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二章 新しくも懐かしい日々
トモエの挑戦
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軽く食事に口をつけ、残りをまた包み直すと荷物へと戻して、戦場に戻る。
戦況は優勢に見えるが、それでも抜けて来る魔物は徐々に数が増している、そう感じられるものであった。
「なかなか。どれだけ前よりも抜けた方がいようとも、やはり数ばかりはどうにもなりませんか。」
トモエがそう感慨深げに告げれば、オユキはしかしそれに首をかしげる。
「手加減が無ければどうでしょうか。」
「ああ、以前そういったお話がありましたね。それほどなのですか。」
「はい。それこそ視界内の全てを、そういった事を可能とする、そういった技もありましたから。
ただ、文字通り、というのが問題なのでしょう。」
そうオユキが告げれば、トモエは珍しく唸り声を上げる。
「それは、私としては、望まない類のものになりそうではありますが、成程こういう状況の最終手段としては、心強いものなのでしょうね。」
そう言いながら、腰につるすサーベルを撫でるトモエの心情は、オユキにもよくわかる。
手に持つ長大なグレイブ、それを立てて刃先を見上げながら、トモエの言葉に頷く。
「そうですね。技ではありますが、やはり枠を超えている、そう感じられるものではありますから。」
「それでしか叶わぬ、そういった事態があれば、考えますが、折り合いをつけるまでは難しそうですね。
今この状況をどうにかせよ、そう言われたのなら、望みもしましょうが。」
「力が足りぬ、それを思えば身に着けたほうが良いのかもしれませんが、今はまぁ、できる方に助けていただき、その足らぬ部分を、助けましょう。」
「そうですね。まだまだ、収まりそうもありませんから。」
そう言いあって、二人で再び戦線に戻る。
声をかけて位置を決めれば、休憩前の信頼だろうか。慣れた様子の先達だろう狩猟者が、こちらを戦力として数えるように動く。
そして、空いた隙間を埋めるように、ただ突っ込んでくる魔物を次々と切り捨てる。
最初は、もう少し門から離れた位置だったように思うが、やはり足場の問題だろう、徐々に押し込まれてきている。
その分、狩猟者側も密度が上がり、自由な足場と、あちらこちらに魔物の変化したものが転がる場所、それがきれいに分かれ始めている。
突っ込んでくるグレイハウンドの一体を、切り付けずに首を捕らえ、別の一体にぶつけ、そのまままとめて貫く。
オユキにしてみれば、初日にあったような連携が存在しない今のグレイハウンドは、手玉に取りやすいように感じられる。
その速度は上がっているし、体も刃筋を立てねばまともに斬れないどころか、毛皮でさえ刃物を弾こうとそんな様子ではあるが。
そうして、暫く押し寄せる魔物をねじ伏せ続けていると、イリアのものだろう、声が響く。
「気をつけな。シエルヴォとソポルトが抜けて来るよ。」
その声に、隣、少し離れた位置でサーベルを振るうトモエからオユキに声がかかる。
「確か、熊と、鹿でしたか。」
ギルドの資料そこで確認だけはしていた魔物の名前に、トモエがそう確認をする。
「はい。本来であれば、森の奥にしかいないはずですが。
なるほど、今回の氾濫は、変異種がかなり多そうですね。
蛇や蜘蛛も来るかもしれません。」
オユキはそういって、イリアが声を上げたであろう方向を見ると、遠近感が狂いそうな大きさの魔物が突っ込んできている。
「シエルヴォは角に、ソポルトは爪と牙に警戒を。確か安物の鉄鎧くらいなら、どちらも抜きます。」
「成程。」
「おい、新人二人。こっちの補助だけでいいからな。
無理に突っ込んでくれるなよ。」
「心得ていますよ。それにしても、少し魔物の圧が減りましたか。」
トモエがそう言えば、先輩の男性がそれに頷く。
