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6章 始まりの町へ
鉄人形
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「では。お願いしますね。かなり重いとは思いますが。」
そうして、トモエは子供たちに声をかける。
すると元気よく返事をした子供たちが、そこらに転がる鉄人形のトロフィーを拾い集め、かなりの重量があるのだろう。大きくない場所でも、二人掛、それ以外は4人で運び始める。
それなりの量があるので、少し時間がかかるだろう。
アイリスが護衛としてついているが、流石に魔物がそこそこの量現れる中で、アイリスが物を運んで手をふさぐわけにもいかず、子供たちの様子を見て、往復するだけとなっている。
「やったな、あんちゃん。」
「ありがとうございます。次に会ったときには、継ぎ目を狙わずとも切れそうです。
ただ、あなた達が相手をするのは早そうですね。いえ、パウ君ならやれますか。」
「へー。動きは鈍かったけど。」
「継ぎ目も少し硬くなっています。丸太くらい切れないと、何度か狙わなければいけないでしょう。」
「まじか。それは面倒だな。武器引っかかったら、最悪折れるじゃん。」
シグルドは、どういう意味で早いとトモエが言ったのか気が付いたようだ。
嫌そうな顔で、鉄人形のトロフィーを見ている。
「ええ、そうなんですよ。後で丸太切り、挑戦してみますか。」
「まだ、いいかな。それで武器が痛んでも嫌だし。あんちゃんなら実際にやらなくても、斬れるなら斬れるって言うし。」
「そうですね。まだ斬れないでしょうね。パウ君は、つるはしという武器がいい方向に働きますね。
試してみますか。」
そう、トモエがパウに話を振ると、パウは腕を組みながらトモエに返す。
「俺だけか。」
「他の方は難しいですから。」
「む。」
そうして、少し考えるそぶりを見せる。これまで少年たちは魔物の相手という意味では足並みがそろっていたため、それを気にしているのだろう。
「いいんじゃね。相性って事だろ。パウが無理な相手を俺らが相手することもあるだろうからな。」
「そうか。」
「ああ、草原とか、もし森に行けば、俺とかアンが相手するけど、パウは無理って相手もいるだろ。」
「分かった。」
そうしてシグルドに押されて、パウも心が決まったらしい。
ただ、中層で出る魔物はもちろん鉄人形だけではない。高い場所から突然近寄ってきた何かをトモエが振り返りもせずに二つに斬る。
「コウモリですか。」
トモエが切った後には、魔石と翼が落ちている。
「クエヴァモルキエラゴですね。こちらはむしろパウさんは相性が悪いかと。」
そう、オユキが声をかける。空をそれなりの速度で飛び大きさも、せいぜいオユキの肩幅くらい。
パウのつるはしと、今の精度ではかなり難しい相手だろう。
「そういえば、中層、鉄人形だけというわけではありませんか。」
「ええ、色々魔物が変わるはずです。狩猟者ギルドでは入ってすぐの魔物しか聞いていませんから、もう少し、鉄人形を探しますか。」
「ルイスさんは。」
「ま、問題ないだろ。怪しいのはいるが、こっちから割って入るさ。」
「では、次はオユキさんですね。」
そうトモエに声をかけられば、オユキが前に出る。
そうして少し奥に向かって歩きながら、飛び掛かってくるコウモリを適当に切り捨てていく。
そして、少し歩けば、鉄人形がこちらに向かって歩いていく。
自分の技術、トモエと同じように技だけで継ぎ目を狙うかと、ふと考えるが、それよりも今はと思いなおす。
実用性という意味では無駄の多い剣舞。だが、どうだろう、武技が存在するそんな世界であれば。
以前のゲームでは確かにいたのだ、踊るように敵を切り刻むそんな人物が。
それを思い出しながら、改めて、一度自分の手にした武器を見て、思考を固める。
常に体を揺らし、体を支える軸だけは確かに、動作の全ては虚とする。
右に行くと見せて左へ、飛ぶと見せてしゃがむ。体、指先、剣の切っ先迄、全てを意識の下に、徹底的に制御を心掛ける。それこそ髪の一本まで、思い通りに動くようにと。
