105 / 1,235
三章 新しい場所の、新しい物
川沿いの町での一時
しおりを挟む
「疲れたー。」
町にたどり着くなり、シグルドが、叫ぶようにそう言う。
「は、声が出るうちは、疲れたなんて言えないぞ、坊主。」
それに対して、アベルがそう笑いながら言えば、イマノルとクララがどこか遠くを見ながら沈痛な面持ちになる。
オユキにしても、思い当たることがあり、自分でもどんな表情を浮かべているのか想像はつかないが、ただ顔が引きつっているのだけはわかる。
そんな三者三様な表情を少年たちは見てしまったのだろう、ただただ、おびえるようにトモエを見る。
「安心してください。体ができて、最低限の構えができるまでは、追い込みませんから。」
「それの、どこで安心しろと。」
得体のしれない圧を感じたのだろう、シグルドが仲間を庇うように4人の前に立つが、腰が引けている。
ただ、その姿勢もこれまでと違い、何処か心が通ったような安定感がある。
それを見て取ったのだろう、アベルが口笛を吹いてから、トモエを誉める。
「ほう。数時間で、良く仕込んだな。どうだ、真面目な話だが、王都で指南役をやらんか。」
「この子たちにも話しましたが、今のところその予定はありませんので。
それに、その場合そちらではなく、こちらの理合いに染めかねませんから。」
「基礎だけでも、こうなるなら十分だがな。」
そういって肩をすくめるアベルに、イマノルとクララが、ぼそぼそと話し合っているのが、オユキの耳にも入る。
「団長、ああいってるけれど、これまでの訓練に加えて、そうなるわよね。」
「ええ、減ることはないでしょう。」
「あと、トモエ、訓練教官とどっちがやさしいと思う。」
「ああ、クララさんの家は、武門ではありませんでしたか。訓練教官です。武門に身を投じた人間は、人ではなく武その者です。」
「なによ、それ。」
そんな二人に、オユキは思わず口をはさむ。
「その、仰りようも分かるのですが。あまり悪く言わないでください。」
そんなオユキの言葉に、弾かれたように二人が顔を向けると、ばつが悪そうな顔をして、頭を下げる。
「すみません。トモエさんを悪く言う意図ではありませんでした。」
「ごめんなさい。その、昔を思い出したにしても、気分のいいものではなかったわよね。」
「いえ、言いたいことはわかりますから。」
オユキがそう言うと、いつの間に近づいたのか、オユキにも気取らせず、アベルが二人の頭を掴む。
「なんだ、訓練に不満があったのか。それは良くないな。風通しのいい職場を目指している。
どうだ、直接話してみちゃくれないか。」
その言葉には、まったく力が入った風ではないのだが、既に二人の足が地面から離れている。
「いえ、団長。自分は訓練に全く不満はありません。むしろ教官殿の手を煩わせてしまった己の不明を恥じいるばかりであります。」
「自分も同じです。教官殿には感謝しかありません。」
そう叫ぶように訴える二人から手を離すと、アベルは元だ、そうとだけ言う。
その様子に、少年たちがただ震えあがる。
訓練であったり、行動を共にする中で、この一段の力関係というものを、徐々に理解してきているのだろう。
全く歯が立たないトモエとオユキ、それよりも上位の二人を子ども扱いするアベル。
その力の一端を、今垣間見たのだろう。そんなシグルドの肩に、トモエが軽く手を置くと、何処か縋るような視線を向ける彼にトモエが告げる言葉は単純だった。
「大丈夫です。身体能力は難しいですが、技だけであれば、3年で今のクララさんくらいにはなれますよ。」
その言葉にオユキからはトモエを振り返ったシグルドの表情は見えなかった。
そのあとは狩猟者ギルドに寄り、魔石と食用以外の魔物の素材を渡し、宿へと戻る。
慣れた傭兵達が、そのあたりは手配していたらしく、食用可能な魔物と釣り上げた魚を渡せば、2時間ほどすれば、食事として出してくれると、そういう事らしい。
その間に、それぞれに身支度を整えて、食卓に着けば、そこでは賑やかで楽しい時間があった。
「いや、これは美味いな。」
「ええ、本当に。」
トラノスケとオユキは、僅かに酸味を感じる、魚介と非常に相性のいいスープを口に運びながら、そう話す。
一方で、トモエとミズキリが蟹の攻略に取り掛かり、ワサビがあれば、などと話す。
「確かに、これならラバノピカンテは合いそうですね。」
「ルーリエラさんは、これまでこちらを口にしたことは。」