「ああ。とりあえず、丸兎とグレイハウンドは、打ち止めってことだろう。
そっちの嬢ちゃんが言っていたが、サーペントやアラーニャは心配しなくていい。
俺らじゃ対処しきれないからな、通しやしないだろうさ。
代わりに、こいつらと、これから抜けてくる奴らがいるわけだが。」
男はそういいながらも、手早く近くにいる魔物を片付ける。
イリアもそうしていたが、片手に短剣、片手に長剣を持ち、さらに背中には弓も背負っている。
その戦いぶりはすさまじく、オユキやトモエが一体を対処する間に、2,3体を片付ける。
「来るな。いいか、そっちの嬢ちゃんが言ったように、鉄も貫く。とにかく回避が優先だ。
お前らの持ってる武器だと、最悪斬りにいったはずが、折られて終わる。」
そう言われて、トモエから少し圧が増えたのをオユキは感じる。
無理はしないだろうが、隙あらば、そう考えたのだろう。
斬鉄の技を修める。それは剣を扱うものにとっては、一つの到達点なのだから。
「トモエさん。補助はしますが、無理はなさらないよう。」
「はい。」
口数少なくそう答えるトモエは、先ほどよりも集中しているのが分かる。
その気配に、先輩狩猟者が、大丈夫かと、そう聞くようにオユキを見るが、オユキはそれに頷くだけで応える。
機会があれば、それを逃すことはない。そんな圧を湛えるトモエをオユキは微笑ましく思いながら見る。
こちらに来たのは、オユキの我がままに付き合わせたようなもので、トモエに何と言われたところで、常々引け目はやはり感じてしまう。
トモエが口に出した、今後やりたいこと、それもあくまでオユキが以前に話したこと、それをなぞるだけしかなかった。
ただ、今は、トモエ自身、挑むべき壁を見つけたことで、トモエらしい我が出ている。それこそ、以前二人で雑貨店を覗いた時のように、それとなくオユキに決断をゆだねるようなものではなく、トモエ自身がこうあれかしと、その意思がはっきりと感じられる、そんな佇まい。
オユキはどうしてもそれを嬉しく感じてしまう。
接敵まではもはや、さしたる猶予はない。
イリアを始め、オユキから見れば遥かに格上。
そんな人物にとっても、今突っ込んでくる、熊や鹿といった魔物は、手ごわい相手なのだろう。
複数人で相対し、手の足りない物が、抜けて来る。これまでの魔物とさしたる違いもなく、同士討ちを避けるだけの知能で、ただただ空いた場所をめがけて突っ込んでくる。
トモエとオユキに警告を行った狩猟者が前に立ち、抜けてきた魔物に一当てする。
これまで、数多の丸兎や、グレイハウンドを、纏めて切り捨てた男の刃は、しかし鹿型の魔物の足を止めるだけに終わる。
その脇を抜けるようにトモエが踏み込み、斬撃を放つが、毛皮を浅く切るだけで終わる。
距離感を間違えたというわけではなく、トモエの動きに魔物が対応した。そのあたりも、これまでの相手とは違うようだ。
魔物は鹿らしいしなやかさで、トモエが動いたのに合わせ、その逆へと跳ねて見せたのだから。
ただ、その無理な動きに、男がすぐに切り返して、足に浅くない傷を負わせる。
オユキもそれに合わせて、男が狙ったのと逆の足を狙い、引っかける。
動くには、躱すか、押し返すか、その選択を強いるように。
そして、動きの止まった魔物の隙を逃さぬように、トモエが手にした武器を振り切る。
鋭く、息を吐く音だけが聞こえる、そんな上段からの振り抜きは、いくつかに枝分かれして、白く鈍い輝きを放つ鹿の魔物、その角の片側を、根元から切り落とす。
その様子に、狩猟者の動きが止まるが、オユキはそれに構わず、脚から胴へと刃を滑らせながら捻り、ただ逃げる方向を奪うことに集中する。
そして、振り下ろした武器は、そのまま鋭く切り返され、トモエの手によって、鹿の魔物は、その喉を深く裂かれ、少しの間逃れようとするが、オユキの支配から逃れ斬ることはできずに、他の魔物と同じように、ただ煙のようにその場に、肉の塊と、いくつかの物を残して消えていく。
