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21章 祭りの日
吹き荒ぶ
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つまりは、何処まで行ってもというものであるらしい。
オユキとしては、想像していなかった事を聞かされ、こうして改めて肯定されたのであれば実に色々と思考が及ぶところもある。元より、この世界の来歴には、数多の世界の犠牲が存在している。それがたとえここではない何処かであったとして、責任が誰に無かったとして。しいて言えば、その責任が追及されるべきは創造神であるのだとして。だが、それでも知恵を与えたのが誰かという話になれば、オユキの両親とて含まれるのだろう。万が一と言っても良いのだが、オユキの両親が関与していなかったとして、それでも変わらぬだろうと。オユキとしては、己の思考が正しかった、罪は確かにあったのだと。
「さて、それを告げられたとして、どうした物でしょう。」
いよいよオユキとしては、頭が痛い。胸が痛い。己の中に、ただ降り積もるだけではなく、吹き荒れる何かを感じる。それをただ思う儘にとしても良いのかもしれないが、やはりここまでに培ってきたものがあり。
「こちらに対して、ええ、返すべきものがどれだけあるのか。正すべきことが、どれだけあるのか。」
「それは、思い詰めすぎかと思いますよ。」
「その様な話を聞かせて、思い詰めるなというのも酷な話でしょう。」
かつての己は、プレイヤーたちは。一体どれだけの負担をこの世界に強いるというのか。そして、それがあるからこそ、黎明期に大量に連れてこられた者達が居り、それ以外の時には、癖の強い者達が連れてこられた。そして、そういった流れの結果が今だろう。
不思議な事に、こうしてここで再びの生を得られたのならば、それをどう使うべきなのだろうかと。
悩むのは、考えるべきことのなんと多い事かと。
「いいえ、オユキさん。あなたには、やはり選択肢が多くあります。」
「そうでしょう。知らぬ存ぜぬと、そうしてしまえば良いのですから。」
「ええ、ですから。」
ですからなんだというのかと、そう考えたところでオユキもようやく思考が至る。
つまりは、記憶を、この世界を問題なく楽しむために記憶を奪い、精神に作用する何某かをこのロザリア司教は行おうというのだろうと。
「いいえ、それには及びません。今回も、もしもそれを行うというので有れば、どうぞ私からの依頼ではなく。」
そう、これまでも何度となく行われてきたことを今回も行おうというのであれば、是非ともオユキの許可などもとめずとも。それが出来るだけの者達が、神々がいるのだから、行えば良いのだとばかりに。
ただ、オユキがそう伝えたところで、何やら相手は渋い顔。つまりは、ロザリア司教が行うには、同意が必要であるという事なのだろう。いよいよこちらの神々は、人々をほしいままにしている様子。それに対してオユキも確かに思うところがある。ないはずもない。しかし、こちらの世界を神々が座として支えているのだからと、納得をそこに作っているに過ぎない。
「これまでも、ええ、何度となくそれが行われている様子でしたから。」
ただ、神々にしても、やはり多少の仏心と言えばいいのだろうか。そういった物程度は、持ち合わせているらしい。こうして選択肢を与えてくれるのだから。もしくは以前神々、特に月と安息によって、許されたことが大きいのだろうか。あれ以降、どうにもこれまでにあったような記憶の断絶、日々の違和感というのが無くなったこともある。
そうした経緯があるからこそ、オユキははっきりとこの世界が己に対して望んでいる事、神々というのがその上位者としての傲慢さでもってオユキとトモエに対して一体何を望んでいるのかよくわかるというものだ。
「ここ暫くは確かにそういった事はありませんでしたが、ええ、また行うというのであれば。」
「オユキさん。誰も、神々とてそのような事は望んでいないのです。」
「これは異なことを。」
