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7章 ダンジョンアタック
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「あー。確かに、少し弱いのか。」
翌日は慣れた面々と監督役、あくまで非常時に対応するためと数人の騎士と傭兵はついているが、そんな人員で再度作られたダンジョンへと挑戦することとなった。
荷運び役は現在絶賛訓練中の新人たちが行うこととなり、シグルドたちも戦闘を行っている。
これについては騎士から要望が出たのもあるが。
「シグルド少年、具体的に言えるか。」
そんな感想を聞きつけた騎士に、シグルドが早速報告を求められ、トモエの前では見せない緊張を見せながら詳細を伝える。
「はい。えーと、前に領都の廃鉱山で戦ったのに比べると、こうつなぎ目が脆く感じるというか。
前はパウしかできなかったけど、こっちのは俺でもつなぎ目狙わなくても砕けそう、ってな感じが。」
「ふむ。領都でのそれとこちらに戻ってからの成長、それとは違うと。」
「流石にそんな急に変わったりは。河沿いで戦ったときも、カングレホの殻は割れなかったし。」
「成程な。すまないが他の者も試してみてくれ。」
そうして、出て来る石人形は少年たちが、鉄人形はトモエにオユキ、トラノスケといった面々で対応していく。
アイリスやイリアもいるが、どちらかと言えば外部とは違うダンジョン、その中で索敵をするにはとそちらに執心している。
「おかしいね。」
「ええ。」
「どうした。」
二人してピンとたてた耳を前方に向け、ここまで何も言わずについて来て、ようやく口に出した言葉がそれであった。
「魔物の数は決まっている、あたしはそう聞いてきたんだけど、どうにも現れた魔物以外、音がしないんだよ。」
「何なのかしら。少し後ろに下がって確認しても。」
「ああ、頼む。」
誰も彼もが実に手探り、そんな様子でダンジョンについて徹底的に調べている。
そしてそんな中セシリアの方でも、発見がある。
「あの、騎士様。」
「どうかしたかね。」
「これまでのところでもあって、気のせいかなって思ってたんですけど、あそこの、苔、採取できそうです。」
「ついていこう。やってみてくれるか。」
騎士、ともすれば貴族であるだろうに、実に与えられた任務に忠実で、庇護するべき対象に愛情を持つ、まさに物語の騎士とその体現、そんな彼らはとても頼もしい。
「えっと、これです。ほら。」
「採取は出来ない、そのはずだったのだが。何故気が付いたのかね。」
「その、私も木精の血が入っているみたいで。」
「ふむ。それでこうして我々が気づけなかったことに気が付き、さらなる可能性が示せたのだ。どうかそのことを誇ってほしい。これまでにもあったとのことだったが。」
「はい。その、報告が遅れて。」
「いや、我々が採取できないそう言い切ったところもあるのだろう。他の場所を教えてもらえるか。
君以外にも採取できるのか試してみたい。」
「分かりました。えっと、他にも草とかが。」
そういってセシリアは騎士に連れられてあっちこっちでしゃがみこんでは、騎士やついて来ている狩猟者と共に作業を始める。
あの様子では、彼女は今日戦闘には参加できないだろう。
「どうにも、他にも色々とありそうですね。」
「そのようです。アナさん、こちらに。」
「えっと、何かありましたか。」
石人形と戦った後、どこか不思議そうにしているアナをトモエが呼ぶ。
「足首を先に固定しておきましょうか。」
「えっと、まずかったですか。」
「自分から動く、そう言った物ですが、まだまだ足運びが甘いので。先ほど滑りそうになったでしょう。
そこがくぼみであったら、捻ったかもしれません。それを少し避けるためですよ。」
「分かりました。こういった足場が悪い場所だと、私もあまり動かないほうが良いのかなぁ。」
「それも練習ですよ。ただ指導する側は、不要な怪我を避けなければいけない、それができるから指導ができるのですから。」
そういって、トモエが腰から取り出した布でブーツを脱いだアナの足を固定している間に、オユキはオユキでパウに声をかける。
「パウ君も、手首を固定しておきましょうか。」
「そうか。」
「ええ。どうしても廃鉱山の硬さが頭にあるでしょう。そうなると過剰に力を入れることになりますから。」