「お見事でした。」
オユキが、そう声をかけると、トモエは実に楽し気で、満足げな表情をオユキに返した。
戦況は優勢に見えるが、それでも抜けて来る魔物は徐々に数が増している、そう感じられるものであった。
「なかなか。どれだけ前よりも抜けた方がいようとも、やはり数ばかりはどうにもなりませんか。」
トモエがそう感慨深げに告げれば、オユキはしかしそれに首をかしげる。
「手加減が無ければどうでしょうか。」
「ああ、以前そういったお話がありましたね。それほどなのですか。」
「はい。それこそ視界内の全てを、そういった事を可能とする、そういった技もありましたから。
ただ、文字通り、というのが問題なのでしょう。」
そうオユキが告げれば、トモエは珍しく唸り声を上げる。
「それは、私としては、望まない類のものになりそうではありますが、成程こういう状況の最終手段としては、心強いものなのでしょうね。」
そう言いながら、腰につるすサーベルを撫でるトモエの心情は、オユキにもよくわかる。
手に持つ長大なグレイブ、それを立てて刃先を見上げながら、トモエの言葉に頷く。
「そうですね。技ではありますが、やはり枠を超えている、そう感じられるものではありますから。」
「それでしか叶わぬ、そういった事態があれば、考えますが、折り合いをつけるまでは難しそうですね。
今この状況をどうにかせよ、そう言われたのなら、望みもしましょうが。」
「力が足りぬ、それを思えば身に着けたほうが良いのかもしれませんが、今はまぁ、できる方に助けていただき、その足らぬ部分を、助けましょう。」
「そうですね。まだまだ、収まりそうもありませんから。」
そう言いあって、二人で再び戦線に戻る。
声をかけて位置を決めれば、休憩前の信頼だろうか。慣れた様子の先達だろう狩猟者が、こちらを戦力として数えるように動く。
そして、空いた隙間を埋めるように、ただ突っ込んでくる魔物を次々と切り捨てる。
最初は、もう少し門から離れた位置だったように思うが、やはり足場の問題だろう、徐々に押し込まれてきている。
その分、狩猟者側も密度が上がり、自由な足場と、あちらこちらに魔物の変化したものが転がる場所、それがきれいに分かれ始めている。
突っ込んでくるグレイハウンドの一体を、切り付けずに首を捕らえ、別の一体にぶつけ、そのまままとめて貫く。
オユキにしてみれば、初日にあったような連携が存在しない今のグレイハウンドは、手玉に取りやすいように感じられる。
その速度は上がっているし、体も刃筋を立てねばまともに斬れないどころか、毛皮でさえ刃物を弾こうとそんな様子ではあるが。
そうして、暫く押し寄せる魔物をねじ伏せ続けていると、イリアのものだろう、声が響く。
「気をつけな。シエルヴォとソポルトが抜けて来るよ。」
その声に、隣、少し離れた位置でサーベルを振るうトモエからオユキに声がかかる。
「確か、熊と、鹿でしたか。」
ギルドの資料そこで確認だけはしていた魔物の名前に、トモエがそう確認をする。
「はい。本来であれば、森の奥にしかいないはずですが。
なるほど、今回の氾濫は、変異種がかなり多そうですね。
蛇や蜘蛛も来るかもしれません。」
オユキはそういって、イリアが声を上げたであろう方向を見ると、遠近感が狂いそうな大きさの魔物が突っ込んできている。
「シエルヴォは角に、ソポルトは爪と牙に警戒を。確か安物の鉄鎧くらいなら、どちらも抜きます。」
「成程。」
「おい、新人二人。こっちの補助だけでいいからな。
無理に突っ込んでくれるなよ。」
「心得ていますよ。それにしても、少し魔物の圧が減りましたか。」
トモエがそう言えば、先輩の男性がそれに頷く。
「ああ。とりあえず、丸兎とグレイハウンドは、打ち止めってことだろう。
そっちの嬢ちゃんが言っていたが、サーペントやアラーニャは心配しなくていい。
俺らじゃ対処しきれないからな、通しやしないだろうさ。
