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23章 ようやく少し観光を
領都での仕事を
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昨日の食事は、確かに満足が行くものであった。店舗にとってどうであったかはいよいよ分からない物だが、少なくとも食事を終えて店から出る時、そこで揃って見送りを受けた上で簡単に挨拶などをしたものだ。そこで怯えた様な、委縮したような色が乗っていなかったことは、喜んでもいい事なのだろう。
さて、そうした楽しい時間を終えればそうでは無い時間が待っているというもので。
「実現の可能性に至る道が見えませんね。」
そうしてオユキは公爵に執務室へと連れ込まれ、トモエの方は公爵夫人の案内で城砦の中を今頃楽しんでいる事だろう。
「書式からして、ファルコ様ではなくリュディヴィエーヌ様でしょうが、正直評価を下方修正せざるを得ませんね。」
「その方から見ても、やはりか。」
「はい。ファルコ様を窘める目的をもって、公爵様もそばに置かれているのでしょうがそれが出来ないというのであれば。」
「うむ。」
リュディから公爵当てにされている書簡に簡単に目を通して、オユキは早々に切り捨てる。
ファルコの意見を最大限汲み取った結果なのだろう。そこに絵が描かれているものというのは、黎明期に用意できない物ばかり。過剰な費用を支払う事で、どうにか実現が可能となっていれば良いのだが、それすらも叶わない絵空事と、オユキはそう言うしかない代物だ。
「ダンジョンに潜る方は、以前にもお話ししたように。」
「しかしな、それもなかなか難しい。」
「そうでしょうか。少なくとも、幾人かを公爵様が選択したうえで、その物以上の力を示せぬのであればならぬと、そう告げればよいものでしょう。」
「生憎と、今ファルコを置いておるのは。」
「リース伯子女も、公爵様から言われれば否は無いでしょう。」
それをメイが飲まぬというのであれば、また公爵その人がリース伯爵その人と相談したうえで言い含めてもらうしかない。少なくともオユキからしてみれば、誰でも、ファルコが用意しただろう閾値というのは確かに見て取れるのだが、誰でも入れるような運用というのはやはり論外だ。
「このあたりは、ファルコ様も思い違いをしているのでしょうね。」
「ほう。思い違いか。」
「ミズキリも、ミズキリが言っていた事ですが、攻略できずに一定期間が立てば魔物があふれてくるわけです。その対応を、今この書式から見て取れる範囲であれば駐屯している騎士を頼んでと、そんな事を考えているようす。しかし。」
オユキが最も問題視する部分は、そこだ。他も言い出せば切が無い程度には存在しているが、新部署を立ち上げるのに初めから他を当てにするような、そういった姿勢は受け入れられない。これが一過性と言えばいいのか、一か所だけで運用する曽木であれば構わないのだが、ことダンジョンに関わる組織というのはこれを下地として周囲に広げてゆくことになる。
始まりの町は、不足している資源があまりに分かりやすく、ダンジョンに求めるべきものというのが明確だ。だというのに、この程度の計画しか上がってこないというのであれば。
「その方から見ても、そうなるか。」
「好意的な解釈が出来ない、その程度にはお粗末ですね。少なくとも、公爵様に送るよりも先に、ミズキリやメイ様、そういった方々の意見を仰ぐべきでしょう。」
そんな事を一度口にして、オユキとしてははたと思い当たることがある。
「ああ、そうですか。」
「ふむ。なにか思いついたのか。」
「どうにも身内意識と言いましょうか、こうして公爵様に送ってきたのは、それこそメイ様に話をする前であった可能性が。」
そうオユキが零してみれば、公爵が派手に頭を抱える。
「ファルコよ、そうでは無い、そうでは無いのだ。」
「それに関しては、公爵様からお伝えいただくしか無いでしょうね。」
