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第三章 王都攻防編
ピンぼけ夫婦の奮闘⑫
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ある夜。カトリーナは、自室でぼんやりと月を見上げていた。
すっかり夜は更け、使用人達もおそらく休んでいることだろう。
なぜ彼女がいまだ起きているのか。それは、バルトの身を案じてのことだった。
互いに結ばれたあの夜。
その時二人で誓った約束を果たすために、カトリーナもバルトも頑張っていた。
それからはバルトの帰りも遅く、カトリーナも忙しくあまり二人の時間も取れていない。
寂しい、とおもう反面、自分も負けていられないと思うあたり自分も気が強いなとしみじみ感じていた。
毎日、日が変わるあたりまでは待っているのだが、明日を思うとあまり夜更かしもしていられない。
すれ違いになったり、帰ってきたのに気づいて二、三口を聞いたりする程度。
いい加減、ゆっくり時間を取りたいなと思っていたカトリーナは今日もバルトを待っていた。
「今日もバルト様……遅いのかしら」
そうこぼすカトリーナの耳に、遠くから馬の蹄の音が聞こえた。
ぱっと顔を上げしばらく大通りを眺めていると、ラフォン家の前で馬が止まる。時間を確認すると、今日はまだ日を越えていない。
「今日は比較的早かったのかしら」
そう思って玄関に急ぐ。
すると、息を切らしたバルトが足早に入ってくるところだった。
「カトリーナ」
「バルト様!」
カトリーナは、会えなかった寂しさからか思わず駆け寄って抱き着いた。当然、バルトもそれを受け止めてくれる。
「思ったよりも早かったんですね!」
「ああ、今日はカトリーナにどうしても会いたかったんだ。起きていてくれて嬉しいよ」
「どうしても会いたかった?」
普段は言わない言葉に、嫌な予感が掠めるカトリーナ。
眉を顰める彼女に、バルトは申し訳なさそうに口を開いた。
「禁断の依頼に出発する準備が整ったんだ。明日、王都を発つことが決まった」
うっすらと聞いてはいたが、とうとう出発日が決まってしまった。
聞く限り、とても危険な依頼とのこと。カトリーナは抱きしめている腕にさらに力をこめる。
「少し……話せますか?」
「ああ、そのつもりだ」
そう言って、二人は寝室へと向かっていった。
二人が寝室に行くと、いつの間にかに起きていたダシャがお茶を入れてくれる。
夜中なのでハーブティーだ。
ほんのりと香るハーブにほっとしつつも、先ほどの話題が頭から離れない。
カトリーナは、簡単に身支度を整えたバルトが席に座ると、すぐに質問を投げかける。
「それで……禁断の依頼って、危険なものなのですか?」
「ああ。今まで誰一人として成功したものがいないと聞く」
「ずっとそれに挑むために頑張ってきたんですもんね……でも、不安です」
「……カトリーナ」
バルトはうつむくカトリーナをそっと抱き寄せた。
「君も……今、頑張ってくれているんだろう?」
「ええ。王都でお祭りを開くんです。きっと、バルト様のためになりますよ?」
「そうか、それは楽しみだな」
「ええ。きっと楽しいです」
どこか堅苦しい言葉を交わしながら、二人はぎこちなく互いに体重を傾けていく。
カトリーナはバルトの胸元に顔を埋めながら、懇願するように呟いた。
「必ず帰ってきてくださいね?」
「もちろんだ。必ずこの依頼を成功させて……君が胸をはって生きていけるようにしてみせる」
「え?」
「ん?」
バルトの言葉にぱっと顔を離して首をかしげるカトリーナ。
そんな彼女の反応を不思議に思い、バルトも同じように首を傾げた。
「バルト様! そんなことのために頑張ってたの!?」
「そんなことってなんだ! 公爵家当主として相応しい自分になれば、君がなにか言われたりしなくなるかと――」
「そこは普通に、ラフォン家公爵家としての矜持とか伝統だとか、そういうものを守るために頑張るとかじゃ!?」
「そんなものに興味はない! 俺は、君さえ幸せでいてくれるならそれでいいんだ」
「私……、公爵家当主としてのバルト様の助けになると思ってお祭りとか企画したんだけど……」
「いや、そこは純粋にうれしいのだが……」
そういって茫然として互いに見つめあう。
だが、こらえきれずカトリーナは噴き出し、声を出して笑った。バルトもつられて笑いをこぼす。
「バルト様って本当に公爵家当主っぽくないですよね! 私のためとか、本当に変です!」
「君こそ、私のために頑張るなど……普通は、夫を支えるのが妻の仕事だと言われているのだから、そこまで頑張らなくていいんだぞ?」
「これが、私の支え方ですから」
「それなら、このやり方が俺の公爵家の守り方だ」
カトリーナはバルトの言葉にうれしくなり、思わずそっと唇を彼に押し付ける。
突然の出来事に目をぱちくりさせたバルトだったが、すぐにほほ笑むと、お返しとばかりに同じように唇を重ねた。
「そんなバルト様だから、きっと好きになったんです」
「俺もだな……君が主催する祭りに間に合うようにきっと帰ってくると約束しよう」
「ええ。きっと楽しいですから。……待ってます」
「ああ。待っていてくれ」
二人は互いに抱きしめあったままベッドへと向かう。
