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三章 新しい場所の、新しい物
食べ物と科学
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「今日は良い日であるな。」
集まっていた面々が散っていき、最初から席に残った者たちで、料理と飲み物を口に運び出して暫く、ブルーノが改めてそう呟く。
「やめとけやめとけ。それ以上は湿っぽくなるだけだ。」
アベルがそういって、ジョッキをあけると、改めて口を開く。
「それにしても、森か。
結局のところ、旅と同じで慣れるしかないからな。」
「まぁ、人種の方であればそうでしょうね。」
「だろうね。アタシらにすりゃ庭みたいなもんだけどね。」
花精のルーリエラと、獣人のイリアが困ったもんだと言わんばかりに話す。
「生まれ持っての物は、どうにもなりませんから。」
オユキにしても、それには苦笑いで返すしかない。
そうして、緩い空気が全体に漂い始めたときに、フラウが追加の料理をもって、席にやってくる。
「なんか、難しいお話ししてたみたいだけど、終わったのかな。」
「いえいえ、お酒の席ではたまにあることです、気にしていただかなくてもいいですよ。」
「うん、お母さんも言ってた。で、これがトモエさんからリクエストがあった料理、料理でいいのかな。」
そういって、フラウが黒い液体、魚醤だろう、とぶつ切りにされた蟹の足を、恐らくは蒸しただけのものを机に置く。
「人の手が入っていますから、立派な料理ですよ。
意外と、ちょうどよく蒸すというのも難しいですから。」
「へー。それでお母さんとお父さん、難しい顔をしてたんだ。」
そう言うと、フラウはまた奥へと戻っていく。他の机にも同じものを運ぶのだろう。
「河原でも作っていたわね。」
「異邦だと、いや、俺たちのいた地域だと、どうしてもカングレホといえばこれでな。
ちょうどいい、オユキ、ワサビを分けてもらっても。」
「どうしましょうか、個別に取り分けたほうが良いでしょうか。直接この器に入れると、苦手な方は困るでしょうし。」
そういってオユキが周りを見れば、何のことかわからないのだろう面々が首をかしげている。
「ああ、山ワサビですね。半々にしましょうか。空いている器がこちらにありますので。」
そういって、トモエが手早く用意をする。
オユキであれば、ひとまずの分量も見当がつかないが、トモエはそのあたり考えるそぶりも見せずに、手早く進める。
オユキはオユキで、私達はこれをワサビと呼んでいるのですよと、トモエが取り分けた後の瓶を改めて示す。
「む、これか。」
ブルーノが、油に漬けられた山ワサビを見て、渋い顔を見せる。
辛みが強く、それこそ使い方を間違えれば、美味しいといえるものでもない。そもそも元の世界でも、こういった刺激の強い薬味は、好みが別れる物なのだ。
「そう、嫌そうな顔をしてくれるな。
俺たちの世界では、まぁ、好き嫌いは確かにあったが、一般的な薬味でな。」
「言葉通り、薬ではないのか。食事に使うものとは思ってもいなかったが。」
「確かに、抗菌作用は有名ですね。」
そう言いながらトモエは早速とばかりに、西洋わさびと魚醤を混ぜた物に、蟹の身をつけてから口に運ぶ。
ミズキリも興味深げにしていたが、流石に持ち主が先と自制しているようだ。
そう考えたオユキも、以前と同じ感覚でつけようと考えたが、寸前で味覚が変わっていることを思い出し、少しだけにしておく。
そして、それは正解であったらしい。
「ん。味覚が変わっていると分かっていても、ここまで辛味を強く感じますか。」
「いえ、実際に、前の物より強くなっていると思いますよ。」
「ほう、では俺も。」
そうして異邦人組が、思い思いに食べ始め、それも美味しそうに、それに興味を持ったのか、イリアが止める間もなく、真似をしてというには過剰な量のワサビが混ざった魚醤をつけて、口に運び、悶絶する。
「まぁ、そうなるわよね。
それにしても、河原で食べたときよりも、味が良くなっているけれど。」
「鮮度が高いと、水分も多いので、素材の味も水っぽくなってしまうんです。」
「ああ、成程。干し果物のほうが、甘みが強いものね。」
「まぁ、そのような感じです。」
