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7章 ダンジョンアタック
メイによる召喚
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メイ一行が町に入るのを待ち、そのあと一先ず纏まってギルドに向かい納品や必要な手続きを行えば、後は旅の疲れを各々に癒すためにと、宿へと戻り、そして翌日。
トモエとオユキは、朝の時間をのんびりと宿で過ごしていた。
前日の内に、少年たちにも今日は午後からとそんな話をしておいたし、彼らにしても土産を配るためにと、あちこち動く必要があるだろう。
「今日はのんびりさんだね。」
「ええ、恐らく私たちを尋ねて、人が来ると思いますので。」
「そうなんだ。約束してるの。」
「いいえ。」
「えっと、それでも来るからって待ってるんだ。」
トモエとオユキが珍しく宿の食堂で朝からのんびりとしていると、フラウからそんなことを聞かれる。
ミズキリと打ち合わせはしていないが、恐らく彼にしても、こちらに来るだろう、そんなことをオユキが考えていると、実にタイミングよくその姿が宿に現れる。
「あ、お客さん。うち、朝は止まりの人だけしか。」
「ああ、分かってるさ。ここで待っているだろうとな。」
「あ、トモエさんとオユキちゃんが待ってたのって。」
「いや、俺だけじゃないだろうな。待たせて貰っても大丈夫か。」
それにフラウが快く答えれば、ミズキリも同じ席について、まずは挨拶をする。
「おはようございます。ミズキリ。」
「ああ、おはようトモエさんも。」
そうして席に着いたミズキリと、簡単に早速とばかりに確認を行う。
「トラノスケさんは止めませんでしたが。」
「ああ、そのほうが良いだろうな。あまりこの手の事は慣れていなさそうだ。」
「そうですね。どうにもサービス終了時、そのころに比べると。」
「そのあたりは、そうだね詮索するほどでもないだろう。楽しんでいる、そう取っておけ。」
「まぁ、そうですね。さて、恐らくローラさん、侍女の方が来るとは思いますが、ミズキリは礼服は。」
「一応持ってるさ。格式次第だが、それこそ確認するしかないだろうな。」
そういって肩を竦めるミズキリは、いつもの狩猟者と一目でわかる長袖に長ズボン、その上から革鎧、そんな出で立ちだ。
「そっちは、持ってるのか。まだ日が浅いし、宿住まいだろ。」
「領都でご縁がありまして。」
「ああ、その縁でという事か。なら、問題ないだろうな。」
そんな基本的な備えの確認が終われば、本題にと話が進む。
「ミズキリはともかく、私たちを呼んだ時は探索への同行ですか。」
「ま、そうだな。あとは縁があったんだろう。この町の狩猟者代表と、そんな扱いを受けるかもしれないが。」
「実質この町には一月ほどですよ。」
「そうなんだよな。その辺りはそれこそ遣いに説明して、ギルド長も召喚して貰う他ないだろう。」
「初回は難しいのでは。もしくは分けるかと思いますが。」
内々の話をする、そうであるならそのほうが都合もいいだろう。
「そうか。お前がそう言うなら、その可能性も高いのだろうな。」
「ああ、その外見は、いえ他に言いようもありませんが、トモエさんと同じくらいですよ。」
「若いな。」
「ミズキリが言いますか。」
「いや、流石に荷が勝ちすぎるだろ。」
「だから手伝うつもりですよ。可能な限り。」
そういってオユキがミズキリを見れば、トモエが隣で笑いだす。
「はいはい二人とも、そこまでですよ。先方がなにを求めているか、予想の内からこちらがそれを基に牽制して、どうするつもりですか。」
「ああ、そうだな。」
「すみません。どうにも、懐かしい顔相手ですので。」
「常識の異なる世界です。以前の経験が通じるところもあるでしょうし、そうでないことも有るでしょう。心構え、そこでとどめておきましょう。」
そうして二人を窘めたトモエが宿の出入り口に視線を向ける。
両開きの扉、開かれたそこからは馬車から降りてくる人物の姿が目に映る。そして、その姿はオユキを実に驚かせる相手であった。
「失礼、こちらに。ああ、待っていてくれましたか。」