一番近い距離で温もりを感じあった二人は、心を満たしたまま朝を迎えた。
カトリーナとバルト。
二人の戦いが、今まさに始まろうとしていた。
すっかり夜は更け、使用人達もおそらく休んでいることだろう。
なぜ彼女がいまだ起きているのか。それは、バルトの身を案じてのことだった。
互いに結ばれたあの夜。
その時二人で誓った約束を果たすために、カトリーナもバルトも頑張っていた。
それからはバルトの帰りも遅く、カトリーナも忙しくあまり二人の時間も取れていない。
寂しい、とおもう反面、自分も負けていられないと思うあたり自分も気が強いなとしみじみ感じていた。
毎日、日が変わるあたりまでは待っているのだが、明日を思うとあまり夜更かしもしていられない。
すれ違いになったり、帰ってきたのに気づいて二、三口を聞いたりする程度。
いい加減、ゆっくり時間を取りたいなと思っていたカトリーナは今日もバルトを待っていた。
「今日もバルト様……遅いのかしら」
そうこぼすカトリーナの耳に、遠くから馬の蹄の音が聞こえた。
ぱっと顔を上げしばらく大通りを眺めていると、ラフォン家の前で馬が止まる。時間を確認すると、今日はまだ日を越えていない。
「今日は比較的早かったのかしら」
そう思って玄関に急ぐ。
すると、息を切らしたバルトが足早に入ってくるところだった。
「カトリーナ」
「バルト様!」
カトリーナは、会えなかった寂しさからか思わず駆け寄って抱き着いた。当然、バルトもそれを受け止めてくれる。
「思ったよりも早かったんですね!」
「ああ、今日はカトリーナにどうしても会いたかったんだ。起きていてくれて嬉しいよ」
「どうしても会いたかった?」
普段は言わない言葉に、嫌な予感が掠めるカトリーナ。
眉を顰める彼女に、バルトは申し訳なさそうに口を開いた。
「禁断の依頼に出発する準備が整ったんだ。明日、王都を発つことが決まった」
うっすらと聞いてはいたが、とうとう出発日が決まってしまった。
聞く限り、とても危険な依頼とのこと。カトリーナは抱きしめている腕にさらに力をこめる。
「少し……話せますか?」
「ああ、そのつもりだ」
そう言って、二人は寝室へと向かっていった。
二人が寝室に行くと、いつの間にかに起きていたダシャがお茶を入れてくれる。
夜中なのでハーブティーだ。
ほんのりと香るハーブにほっとしつつも、先ほどの話題が頭から離れない。
カトリーナは、簡単に身支度を整えたバルトが席に座ると、すぐに質問を投げかける。
「それで……禁断の依頼って、危険なものなのですか?」
「ああ。今まで誰一人として成功したものがいないと聞く」
「ずっとそれに挑むために頑張ってきたんですもんね……でも、不安です」
「……カトリーナ」
バルトはうつむくカトリーナをそっと抱き寄せた。
「君も……今、頑張ってくれているんだろう?」
「ええ。王都でお祭りを開くんです。きっと、バルト様のためになりますよ?」
「そうか、それは楽しみだな」
「ええ。きっと楽しいです」
どこか堅苦しい言葉を交わしながら、二人はぎこちなく互いに体重を傾けていく。
カトリーナはバルトの胸元に顔を埋めながら、懇願するように呟いた。
「必ず帰ってきてくださいね?」
「もちろんだ。必ずこの依頼を成功させて……君が胸をはって生きていけるようにしてみせる」
「え?」
「ん?」
バルトの言葉にぱっと顔を離して首をかしげるカトリーナ。
そんな彼女の反応を不思議に思い、バルトも同じように首を傾げた。
「バルト様! そんなことのために頑張ってたの!?」
「そんなことってなんだ! 公爵家当主として相応しい自分になれば、君がなにか言われたりしなくなるかと――」
「そこは普通に、ラフォン家公爵家としての矜持とか伝統だとか、そういうものを守るために頑張るとかじゃ!?」
「そんなものに興味はない! 俺は、君さえ幸せでいてくれるならそれでいいんだ」
「私……、公爵家当主としてのバルト様の助けになると思ってお祭りとか企画したんだけど……」
「いや、そこは純粋にうれしいのだが……」
そういって茫然として互いに見つめあう。
だが、こらえきれずカトリーナは噴き出し、声を出して笑った。バルトもつられて笑いをこぼす。
「バルト様って本当に公爵家当主っぽくないですよね! 私のためとか、本当に変です!」
「君こそ、私のために頑張るなど……普通は、夫を支えるのが妻の仕事だと言われているのだから、そこまで頑張らなくていいんだぞ?」
「これが、私の支え方ですから」
「それなら、このやり方が俺の公爵家の守り方だ」
カトリーナはバルトの言葉にうれしくなり、思わずそっと唇を彼に押し付ける。
突然の出来事に目をぱちくりさせたバルトだったが、すぐにほほ笑むと、お返しとばかりに同じように唇を重ねた。
「そんなバルト様だから、きっと好きになったんです」
「俺もだな……君が主催する祭りに間に合うようにきっと帰ってくると約束しよう」
「ええ。きっと楽しいですから。……待ってます」
「ああ。待っていてくれ」
二人は互いに抱きしめあったままベッドへと向かう。
一番近い距離で温もりを感じあった二人は、心を満たしたまま朝を迎えた。
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