軽く跳ねるように足を踏めば、きちんと自分の体幹、そこに通った軸に合わせて力がかかり、体が前に飛ぶ。
そのまま鉄人形の横を通り、その道行に刃を置く。そして次に足がつけばそこからさらに、反対側に回り込む様に、体を回し、移動するときには常に相手側に剣を残し、当たるを幸い切り抜ける。
剣からかえってくる手ごたえは、それこそ流れる水に、剣のを突き立てるようなもの。
ただまっすぐに斬れるようにと、それだけを意識して腕と手首を動かしながら、数度相手の周りを回れば、オユキの剣は相手の首に届き、そのまま切り落とす。
後には、ただ残骸と呼ぶにふさわしい鉄人形の部位が残される。
その様子を確認し、オユキは自分の武器を確認しながらトモエにも意識を向ければ、少し考えるようなそぶりを見せている。
つまり、今の動きはトモエが対応を考える、それが必要な動きだったと、そういう事だ。
そのことに喜びながら、武器に何の問題もないため、少し下がり、話の輪に加わろうと思えば、最近ではすっかりと恒例になってきているが、アナに抱え上げられて振り回される。
「オユキちゃん、すごーい。」
「あの、目が回るので、いつも言っていますけど。」
オユキの訴えは聞き入れられず、大概彼女の気が済むか、見かねたセシリアかアドリアーナが止めるまで続く。
何よりまずいのが、彼女の身体能力が日々加護で強化されるため、持続時間も、回転速度も増している事だ。
つい最近は、公爵が作っている衣装の仮縫いが終わり、それを来た時には、少しの間ソファーで横にならなくてはいけないほどに振り回された。
以前に比べれば強化はされているようだが、それでも脳や三半規管には限界があるのだなぁと、トモエとそんなことを話しもした。
「アナ、そこまで。またオユキちゃんが倒れるよ。」
「あ、うん。ごめんね。」
「いえ、慣れていますから。」
降ろされた時には、少し足元が頼りない感じは受けるが、それでもどうにかまっすぐに立つ。
「なかなか、上手くいきました。」
「あれで、なかなかなんだ。」
「いつかは武技に頼らず、あれくらいは行いたいですね。」
「えー。」
そんな話をしていると、トモエがオユキに話しかける。
「今のは、流石に対応が難しそうですね。」
「武技も込みですから。」
「それも実力でしょう。触れれば切れるですか。私もより精度を上げなければいけませんね。」
「あんちゃんなら、今のどうすんだ。」
「全て受け流しますよ。攻撃そのものは軽いので、逸らして、崩して。そこを狙います。」
「言い切れる当たり、大概だよなぁ。次は、パウか。」
そう、シグルドが声をかければ、パウがつるはしを数度振ってから、前に出る。
ただ、その横にはトモエが並ぶが。
「流石に対応の難しい相手もいますからね。」
「分かってる。」
そうして、寄ってくるコウモリをトモエが切り捨てながら進めば、また鉄人形に出会う。
ただ、パウの戦いは、とても単純な物だった。
武器の届く場所、振り下ろされた腕につるはしを叩き込み、両腕を砕き、次に足、最後に頭と、実に順当に型が付いた。
辺りには、オユキの時よりも、残骸と呼ぶにふさわしい鉄人形の部位と、収集品、オユキとトモエの時にも現れたが、金属らしい塊、魔石を残して鉄人形は消えていく。
「確かに、相性だな、だが。」
そういってパウが己の武器、つるはしを見ているが、他の者は何人か耳を抑えてうずくまっている。
「む、大丈夫か。」
「いや、こっちの台詞だ。お前あんな音の中、よく平気な顔をしてられるな。」
パウがつるはしを叩きつけるたびに鉱山に、狭い中よく響く轟音を鳴り響かせ、他の者の耳に多大な被害を与えていた。
荷物を拾う少年たちの護衛を行うアイリスなどは、完全に耳を伏せてそれを手で抑えている有様だ。
「あまり気にならなかったが、すまなかったな。それにしても、またつるはしがダメになった。」
「今回、鉄人形で大量の鉄を得ていますからね、間に合うようでしたら戦槌に十分な量だと思いますよ。」
「そうか、それはいいな。」
喜ぶのはパウばかりで、他の者は耳を抑え、暫く耳の奥に残る音と戦うことになった。