背後には来るだろうと、そう考えていた相手も伴ってはいるが、メイ本人がそこには立っていた。
三人がそれぞれ見苦しくならない程度に急いで席から立ち、少しメイから離れた場所でミズキリを先頭に膝をつく。
その様子にメイが首をかしげるが、それについては関係性をオユキが説明していなかったからだろう。
「先ぶれも出さずに、こうして訪れましたが、話をさせて頂く時間はあるようですね。」
「はい。お召とあれば如何様にでも。」
「結構。では、ついてきなさい。」
そうして踵を返すメイに、少し間をおいてから三人でついていく。
その最中、少々不安そうにこちらを見ていたフラウに、オユキとトモエで笑顔で手を振って、安全だと、そう伝えて置く。
目的地は何処だろうかと、そんな事を考えていたところ、メイと同じ馬車に乗るようにとアンリエッタだったか、以前に一度だけ顔を合わせた侍女に促される。
御者席にはローラという名の女性騎士もいるあたり、身内で固めたうえで、早々と動き回っているらしい。いや、そうせざるを得ないほど急いでいるのか。
三人馬車に乗り込めば、メイと向かい合う形で席に着く。そうすれば馬車は静かに走り出す。
「お久しぶりです、メイ様。こちらがミズキリ。以前お話しさせていただいたかと思いますが、同郷の友人で、此度の件に詳しいものです。ミズキリ、メイ・グレース・リース伯爵令嬢です。」
本来であれば、先方から声をかけられるのを待つのだが、馬車の中ではあまり時間も無いだろうと、オユキが手早く進める。
「ああ、ゲラルドからも聞いています。改めて名乗る事を許します。」
「は。お初にお目にかかります。リース伯爵令嬢。ミズキリと申す狩猟者です。」
「件のことだけでなく、領主の権能にも造詣が深いとか。」
「異邦の地で得た知識です。口にしたのはゲラルド様が初めてとなります。」
「他に、知っているものは。」
「申し訳ありませんが、異邦と一口に申し上げても。」
ミズキリのその言葉には、メイのため息が返ってくる。
「そうですか。今後も口外は禁じます。」
「は。」
そうして簡単な挨拶が終われば、進んでいたとそう分かる馬車が止まる。さして長い時間でもないため、さてどこについたのかと思えば、メイに説明される。
「さて、屋敷についたようです。ここには外の耳もありません。楽にしてください。」
ただ、そう言われたところで、ミズキリはそうもいかないだろう。
貴族の屋敷に案内されて、私的な場だから寛いでくれ、そう言われて頷けるものがどれほどいる物か。むしろ先ほどの侍女にしても、メイのこういった振る舞いを叱責しそうなものだが。
「ああ。納得しての事ですよ。事は急を要するのです。それこそ腹の探り合いをする、その余裕がないほどに。」
「分かりました。ではこちらも胸襟を開き、赤心を持って話をさせて頂きましょう。ミズキリ。」
「畏まりました。メイ様がそれをお望みとあらば。」
「望んでいるのは、私だけではありませんが。その話はそれこそ後で。外でする話ではありません。」
そうして、メイが先に馬車を出てしまえば、三人もついていくしかない。流石に誰かが来るだろうと武器は持っていなかったが、馬車から降りれば豪奢な屋敷の裏手なのだろう、門の見えない位置に馬車が止められ、裏手と分かるそこに付けられた門から中へと招かれる。
どうにも、いよいよ非公式な場で話をすることをお望みであるらしいと、オユキがミズキリを見れば、彼にしても首をかしげている。
流石にこの場で予想を口にすることは出来ないが、どうにも大事になっているらしい。領主の間では遠隔地であろうとも会話が成立する、加えて領主に対してダンジョンの作成、その機能が無作為に開放されているのだとしたら。
さて、かなり大事になりそうではあるが、そこまでの無作為をあの神々が許すものだろうか。
案内されるままについていき、応接室への一つへと入ると、メイが以前にも見た魔道具、周囲へ音が漏れないようにするそれを起動したうえで、少し気楽な様子で話を始める。
「お久しぶりです。トモエ、オユキ。」
「改めてお久しぶりです、メイ様。旅のお疲れは。」
「ないとは言えませんが、急がなければならない事が有りますので。」
そういって、本当に疲れたと、少しだらしなく座るメイにトモエが不安げに声をかける。