「意外を感じるのは、当然なのでしょう。」
頑ななオユキに対して、ロザリアがただため息を。
「久しぶりですが、ええ、少し司教としての仕事をしましょう。」
そうして、軽く喉を整えて。
「そも、この世界における神々というのは、やはりこちらで暮らす生命と何一つ変わる物ではないのです。」
さて、そう語られたところで、凡そ超常の力を振るう相手、生命としての位階が根本から違う相手。そんな神々が、オユキやトモエ、どころかこちらで暮らしている誰も彼もと同質だと言われたところで、首をかしげるしかない。これが、それこそ花精や木精、翼人種といったオユキでも知っている存在と同質だと言われれば納得も行くのだが。
「そうですね、疑問は最も。ですが、この世界に暮らす者達は、存在に際してマナを必ず必要としていますから。」
「それは、ええ、そうなのでしょう。」
恐らく、来歴としてこちらで暮らす者達の中に純粋なヒトと呼ぶべき種は早々存在しない。それこそ、貴族でも怪しく、王族でどうにかというところなのだろう。いや、それすらも過去の事を考えれば。オユキとしてはそれも疑わざるを得ない。
「そうですね。こちらの世界におけるヒトの定義というのは、神造生物の事ですから。いえ、それは少し置いておきましょう。」
オユキの想像が正しいのだと、ロザリアがそう語るが直ぐに咳払いで話を変える。どうやら、本筋から逸れてという事であるらしい。ただ、一方で、オユキの思考が読めると、このロザリア司教が白状したにも等しいのだと、それだけはオユキも記憶にはとどめておく。これもまた、重要であるには違いない。それこそ、このような場でしか使えないのかもしれないが。
「私達、ええ、司祭以上の物であれば、こうして場を用意すれば。」
「全く、いよいよ随分な物ですね。」
「さて、話を戻しましょう。つまりは、生命の形として、被造物でなければ、やはり神々と変わるところではないのです。」
「被造物、ですか。」
「ええ、こちらに暮らす多くの生命は、やはり自然に発生しています。勿論、そこに神々のお力が働いたには違いありませんが、それでも自然に発生したのです。」
語られたことは、流石に直ぐに納得のできるものではないが、ただ、確かにとそう頷くしかない。何も、オユキはこの世界の全てを理解しているわけでは無いのだから。
「勿論、神々が過去の己の世界、創造神様が滅ぼした世界、又は自然に終焉を迎えた世界、そうした世界から連れてきた者達もいます。」
「滅ぼした世界ばかりでは、無いのですか。」
「ええ、違いますよ。直接手を下したのは、そうですね。」
そして、ロザリアは指を三本立てて見せる。
それに対して思い至るのは、翼人種たちの世界。恐らく、長たる神、かつて創造主としてあがめられていたその神性は、果敢にもこの世界の創造神に挑んで見せたのだろう。来歴と言えばいいのか、なんと言えばいいのか。確かに、あの性格ではそうありそうなものだ。
「そうですね。一つはご想像の通り。残り二つは、これから祭りを行う種族と、後は木精。」
「ナザレアさんが、随分と協力を頂けないと思えば、そういった理屈ですか。それと、木精については、随分とのんびりとした種族と伺っていますが。」
「ええ。それはそれは、非常に悠然とされた方々です。」
なんと言うか、言葉を選ぶにしてもそこまでかと、そう言いたくなるものだが。ただ、意外と言えばいいのか。
「意外と、そう思われるかもしれませんが、世界を支える樹木。それを得るには、やはり必要でしたから。」
「ああ、それすらもですか。」
「いえ、平和的という程でもありませんでしたが、創造神様が求めた事に対して、随分と、その。」
「ああ。」
悠長な種族、その長だ。
どうにか都合をしてくれと言った事に対して、何を言ったのかというのはオユキにもぼんやりと想像ができる。自分たちはそうならないようにと気を付けていたのだが、やはり企業というのが大きくなれば、そうしてしまう事というのも増えていく。恐らくは、それにしびれを切らした創造神が何かをという事ではなく、返答がないならばといよいよいら立って力を振るったと言えばいいのか、飲み込んだと言えばいいのか。