「調整は、無理だな。頼む。」
そうしてトモエとオユキも少年たちの面倒を見る。子供たちも戦闘をとも考えたが、元々荷運びの約束がありますと、そう言われてしまっては、その仕事を取り上げる訳にもいかず、領都組の子供たちは、今もせっせと何度も往復している。
「お二方、その固定というのを、我々にも教えてもらえるかな。」
「畏まりました。こういった予防という考えは。」
「成程、そういう理屈か。意味は分かるが、それは今の我らにはないものだな。」
「分かりました。今でしょうか。」
「後日の訓練の時で頼む。流石にそちらの資材を我らが使うわけにもいかん。」
そうして新たな発見も多い道を進めば、また広間にとたどり着く。
そこでアイリスとイリア、二人からダンジョン内の魔物の不可思議が説明されている。
「思えば、あの魔物、廃鉱山であれば確かに足音などは我々でも聞こえていたか。」
「まぁ、あの大きさだ、気が付かないほうが難しいだろうさ。だが、此処では。」
「もやの向こうの音は聞こえない、か。」
「ああ。」
「万が一を考えたら、正直かなり危険ね。見通せないだけなら私たちの様に他を使えばいいのだけど。」
「知らぬうちに危険な魔物が、それなりに近づく可能性がある、か。」
その言葉は他の者たちにとっても、良くないとそうはっきり分かるものであった。
万が一もやの先から突然強力で、足の速い、そんな魔物が現れる事が有ればそれこそ力の足りない一団であれば壊滅の恐れもある。
今後の運用に向けて、更に難題が増えた事となる。
「今回は、ここまでの間魔物に変わりはありませんでしたね。」
「後程収集物の比較も行うが、こちらについてはミズキリ殿の語ったように、ある程度の調整が効くとそういう事だろうな。難易度の調整が効くのであれば、まぁ、中に入るものに対して制限も設けやすいか。」
「しかし、魔物が再度出現しないというのも難儀な物ですね。道中の安全の確保が容易ではありますが。」
「頭の痛い事だな。言われたように回数をこなしてと、そうするしかあるまい。」
オユキとラザロが広間の前でそんな話をしていると、シグルドが何かを見つけたようでトモエを呼ぶ。
「なー、あんちゃん。あれ、何かわかるか。」
「さて。どちらでしょうか。」
「あの、派手な靄のある所、その隅なんだけどさ。」
「おや。」
掛けられた声にトモエが言われたところ見れば、確かに何か削れてはいるが意匠と、作為のあるとそう思える模様がある。
「確かに、何か意味のあるものに見えますが。私も異邦人なので、こちらの物だと分からないのですよね。」
「あー、そういやそうだっけ。」
「どれ、私にも教えてくれるか。」
騎士に請われるままにシグルドが場所を示せば、彼もそれを覗き込む。
「確かに、言われてみれば彫刻の様にも見えるが。」
「な。」
「すまんが、今ここで何とは答えられぬな。これも持ち帰って調べてみよう。」
「おー。にしても、こんだけ人が集まっても分からないことが色々あるもんだな。
カナリアおばさんとかも、連れてくりゃ良かったんじゃ。」
「どうでしょうか。ダンジョン用の魔石の調整で忙しいと、そう言っていましたから。」
「そっか。」
「カナリアというのは。」
「魔術ギルドに所属している魔術師です。私たちに魔術の手ほどきをして頂いてます。」
そうトモエが説明すれば、騎士も少々難しそうな顔をする。
目が増えるのは嬉しいのだが、先ほどトモエが言ったように、既にかなりの仕事が振られているのだろう。
「手を借りたいのはそうではあるが。」
「そっか、忙しいのか。」
「ああ。魔石の調整がな。そちらも試さねばならぬ以上、どうしてもそちらを優先してもらわねばならん。」
「皆忙しそうだもんな。俺らも頑張って魔石を。」
そこで言葉を切ったシグルドが、他に何かを見つけたのか、ぼんやりと周りを見回していた視線を床の一部に固定する。
「お、あれ、取れそうじゃね。」
そうして彼が指さす先には、トモエと騎士は見つけられないが、何かがあるようだ。
騎士が案内を頼めば、シグルドがそちらへと向かい、石壁からそれが当たり前と言わんばかりにその一角を取り外す。
そして、その裏側には、廃鉱山でも見たような鉱石がいくつか存在していた。
「よく気が付いたな。」
「なんとなくだけど。」
その様子を遠目に見たオユキとしては、以前との違いというものにどうしても天を仰いでしまう。