「何か、難事がありましたか。」
「ええ。インスタントダンジョン、あれですね。領主機能で確認できたのは極一部でしたから。」
トモエとオユキは、朝の時間をのんびりと宿で過ごしていた。
前日の内に、少年たちにも今日は午後からとそんな話をしておいたし、彼らにしても土産を配るためにと、あちこち動く必要があるだろう。
「今日はのんびりさんだね。」
「ええ、恐らく私たちを尋ねて、人が来ると思いますので。」
「そうなんだ。約束してるの。」
「いいえ。」
「えっと、それでも来るからって待ってるんだ。」
トモエとオユキが珍しく宿の食堂で朝からのんびりとしていると、フラウからそんなことを聞かれる。
ミズキリと打ち合わせはしていないが、恐らく彼にしても、こちらに来るだろう、そんなことをオユキが考えていると、実にタイミングよくその姿が宿に現れる。
「あ、お客さん。うち、朝は止まりの人だけしか。」
「ああ、分かってるさ。ここで待っているだろうとな。」
「あ、トモエさんとオユキちゃんが待ってたのって。」
「いや、俺だけじゃないだろうな。待たせて貰っても大丈夫か。」
それにフラウが快く答えれば、ミズキリも同じ席について、まずは挨拶をする。
「おはようございます。ミズキリ。」
「ああ、おはようトモエさんも。」
そうして席に着いたミズキリと、簡単に早速とばかりに確認を行う。
「トラノスケさんは止めませんでしたが。」
「ああ、そのほうが良いだろうな。あまりこの手の事は慣れていなさそうだ。」
「そうですね。どうにもサービス終了時、そのころに比べると。」
「そのあたりは、そうだね詮索するほどでもないだろう。楽しんでいる、そう取っておけ。」
「まぁ、そうですね。さて、恐らくローラさん、侍女の方が来るとは思いますが、ミズキリは礼服は。」
「一応持ってるさ。格式次第だが、それこそ確認するしかないだろうな。」
そういって肩を竦めるミズキリは、いつもの狩猟者と一目でわかる長袖に長ズボン、その上から革鎧、そんな出で立ちだ。
「そっちは、持ってるのか。まだ日が浅いし、宿住まいだろ。」
「領都でご縁がありまして。」
「ああ、その縁でという事か。なら、問題ないだろうな。」
そんな基本的な備えの確認が終われば、本題にと話が進む。
「ミズキリはともかく、私たちを呼んだ時は探索への同行ですか。」
「ま、そうだな。あとは縁があったんだろう。この町の狩猟者代表と、そんな扱いを受けるかもしれないが。」
「実質この町には一月ほどですよ。」
「そうなんだよな。その辺りはそれこそ遣いに説明して、ギルド長も召喚して貰う他ないだろう。」
「初回は難しいのでは。もしくは分けるかと思いますが。」
内々の話をする、そうであるならそのほうが都合もいいだろう。
「そうか。お前がそう言うなら、その可能性も高いのだろうな。」
「ああ、その外見は、いえ他に言いようもありませんが、トモエさんと同じくらいですよ。」
「若いな。」
「ミズキリが言いますか。」
「いや、流石に荷が勝ちすぎるだろ。」
「だから手伝うつもりですよ。可能な限り。」
そういってオユキがミズキリを見れば、トモエが隣で笑いだす。
「はいはい二人とも、そこまでですよ。先方がなにを求めているか、予想の内からこちらがそれを基に牽制して、どうするつもりですか。」
「ああ、そうだな。」
「すみません。どうにも、懐かしい顔相手ですので。」
「常識の異なる世界です。以前の経験が通じるところもあるでしょうし、そうでないことも有るでしょう。心構え、そこでとどめておきましょう。」
そうして二人を窘めたトモエが宿の出入り口に視線を向ける。
両開きの扉、開かれたそこからは馬車から降りてくる人物の姿が目に映る。そして、その姿はオユキを実に驚かせる相手であった。
「失礼、こちらに。ああ、待っていてくれましたか。」
背後には来るだろうと、そう考えていた相手も伴ってはいるが、メイ本人がそこには立っていた。
三人がそれぞれ見苦しくならない程度に急いで席から立ち、少しメイから離れた場所でミズキリを先頭に膝をつく。
その様子にメイが首をかしげるが、それについては関係性をオユキが説明していなかったからだろう。