「今回が初めてです。花精ですから、どうにも海の物は合わないと、そういった苦手意識が。
その、取り扱っている店舗の匂いも、どうにも。」
「ま、あの匂いが大丈夫ってのは、人間でも限られてるだろうな。」
その会話に、イマノル達も混ざる。
「ラバノピカンテですか。瓶詰めを王都で見たことはありますね。」
「ああ、あの。確かに一度口にしたときは、ひどい味と思ったけれど、これに合わせるなら良さそうね。」
「王都にあるのか。」
「ええ、物好きが買うものとそう思っていたけれど、魚介に合わせるなら悪くなさそうね。」
「肉にもよく合うわ。じっくり焼き上げた肉に添えて、口を整えたいときに含むと、癖になるわ。」
「パンに塗るとか、そういうものじゃなかったのね。」
「正気?」
そして、少年たちも訓練の疲れか、実に旺盛な食欲を見せている。
「お口に合いますか。」
「ああ、慣れない味だけど、美味いぞ。」
「もうちょっと落ち着いて食べなさいよ。誰も取ったりしないんだから。パウも。スープは水じゃないのよ。」
「ああ。腹が減ってな。」
「だからってそんな、丸のみにしなくたっていいじゃない。
のどに詰まるわよ、そんなことしてると。」
「ああ。」
「返事するなら、聞きなさいよ。」
そんな賑やかな様子に、オユキも黙々と魚介と格闘を続ける二人に声をかける。
「お二人は、口に合っていますか。」
「はい、美味しいです。なんかお魚って、もっと匂いがきついものだとばかり。」
「ああ、干し肉もそうですが、干物にすればどうしても。」
「そうなんですね。こっちのは柔らかくて、お肉よりも食べやすいです。」
「私は、こっちのスープが好き。野菜の酸味って、ちょっと嫌だったけど、これは美味しい。」
「これに慣れれば、そのままの酸味も、案外大丈夫になっていったりしますよ。」
「へー。」
そうして、それぞれの場所で思い思いに話しながら、オユキも食事を進める。
普段、というほどでもないが、こちらに来てから肉の脂がやけにつらく感じて量を食べられなかったが、あの元々は酸味がきついとそう感じていた飲み物同様、トマトよりも少しきつい、そんな酸味の利いたこのポトフは、やけに好みに合った。
普段から考えれば、それでも他の者たちより少ないが、多い量を口にしている。
「オユキさんも気に入ったようで何よりです。」
「私は、この野菜が気になりますね。なんでしょう。」
「イタリアントマトに近いとは思いますが、確かに酸味が強いわりに爽やかですね。
お酢とは違って、口当たりも柔らかいですし。杏子というには、酸味が強すぎますし。」
「あら、ルバーブが気に入ったの。」
「はい、この酸味が程よく感じまして。ルバーブというのですか。」
オユキとトモエが話していると、横からクララが答えを告げる。
「ええ、薬草としても使ってるから、町でも手に入るわ。
王都のほうでは、ジャムやパイ、それから肉のソースに使ったり、色々ね。」
「成程、どれも美味しそうですね。」
「んー。独特の酸味だから、好みは別れるわね。
私も疲れたときや、夏場なんかに無性に食べたくなるわ。杏子というのは。」
トモエが特徴を簡単に説明すれば、クララがすぐに思い至り、ああといって、話を続ける。
「アルバリーコケね。シロップ漬けは子供に人気の水菓子ね。
それこそ、商人に頼めば、持ってきてくれるんじゃないかしら。旬はまだ先だけれど。」
「こちらにもあるんですね。私たちのところでは、よくジャムにされていましたが。」
「あら、それもよくあるわよ。ジャムなら日持ちもするし、町で商人ギルドに聞けば、在庫くらいあるんじゃないかしら。私も子供の頃は、よく水で薄めた物を飲んだわ。」
食の話は尽きることなく、皆が箸を止めてからもあれこれと話。
その話は宿の店主も巻き込んで、今日取ってきたものをどう調理するのが最もおいしいのか、そんな話にも発展していった。
オユキと少年たちは、流石に最後まで付き合えず、途中で眠気を覚えて退場したが。
町にたどり着くなり、シグルドが、叫ぶようにそう言う。
「は、声が出るうちは、疲れたなんて言えないぞ、坊主。」
それに対して、アベルがそう笑いながら言えば、イマノルとクララがどこか遠くを見ながら沈痛な面持ちになる。
オユキにしても、思い当たることがあり、自分でもどんな表情を浮かべているのか想像はつかないが、ただ顔が引きつっているのだけはわかる。
そんな三者三様な表情を少年たちは見てしまったのだろう、ただただ、おびえるようにトモエを見る。
