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二章 新しくも懐かしい日々
鍛錬の時間
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少し息が上がり始めた、オユキは長刀を手繰る手を止め、槍と同じく中断に構えた状態で動きを止め、そこでひとまず終わりとする。
間合いを量るために、周囲へ常に気を張っていたこともあり、他の見知らぬ傭兵だろう人物の視線も感じていた。
オユキが動きを止めるのに合わせ、トモエも、繰り返していた型を止める。
互いに軽く汗ばむ、その程度には没頭して体を動かしていた。
「私のほうは、問題なさそうですね。柄があまりしならないので、なかなか難儀ではありますが。」
「私も、護拳のついた得物は初めてですので、持ち手を変えたりといった、奇策の類は難しそうです。」
互いに、簡単に感想を言って周囲へ改めて意識を向けると、実に楽し気なルイスが話しかけてくる。
「トモエのほうは見おぼえてはいたが、嬢ちゃんもやるじゃないか。」
「お目汚し、失礼しました。」
オユキがそう言って、軽く頭を下げると、ルイスを始め幾人かの傭兵が声をあげて笑う。
「それで技が足りてなきゃ、俺らなんて蛮族かおままごとだ。
どれ、時間があれば、混ざっていってくれ。一応似た獲物はあるが、嬢ちゃんのは、さてどうするかな。」
「大幅に詰めていただきましたからね。槍をお借りしても。」
「体格考えりゃ、それが正解だろう。すまんな。」
そして、トモエとオユキ、それぞれに傭兵と対峙する。
始める前に、軽く互いに名乗って、相手からの手加減を感じながら、立ち合いを行う。
「おお。」
槍で突き、戻すと見せながら回し、足を払う。
回す槍を滑らせながら、杖術としての打撃を放つ。
石突を支点に、バランスを崩したと見せながら、誘う。
突き込むときに、肘までを回し、威力を上げる。
オユキは基礎として覚えた技を使いながら、常に槍の間合い、相手の嫌う位置、それを常に心掛けて立ち回る。
「ああ、これは、成程。」
虚を突かれ、逸らされ。力押しでかかれば、それこそオユキではどうしようもないだろう相手は、楽し気に立ち合いを続ける。
一人相手に、10分ほども行えば、我も我もと、入れ代わり立ち代わり、次の立ち合いが始まる。
他方でトモエも、形状がより近いからだろう。剣よりも刀、その理合いで相手と対峙を行う。
巻き技だけでなく、当身をも織り交ぜられたそれは、対戦相手を実に驚かせている。
特に一人は、振りぬいた剣を腰の後ろまでもっていき、改めて振りぬこうとしたところにトモエがけりを柄頭に打ち込んで、その剣を落とさせたことで、仲間からはやし立てられていた。
「その、流石に疲れが。」
オユキが、対戦相手が交替しようとした、その時に声をかけると、対戦相手、今いる傭兵の中では珍しい女性が、頭を掻いて謝罪を口にする。
「ああ、それは、そうですね。その、ごめんなさいね。
あなた達はずっとですものね。」
「いえ、得る物の多い時間でしたから。」
「こちらこそ。見るだけでも学びの多い時間でした。
どちらで修めた技か、お伺いしても。」
「異邦の地です。私たちは異邦人ですから。」
そう話して、軽く武器の確認をしていると、入り口から見慣れた顔が連れ立って入ってくる。
トラノスケに連れられて、狩猟者ギルドで分かれた少年たちが、各々いくつかの武器、これまでの片手剣だけでなく、長柄の槍を持っているものもいる、入ってくるところであった。
「あら。珍しい。今日はよく子供が来るわね。」
「このような見た目ですが、一応成人はしていますから。」
オユキが苦笑いをしながらそう告げれば、トモエもオユキの側へと歩み寄ってきて、話に加わる。
「楽しい時間ではありましたが、流石に疲れますね。」
「あなたも、ごめんなさい。こちらばかりが回していたから。」