「先ぶれも出さずに、こうして訪れましたが、話をさせて頂く時間はあるようですね。」
「はい。お召とあれば如何様にでも。」
「結構。では、ついてきなさい。」
そうして踵を返すメイに、少し間をおいてから三人でついていく。
その最中、少々不安そうにこちらを見ていたフラウに、オユキとトモエで笑顔で手を振って、安全だと、そう伝えて置く。
目的地は何処だろうかと、そんな事を考えていたところ、メイと同じ馬車に乗るようにとアンリエッタだったか、以前に一度だけ顔を合わせた侍女に促される。
御者席にはローラという名の女性騎士もいるあたり、身内で固めたうえで、早々と動き回っているらしい。いや、そうせざるを得ないほど急いでいるのか。
三人馬車に乗り込めば、メイと向かい合う形で席に着く。そうすれば馬車は静かに走り出す。
「お久しぶりです、メイ様。こちらがミズキリ。以前お話しさせていただいたかと思いますが、同郷の友人で、此度の件に詳しいものです。ミズキリ、メイ・グレース・リース伯爵令嬢です。」
本来であれば、先方から声をかけられるのを待つのだが、馬車の中ではあまり時間も無いだろうと、オユキが手早く進める。
「ああ、ゲラルドからも聞いています。改めて名乗る事を許します。」
「は。お初にお目にかかります。リース伯爵令嬢。ミズキリと申す狩猟者です。」
「件のことだけでなく、領主の権能にも造詣が深いとか。」
「異邦の地で得た知識です。口にしたのはゲラルド様が初めてとなります。」
「他に、知っているものは。」
「申し訳ありませんが、異邦と一口に申し上げても。」
ミズキリのその言葉には、メイのため息が返ってくる。
「そうですか。今後も口外は禁じます。」
「は。」
そうして簡単な挨拶が終われば、進んでいたとそう分かる馬車が止まる。さして長い時間でもないため、さてどこについたのかと思えば、メイに説明される。
「さて、屋敷についたようです。ここには外の耳もありません。楽にしてください。」
ただ、そう言われたところで、ミズキリはそうもいかないだろう。
貴族の屋敷に案内されて、私的な場だから寛いでくれ、そう言われて頷けるものがどれほどいる物か。むしろ先ほどの侍女にしても、メイのこういった振る舞いを叱責しそうなものだが。
「ああ。納得しての事ですよ。事は急を要するのです。それこそ腹の探り合いをする、その余裕がないほどに。」
「分かりました。ではこちらも胸襟を開き、赤心を持って話をさせて頂きましょう。ミズキリ。」
「畏まりました。メイ様がそれをお望みとあらば。」
「望んでいるのは、私だけではありませんが。その話はそれこそ後で。外でする話ではありません。」
そうして、メイが先に馬車を出てしまえば、三人もついていくしかない。流石に誰かが来るだろうと武器は持っていなかったが、馬車から降りれば豪奢な屋敷の裏手なのだろう、門の見えない位置に馬車が止められ、裏手と分かるそこに付けられた門から中へと招かれる。
どうにも、いよいよ非公式な場で話をすることをお望みであるらしいと、オユキがミズキリを見れば、彼にしても首をかしげている。
流石にこの場で予想を口にすることは出来ないが、どうにも大事になっているらしい。領主の間では遠隔地であろうとも会話が成立する、加えて領主に対してダンジョンの作成、その機能が無作為に開放されているのだとしたら。
さて、かなり大事になりそうではあるが、そこまでの無作為をあの神々が許すものだろうか。
案内されるままについていき、応接室への一つへと入ると、メイが以前にも見た魔道具、周囲へ音が漏れないようにするそれを起動したうえで、少し気楽な様子で話を始める。
「お久しぶりです。トモエ、オユキ。」
「改めてお久しぶりです、メイ様。旅のお疲れは。」
「ないとは言えませんが、急がなければならない事が有りますので。」
そういって、本当に疲れたと、少しだらしなく座るメイにトモエが不安げに声をかける。
「何か、難事がありましたか。」
「ええ。インスタントダンジョン、あれですね。領主機能で確認できたのは極一部でしたから。」
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