代わりに、こいつらと、これから抜けてくる奴らがいるわけだが。」
男はそういいながらも、手早く近くにいる魔物を片付ける。
イリアもそうしていたが、片手に短剣、片手に長剣を持ち、さらに背中には弓も背負っている。
その戦いぶりはすさまじく、オユキやトモエが一体を対処する間に、2,3体を片付ける。
「来るな。いいか、そっちの嬢ちゃんが言ったように、鉄も貫く。とにかく回避が優先だ。
お前らの持ってる武器だと、最悪斬りにいったはずが、折られて終わる。」
そう言われて、トモエから少し圧が増えたのをオユキは感じる。
無理はしないだろうが、隙あらば、そう考えたのだろう。
斬鉄の技を修める。それは剣を扱うものにとっては、一つの到達点なのだから。
「トモエさん。補助はしますが、無理はなさらないよう。」
「はい。」
口数少なくそう答えるトモエは、先ほどよりも集中しているのが分かる。
その気配に、先輩狩猟者が、大丈夫かと、そう聞くようにオユキを見るが、オユキはそれに頷くだけで応える。
機会があれば、それを逃すことはない。そんな圧を湛えるトモエをオユキは微笑ましく思いながら見る。
こちらに来たのは、オユキの我がままに付き合わせたようなもので、トモエに何と言われたところで、常々引け目はやはり感じてしまう。
トモエが口に出した、今後やりたいこと、それもあくまでオユキが以前に話したこと、それをなぞるだけしかなかった。
ただ、今は、トモエ自身、挑むべき壁を見つけたことで、トモエらしい我が出ている。それこそ、以前二人で雑貨店を覗いた時のように、それとなくオユキに決断をゆだねるようなものではなく、トモエ自身がこうあれかしと、その意思がはっきりと感じられる、そんな佇まい。
オユキはどうしてもそれを嬉しく感じてしまう。
接敵まではもはや、さしたる猶予はない。
イリアを始め、オユキから見れば遥かに格上。
そんな人物にとっても、今突っ込んでくる、熊や鹿といった魔物は、手ごわい相手なのだろう。
複数人で相対し、手の足りない物が、抜けて来る。これまでの魔物とさしたる違いもなく、同士討ちを避けるだけの知能で、ただただ空いた場所をめがけて突っ込んでくる。
トモエとオユキに警告を行った狩猟者が前に立ち、抜けてきた魔物に一当てする。
これまで、数多の丸兎や、グレイハウンドを、纏めて切り捨てた男の刃は、しかし鹿型の魔物の足を止めるだけに終わる。
その脇を抜けるようにトモエが踏み込み、斬撃を放つが、毛皮を浅く切るだけで終わる。
距離感を間違えたというわけではなく、トモエの動きに魔物が対応した。そのあたりも、これまでの相手とは違うようだ。
魔物は鹿らしいしなやかさで、トモエが動いたのに合わせ、その逆へと跳ねて見せたのだから。
ただ、その無理な動きに、男がすぐに切り返して、足に浅くない傷を負わせる。
オユキもそれに合わせて、男が狙ったのと逆の足を狙い、引っかける。
動くには、躱すか、押し返すか、その選択を強いるように。
そして、動きの止まった魔物の隙を逃さぬように、トモエが手にした武器を振り切る。
鋭く、息を吐く音だけが聞こえる、そんな上段からの振り抜きは、いくつかに枝分かれして、白く鈍い輝きを放つ鹿の魔物、その角の片側を、根元から切り落とす。
その様子に、狩猟者の動きが止まるが、オユキはそれに構わず、脚から胴へと刃を滑らせながら捻り、ただ逃げる方向を奪うことに集中する。
そして、振り下ろした武器は、そのまま鋭く切り返され、トモエの手によって、鹿の魔物は、その喉を深く裂かれ、少しの間逃れようとするが、オユキの支配から逃れ斬ることはできずに、他の魔物と同じように、ただ煙のようにその場に、肉の塊と、いくつかの物を残して消えていく。
「お見事でした。」
オユキが、そう声をかけると、トモエは実に楽し気で、満足げな表情をオユキに返した。
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