そうして、トモエは子供たちに声をかける。
すると元気よく返事をした子供たちが、そこらに転がる鉄人形のトロフィーを拾い集め、かなりの重量があるのだろう。大きくない場所でも、二人掛、それ以外は4人で運び始める。
それなりの量があるので、少し時間がかかるだろう。
アイリスが護衛としてついているが、流石に魔物がそこそこの量現れる中で、アイリスが物を運んで手をふさぐわけにもいかず、子供たちの様子を見て、往復するだけとなっている。
「やったな、あんちゃん。」
「ありがとうございます。次に会ったときには、継ぎ目を狙わずとも切れそうです。
ただ、あなた達が相手をするのは早そうですね。いえ、パウ君ならやれますか。」
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「継ぎ目も少し硬くなっています。丸太くらい切れないと、何度か狙わなければいけないでしょう。」
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シグルドは、どういう意味で早いとトモエが言ったのか気が付いたようだ。
嫌そうな顔で、鉄人形のトロフィーを見ている。
「ええ、そうなんですよ。後で丸太切り、挑戦してみますか。」
「まだ、いいかな。それで武器が痛んでも嫌だし。あんちゃんなら実際にやらなくても、斬れるなら斬れるって言うし。」
「そうですね。まだ斬れないでしょうね。パウ君は、つるはしという武器がいい方向に働きますね。
試してみますか。」
そう、トモエがパウに話を振ると、パウは腕を組みながらトモエに返す。
「俺だけか。」
「他の方は難しいですから。」
「む。」
そうして、少し考えるそぶりを見せる。これまで少年たちは魔物の相手という意味では足並みがそろっていたため、それを気にしているのだろう。
「いいんじゃね。相性って事だろ。パウが無理な相手を俺らが相手することもあるだろうからな。」
「そうか。」
「ああ、草原とか、もし森に行けば、俺とかアンが相手するけど、パウは無理って相手もいるだろ。」
「分かった。」
そうしてシグルドに押されて、パウも心が決まったらしい。
ただ、中層で出る魔物はもちろん鉄人形だけではない。高い場所から突然近寄ってきた何かをトモエが振り返りもせずに二つに斬る。
「コウモリですか。」
トモエが切った後には、魔石と翼が落ちている。
「クエヴァモルキエラゴですね。こちらはむしろパウさんは相性が悪いかと。」
そう、オユキが声をかける。空をそれなりの速度で飛び大きさも、せいぜいオユキの肩幅くらい。
パウのつるはしと、今の精度ではかなり難しい相手だろう。
「そういえば、中層、鉄人形だけというわけではありませんか。」
「ええ、色々魔物が変わるはずです。狩猟者ギルドでは入ってすぐの魔物しか聞いていませんから、もう少し、鉄人形を探しますか。」
「ルイスさんは。」
「ま、問題ないだろ。怪しいのはいるが、こっちから割って入るさ。」
「では、次はオユキさんですね。」
そうトモエに声をかけられば、オユキが前に出る。
そうして少し奥に向かって歩きながら、飛び掛かってくるコウモリを適当に切り捨てていく。
そして、少し歩けば、鉄人形がこちらに向かって歩いていく。
自分の技術、トモエと同じように技だけで継ぎ目を狙うかと、ふと考えるが、それよりも今はと思いなおす。
実用性という意味では無駄の多い剣舞。だが、どうだろう、武技が存在するそんな世界であれば。
以前のゲームでは確かにいたのだ、踊るように敵を切り刻むそんな人物が。
それを思い出しながら、改めて、一度自分の手にした武器を見て、思考を固める。
常に体を揺らし、体を支える軸だけは確かに、動作の全ては虚とする。
右に行くと見せて左へ、飛ぶと見せてしゃがむ。体、指先、剣の切っ先迄、全てを意識の下に、徹底的に制御を心掛ける。それこそ髪の一本まで、思い通りに動くようにと。
軽く跳ねるように足を踏めば、きちんと自分の体幹、そこに通った軸に合わせて力がかかり、体が前に飛ぶ。
