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二章 新しくも懐かしい日々
トロフィーの処理
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「いや、これは実に見事ですね。」
守衛の控室、そこの横に置かれたトロフィーを見て、ミリアムはそう声を上げる。
職員が伝えに行った結果、ミリアムと、初めて見る初老の男性が二人連れ立って、ここまで足を運んできた。
「俺も久しぶりに見るな。軽く話は聞いたが、いや、安物でソポルトの角を切ったのも凄いし、シエルヴォの首を一刀で落としたのも凄まじい。軽く見ていたつもりはないが、いや、想像以上だったな。」
「お恥ずかしいことに、巧妙にはやって武器を痛めました。長期戦とわかっている中では、たしなめられるべき行いでしょうね。」
「そういう見方もあるが、そもそも作戦として徹底していたわけじゃないからな。
それこそ自由裁量の内だろ。なぁ、爺さん。」
アーサーがそういって初老の男性を見れば、置かれたトロフィーを、細か見分しながら、重々しく頷いて口を開く。
「神々がその技を認めて、残した褒賞だ。それを我々がとやかく言う事などありはせんよ。」
そう言うと、改めてオユキとトモエに向きなおり、続ける。
「さて、ミリアムから聞いたが、武器をと、そんな希望だったな。」
「はい。流石に、申し訳ないことはしましたが、今の物では荷が勝ちすぎていますから。」
「然も有りなん。ああ、送れたがこの町の狩猟者ギルド、そこの長をしているブルーノだ。
さて、そうなると、これらを売って新しいものを買うか、これらを新しい武器に加工するか、まぁどちらかだな。」
武器といえば金属、そう考えるトモエが首をひねる。
その様子にオユキが、言葉を足す。
「下手な金属、木材よりも頑強で、無理が効きますから。
こういった物を加工して、装備とすることもあるんですよ。
申し遅れましたが、私がオユキ、こちらがトモエ。最近ギルドに登録したばかりの異邦人です。」
オユキがそう言って軽く頭を下げれば、トモエも習い。ブルーノは頷きで応える。
「異邦からの人か。そうであるなら詳しくないのも頷ける。
しかし、仮登録の人間が、得るとはな。話を戻すが、問題があってな。」
ブルーノがそう言えば、アーサーとミリアムも何かは解っているのだろう、苦笑いを浮かべる。
「この町では、叶いそうにありませんか。」
トモエが、そういうと。三者三葉に頷きを返してくる。
周囲に金属資源がない、そうであるなら、それを加工する技術など、この町で望むべくもないだろう。
「最低でも、領都まで持ち込まねばなるまいよ。
どうするかね。おぬしらの意向によっては、ギルドで買い取ってその金銭で商人ギルドに依頼を出すもよし。
それこそ、これを運ぶその足で領都に赴き、そこで改めて望む形を探すもよし。」
「そのあたり、ご相談させていただければ。」
「俺は、持ち込むことを勧めるな。」
オユキがそう言うと、アーサーがそう答える。
「二人とも、すでに修めた技があるようだしな。それに見合う得物を頼むのがいいだろう。
予備を作っても余るだろうから、残りを売れば、それこそ余裕をもって用意できるだろうさ。」
「儂としては、商人に任せても良いと思うな。
まだこちらに来たばかり、旅に慣れてなどいないだろう。」
しかし、ブルーノはアーサーとは違った意見を出す。
そのどちらにも、理があるように感じられる。
「その、生き物の部位ですから、日持ちなどは。」
「案ずるな。それはこちらで、間違いなく加工させていただく。
装備に使える部分、角は丸ごととして、牙に爪、それから骨と毛皮だな。
肉については、干物にできない事もないが。」
「肉に関しては、手数料として納めてしまっても。」
「それでは、ギルドの貰いすぎですね。本来トロフィーは全て得た方の物ですから。」