「安心してください。体ができて、最低限の構えができるまでは、追い込みませんから。」
「それの、どこで安心しろと。」
得体のしれない圧を感じたのだろう、シグルドが仲間を庇うように4人の前に立つが、腰が引けている。
ただ、その姿勢もこれまでと違い、何処か心が通ったような安定感がある。
それを見て取ったのだろう、アベルが口笛を吹いてから、トモエを誉める。
「ほう。数時間で、良く仕込んだな。どうだ、真面目な話だが、王都で指南役をやらんか。」
「この子たちにも話しましたが、今のところその予定はありませんので。
それに、その場合そちらではなく、こちらの理合いに染めかねませんから。」
「基礎だけでも、こうなるなら十分だがな。」
そういって肩をすくめるアベルに、イマノルとクララが、ぼそぼそと話し合っているのが、オユキの耳にも入る。
「団長、ああいってるけれど、これまでの訓練に加えて、そうなるわよね。」
「ええ、減ることはないでしょう。」
「あと、トモエ、訓練教官とどっちがやさしいと思う。」
「ああ、クララさんの家は、武門ではありませんでしたか。訓練教官です。武門に身を投じた人間は、人ではなく武その者です。」
「なによ、それ。」
そんな二人に、オユキは思わず口をはさむ。
「その、仰りようも分かるのですが。あまり悪く言わないでください。」
そんなオユキの言葉に、弾かれたように二人が顔を向けると、ばつが悪そうな顔をして、頭を下げる。
「すみません。トモエさんを悪く言う意図ではありませんでした。」
「ごめんなさい。その、昔を思い出したにしても、気分のいいものではなかったわよね。」
「いえ、言いたいことはわかりますから。」
オユキがそう言うと、いつの間に近づいたのか、オユキにも気取らせず、アベルが二人の頭を掴む。
「なんだ、訓練に不満があったのか。それは良くないな。風通しのいい職場を目指している。
どうだ、直接話してみちゃくれないか。」
その言葉には、まったく力が入った風ではないのだが、既に二人の足が地面から離れている。
「いえ、団長。自分は訓練に全く不満はありません。むしろ教官殿の手を煩わせてしまった己の不明を恥じいるばかりであります。」
「自分も同じです。教官殿には感謝しかありません。」
そう叫ぶように訴える二人から手を離すと、アベルは元だ、そうとだけ言う。
その様子に、少年たちがただ震えあがる。
訓練であったり、行動を共にする中で、この一段の力関係というものを、徐々に理解してきているのだろう。
全く歯が立たないトモエとオユキ、それよりも上位の二人を子ども扱いするアベル。
その力の一端を、今垣間見たのだろう。そんなシグルドの肩に、トモエが軽く手を置くと、何処か縋るような視線を向ける彼にトモエが告げる言葉は単純だった。
「大丈夫です。身体能力は難しいですが、技だけであれば、3年で今のクララさんくらいにはなれますよ。」
その言葉にオユキからはトモエを振り返ったシグルドの表情は見えなかった。
そのあとは狩猟者ギルドに寄り、魔石と食用以外の魔物の素材を渡し、宿へと戻る。
慣れた傭兵達が、そのあたりは手配していたらしく、食用可能な魔物と釣り上げた魚を渡せば、2時間ほどすれば、食事として出してくれると、そういう事らしい。
その間に、それぞれに身支度を整えて、食卓に着けば、そこでは賑やかで楽しい時間があった。
「いや、これは美味いな。」
「ええ、本当に。」
トラノスケとオユキは、僅かに酸味を感じる、魚介と非常に相性のいいスープを口に運びながら、そう話す。
一方で、トモエとミズキリが蟹の攻略に取り掛かり、ワサビがあれば、などと話す。
「確かに、これならラバノピカンテは合いそうですね。」
「ルーリエラさんは、これまでこちらを口にしたことは。」
「今回が初めてです。花精ですから、どうにも海の物は合わないと、そういった苦手意識が。
その、取り扱っている店舗の匂いも、どうにも。」
「ま、あの匂いが大丈夫ってのは、人間でも限られてるだろうな。」
その会話に、イマノル達も混ざる。
「ラバノピカンテですか。瓶詰めを王都で見たことはありますね。」
「ああ、あの。確かに一度口にしたときは、ひどい味と思ったけれど、これに合わせるなら良さそうね。」
「王都にあるのか。」
「ええ、物好きが買うものとそう思っていたけれど、魚介に合わせるなら悪くなさそうね。」
「肉にもよく合うわ。じっくり焼き上げた肉に添えて、口を整えたいときに含むと、癖になるわ。」