「そうですね。はい、創造神様が、こう、切り取りまして。」
「その、切り取るというのは。」
「文字通り、世界の切り取りです。いえ、これについては見る事が出来ないオユキさんでは、少し難しい話にもなってくるのでしょう。なんにせよ今重要な事ではありませんから。」
どうにも、話が逸れる。
「この世界、実に多くの種族が、多くの神々が滅んだ世界から創造神様の下に来られたわけです。」
「しかし、私達の世界の神々、そちらに随分と似通っていますが。」
「こちらに来るにあたって、すでにあった形、そこにあった枠組み、そうした物に己を合わせてという事なのですよ。」
己の形を変えて、それでも生存を。己を信じ、敬う者達を。その精神性は、確かに随分と。
「全く、どうにもならない世界ですね。ままならない世界だと、そう評するしかありません。」
オユキの感想としては、ただそれに尽きる。
かつての世界から持ち込まれた物が、実に多い。しかし、実際にはこちらにある枠組みの中に無理に押し込めているだけだと聞かされて、さて、それでどうしろと言えばいいのか。ただただ、オユキは戸惑うばかり。こうして平静に振舞って見せているのだが、内面の動揺とて既にロザリアは理解しているのだろう。オユキが落ち着く時間を、こうして待っているのだから。
「そうですね、この世界は色々と難しいところが多いのです。」
オユキとトモエのかつて暮らしていた世界にしても、さて、人の歴史が始まる前にどれほどの積み重ねがあったというのか。宇宙という大きな枠組みが発生して、そこからどれだけの時間が、それ以前にはどれだけの時間が経っていたというのか。それに相応しい時間だけこちらに必要だという見方もあるにはあるが、それをしてしまえばやはりあまりに大きな犠牲が生まれる事だろう。
「オユキさん達の世界では、そうですね、どう言えばいいのでしょうか。熱的な死というのが基本に組み込まれているようですから。」
「物理的に、凡そ正しいとされた推論ではありますが。」
そもそも、そんな事が実際に起こったとして、確認できるものなどいるはずもない。
オユキとしては、想像していなかった事を聞かされ、こうして改めて肯定されたのであれば実に色々と思考が及ぶところもある。元より、この世界の来歴には、数多の世界の犠牲が存在している。それがたとえここではない何処かであったとして、責任が誰に無かったとして。しいて言えば、その責任が追及されるべきは創造神であるのだとして。だが、それでも知恵を与えたのが誰かという話になれば、オユキの両親とて含まれるのだろう。万が一と言っても良いのだが、オユキの両親が関与していなかったとして、それでも変わらぬだろうと。オユキとしては、己の思考が正しかった、罪は確かにあったのだと。
「さて、それを告げられたとして、どうした物でしょう。」
いよいよオユキとしては、頭が痛い。胸が痛い。己の中に、ただ降り積もるだけではなく、吹き荒れる何かを感じる。それをただ思う儘にとしても良いのかもしれないが、やはりここまでに培ってきたものがあり。
「こちらに対して、ええ、返すべきものがどれだけあるのか。正すべきことが、どれだけあるのか。」
「それは、思い詰めすぎかと思いますよ。」
「その様な話を聞かせて、思い詰めるなというのも酷な話でしょう。」
かつての己は、プレイヤーたちは。一体どれだけの負担をこの世界に強いるというのか。そして、それがあるからこそ、黎明期に大量に連れてこられた者達が居り、それ以外の時には、癖の強い者達が連れてこられた。そして、そういった流れの結果が今だろう。
不思議な事に、こうしてここで再びの生を得られたのならば、それをどう使うべきなのだろうかと。
悩むのは、考えるべきことのなんと多い事かと。
「いいえ、オユキさん。あなたには、やはり選択肢が多くあります。」
「そうでしょう。知らぬ存ぜぬと、そうしてしまえば良いのですから。」
「ええ、ですから。」
ですからなんだというのかと、そう考えたところでオユキもようやく思考が至る。