「その量の肉は、流石に私達二人では。」
トモエの言葉に、ミリアムがはっきりと告げるが、トモエとオユキにしても、一抱えどころではなく大きな部位。その肉を傷む前に二人で処理しろと言われても困る。
それこそ、骨から外しても50キロ近く、下手をすればそれ以上になるだろう。
トモエがそう言えば、ミリアムも改めてオユキとトモエを見て、そうですよねと、そう頷く。
「まぁ、処理をしてもいのならば、処理だけはしておこう。
残りは考えて決めても良いのではないかな。領都で扱っている武器、その品質を商人ギルドで尋ねるのもよい。」
「分かりました。それでは、そのようにお願いします。」
「うむ。では、祭りに華を添えた後は、ギルドで預かろう。
預かり証は、ミリアム、後で届けてくれ。」
「分かりました。それでは、先に失礼しますね。お二人とも、改めてこの度はおめでとうございます。」
そういって、戻っていく二人を見送っていると、アーサーが他の部屋へと移動して、その手にいくつかの武器をもって戻ってくる。
「領都産の一般的な武器だと、こんなもんだな。」
さっそく見本を持ってきてくれた彼の好意に感謝を伝えて、二人でその幅広剣を検分する。
流石に、急場で買った物や、初めから持っていたものに比べると、拵えもしっかりとしているし、バランスも良い。
手入れはアーサーを始め、守衛の者たちによるものだろうが、普通に使う分には長く使えそうだと、そうはっきり分かるほどの違いがある。
「こちらで売っている物は、領都の物では無いんですね。」
「ああ。東に少し行ったところに、鉱山があってな。
そこで精製の片手間に作っているものだ。元の鉄も質がいいのは、よそに出すからな。
日用品なんかはともかく、どうしてもな。」
「鉱山の側なら、鍛冶が栄えそうなものですが。」
その言葉に、アーサーは手を振りながら応える。
「あのあたりは水が悪い。それに燃料も取れない。」
その言葉に、二人そろって、ああ、とため息にも似た物が零れる。
どちらも、鍛冶仕事には必須だ。魔術でどうにかしようと、そうしないほどに、鍛冶に向かない地なのだろう。
「腕は悪くない。実際に、その街の出身が、領都や王都で鍛冶をしていることも多い。」
「成程。惜しむらくは、必要なものが揃わない環境、そういう事ですか。」
「まぁ、な。ここも金属が周りで取れれば、それこそ領都並に発展しただろうし、何ならそうなってたかもしれない。ただ、そうじゃないってこったな。」
「という事は、領都では金属も。」
そう、トモエが興味深げに尋ねると、アーサーは頷いて答える。
「ああ。とはいっても鉄じゃなくて、銀だが。後はその銀が出る山にいる魔物がな。鉱物資源になる。」
「ほう。それは興味深いですね。」
そういって、腰につるした剣をトモエが一撫でする。
鉱物に代わる魔物、つまり元のそれも近しい性質を持っている、そう考え、それを斬ってみたい、そんなことを考えているのだろうと、オユキだけでなく、アーサーも理解する。
元の世界でも技を熱心に修めてはいたが、それを一切の遠慮なく試せる、そんな環境を楽しんでくれているようで何よりだと、オユキとしては微笑ましく思うが。
「ま、ソポルトの角を安物で切り落としたんだ。断面も折ったわけじゃなく、はっきり切れてるからな。
気持ちはわからんでもないが、ほどほどにな。無茶だけはやめておけよ。」
「はい。心得ています。ところで、先ほどブルーノさんが旅といっていましたが。」
「ああ、ここから領都までは、そうだな馬車だと早ければ七日。遅くとも十日くらいだな。
間に、町が3つほどあるが、半分は野営だ。」
その言葉に、トモエは難しい顔をする。
魔物が四六時中襲い掛かってくる中だ、それは簡単なことではないと、はっきりとわかったのだろう。
「傭兵ギルドに頼めば、護衛はしてくれるさ。
ま、そのあたりも含めて、あれこれ考えるといい。」