そのまま鉄人形の横を通り、その道行に刃を置く。そして次に足がつけばそこからさらに、反対側に回り込む様に、体を回し、移動するときには常に相手側に剣を残し、当たるを幸い切り抜ける。
剣からかえってくる手ごたえは、それこそ流れる水に、剣のを突き立てるようなもの。
ただまっすぐに斬れるようにと、それだけを意識して腕と手首を動かしながら、数度相手の周りを回れば、オユキの剣は相手の首に届き、そのまま切り落とす。
後には、ただ残骸と呼ぶにふさわしい鉄人形の部位が残される。
その様子を確認し、オユキは自分の武器を確認しながらトモエにも意識を向ければ、少し考えるようなそぶりを見せている。
つまり、今の動きはトモエが対応を考える、それが必要な動きだったと、そういう事だ。
そのことに喜びながら、武器に何の問題もないため、少し下がり、話の輪に加わろうと思えば、最近ではすっかりと恒例になってきているが、アナに抱え上げられて振り回される。
「オユキちゃん、すごーい。」
「あの、目が回るので、いつも言っていますけど。」
オユキの訴えは聞き入れられず、大概彼女の気が済むか、見かねたセシリアかアドリアーナが止めるまで続く。
何よりまずいのが、彼女の身体能力が日々加護で強化されるため、持続時間も、回転速度も増している事だ。
つい最近は、公爵が作っている衣装の仮縫いが終わり、それを来た時には、少しの間ソファーで横にならなくてはいけないほどに振り回された。
以前に比べれば強化はされているようだが、それでも脳や三半規管には限界があるのだなぁと、トモエとそんなことを話しもした。
「アナ、そこまで。またオユキちゃんが倒れるよ。」
「あ、うん。ごめんね。」
「いえ、慣れていますから。」
降ろされた時には、少し足元が頼りない感じは受けるが、それでもどうにかまっすぐに立つ。
「なかなか、上手くいきました。」
「あれで、なかなかなんだ。」
「いつかは武技に頼らず、あれくらいは行いたいですね。」
「えー。」
そんな話をしていると、トモエがオユキに話しかける。
「今のは、流石に対応が難しそうですね。」
「武技も込みですから。」
「それも実力でしょう。触れれば切れるですか。私もより精度を上げなければいけませんね。」
「あんちゃんなら、今のどうすんだ。」
「全て受け流しますよ。攻撃そのものは軽いので、逸らして、崩して。そこを狙います。」
「言い切れる当たり、大概だよなぁ。次は、パウか。」
そう、シグルドが声をかければ、パウがつるはしを数度振ってから、前に出る。
ただ、その横にはトモエが並ぶが。
「流石に対応の難しい相手もいますからね。」
「分かってる。」
そうして、寄ってくるコウモリをトモエが切り捨てながら進めば、また鉄人形に出会う。
ただ、パウの戦いは、とても単純な物だった。
武器の届く場所、振り下ろされた腕につるはしを叩き込み、両腕を砕き、次に足、最後に頭と、実に順当に型が付いた。
辺りには、オユキの時よりも、残骸と呼ぶにふさわしい鉄人形の部位と、収集品、オユキとトモエの時にも現れたが、金属らしい塊、魔石を残して鉄人形は消えていく。
「確かに、相性だな、だが。」
そういってパウが己の武器、つるはしを見ているが、他の者は何人か耳を抑えてうずくまっている。
「む、大丈夫か。」
「いや、こっちの台詞だ。お前あんな音の中、よく平気な顔をしてられるな。」
パウがつるはしを叩きつけるたびに鉱山に、狭い中よく響く轟音を鳴り響かせ、他の者の耳に多大な被害を与えていた。
荷物を拾う少年たちの護衛を行うアイリスなどは、完全に耳を伏せてそれを手で抑えている有様だ。
「あまり気にならなかったが、すまなかったな。それにしても、またつるはしがダメになった。」
「今回、鉄人形で大量の鉄を得ていますからね、間に合うようでしたら戦槌に十分な量だと思いますよ。」
「そうか、それはいいな。」
喜ぶのはパウばかりで、他の者は耳を抑え、暫く耳の奥に残る音と戦うことになった。
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