ファルコの頭の中には、報告するべき相手としてメイがおりその補佐役としてのメイとケレスがいるのだろう。だからこそ、リュディとしてもファルコの言葉を信じて、一先ずの素案と言えばいいのか、非常に雑なたたき台としての意見を公爵当てに送ってきたのだろう。
最も、これすらも好意的な解釈である可能性はあるし、それよりも先にリヒャルトに意見を求めなかったのかとそうした話も出てくるのだが、リヒャルトに関してはオユキから見てもメイの仕事の手伝いに河沿いの町の事にと、はっきりと色々と仕事が過多なのだ。
直ぐ側にいる親族に聞く事が出来ない、だからこうして離れた場所にいる公爵に意見を求めてとしたい気持ちも分かるのだが。
「今回については、さて、我の立ち位置の説明もせねばならんのだろうが。」
「手紙として出せば、やはりメイ様の確認が入りますか。」
「その辺りか。今回こうして我の下に届けられているものは、リース伯子女から許可を得た上でファルコが領主の権能の一部を使用して送ってきたものだ。」
「さて、あまりその辺りの内情は聞きたいものでは無いのですが。」
「すまんな。しかし、簡単に話そうにも最低限の仕組みは伝えておかねば、ファルコが侮られているのではないかとな。その方がそう考えるのもとめられまい。」
公爵の言は、つくづく尤もではある。確かに、オユキはファルコを庇う様な、背景としてこういった事実があったのではないかと発言はしたのだが、原典幅が減っただけ。どのみちメイに対して報告が上がるというのに、何を公爵に対して助言を求めるような真似をしているのかと。オユキでさえ、危険に気が付いて、公爵からの書簡で気が付いたため控えたというのに。
「何か、こう。身内様に出来る事は。」
「それも難しい。あくまで領主館での通信というのは、文面を伝えるものではなくてな。」
「はて、そうであるならば。」
「うむ。送受信の際に、確認をすることになる。」
公爵の言葉に、多少の予想があったとはいえ。成程、それが事実なら文面を、そこに書かれた意図を汲み取った上で伝えるための物であるらしい。そうであるなら、一体誰が封筒の用意を、家紋が付いた封蝋などをつけているのかと他の事も気になりだしたりもするのだが。そちらは流石に踏み入るのはやめておく。それこそ、ミズキリではないが、間違いなくこれ幸いとばかりに知ったのだから手伝えと言われそうなものではあるのだから。
「となると、やはり色々難しいですね。ファルコ様には、私が一度戻った折にでも渡しましょうか。」
「そうか、この後は王都を目指すのであったか。」
「はい。以前はあまり見て回ることが叶いませんでしたので。」
「それはすまないとは思っているのだが、何分王都は広い。案内に、あてはあるのか。」
「シェリア様も居られますし。」
それこそ、近衛として務めていた物に頼めば、不足など無いだろうと。
今回の道行きについて、アベルとアイリスは隣国に向けた移動にはついてくるとの事だが、そこまでの道中はそちらの二人にしても色々とやらなければならない事があると聞いている。簡単に内容だけは共有されているのだが、どうやらアイリスがなんだかんだと折に触れて国許に手紙を出していたらしい。そして、その文面から不穏を感じたテトラポダから既に使者として、アイリスの手紙の内容を詳細に確認しようと出発していた一団があり、それが神国からの一団とかち合ったという事であるらしいのだ。そこで、なんだかんだと一悶着あり、今は王都でアイリスが来るのを今か今かと待っているのだと。随分と早いと感じるが、確かに隣国に向けてオユキ達が足を運んで、その期間と考えればまぁこんな時期だろうと、そういった話でもある。
「差し当たって、厄介となりそうなのはテトラポダの使者でしょうか。」
「会う気があるのかね。」
「正直な所、私はありません。アベルさんかアイリスさんに頼まれれば、已む無くと言った所でしょうね。」