さて、このダンジョン、そこに求めるべき損益分岐点は如何にして求めるべきかと。
翌日は慣れた面々と監督役、あくまで非常時に対応するためと数人の騎士と傭兵はついているが、そんな人員で再度作られたダンジョンへと挑戦することとなった。
荷運び役は現在絶賛訓練中の新人たちが行うこととなり、シグルドたちも戦闘を行っている。
これについては騎士から要望が出たのもあるが。
「シグルド少年、具体的に言えるか。」
そんな感想を聞きつけた騎士に、シグルドが早速報告を求められ、トモエの前では見せない緊張を見せながら詳細を伝える。
「はい。えーと、前に領都の廃鉱山で戦ったのに比べると、こうつなぎ目が脆く感じるというか。
前はパウしかできなかったけど、こっちのは俺でもつなぎ目狙わなくても砕けそう、ってな感じが。」
「ふむ。領都でのそれとこちらに戻ってからの成長、それとは違うと。」
「流石にそんな急に変わったりは。河沿いで戦ったときも、カングレホの殻は割れなかったし。」
「成程な。すまないが他の者も試してみてくれ。」
そうして、出て来る石人形は少年たちが、鉄人形はトモエにオユキ、トラノスケといった面々で対応していく。
アイリスやイリアもいるが、どちらかと言えば外部とは違うダンジョン、その中で索敵をするにはとそちらに執心している。
「おかしいね。」
「ええ。」
「どうした。」
二人してピンとたてた耳を前方に向け、ここまで何も言わずについて来て、ようやく口に出した言葉がそれであった。
「魔物の数は決まっている、あたしはそう聞いてきたんだけど、どうにも現れた魔物以外、音がしないんだよ。」
「何なのかしら。少し後ろに下がって確認しても。」
「ああ、頼む。」
誰も彼もが実に手探り、そんな様子でダンジョンについて徹底的に調べている。
そしてそんな中セシリアの方でも、発見がある。
「あの、騎士様。」
「どうかしたかね。」
「これまでのところでもあって、気のせいかなって思ってたんですけど、あそこの、苔、採取できそうです。」
「ついていこう。やってみてくれるか。」
騎士、ともすれば貴族であるだろうに、実に与えられた任務に忠実で、庇護するべき対象に愛情を持つ、まさに物語の騎士とその体現、そんな彼らはとても頼もしい。
「えっと、これです。ほら。」
「採取は出来ない、そのはずだったのだが。何故気が付いたのかね。」
「その、私も木精の血が入っているみたいで。」
「ふむ。それでこうして我々が気づけなかったことに気が付き、さらなる可能性が示せたのだ。どうかそのことを誇ってほしい。これまでにもあったとのことだったが。」
「はい。その、報告が遅れて。」
「いや、我々が採取できないそう言い切ったところもあるのだろう。他の場所を教えてもらえるか。
君以外にも採取できるのか試してみたい。」
「分かりました。えっと、他にも草とかが。」
そういってセシリアは騎士に連れられてあっちこっちでしゃがみこんでは、騎士やついて来ている狩猟者と共に作業を始める。
あの様子では、彼女は今日戦闘には参加できないだろう。
「どうにも、他にも色々とありそうですね。」
「そのようです。アナさん、こちらに。」
「えっと、何かありましたか。」
石人形と戦った後、どこか不思議そうにしているアナをトモエが呼ぶ。
「足首を先に固定しておきましょうか。」
「えっと、まずかったですか。」
「自分から動く、そう言った物ですが、まだまだ足運びが甘いので。先ほど滑りそうになったでしょう。
そこがくぼみであったら、捻ったかもしれません。それを少し避けるためですよ。」
「分かりました。こういった足場が悪い場所だと、私もあまり動かないほうが良いのかなぁ。」
「それも練習ですよ。ただ指導する側は、不要な怪我を避けなければいけない、それができるから指導ができるのですから。」
そういって、トモエが腰から取り出した布でブーツを脱いだアナの足を固定している間に、オユキはオユキでパウに声をかける。
「パウ君も、手首を固定しておきましょうか。」
「そうか。」
「ええ。どうしても廃鉱山の硬さが頭にあるでしょう。そうなると過剰に力を入れることになりますから。」
「調整は、無理だな。頼む。」
そうしてトモエとオユキも少年たちの面倒を見る。子供たちも戦闘をとも考えたが、元々荷運びの約束がありますと、そう言われてしまっては、その仕事を取り上げる訳にもいかず、領都組の子供たちは、今もせっせと何度も往復している。