その言葉に二人で頷いて、外で続いているであろう作業の手伝いへと戻る。
さて、日が沈む前には、目途が立つのだろうか。
守衛の控室、そこの横に置かれたトロフィーを見て、ミリアムはそう声を上げる。
職員が伝えに行った結果、ミリアムと、初めて見る初老の男性が二人連れ立って、ここまで足を運んできた。
「俺も久しぶりに見るな。軽く話は聞いたが、いや、安物でソポルトの角を切ったのも凄いし、シエルヴォの首を一刀で落としたのも凄まじい。軽く見ていたつもりはないが、いや、想像以上だったな。」
「お恥ずかしいことに、巧妙にはやって武器を痛めました。長期戦とわかっている中では、たしなめられるべき行いでしょうね。」
「そういう見方もあるが、そもそも作戦として徹底していたわけじゃないからな。
それこそ自由裁量の内だろ。なぁ、爺さん。」
アーサーがそういって初老の男性を見れば、置かれたトロフィーを、細か見分しながら、重々しく頷いて口を開く。
「神々がその技を認めて、残した褒賞だ。それを我々がとやかく言う事などありはせんよ。」
そう言うと、改めてオユキとトモエに向きなおり、続ける。
「さて、ミリアムから聞いたが、武器をと、そんな希望だったな。」
「はい。流石に、申し訳ないことはしましたが、今の物では荷が勝ちすぎていますから。」
「然も有りなん。ああ、送れたがこの町の狩猟者ギルド、そこの長をしているブルーノだ。
さて、そうなると、これらを売って新しいものを買うか、これらを新しい武器に加工するか、まぁどちらかだな。」
武器といえば金属、そう考えるトモエが首をひねる。
その様子にオユキが、言葉を足す。
「下手な金属、木材よりも頑強で、無理が効きますから。
こういった物を加工して、装備とすることもあるんですよ。
申し遅れましたが、私がオユキ、こちらがトモエ。最近ギルドに登録したばかりの異邦人です。」
オユキがそう言って軽く頭を下げれば、トモエも習い。ブルーノは頷きで応える。
「異邦からの人か。そうであるなら詳しくないのも頷ける。
しかし、仮登録の人間が、得るとはな。話を戻すが、問題があってな。」
ブルーノがそう言えば、アーサーとミリアムも何かは解っているのだろう、苦笑いを浮かべる。
「この町では、叶いそうにありませんか。」
トモエが、そういうと。三者三葉に頷きを返してくる。
周囲に金属資源がない、そうであるなら、それを加工する技術など、この町で望むべくもないだろう。
「最低でも、領都まで持ち込まねばなるまいよ。
どうするかね。おぬしらの意向によっては、ギルドで買い取ってその金銭で商人ギルドに依頼を出すもよし。
それこそ、これを運ぶその足で領都に赴き、そこで改めて望む形を探すもよし。」
「そのあたり、ご相談させていただければ。」
「俺は、持ち込むことを勧めるな。」
オユキがそう言うと、アーサーがそう答える。
「二人とも、すでに修めた技があるようだしな。それに見合う得物を頼むのがいいだろう。
予備を作っても余るだろうから、残りを売れば、それこそ余裕をもって用意できるだろうさ。」
「儂としては、商人に任せても良いと思うな。
まだこちらに来たばかり、旅に慣れてなどいないだろう。」
しかし、ブルーノはアーサーとは違った意見を出す。
そのどちらにも、理があるように感じられる。
「その、生き物の部位ですから、日持ちなどは。」
「案ずるな。それはこちらで、間違いなく加工させていただく。
装備に使える部分、角は丸ごととして、牙に爪、それから骨と毛皮だな。
肉については、干物にできない事もないが。」
「肉に関しては、手数料として納めてしまっても。」
「それでは、ギルドの貰いすぎですね。本来トロフィーは全て得た方の物ですから。」
「その量の肉は、流石に私達二人では。」
トモエの言葉に、ミリアムがはっきりと告げるが、トモエとオユキにしても、一抱えどころではなく大きな部位。その肉を傷む前に二人で処理しろと言われても困る。