つまりは、記憶を、この世界を問題なく楽しむために記憶を奪い、精神に作用する何某かをこのロザリア司教は行おうというのだろうと。
「いいえ、それには及びません。今回も、もしもそれを行うというので有れば、どうぞ私からの依頼ではなく。」
そう、これまでも何度となく行われてきたことを今回も行おうというのであれば、是非ともオユキの許可などもとめずとも。それが出来るだけの者達が、神々がいるのだから、行えば良いのだとばかりに。
ただ、オユキがそう伝えたところで、何やら相手は渋い顔。つまりは、ロザリア司教が行うには、同意が必要であるという事なのだろう。いよいよこちらの神々は、人々をほしいままにしている様子。それに対してオユキも確かに思うところがある。ないはずもない。しかし、こちらの世界を神々が座として支えているのだからと、納得をそこに作っているに過ぎない。
「これまでも、ええ、何度となくそれが行われている様子でしたから。」
ただ、神々にしても、やはり多少の仏心と言えばいいのだろうか。そういった物程度は、持ち合わせているらしい。こうして選択肢を与えてくれるのだから。もしくは以前神々、特に月と安息によって、許されたことが大きいのだろうか。あれ以降、どうにもこれまでにあったような記憶の断絶、日々の違和感というのが無くなったこともある。
そうした経緯があるからこそ、オユキははっきりとこの世界が己に対して望んでいる事、神々というのがその上位者としての傲慢さでもってオユキとトモエに対して一体何を望んでいるのかよくわかるというものだ。
「ここ暫くは確かにそういった事はありませんでしたが、ええ、また行うというのであれば。」
「オユキさん。誰も、神々とてそのような事は望んでいないのです。」
「これは異なことを。」
「意外を感じるのは、当然なのでしょう。」
頑ななオユキに対して、ロザリアがただため息を。
「久しぶりですが、ええ、少し司教としての仕事をしましょう。」
そうして、軽く喉を整えて。
「そも、この世界における神々というのは、やはりこちらで暮らす生命と何一つ変わる物ではないのです。」
さて、そう語られたところで、凡そ超常の力を振るう相手、生命としての位階が根本から違う相手。そんな神々が、オユキやトモエ、どころかこちらで暮らしている誰も彼もと同質だと言われたところで、首をかしげるしかない。これが、それこそ花精や木精、翼人種といったオユキでも知っている存在と同質だと言われれば納得も行くのだが。
「そうですね、疑問は最も。ですが、この世界に暮らす者達は、存在に際してマナを必ず必要としていますから。」
「それは、ええ、そうなのでしょう。」
恐らく、来歴としてこちらで暮らす者達の中に純粋なヒトと呼ぶべき種は早々存在しない。それこそ、貴族でも怪しく、王族でどうにかというところなのだろう。いや、それすらも過去の事を考えれば。オユキとしてはそれも疑わざるを得ない。
「そうですね。こちらの世界におけるヒトの定義というのは、神造生物の事ですから。いえ、それは少し置いておきましょう。」
オユキの想像が正しいのだと、ロザリアがそう語るが直ぐに咳払いで話を変える。どうやら、本筋から逸れてという事であるらしい。ただ、一方で、オユキの思考が読めると、このロザリア司教が白状したにも等しいのだと、それだけはオユキも記憶にはとどめておく。これもまた、重要であるには違いない。それこそ、このような場でしか使えないのかもしれないが。
「私達、ええ、司祭以上の物であれば、こうして場を用意すれば。」
「全く、いよいよ随分な物ですね。」
「さて、話を戻しましょう。つまりは、生命の形として、被造物でなければ、やはり神々と変わるところではないのです。」
「被造物、ですか。」
「ええ、こちらに暮らす多くの生命は、やはり自然に発生しています。勿論、そこに神々のお力が働いたには違いありませんが、それでも自然に発生したのです。」
語られたことは、流石に直ぐに納得のできるものではないが、ただ、確かにとそう頷くしかない。何も、オユキはこの世界の全てを理解しているわけでは無いのだから。