「いえ。よい鍛錬です。それこそ、この後のことが無ければ、続けていたいと思うほどには。」
トモエがそう言えば、女性も表情を変えずに武器を撫でながら応える。
「そうね。面倒ごとの分、体力は残しておかなければいけないわね。
あなた達は、これからも、この町で?」
「相応の力がつけば、見て回り多たいところがありますので。」
オユキがそう答えれば、女性は一つ頷いて、続ける。
「なら、機会はありそうね。時間があれば、また来てちょうだい。
私もよく町を出ているから、本当にタイミングが合えば、そうなるけれど。」
「ええ、喜んで。それと改めて、私はトモエ。」
「あら、忘れてたわね。オユキさんには先ほど名乗ったけれど、クララよ。今後とも良しなに。」
そういって、礼をとるクララの姿に、オユキとトモエは、イマノルが重なる。
そう思ってみれば、立ち方、距離の取り方、それが実に彼とよく似ていると、そう気が付く。
「間違っているかもしれませんが、イマノルさんの。」
「ええ、後輩です。やはり、気が付きますか。」
そういって、クララは挑戦的に二人に笑いかける。
「やはり、同じ流れの方は、分かり易いですから。」
そんな話をしていると、トラノスケに連れられた少年たちが、トモエとオユキに話しかけてくる。
「その、見てもらっても、構わないか。」
「少しは言葉に気をつけなさいよ。
私達、槍を使うのは初めてで。お願いします。教えてください。」
シグルドが少しぶっきらぼうに言えば、直ぐにその後ろから頭を叩きながら、アナが頭を下げる。
その様子に、思わずオユキとトモエは笑顔を浮かべ、クララが吹き出す。
「教会の手伝いは、大丈夫ですか。」
トモエが、そう尋ねれば、少年達ではなく、トラノスケが応える。
「ああ、問題ない。事が起これば、どうなるかはわからんが、今は問題ない。」
「そうですか。剣は時間がかかりますが、槍なら3日で人を殺せる。そんな言葉もあります。
もちろん、上を見ればきりがありませんが、最低限であれば、あまり時間はかかりません。
では、さっそく構えから、見ていきましょうか。」
そう、トモエが声をかけるとアナは嬉しそうにする。
その場をトモエに任せて、オユキは、少し離れた位置へ移動すると、それにトラノスケとクララもついてくる。
基本の構えを見せ、それを真似た少年達、それのおかしな場所を一人づつ指摘し、時に直接触れて直しながら教えるトモエの様子を、オユキは嬉しさを覚えながら眺める。
そして、その少年たちの背後、何人かの傭兵が、トモエの話を聞きながら、動作を真似ている。そんな姿も実に微笑ましい。そんなことをオユキは考えてしまう。直近で、危機が控えている、それは理解しているのだが。
「トモエさんは、随分と慣れているのね。」
「そうですね。私も同じ師に学びましたが、師より伝授の許可を頂けたのは、私ではなくトモエさんですから。」
トモエの過去、そこに積み重ねた物を、良くないとは思いながらも、自慢するようにオユキは話してしまう。
その様子にクララは、少し吹き出しながら、オユキを揶揄う。
「仲のいい事ね。」
「勿論です。」
ただ、その揶揄い方は慣れた物で、オユキもしれっと返すと、クララは肩透かしを食らったように、ため息をつく。
「羨ましい事ね。私も、先輩がもう少しそういった事に考えを向けてくれればいいのだけど。
このままじゃ、適齢も過ぎるからと、最近実家もうるさいですし。」
クララのその呟きに、さてこれは困ったと、オユキはこちらに来てから、初めて触れる難題に、答えに詰まる。
自分も、側にいるトラノスケからそういった話は聞いたことはないし、今そそくさとこの場を離れようとしている彼が、自分とさして変わらぬ手合いとは分かるが、そもそもトモエに押し切られた口なのだから。
「その、まだお若く見えますし。」
「それをあなたに言われてもね。」
そうしてクララがため息をつくのを聞きながら、オユキは意識をトモエが少年たちを訓練する、そちらに向けた。