それこそ、骨から外しても50キロ近く、下手をすればそれ以上になるだろう。
トモエがそう言えば、ミリアムも改めてオユキとトモエを見て、そうですよねと、そう頷く。
「まぁ、処理をしてもいのならば、処理だけはしておこう。
残りは考えて決めても良いのではないかな。領都で扱っている武器、その品質を商人ギルドで尋ねるのもよい。」
「分かりました。それでは、そのようにお願いします。」
「うむ。では、祭りに華を添えた後は、ギルドで預かろう。
預かり証は、ミリアム、後で届けてくれ。」
「分かりました。それでは、先に失礼しますね。お二人とも、改めてこの度はおめでとうございます。」
そういって、戻っていく二人を見送っていると、アーサーが他の部屋へと移動して、その手にいくつかの武器をもって戻ってくる。
「領都産の一般的な武器だと、こんなもんだな。」
さっそく見本を持ってきてくれた彼の好意に感謝を伝えて、二人でその幅広剣を検分する。
流石に、急場で買った物や、初めから持っていたものに比べると、拵えもしっかりとしているし、バランスも良い。
手入れはアーサーを始め、守衛の者たちによるものだろうが、普通に使う分には長く使えそうだと、そうはっきり分かるほどの違いがある。
「こちらで売っている物は、領都の物では無いんですね。」
「ああ。東に少し行ったところに、鉱山があってな。
そこで精製の片手間に作っているものだ。元の鉄も質がいいのは、よそに出すからな。
日用品なんかはともかく、どうしてもな。」
「鉱山の側なら、鍛冶が栄えそうなものですが。」
その言葉に、アーサーは手を振りながら応える。
「あのあたりは水が悪い。それに燃料も取れない。」
その言葉に、二人そろって、ああ、とため息にも似た物が零れる。
どちらも、鍛冶仕事には必須だ。魔術でどうにかしようと、そうしないほどに、鍛冶に向かない地なのだろう。
「腕は悪くない。実際に、その街の出身が、領都や王都で鍛冶をしていることも多い。」
「成程。惜しむらくは、必要なものが揃わない環境、そういう事ですか。」
「まぁ、な。ここも金属が周りで取れれば、それこそ領都並に発展しただろうし、何ならそうなってたかもしれない。ただ、そうじゃないってこったな。」
「という事は、領都では金属も。」
そう、トモエが興味深げに尋ねると、アーサーは頷いて答える。
「ああ。とはいっても鉄じゃなくて、銀だが。後はその銀が出る山にいる魔物がな。鉱物資源になる。」
「ほう。それは興味深いですね。」
そういって、腰につるした剣をトモエが一撫でする。
鉱物に代わる魔物、つまり元のそれも近しい性質を持っている、そう考え、それを斬ってみたい、そんなことを考えているのだろうと、オユキだけでなく、アーサーも理解する。
元の世界でも技を熱心に修めてはいたが、それを一切の遠慮なく試せる、そんな環境を楽しんでくれているようで何よりだと、オユキとしては微笑ましく思うが。
「ま、ソポルトの角を安物で切り落としたんだ。断面も折ったわけじゃなく、はっきり切れてるからな。
気持ちはわからんでもないが、ほどほどにな。無茶だけはやめておけよ。」
「はい。心得ています。ところで、先ほどブルーノさんが旅といっていましたが。」
「ああ、ここから領都までは、そうだな馬車だと早ければ七日。遅くとも十日くらいだな。
間に、町が3つほどあるが、半分は野営だ。」
その言葉に、トモエは難しい顔をする。
魔物が四六時中襲い掛かってくる中だ、それは簡単なことではないと、はっきりとわかったのだろう。
「傭兵ギルドに頼めば、護衛はしてくれるさ。
ま、そのあたりも含めて、あれこれ考えるといい。」
その言葉に二人で頷いて、外で続いているであろう作業の手伝いへと戻る。
さて、日が沈む前には、目途が立つのだろうか。
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