オユキの言葉に、マリーア公爵が随分と豪華な装飾のされた封筒を手に取って数度振って見せるが、それを読む気も現状オユキには無いのだ。次に向かう先としては悪くは無いのだろう。あくまでも、次というのは月と安息に訪れた後であり、そこまでの間に何某かの面倒を押し込まれれば、幸いにも現状次に運ぶべきものが得られていないからと、それを盾にして逃げて見せる事だろう。
此処までを考えれば、神々の深謀遠慮というのか、まさに疎にして漏らさずといった物だと。
「では、そちらはそのようにしておこう。」
「度々お手を煩わせております。」
「何、得た物はそれ以上ではある。今もこうして、後進の教育の一端を担ってもらっておる故な。」
「リヒャルト様とファルコ様、ですか。どちらもなかなか、この状況だからでしょうか。」
今回の事に関しては、ファルコに日があるのかと言われれば実のところ違うのだと、そんな思いつきもあったためまたオユキが始まりの町に戻ってから話して聞かせる事になるのだろう。
確かにこれまでの間、相談役として、倣うべき相手として公爵という存在がいたのは確かなのだが、身内であることに違いは無いのだが、彼がこれから立ち上げる組織はメイの下にあるわけでは無く公爵の下で運用していくことになるのだと。メイに報告するための素案、彼が最終的にこうしてみたいとそのような願望を公爵に聞かせるのは、筋が違う。
「うむ。我としても正直な所驚いておるとも。やはり、現場での経験というのが重要なのだとな。」
「こちらで暮らす方々、そうですね、特にこうして管理を行わなければならない立場の方々というのは、私どものいた場所に比べてまた難しい物なのでしょうね。」
「実のところ、其の方らではどういった手法があったのだ。」
では、そうした人材を如何に育てたのかと。
「変わりませんよ。基本的には、仕事を任せてそれでも監督だけは忘れずに。こちらに比べれば距離も近く、いくらでも連絡手段がありましたから。」
それこそ、かつては頻繁にという程でもなく色々とあったものだ。
「責任者というのは、文字通り責任を取る立場の者ですから。」
「なんとも、身につまされる言葉であるな。」
「マリーア伯爵とは一度お会いしましたが、あちらはあちらで己の領地の為にと為されている方でしょう。それがこうして公爵家としての振る舞いを教えられるかと言われれば。」
公爵と伯爵。そこにはあまりに明確な家格の差があるでしょうと。
さて、そうした楽しい時間を終えればそうでは無い時間が待っているというもので。
「実現の可能性に至る道が見えませんね。」
そうしてオユキは公爵に執務室へと連れ込まれ、トモエの方は公爵夫人の案内で城砦の中を今頃楽しんでいる事だろう。
「書式からして、ファルコ様ではなくリュディヴィエーヌ様でしょうが、正直評価を下方修正せざるを得ませんね。」
「その方から見ても、やはりか。」
「はい。ファルコ様を窘める目的をもって、公爵様もそばに置かれているのでしょうがそれが出来ないというのであれば。」
「うむ。」
リュディから公爵当てにされている書簡に簡単に目を通して、オユキは早々に切り捨てる。
ファルコの意見を最大限汲み取った結果なのだろう。そこに絵が描かれているものというのは、黎明期に用意できない物ばかり。過剰な費用を支払う事で、どうにか実現が可能となっていれば良いのだが、それすらも叶わない絵空事と、オユキはそう言うしかない代物だ。
「ダンジョンに潜る方は、以前にもお話ししたように。」
「しかしな、それもなかなか難しい。」
「そうでしょうか。少なくとも、幾人かを公爵様が選択したうえで、その物以上の力を示せぬのであればならぬと、そう告げればよいものでしょう。」
「生憎と、今ファルコを置いておるのは。」
「リース伯子女も、公爵様から言われれば否は無いでしょう。」
それをメイが飲まぬというのであれば、また公爵その人がリース伯爵その人と相談したうえで言い含めてもらうしかない。少なくともオユキからしてみれば、誰でも、ファルコが用意しただろう閾値というのは確かに見て取れるのだが、誰でも入れるような運用というのはやはり論外だ。
「このあたりは、ファルコ様も思い違いをしているのでしょうね。」