「ん、あの子たちの時に、オユキもそうだったけれど、こちらに解るように伏せるくらいなら、説明してもらったほうが、嫌みがないわよ。異邦の方は時折、そういった態度をとるけれど。」
クララの言葉に、言われたほうはそれぞれに視線を交えると、ルーリエラもミズキリに異口同音に告げる。
「その、申し訳ありません。侮る意図ではありませんが、文化や技術の背景があまりに違うので、言葉を選ぶのが難しく。ならばいっそと、黙ってしまうのです。」
オユキがそう言って頭を下げると、クララが慌てたように手を振る。
「謝ってもらうほどの事じゃないわ。こっちも気にしなければいいだけだもの。
ただ、まぁ、親しいと、そう思いたい相手にそうされるのは、ね。」
「いえ、こちらの不徳の致すところです。初めから諦めている、そういう事ですから。」
そういって、オユキが手に匙の一つを手に取る。
「あの子たちには、分かり易く、実感しやすい部分を教えましたが、長刀術。使っているのはグレイブですが。
それを構成する要素の大きなものとして、支点の位置による角運動の差、というものがあります。」
「その、いいのかしら。技についてはトモエの領分ではなかったの。」
「こちらは、物理学、そう呼ばれる学問の範囲ですから。
てこの原理と、単純化したものもありますが、そちらは本質からはずれるので、今は省きます。
こうして、この匙ですね、長さを偏った位置で回そうとすると、短いほうと、長いほう、動いた距離が違いますよね。」
オユキがそう言いながら、指の上で実践すると、クララだけでなく、他の面々も興味深げに覗き込む。
「そうね。でも、長いものを動かしているから、それが当り前じゃないのかしら。」
「長さだけを見ればそうなりますが、ここですね、抑えている場所、そこだけで見れば、両側とも、動いた角度に差はありませんよね。」
「言われてみればそうね。」
「つまり、こちらの短いほう、それを持つ側は、少し動かすだけで、反対は長い距離動くことになります。同じ時間で。」
「えっと、そうね。そうなるわね。でも待って、繋がっている同じもので、こっちとこっち、動く速さが極端に変わるわね。」
「はい。こちらでこういった現象に関して、体系的な知識が存在するかはわかりませんが、私達の世界では、この現象を一言で示す言葉もあります。そういった物を口に出すとき、悩んでしまうのですが、今は続けますね。
つまり、今この指を中心に、同じ角度、しかし実際の距離としては、かなり差があるものを、同じ時間で動く、そういった現象が起きます。」
クララは、オユキが繰り返しゆらゆらと動かす匙を見ている。
「そして、ここに河原で話した遠心力、実際の言葉では角運動量がそれぞれに発生するわけです。
早い剣と、遅い剣。どちらもかかった力が同じなら、衝撃がどうなるかは、体感としてご存知かと思いますが。
結果として、威力は上がります、しかし反面、細かな操作のずれは、大きなずれに増幅されることとなります。
つまり、ここの角度、これの精度をどこまで上げられるか、それが狙いの正確さになります。」
運動の定義であったりと、そういった細かいところは省いたうえで、概要だけを話せば、トラノスケも不思議そうな顔をしているのが目に入る。
「えっと、トラノスケさん。」
僅かに不信を覚えて、オユキが声をかけると、トラノスケは目をそらして、呟く。
「すまん。どうにも理系とは相性が悪くてな。」
「ああ、よかったわ。異邦の人がみんなここまでの知識を持っているなんて思いたくなかったもの。」
そうクララが言えば、つられて笑うものもいるが、カナリアからどこか湿度の高い視線が寄せられていることに気が付き、オユキはそちらに目を向ける。
「ちゃんとお勉強されるのに、魔術の勉強は、御嫌いですか。」
「カナリア、悪い酒になってるよ。」
「だって、イリア。皆魔術師の事を陰気だって。」
「はいはい。私はあんたが違うって、分かってるさ。」
イリアがカナリアをなだめる横で、次はトモエが干し果物、その元となる果物の一部には収斂作用をもつ物質が存在し、と干し柿の例を説明し始める。
なめし液に含まれる成分が、不溶性になることで、それが本来与える苦みを感じなくなり、甘さだけを感じるようになる、そういった変化についての説明は、ルーリエラには受けたが、クララは、ただただ、成程そういう事もあるのかと、飲み込むだけとなった。
集まっていた面々が散っていき、最初から席に残った者たちで、料理と飲み物を口に運び出して暫く、ブルーノが改めてそう呟く。
「やめとけやめとけ。それ以上は湿っぽくなるだけだ。」
アベルがそういって、ジョッキをあけると、改めて口を開く。
「それにしても、森か。
結局のところ、旅と同じで慣れるしかないからな。」
「まぁ、人種の方であればそうでしょうね。」
「だろうね。アタシらにすりゃ庭みたいなもんだけどね。」
花精のルーリエラと、獣人のイリアが困ったもんだと言わんばかりに話す。
「生まれ持っての物は、どうにもなりませんから。」
オユキにしても、それには苦笑いで返すしかない。
そうして、緩い空気が全体に漂い始めたときに、フラウが追加の料理をもって、席にやってくる。
「なんか、難しいお話ししてたみたいだけど、終わったのかな。」
「いえいえ、お酒の席ではたまにあることです、気にしていただかなくてもいいですよ。」
「うん、お母さんも言ってた。で、これがトモエさんからリクエストがあった料理、料理でいいのかな。」
そういって、フラウが黒い液体、魚醤だろう、とぶつ切りにされた蟹の足を、恐らくは蒸しただけのものを机に置く。
「人の手が入っていますから、立派な料理ですよ。
意外と、ちょうどよく蒸すというのも難しいですから。」
「へー。それでお母さんとお父さん、難しい顔をしてたんだ。」
そう言うと、フラウはまた奥へと戻っていく。他の机にも同じものを運ぶのだろう。
「河原でも作っていたわね。」
「異邦だと、いや、俺たちのいた地域だと、どうしてもカングレホといえばこれでな。
ちょうどいい、オユキ、ワサビを分けてもらっても。」
「どうしましょうか、個別に取り分けたほうが良いでしょうか。直接この器に入れると、苦手な方は困るでしょうし。」
そういってオユキが周りを見れば、何のことかわからないのだろう面々が首をかしげている。
「ああ、山ワサビですね。半々にしましょうか。空いている器がこちらにありますので。」
そういって、トモエが手早く用意をする。
オユキであれば、ひとまずの分量も見当がつかないが、トモエはそのあたり考えるそぶりも見せずに、手早く進める。
オユキはオユキで、私達はこれをワサビと呼んでいるのですよと、トモエが取り分けた後の瓶を改めて示す。
「む、これか。」
ブルーノが、油に漬けられた山ワサビを見て、渋い顔を見せる。
辛みが強く、それこそ使い方を間違えれば、美味しいといえるものでもない。そもそも元の世界でも、こういった刺激の強い薬味は、好みが別れる物なのだ。
「そう、嫌そうな顔をしてくれるな。
俺たちの世界では、まぁ、好き嫌いは確かにあったが、一般的な薬味でな。」
「言葉通り、薬ではないのか。食事に使うものとは思ってもいなかったが。」
「確かに、抗菌作用は有名ですね。」
そう言いながらトモエは早速とばかりに、西洋わさびと魚醤を混ぜた物に、蟹の身をつけてから口に運ぶ。
ミズキリも興味深げにしていたが、流石に持ち主が先と自制しているようだ。
そう考えたオユキも、以前と同じ感覚でつけようと考えたが、寸前で味覚が変わっていることを思い出し、少しだけにしておく。
そして、それは正解であったらしい。
「ん。味覚が変わっていると分かっていても、ここまで辛味を強く感じますか。」
「いえ、実際に、前の物より強くなっていると思いますよ。」
「ほう、では俺も。」
そうして異邦人組が、思い思いに食べ始め、それも美味しそうに、それに興味を持ったのか、イリアが止める間もなく、真似をしてというには過剰な量のワサビが混ざった魚醤をつけて、口に運び、悶絶する。
「まぁ、そうなるわよね。
それにしても、河原で食べたときよりも、味が良くなっているけれど。」
「鮮度が高いと、水分も多いので、素材の味も水っぽくなってしまうんです。」
「ああ、成程。干し果物のほうが、甘みが強いものね。」
「まぁ、そのような感じです。」
「ん、あの子たちの時に、オユキもそうだったけれど、こちらに解るように伏せるくらいなら、説明してもらったほうが、嫌みがないわよ。異邦の方は時折、そういった態度をとるけれど。」
クララの言葉に、言われたほうはそれぞれに視線を交えると、ルーリエラもミズキリに異口同音に告げる。
「その、申し訳ありません。侮る意図ではありませんが、文化や技術の背景があまりに違うので、言葉を選ぶのが難しく。ならばいっそと、黙ってしまうのです。」
オユキがそう言って頭を下げると、クララが慌てたように手を振る。
「謝ってもらうほどの事じゃないわ。こっちも気にしなければいいだけだもの。
ただ、まぁ、親しいと、そう思いたい相手にそうされるのは、ね。」
「いえ、こちらの不徳の致すところです。初めから諦めている、そういう事ですから。」
そういって、オユキが手に匙の一つを手に取る。
「あの子たちには、分かり易く、実感しやすい部分を教えましたが、長刀術。使っているのはグレイブですが。
それを構成する要素の大きなものとして、支点の位置による角運動の差、というものがあります。」
「その、いいのかしら。技についてはトモエの領分ではなかったの。」
「こちらは、物理学、そう呼ばれる学問の範囲ですから。
てこの原理と、単純化したものもありますが、そちらは本質からはずれるので、今は省きます。
こうして、この匙ですね、長さを偏った位置で回そうとすると、短いほうと、長いほう、動いた距離が違いますよね。」
オユキがそう言いながら、指の上で実践すると、クララだけでなく、他の面々も興味深げに覗き込む。
「そうね。でも、長いものを動かしているから、それが当り前じゃないのかしら。」
「長さだけを見ればそうなりますが、ここですね、抑えている場所、そこだけで見れば、両側とも、動いた角度に差はありませんよね。」
「言われてみればそうね。」
「つまり、こちらの短いほう、それを持つ側は、少し動かすだけで、反対は長い距離動くことになります。同じ時間で。」
「えっと、そうね。そうなるわね。でも待って、繋がっている同じもので、こっちとこっち、動く速さが極端に変わるわね。」
「はい。こちらでこういった現象に関して、体系的な知識が存在するかはわかりませんが、私達の世界では、この現象を一言で示す言葉もあります。そういった物を口に出すとき、悩んでしまうのですが、今は続けますね。
つまり、今この指を中心に、同じ角度、しかし実際の距離としては、かなり差があるものを、同じ時間で動く、そういった現象が起きます。」
クララは、オユキが繰り返しゆらゆらと動かす匙を見ている。
「そして、ここに河原で話した遠心力、実際の言葉では角運動量がそれぞれに発生するわけです。
早い剣と、遅い剣。どちらもかかった力が同じなら、衝撃がどうなるかは、体感としてご存知かと思いますが。
結果として、威力は上がります、しかし反面、細かな操作のずれは、大きなずれに増幅されることとなります。
つまり、ここの角度、これの精度をどこまで上げられるか、それが狙いの正確さになります。」
運動の定義であったりと、そういった細かいところは省いたうえで、概要だけを話せば、トラノスケも不思議そうな顔をしているのが目に入る。
「えっと、トラノスケさん。」
僅かに不信を覚えて、オユキが声をかけると、トラノスケは目をそらして、呟く。
「すまん。どうにも理系とは相性が悪くてな。」
「ああ、よかったわ。異邦の人がみんなここまでの知識を持っているなんて思いたくなかったもの。」
そうクララが言えば、つられて笑うものもいるが、カナリアからどこか湿度の高い視線が寄せられていることに気が付き、オユキはそちらに目を向ける。
「ちゃんとお勉強されるのに、魔術の勉強は、御嫌いですか。」
「カナリア、悪い酒になってるよ。」
「だって、イリア。皆魔術師の事を陰気だって。」
「はいはい。私はあんたが違うって、分かってるさ。」
イリアがカナリアをなだめる横で、次はトモエが干し果物、その元となる果物の一部には収斂作用をもつ物質が存在し、と干し柿の例を説明し始める。
なめし液に含まれる成分が、不溶性になることで、それが本来与える苦みを感じなくなり、甘さだけを感じるようになる、そういった変化についての説明は、ルーリエラには受けたが、クララは、ただただ、成程そういう事もあるのかと、飲み込むだけとなった。
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