「勿論、神々が過去の己の世界、創造神様が滅ぼした世界、又は自然に終焉を迎えた世界、そうした世界から連れてきた者達もいます。」
「滅ぼした世界ばかりでは、無いのですか。」
「ええ、違いますよ。直接手を下したのは、そうですね。」
そして、ロザリアは指を三本立てて見せる。
それに対して思い至るのは、翼人種たちの世界。恐らく、長たる神、かつて創造主としてあがめられていたその神性は、果敢にもこの世界の創造神に挑んで見せたのだろう。来歴と言えばいいのか、なんと言えばいいのか。確かに、あの性格ではそうありそうなものだ。
「そうですね。一つはご想像の通り。残り二つは、これから祭りを行う種族と、後は木精。」
「ナザレアさんが、随分と協力を頂けないと思えば、そういった理屈ですか。それと、木精については、随分とのんびりとした種族と伺っていますが。」
「ええ。それはそれは、非常に悠然とされた方々です。」
なんと言うか、言葉を選ぶにしてもそこまでかと、そう言いたくなるものだが。ただ、意外と言えばいいのか。
「意外と、そう思われるかもしれませんが、世界を支える樹木。それを得るには、やはり必要でしたから。」
「ああ、それすらもですか。」
「いえ、平和的という程でもありませんでしたが、創造神様が求めた事に対して、随分と、その。」
「ああ。」
悠長な種族、その長だ。
どうにか都合をしてくれと言った事に対して、何を言ったのかというのはオユキにもぼんやりと想像ができる。自分たちはそうならないようにと気を付けていたのだが、やはり企業というのが大きくなれば、そうしてしまう事というのも増えていく。恐らくは、それにしびれを切らした創造神が何かをという事ではなく、返答がないならばといよいよいら立って力を振るったと言えばいいのか、飲み込んだと言えばいいのか。
「そうですね。はい、創造神様が、こう、切り取りまして。」
「その、切り取るというのは。」
「文字通り、世界の切り取りです。いえ、これについては見る事が出来ないオユキさんでは、少し難しい話にもなってくるのでしょう。なんにせよ今重要な事ではありませんから。」
どうにも、話が逸れる。
「この世界、実に多くの種族が、多くの神々が滅んだ世界から創造神様の下に来られたわけです。」
「しかし、私達の世界の神々、そちらに随分と似通っていますが。」
「こちらに来るにあたって、すでにあった形、そこにあった枠組み、そうした物に己を合わせてという事なのですよ。」
己の形を変えて、それでも生存を。己を信じ、敬う者達を。その精神性は、確かに随分と。
「全く、どうにもならない世界ですね。ままならない世界だと、そう評するしかありません。」
オユキの感想としては、ただそれに尽きる。
かつての世界から持ち込まれた物が、実に多い。しかし、実際にはこちらにある枠組みの中に無理に押し込めているだけだと聞かされて、さて、それでどうしろと言えばいいのか。ただただ、オユキは戸惑うばかり。こうして平静に振舞って見せているのだが、内面の動揺とて既にロザリアは理解しているのだろう。オユキが落ち着く時間を、こうして待っているのだから。
「そうですね、この世界は色々と難しいところが多いのです。」
オユキとトモエのかつて暮らしていた世界にしても、さて、人の歴史が始まる前にどれほどの積み重ねがあったというのか。宇宙という大きな枠組みが発生して、そこからどれだけの時間が、それ以前にはどれだけの時間が経っていたというのか。それに相応しい時間だけこちらに必要だという見方もあるにはあるが、それをしてしまえばやはりあまりに大きな犠牲が生まれる事だろう。
「オユキさん達の世界では、そうですね、どう言えばいいのでしょうか。熱的な死というのが基本に組み込まれているようですから。」
「物理的に、凡そ正しいとされた推論ではありますが。」
そもそも、そんな事が実際に起こったとして、確認できるものなどいるはずもない。
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