「ほう。思い違いか。」
「ミズキリも、ミズキリが言っていた事ですが、攻略できずに一定期間が立てば魔物があふれてくるわけです。その対応を、今この書式から見て取れる範囲であれば駐屯している騎士を頼んでと、そんな事を考えているようす。しかし。」
オユキが最も問題視する部分は、そこだ。他も言い出せば切が無い程度には存在しているが、新部署を立ち上げるのに初めから他を当てにするような、そういった姿勢は受け入れられない。これが一過性と言えばいいのか、一か所だけで運用する曽木であれば構わないのだが、ことダンジョンに関わる組織というのはこれを下地として周囲に広げてゆくことになる。
始まりの町は、不足している資源があまりに分かりやすく、ダンジョンに求めるべきものというのが明確だ。だというのに、この程度の計画しか上がってこないというのであれば。
「その方から見ても、そうなるか。」
「好意的な解釈が出来ない、その程度にはお粗末ですね。少なくとも、公爵様に送るよりも先に、ミズキリやメイ様、そういった方々の意見を仰ぐべきでしょう。」
そんな事を一度口にして、オユキとしてははたと思い当たることがある。
「ああ、そうですか。」
「ふむ。なにか思いついたのか。」
「どうにも身内意識と言いましょうか、こうして公爵様に送ってきたのは、それこそメイ様に話をする前であった可能性が。」
そうオユキが零してみれば、公爵が派手に頭を抱える。
「ファルコよ、そうでは無い、そうでは無いのだ。」
「それに関しては、公爵様からお伝えいただくしか無いでしょうね。」
ファルコの頭の中には、報告するべき相手としてメイがおりその補佐役としてのメイとケレスがいるのだろう。だからこそ、リュディとしてもファルコの言葉を信じて、一先ずの素案と言えばいいのか、非常に雑なたたき台としての意見を公爵当てに送ってきたのだろう。
最も、これすらも好意的な解釈である可能性はあるし、それよりも先にリヒャルトに意見を求めなかったのかとそうした話も出てくるのだが、リヒャルトに関してはオユキから見てもメイの仕事の手伝いに河沿いの町の事にと、はっきりと色々と仕事が過多なのだ。
直ぐ側にいる親族に聞く事が出来ない、だからこうして離れた場所にいる公爵に意見を求めてとしたい気持ちも分かるのだが。
「今回については、さて、我の立ち位置の説明もせねばならんのだろうが。」
「手紙として出せば、やはりメイ様の確認が入りますか。」
「その辺りか。今回こうして我の下に届けられているものは、リース伯子女から許可を得た上でファルコが領主の権能の一部を使用して送ってきたものだ。」
「さて、あまりその辺りの内情は聞きたいものでは無いのですが。」
「すまんな。しかし、簡単に話そうにも最低限の仕組みは伝えておかねば、ファルコが侮られているのではないかとな。その方がそう考えるのもとめられまい。」
公爵の言は、つくづく尤もではある。確かに、オユキはファルコを庇う様な、背景としてこういった事実があったのではないかと発言はしたのだが、原典幅が減っただけ。どのみちメイに対して報告が上がるというのに、何を公爵に対して助言を求めるような真似をしているのかと。オユキでさえ、危険に気が付いて、公爵からの書簡で気が付いたため控えたというのに。
「何か、こう。身内様に出来る事は。」
「それも難しい。あくまで領主館での通信というのは、文面を伝えるものではなくてな。」
「はて、そうであるならば。」
「うむ。送受信の際に、確認をすることになる。」
公爵の言葉に、多少の予想があったとはいえ。成程、それが事実なら文面を、そこに書かれた意図を汲み取った上で伝えるための物であるらしい。そうであるなら、一体誰が封筒の用意を、家紋が付いた封蝋などをつけているのかと他の事も気になりだしたりもするのだが。そちらは流石に踏み入るのはやめておく。それこそ、ミズキリではないが、間違いなくこれ幸いとばかりに知ったのだから手伝えと言われそうなものではあるのだから。