今の見た目はどうあれ、その話題についていくには、オユキはあまりに鍛錬が足りないのだから。
間合いを量るために、周囲へ常に気を張っていたこともあり、他の見知らぬ傭兵だろう人物の視線も感じていた。
オユキが動きを止めるのに合わせ、トモエも、繰り返していた型を止める。
互いに軽く汗ばむ、その程度には没頭して体を動かしていた。
「私のほうは、問題なさそうですね。柄があまりしならないので、なかなか難儀ではありますが。」
「私も、護拳のついた得物は初めてですので、持ち手を変えたりといった、奇策の類は難しそうです。」
互いに、簡単に感想を言って周囲へ改めて意識を向けると、実に楽し気なルイスが話しかけてくる。
「トモエのほうは見おぼえてはいたが、嬢ちゃんもやるじゃないか。」
「お目汚し、失礼しました。」
オユキがそう言って、軽く頭を下げると、ルイスを始め幾人かの傭兵が声をあげて笑う。
「それで技が足りてなきゃ、俺らなんて蛮族かおままごとだ。
どれ、時間があれば、混ざっていってくれ。一応似た獲物はあるが、嬢ちゃんのは、さてどうするかな。」
「大幅に詰めていただきましたからね。槍をお借りしても。」
「体格考えりゃ、それが正解だろう。すまんな。」
そして、トモエとオユキ、それぞれに傭兵と対峙する。
始める前に、軽く互いに名乗って、相手からの手加減を感じながら、立ち合いを行う。
「おお。」
槍で突き、戻すと見せながら回し、足を払う。
回す槍を滑らせながら、杖術としての打撃を放つ。
石突を支点に、バランスを崩したと見せながら、誘う。
突き込むときに、肘までを回し、威力を上げる。
オユキは基礎として覚えた技を使いながら、常に槍の間合い、相手の嫌う位置、それを常に心掛けて立ち回る。
「ああ、これは、成程。」
虚を突かれ、逸らされ。力押しでかかれば、それこそオユキではどうしようもないだろう相手は、楽し気に立ち合いを続ける。
一人相手に、10分ほども行えば、我も我もと、入れ代わり立ち代わり、次の立ち合いが始まる。
他方でトモエも、形状がより近いからだろう。剣よりも刀、その理合いで相手と対峙を行う。
巻き技だけでなく、当身をも織り交ぜられたそれは、対戦相手を実に驚かせている。
特に一人は、振りぬいた剣を腰の後ろまでもっていき、改めて振りぬこうとしたところにトモエがけりを柄頭に打ち込んで、その剣を落とさせたことで、仲間からはやし立てられていた。
「その、流石に疲れが。」
オユキが、対戦相手が交替しようとした、その時に声をかけると、対戦相手、今いる傭兵の中では珍しい女性が、頭を掻いて謝罪を口にする。
「ああ、それは、そうですね。その、ごめんなさいね。
あなた達はずっとですものね。」
「いえ、得る物の多い時間でしたから。」
「こちらこそ。見るだけでも学びの多い時間でした。
どちらで修めた技か、お伺いしても。」
「異邦の地です。私たちは異邦人ですから。」
そう話して、軽く武器の確認をしていると、入り口から見慣れた顔が連れ立って入ってくる。
トラノスケに連れられて、狩猟者ギルドで分かれた少年たちが、各々いくつかの武器、これまでの片手剣だけでなく、長柄の槍を持っているものもいる、入ってくるところであった。
「あら。珍しい。今日はよく子供が来るわね。」
「このような見た目ですが、一応成人はしていますから。」
オユキが苦笑いをしながらそう告げれば、トモエもオユキの側へと歩み寄ってきて、話に加わる。
「楽しい時間ではありましたが、流石に疲れますね。」
「あなたも、ごめんなさい。こちらばかりが回していたから。」
「いえ。よい鍛錬です。それこそ、この後のことが無ければ、続けていたいと思うほどには。」
トモエがそう言えば、女性も表情を変えずに武器を撫でながら応える。
「そうね。面倒ごとの分、体力は残しておかなければいけないわね。
