエとカリンの顔色をうかがう頻度が増えている。それは、オユキが行っていることに合わせてという事もあるのだろうが、分かりやすく二人が前のめりになっている事もある。今後はそちらを交渉相手と定めて、早速とばかりに品を取り出して見せる。
持ち込んだ木箱は、既にナザレアが改めた上で商人たちに渡してある。中に一体何が入っているのか、それを事前に主人に伝えないのは、楽しみを残す為と実にわかりやすい。
「こちらなどは、如何でしょうか」
さて、まずは何を出すのかと思えば、定番商品なのだろう首飾りから。
「事前に衣装を伝えた覚えはないのですが、成程、確かに色々と耳も良いようですね」
「当ギルドに所属している者が、御身の衣装を担当させて頂いておりますれば」
「それは、是非とも私からもお礼を述べねばなりませんね」
はめられた石は、実にわかりやすく衣装の腰に合わせての物。赤と青。トモエとオユキの瞳の色に合わせた石が、これまた戦と武技の聖印を象ったペンダントトップを彩っている。華奢な作りの鎖にしても、実に細やかな作りと分かる。
「それにしても、流石はと言うところでしょうか」
工業的に作る手段が存在しないこの世界で、こうも均一な鎖を編もうと思えば、そこには一体どれだけの細かな作業が必要なのだろうか。神経をすり減らす作業が、どれだけ続く事だろうか。慣れはあるだろう。どうぞ見てくれと言わんばかりに渡されたそれを改めて見れば、手作業とわかるだけの乱れは僅かにあるのだが、それにしても計算したかのように配置され、全体として一つの作品と分かる物になっている。
「そうですね、これは普段使いとしてもよさそうですね」
「そうでしょうか」
トモエの言葉に、オユキは思わず首をかしげる。オユキの思う普段使いとは、要は狩猟の場で使う事を想定して。
「オユキさん、流石に此処で言う普段使いと言うのは」
「まさか、狩猟の時にも身に着けるつもりなの」
オユキの失言に、直ぐに反応が返ってくる。
「狩猟の際にという事であれば、あちらのお召し物も相応しいとは」
そして、商人たちからも流石にドレス姿で魔物を狩りに行くのはどうかと、随分と直接的に言われる。流石に、こうなってしまっては言葉を選ぶと言えばいいのか、暫く口を閉ざしていようかくらいにはオユキとしても考えるのだが、流石にこの場を頼んだのはオユキでもあるためそうもいかない。ただ、平素の如く微笑んで。
「ええ、勿論そうでしょうとも」
一先ず、相手の言に同意したうえで。
「こうも揃いと分かる物ですから、そちらは一先ず頂くとして、他の、日常的に身に着ける事が出来るものがあればと」
「成程、実に御尤も」
下手な誤魔化しと、この場にいる誰もがそう思っているには違いないが、商人は正しくこの場の主人の言葉に乗ってくる。
「そちらの品を紹介する前に、他にもいくつか是非とも紹介させて頂きたい品もあるのですが」
「おや。では、そちらもお伺いしましょうか」
どうやら、紹介したい品が他にもあるらしい。本命を先に出したのか、それとも本命だからこそ後に回したのか。こちらのやり方を見ようと、オユキはそのまま話を進める様に身振りで示す。用意されているしな、装飾品をまずはと取り出した木箱には他にも色々と入っているようで。
「まぁ」
そして、新しく取り出した木箱から、実に丁寧な仕草でオユキの見覚えのある衣装がいくつか広げられる。どうやら、このあたりも含めて予定通りと言う事なのだろうか。華やいだ声を上げたのは、カリンとトモエ。オユキにとっては過日の出来事でどれも見覚えのある衣装。ナザレアは確か見ていたはずだが、シェリアに取っては初めてだろう衣装がいくつか。大きめの木箱の内側から、簡素な造りの衣文掛けと呼んでも構わないような、トルソーでもマネキンでも無く、言ってしまえば棒を横に張るだけの物だが、それを使って飾られる衣装にオユキとしては特段思うところが無い。精々が、この短い期間でよくも全て完成させたものだと。
「ファンタズマ子爵にとっては、見覚えのある物かと」
「ええ、そうですね。以前、少し」
オユキが言われた言葉に、そのまま返せば何やらトモエから少し圧が加えられるのだが、そればかりは置いておくしかない。やはり、そのどれもがオユキの好みから外れている。正直な所、華美にすぎる。色使いにしても、神国が尊んでいるからだろう薄い青緑を基礎としたものに始まり、オユキの役職に合わせてか深い朱色、オユキの髪に合わせてか白を基調としたものまで。その三色を基本としたうえで、それぞれに刺繍が施されており勿論その色にしても様々。
「オユキさんは、その中でも特に気に入ったのがあちらですか」
「ええと、はい、そうですね」
トモエの言葉に、オユキはどうにも歯切れ悪く。今この場で飾られている衣裳も、あくまで用意された中でまだましだとそう感じた物に過ぎない。一人できるのもままならぬ衣装と言うのが、流石にオユキとしても割引対象と今になってそんな事ばかりを考えてしまう。
「オユキさん、一人できられぬものもかつての世界には色々ありましたから」
「おや」
この場で詳しく説明すると、色々障りがある事だとそうトモエの眼が語っている。オユキとしては、過去は己だけで脱ぎき出来る衣服ばかりを着ていたこともある。トモエの方では、確かに独りでは難しい物も来ていたのだがそちらはいよいよ娘であったり、同性の門下生を頼むことが多かった。何もオユキに頼んで着込む必要が無かったため知らぬのも確かに無理はない。
オユキが喜ぶようにと、そうして選んだ服と言うのは確かにあまりその目的を果たせはしなかったというものだ。かつてのオユキが喜んだのは、華美な装いと言うよりもオユキに合う前に、オユキと会うために、そう言う事ばかり。どうにも、今も猶そうした気質をしっかりと持っているらしいのだとトモエとしても少し頭が痛い。
どうにも、こうして呼ばれた商人たちにしても、既にトモエとカリンを優先しているのだが、どうにもオユキのファンタズマ子爵家当主の食いつきが悪いことに、何か彼らの方に不手際があったのだろうかと、そうした不安も顔に浮かんでいる。
「私は、そうですね、今ある中でしたらあちらの緋色の衣装もオユキさんはよく似あうと思いますよ。」
「そうですか。では、それも」
そして、トモエが良く似合うのではないかと、そう言えばオユキは一も二も無く即決する。このあたりは何処かまだ認識の差が残っている。トモエとしても、なるべく早く解消しなければとそう感じる部分だ。オユキにとって今の体と言うのは、まさにトモエが用意した物。トモエは既に己の体を己の物と考えているのだが、オユキはやはり違う。
「後は、装飾品の類ですね。衣装に合わせる為には、こちらも数があっても良いものですから」
「確かに、先ほどの物は既に頂いた衣装に合わせた物でしたね」
「他にもいくらか既に持っている装飾ですね、それに合う衣装もありますから」
「合わせやすいのはやはり白が基調になっているものかしら、あちらの碧も良い色合いですし翡翠の飾りがあるのなら。」
そして、カリンも話の輪に入ってきて、そこから先はオユキも少し乗り気になり。商人たちが持ち込んだ品の、半分程度は結局買い上げることになった。カリンが殊更気に入った翡翠の髪飾り、首にかけるペンダントトップなどは、そのままカリンの物とし、トモエも勿論いくらかの品を買う事に。流石に衣類に関しては、オユキ様にと王妃が用意した物をそのまま持ってきていたこともあり、他の二人に向けた物は無かったのだが。
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