「となると、やはり色々難しいですね。ファルコ様には、私が一度戻った折にでも渡しましょうか。」
「そうか、この後は王都を目指すのであったか。」
「はい。以前はあまり見て回ることが叶いませんでしたので。」
「それはすまないとは思っているのだが、何分王都は広い。案内に、あてはあるのか。」
「シェリア様も居られますし。」
それこそ、近衛として務めていた物に頼めば、不足など無いだろうと。
今回の道行きについて、アベルとアイリスは隣国に向けた移動にはついてくるとの事だが、そこまでの道中はそちらの二人にしても色々とやらなければならない事があると聞いている。簡単に内容だけは共有されているのだが、どうやらアイリスがなんだかんだと折に触れて国許に手紙を出していたらしい。そして、その文面から不穏を感じたテトラポダから既に使者として、アイリスの手紙の内容を詳細に確認しようと出発していた一団があり、それが神国からの一団とかち合ったという事であるらしいのだ。そこで、なんだかんだと一悶着あり、今は王都でアイリスが来るのを今か今かと待っているのだと。随分と早いと感じるが、確かに隣国に向けてオユキ達が足を運んで、その期間と考えればまぁこんな時期だろうと、そういった話でもある。
「差し当たって、厄介となりそうなのはテトラポダの使者でしょうか。」
「会う気があるのかね。」
「正直な所、私はありません。アベルさんかアイリスさんに頼まれれば、已む無くと言った所でしょうね。」
オユキの言葉に、マリーア公爵が随分と豪華な装飾のされた封筒を手に取って数度振って見せるが、それを読む気も現状オユキには無いのだ。次に向かう先としては悪くは無いのだろう。あくまでも、次というのは月と安息に訪れた後であり、そこまでの間に何某かの面倒を押し込まれれば、幸いにも現状次に運ぶべきものが得られていないからと、それを盾にして逃げて見せる事だろう。
此処までを考えれば、神々の深謀遠慮というのか、まさに疎にして漏らさずといった物だと。
「では、そちらはそのようにしておこう。」
「度々お手を煩わせております。」
「何、得た物はそれ以上ではある。今もこうして、後進の教育の一端を担ってもらっておる故な。」
「リヒャルト様とファルコ様、ですか。どちらもなかなか、この状況だからでしょうか。」
今回の事に関しては、ファルコに日があるのかと言われれば実のところ違うのだと、そんな思いつきもあったためまたオユキが始まりの町に戻ってから話して聞かせる事になるのだろう。
確かにこれまでの間、相談役として、倣うべき相手として公爵という存在がいたのは確かなのだが、身内であることに違いは無いのだが、彼がこれから立ち上げる組織はメイの下にあるわけでは無く公爵の下で運用していくことになるのだと。メイに報告するための素案、彼が最終的にこうしてみたいとそのような願望を公爵に聞かせるのは、筋が違う。
「うむ。我としても正直な所驚いておるとも。やはり、現場での経験というのが重要なのだとな。」
「こちらで暮らす方々、そうですね、特にこうして管理を行わなければならない立場の方々というのは、私どものいた場所に比べてまた難しい物なのでしょうね。」
「実のところ、其の方らではどういった手法があったのだ。」
では、そうした人材を如何に育てたのかと。
「変わりませんよ。基本的には、仕事を任せてそれでも監督だけは忘れずに。こちらに比べれば距離も近く、いくらでも連絡手段がありましたから。」
それこそ、かつては頻繁にという程でもなく色々とあったものだ。
「責任者というのは、文字通り責任を取る立場の者ですから。」
「なんとも、身につまされる言葉であるな。」
「マリーア伯爵とは一度お会いしましたが、あちらはあちらで己の領地の為にと為されている方でしょう。それがこうして公爵家としての振る舞いを教えられるかと言われれば。」
公爵と伯爵。そこにはあまりに明確な家格の差があるでしょうと。
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