「パンに塗るとか、そういうものじゃなかったのね。」
「正気?」
そして、少年たちも訓練の疲れか、実に旺盛な食欲を見せている。
「お口に合いますか。」
「ああ、慣れない味だけど、美味いぞ。」
「もうちょっと落ち着いて食べなさいよ。誰も取ったりしないんだから。パウも。スープは水じゃないのよ。」
「ああ。腹が減ってな。」
「だからってそんな、丸のみにしなくたっていいじゃない。
のどに詰まるわよ、そんなことしてると。」
「ああ。」
「返事するなら、聞きなさいよ。」
そんな賑やかな様子に、オユキも黙々と魚介と格闘を続ける二人に声をかける。
「お二人は、口に合っていますか。」
「はい、美味しいです。なんかお魚って、もっと匂いがきついものだとばかり。」
「ああ、干し肉もそうですが、干物にすればどうしても。」
「そうなんですね。こっちのは柔らかくて、お肉よりも食べやすいです。」
「私は、こっちのスープが好き。野菜の酸味って、ちょっと嫌だったけど、これは美味しい。」
「これに慣れれば、そのままの酸味も、案外大丈夫になっていったりしますよ。」
「へー。」
そうして、それぞれの場所で思い思いに話しながら、オユキも食事を進める。
普段、というほどでもないが、こちらに来てから肉の脂がやけにつらく感じて量を食べられなかったが、あの元々は酸味がきついとそう感じていた飲み物同様、トマトよりも少しきつい、そんな酸味の利いたこのポトフは、やけに好みに合った。
普段から考えれば、それでも他の者たちより少ないが、多い量を口にしている。
「オユキさんも気に入ったようで何よりです。」
「私は、この野菜が気になりますね。なんでしょう。」
「イタリアントマトに近いとは思いますが、確かに酸味が強いわりに爽やかですね。
お酢とは違って、口当たりも柔らかいですし。杏子というには、酸味が強すぎますし。」
「あら、ルバーブが気に入ったの。」
「はい、この酸味が程よく感じまして。ルバーブというのですか。」
オユキとトモエが話していると、横からクララが答えを告げる。
「ええ、薬草としても使ってるから、町でも手に入るわ。
王都のほうでは、ジャムやパイ、それから肉のソースに使ったり、色々ね。」
「成程、どれも美味しそうですね。」
「んー。独特の酸味だから、好みは別れるわね。
私も疲れたときや、夏場なんかに無性に食べたくなるわ。杏子というのは。」
トモエが特徴を簡単に説明すれば、クララがすぐに思い至り、ああといって、話を続ける。
「アルバリーコケね。シロップ漬けは子供に人気の水菓子ね。
それこそ、商人に頼めば、持ってきてくれるんじゃないかしら。旬はまだ先だけれど。」
「こちらにもあるんですね。私たちのところでは、よくジャムにされていましたが。」
「あら、それもよくあるわよ。ジャムなら日持ちもするし、町で商人ギルドに聞けば、在庫くらいあるんじゃないかしら。私も子供の頃は、よく水で薄めた物を飲んだわ。」
食の話は尽きることなく、皆が箸を止めてからもあれこれと話。
その話は宿の店主も巻き込んで、今日取ってきたものをどう調理するのが最もおいしいのか、そんな話にも発展していった。
オユキと少年たちは、流石に最後まで付き合えず、途中で眠気を覚えて退場したが。
11
お気に入りに追加
451
あなたにおすすめの小説
World of Fantasia
神代 コウ
ファンタジー
ゲームでファンタジーをするのではなく、人がファンタジーできる世界、それがWorld of Fantasia(ワールド オブ ファンタジア)通称WoF。
世界のアクティブユーザー数が3000万人を超える人気VR MMO RPG。
圧倒的な自由度と多彩なクラス、そして成長し続けるNPC達のAI技術。
そこにはまるでファンタジーの世界で、新たな人生を送っているかのような感覚にすらなる魅力がある。
現実の世界で迷い・躓き・無駄な時間を過ごしてきた慎(しん)はゲーム中、あるバグに遭遇し気絶してしまう。彼はゲームの世界と現実の世界を行き来できるようになっていた。
2つの世界を行き来できる人物を狙う者。現実の世界に現れるゲームのモンスター。
世界的人気作WoFに起きている問題を探る、ユーザー達のファンタジア、ここに開演。
魔道具作ってたら断罪回避できてたわw
かぜかおる
ファンタジー
転生して魔法があったからそっちを楽しんで生きてます!