あなた達は、これからも、この町で?」
「相応の力がつけば、見て回り多たいところがありますので。」
オユキがそう答えれば、女性は一つ頷いて、続ける。
「なら、機会はありそうね。時間があれば、また来てちょうだい。
私もよく町を出ているから、本当にタイミングが合えば、そうなるけれど。」
「ええ、喜んで。それと改めて、私はトモエ。」
「あら、忘れてたわね。オユキさんには先ほど名乗ったけれど、クララよ。今後とも良しなに。」
そういって、礼をとるクララの姿に、オユキとトモエは、イマノルが重なる。
そう思ってみれば、立ち方、距離の取り方、それが実に彼とよく似ていると、そう気が付く。
「間違っているかもしれませんが、イマノルさんの。」
「ええ、後輩です。やはり、気が付きますか。」
そういって、クララは挑戦的に二人に笑いかける。
「やはり、同じ流れの方は、分かり易いですから。」
そんな話をしていると、トラノスケに連れられた少年たちが、トモエとオユキに話しかけてくる。
「その、見てもらっても、構わないか。」
「少しは言葉に気をつけなさいよ。
私達、槍を使うのは初めてで。お願いします。教えてください。」
シグルドが少しぶっきらぼうに言えば、直ぐにその後ろから頭を叩きながら、アナが頭を下げる。
その様子に、思わずオユキとトモエは笑顔を浮かべ、クララが吹き出す。
「教会の手伝いは、大丈夫ですか。」
トモエが、そう尋ねれば、少年達ではなく、トラノスケが応える。
「ああ、問題ない。事が起これば、どうなるかはわからんが、今は問題ない。」
「そうですか。剣は時間がかかりますが、槍なら3日で人を殺せる。そんな言葉もあります。
もちろん、上を見ればきりがありませんが、最低限であれば、あまり時間はかかりません。
では、さっそく構えから、見ていきましょうか。」
そう、トモエが声をかけるとアナは嬉しそうにする。
その場をトモエに任せて、オユキは、少し離れた位置へ移動すると、それにトラノスケとクララもついてくる。
基本の構えを見せ、それを真似た少年達、それのおかしな場所を一人づつ指摘し、時に直接触れて直しながら教えるトモエの様子を、オユキは嬉しさを覚えながら眺める。
そして、その少年たちの背後、何人かの傭兵が、トモエの話を聞きながら、動作を真似ている。そんな姿も実に微笑ましい。そんなことをオユキは考えてしまう。直近で、危機が控えている、それは理解しているのだが。
「トモエさんは、随分と慣れているのね。」
「そうですね。私も同じ師に学びましたが、師より伝授の許可を頂けたのは、私ではなくトモエさんですから。」
トモエの過去、そこに積み重ねた物を、良くないとは思いながらも、自慢するようにオユキは話してしまう。
その様子にクララは、少し吹き出しながら、オユキを揶揄う。
「仲のいい事ね。」
「勿論です。」
ただ、その揶揄い方は慣れた物で、オユキもしれっと返すと、クララは肩透かしを食らったように、ため息をつく。
「羨ましい事ね。私も、先輩がもう少しそういった事に考えを向けてくれればいいのだけど。
このままじゃ、適齢も過ぎるからと、最近実家もうるさいですし。」
クララのその呟きに、さてこれは困ったと、オユキはこちらに来てから、初めて触れる難題に、答えに詰まる。
自分も、側にいるトラノスケからそういった話は聞いたことはないし、今そそくさとこの場を離れようとしている彼が、自分とさして変わらぬ手合いとは分かるが、そもそもトモエに押し切られた口なのだから。
「その、まだお若く見えますし。」
「それをあなたに言われてもね。」
そうしてクララがため息をつくのを聞きながら、オユキは意識をトモエが少年たちを訓練する、そちらに向けた。
今の見た目はどうあれ、その話題についていくには、オユキはあまりに鍛錬が足りないのだから。
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