「お二方、その固定というのを、我々にも教えてもらえるかな。」
「畏まりました。こういった予防という考えは。」
「成程、そういう理屈か。意味は分かるが、それは今の我らにはないものだな。」
「分かりました。今でしょうか。」
「後日の訓練の時で頼む。流石にそちらの資材を我らが使うわけにもいかん。」
そうして新たな発見も多い道を進めば、また広間にとたどり着く。
そこでアイリスとイリア、二人からダンジョン内の魔物の不可思議が説明されている。
「思えば、あの魔物、廃鉱山であれば確かに足音などは我々でも聞こえていたか。」
「まぁ、あの大きさだ、気が付かないほうが難しいだろうさ。だが、此処では。」
「もやの向こうの音は聞こえない、か。」
「ああ。」
「万が一を考えたら、正直かなり危険ね。見通せないだけなら私たちの様に他を使えばいいのだけど。」
「知らぬうちに危険な魔物が、それなりに近づく可能性がある、か。」
その言葉は他の者たちにとっても、良くないとそうはっきり分かるものであった。
万が一もやの先から突然強力で、足の速い、そんな魔物が現れる事が有ればそれこそ力の足りない一団であれば壊滅の恐れもある。
今後の運用に向けて、更に難題が増えた事となる。
「今回は、ここまでの間魔物に変わりはありませんでしたね。」
「後程収集物の比較も行うが、こちらについてはミズキリ殿の語ったように、ある程度の調整が効くとそういう事だろうな。難易度の調整が効くのであれば、まぁ、中に入るものに対して制限も設けやすいか。」
「しかし、魔物が再度出現しないというのも難儀な物ですね。道中の安全の確保が容易ではありますが。」
「頭の痛い事だな。言われたように回数をこなしてと、そうするしかあるまい。」
オユキとラザロが広間の前でそんな話をしていると、シグルドが何かを見つけたようでトモエを呼ぶ。
「なー、あんちゃん。あれ、何かわかるか。」
「さて。どちらでしょうか。」
「あの、派手な靄のある所、その隅なんだけどさ。」
「おや。」
掛けられた声にトモエが言われたところ見れば、確かに何か削れてはいるが意匠と、作為のあるとそう思える模様がある。
「確かに、何か意味のあるものに見えますが。私も異邦人なので、こちらの物だと分からないのですよね。」
「あー、そういやそうだっけ。」
「どれ、私にも教えてくれるか。」
騎士に請われるままにシグルドが場所を示せば、彼もそれを覗き込む。
「確かに、言われてみれば彫刻の様にも見えるが。」
「な。」
「すまんが、今ここで何とは答えられぬな。これも持ち帰って調べてみよう。」
「おー。にしても、こんだけ人が集まっても分からないことが色々あるもんだな。
カナリアおばさんとかも、連れてくりゃ良かったんじゃ。」
「どうでしょうか。ダンジョン用の魔石の調整で忙しいと、そう言っていましたから。」
「そっか。」
「カナリアというのは。」
「魔術ギルドに所属している魔術師です。私たちに魔術の手ほどきをして頂いてます。」
そうトモエが説明すれば、騎士も少々難しそうな顔をする。
目が増えるのは嬉しいのだが、先ほどトモエが言ったように、既にかなりの仕事が振られているのだろう。
「手を借りたいのはそうではあるが。」
「そっか、忙しいのか。」
「ああ。魔石の調整がな。そちらも試さねばならぬ以上、どうしてもそちらを優先してもらわねばならん。」
「皆忙しそうだもんな。俺らも頑張って魔石を。」
そこで言葉を切ったシグルドが、他に何かを見つけたのか、ぼんやりと周りを見回していた視線を床の一部に固定する。
「お、あれ、取れそうじゃね。」
そうして彼が指さす先には、トモエと騎士は見つけられないが、何かがあるようだ。
騎士が案内を頼めば、シグルドがそちらへと向かい、石壁からそれが当たり前と言わんばかりにその一角を取り外す。
そして、その裏側には、廃鉱山でも見たような鉱石がいくつか存在していた。
「よく気が付いたな。」
「なんとなくだけど。」
その様子を遠目に見たオユキとしては、以前との違いというものにどうしても天を仰いでしまう。
さて、このダンジョン、そこに求めるべき損益分岐点は如何にして求めるべきかと。
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