って、あれまあ私悪役令嬢だったんですか(笑)
フワッと設定、ざまあなし、落ちなし、軽〜く読んでくださいな。
こちら異世界観光タクシー ~SSSSパーティーから追放されたマッパーのオッサンは辺境で観光ガイドを開業してみた~
釈 余白(しやく)
ファンタジー
「お前みたいな役立たず、俺たちSSSSパーティーにはふさわしくない! もういらねえ、追放だ!」
ナロパ王国で長らくマッパーとして冒険者稼業をしているエンタクは、王国有数の冒険者パーティー『回廊の冥王』から突然の追放を冷酷に告げられ王都を去った。
失意の底に沈んだエンタクは、馬車に揺られ辺境の村へと流れ付いた。そんな田舎の村で心機一転、隠居生活のようなスローライフを始めたのである。
そんなある日、村人が持ちかけてきた話をきっかけに、かつての冒険者経験を生かした観光案内業を始めることにしたのだが、時を同じくして、かつての仲間である『回廊の冥王』の美人魔法使いハイヤーン(三十路)がやってきた。
落ち込んでいた彼女の話では、エンタクを追放してからと言うもの冒険がうまくいかなくなってしまい、パーティーはなんと解散寸前になっているという。
当然のようにハイヤーンはエンタクに戻ってくるよう頼むが、エンタクは自分を追放したパーティーリーダーを良く思っておらず、ざまぁ見ろと言って相手にしない。
だがエンタクは、とぼとぼと帰路につく彼女をそのまま放っておくことなどできるはずなかった。そうは言ってもパーティーへ戻ることは不可能だと言い切ったエンタクは、逆にハイヤーンをスローライフへと誘うのだった。
※各話サブタイトルの四字熟語は下記を参考にし、引用させていただいています
goo辞書-四字熟語
https://dictionary.goo.ne.jp/idiom/
人間不信の異世界転移者
遊暮
ファンタジー
「俺には……友情も愛情も信じられないんだよ」
両親を殺害した少年は翌日、クラスメイト達と共に異世界へ召喚される。
一人抜け出した少年は、どこか壊れた少女達を仲間に加えながら世界を巡っていく。
異世界で一人の狂人は何を求め、何を成すのか。
それはたとえ、神であろうと分からない――
*感想、アドバイス等大歓迎!
*12/26 プロローグを改稿しました
基本一人称
文字数一話あたり約2000~5000文字
ステータス、スキル制
現在は不定期更新です
プラス的 異世界の過ごし方
seo
ファンタジー
日本で普通に働いていたわたしは、気がつくと異世界のもうすぐ5歳の幼女だった。田舎の山小屋みたいなところに引っ越してきた。そこがおさめる領地らしい。伯爵令嬢らしいのだが、わたしの多少の知識で知る貴族とはかなり違う。あれ、ひょっとして、うちって貧乏なの? まあ、家族が仲良しみたいだし、楽しければいっか。
呑気で細かいことは気にしない、めんどくさがりズボラ女子が、神様から授けられるギフト「+」に助けられながら、楽しんで生活していきます。
乙女ゲーの脇役家族ということには気づかずに……。
#不定期更新 #物語の進み具合のんびり
#カクヨムさんでも掲載しています
チート転生~チートって本当にあるものですね~
水魔沙希
ファンタジー
死んでしまった片瀬彼方は、突然異世界に転生してしまう。しかも、赤ちゃん時代からやり直せと!?何げにステータスを見ていたら、何やら面白そうなユニークスキルがあった!!
そのスキルが、随分チートな事に気付くのは神の加護を得てからだった。
亀更新で気が向いたら、随時更新しようと思います。ご了承お願いいたします。
オタクおばさん転生する
ゆるりこ
ファンタジー
マンガとゲームと小説を、ゆるーく愛するおばさんがいぬの散歩中に異世界召喚に巻き込まれて転生した。
天使(見習い)さんにいろいろいただいて犬と共に森の中でのんびり暮そうと思っていたけど、いただいたものが思ったより強大な力だったためいろいろ予定が狂ってしまい、勇者さん達を回収しつつ奔走するお話になりそうです。
投稿ものんびりです。(なろうでも投稿しています)
異世界転生は、0歳からがいいよね
八時
ファンタジー
転生小説好きの少年が神様のおっちょこちょいで異世界転生してしまった。
神様からのギフト(チート能力)で無双します。
初めてなので誤字があったらすいません。
自由気ままに投稿していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる