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第三章 俺様、王都へ行く
5、流石は国王というところか?
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「私は岩が届くまで救護院へ通うつもりです」
自分の力を必要としている人がまだたくさんいる、とルシアちゃんが席を立とうとする。
両親の無事を確認できて、もうここには用はないという感じだ。
引き離されて育ったからか、けっこうあっさりしているんだな。俺が12歳の頃ってもっと鼻垂らしながら親にくっついて回ってたけどなぁ。
未だに国王に抱かれたままの俺を取り返そうとして、体ごと逸らされてしまった。
「お父様?」
「いや、ほら、今日くらいここに滞在したらどうだ?」
ルシアちゃんとは対照的に未練たらたらな様子の国王。俺を離そうとしないのでルシアちゃんの笑顔がまた怖くなって来ている。
『そういえば……帰る家があるなら、何故宿に逗留しているのだ?』
「帰る家なんて、ありませんよ」
「ルシアちゃん酷い!」
ふと疑問に思って聞いてみた。因みに、この声はルシアちゃんにだけ送っている。
国王と会話なんてしたらめんどくさそうだし。
「聖女に選ばれた時点で、私は王家とは何の関係もない存在になりました」
ルシアちゃんが言うには、この国は政治と宗教が完全に分離されているとのこと。
教会は政治には関われないが、女神の代行者としてかなりの影響力を持っている。その教会で最も優先される者が聖女なのだと。
教会の者となった時点で王家とは分離されているらしい。つまり、出家ってやつか。
街の人たちも王女が聖女となったと知っているが、聖女として扱い王女とは扱わないのはそういう訳なのだと。
「ルシアちゃん、本当に聖女様になっちゃったんだねぇ……」
「ええ、お父様。だから、私は城に留まることができませんの」
俺がルシアちゃんと会話をしているのを見て、国王が寂しそうに言う。
そういや、聖竜と心を通わせるのが聖女とも言われているんだったっけ。
「ふむ……今王家と教会の関係について説明しているということは、今代の聖竜殿は人間の世情に疎いのかな?」
砕けた態度を取っていたが、流石は国王というところか? 一言二言のやり取りから見抜かれてしまった。
「どうだろう。ルシアちゃんは救護院での活動で忙しいだろう? その間聖竜殿はこちらで預かって色々勉強しては」
なるほど。救護院では俺ができるようなことはシスターでもできるし。
いてもいなくても変わらないならこちらで情報収集させても貰えたらルシアちゃんの邪魔にならないな。それにこれ以上聖竜の称号が育たなくて済むし一石二鳥だ。
ルシアちゃんは微妙な顔をしたが、俺からすれば願ってもない申し出。
その話受けたい、と国王に額をグリグリと押し付ける。それを見てルシアちゃんも折れたみたいだ。
「良いのですか?」
「勿論だとも。それに、そうすればこの子を迎えに来たルシアちゃんにまた会えるしね」
そっちが本音か!
いや、そんな回りくどいことしないと会うことも叶わない親子っていうのも可哀想なものだな。やっぱり俺普通の親子が良いや。いや、ドラゴンだけどさ。
苦笑いするルシアちゃんを見送って、王城の一角にある書庫へと連れて来られた。
そこは2階建の部屋で、ビッシリと本が並んだ本棚がたくさん並んでいる。壁には天井近くまで本棚がある。梯子のかかった本棚なんて初めて見たぜ。
「凄いだろう? ここには、この国のありとあらゆる書物が集められているのだよ。当然、ここでしか読めない本もある」
六万冊の蔵書を誇る自慢の書庫だと国王は笑う。
「おーい、ウェルナー君、いるかい?」
国王が書庫の奥にそう声をかけると、パタパタと走る音がした。
足音のした方を見ると、ひらひらした白いシャツに緑のジャケットを来た、いかにも文官ですって奴が来た。
ウェルナーと呼ばれた人物は、見た目三十代に見える美人さんで。ゆるふわの茶髪を三つ編みにして肩から前に掛けている。
名前からして男性だとは思うが、容姿からはどっちか判別できないほどだ。
近衛兵といい、この文官といい、王宮勤めは容姿も重要らしい。
「オットリーノ陛下、今日はどのようなご用で?」
ブフォッ。いけね、吹いちまった。おっとりって! 国王なのに酷い名前だな!!
今までカッコいい名前のおっちゃん達に囲まれてたから完全に油断してたわー。
「うん、この聖竜殿にね、人間の世界の常識を教えてあげて欲しいんだ」
「このドラゴンに、ですか……?」
俺の反応に不思議そうな表情を浮かべながらも本題に入る国王。それに対し、ウェルナーが不審そうな顔をした。
「ドラゴンに人間の常識など教えても、時間の無駄じゃないですか? そもそも、言葉が通じないモンスター相手に教えろって」
「ウェルナー君? この子はただのドラゴンではない。聖竜だよ。私達の言葉はちゃんと理解されている。気を付けたまえ」
むっかぁ~! と来たけれど、俺が怒るより先に国王が一喝した。
「これは王命だよ。聖竜殿、このウェルナーは若いけれどルシアちゃんの家庭教師も務めた優秀な文官だ。色々聞くと言い」
じゃあ、頼んだよ、と有無を言わせずに去っていった。
自分の力を必要としている人がまだたくさんいる、とルシアちゃんが席を立とうとする。
両親の無事を確認できて、もうここには用はないという感じだ。
引き離されて育ったからか、けっこうあっさりしているんだな。俺が12歳の頃ってもっと鼻垂らしながら親にくっついて回ってたけどなぁ。
未だに国王に抱かれたままの俺を取り返そうとして、体ごと逸らされてしまった。
「お父様?」
「いや、ほら、今日くらいここに滞在したらどうだ?」
ルシアちゃんとは対照的に未練たらたらな様子の国王。俺を離そうとしないのでルシアちゃんの笑顔がまた怖くなって来ている。
『そういえば……帰る家があるなら、何故宿に逗留しているのだ?』
「帰る家なんて、ありませんよ」
「ルシアちゃん酷い!」
ふと疑問に思って聞いてみた。因みに、この声はルシアちゃんにだけ送っている。
国王と会話なんてしたらめんどくさそうだし。
「聖女に選ばれた時点で、私は王家とは何の関係もない存在になりました」
ルシアちゃんが言うには、この国は政治と宗教が完全に分離されているとのこと。
教会は政治には関われないが、女神の代行者としてかなりの影響力を持っている。その教会で最も優先される者が聖女なのだと。
教会の者となった時点で王家とは分離されているらしい。つまり、出家ってやつか。
街の人たちも王女が聖女となったと知っているが、聖女として扱い王女とは扱わないのはそういう訳なのだと。
「ルシアちゃん、本当に聖女様になっちゃったんだねぇ……」
「ええ、お父様。だから、私は城に留まることができませんの」
俺がルシアちゃんと会話をしているのを見て、国王が寂しそうに言う。
そういや、聖竜と心を通わせるのが聖女とも言われているんだったっけ。
「ふむ……今王家と教会の関係について説明しているということは、今代の聖竜殿は人間の世情に疎いのかな?」
砕けた態度を取っていたが、流石は国王というところか? 一言二言のやり取りから見抜かれてしまった。
「どうだろう。ルシアちゃんは救護院での活動で忙しいだろう? その間聖竜殿はこちらで預かって色々勉強しては」
なるほど。救護院では俺ができるようなことはシスターでもできるし。
いてもいなくても変わらないならこちらで情報収集させても貰えたらルシアちゃんの邪魔にならないな。それにこれ以上聖竜の称号が育たなくて済むし一石二鳥だ。
ルシアちゃんは微妙な顔をしたが、俺からすれば願ってもない申し出。
その話受けたい、と国王に額をグリグリと押し付ける。それを見てルシアちゃんも折れたみたいだ。
「良いのですか?」
「勿論だとも。それに、そうすればこの子を迎えに来たルシアちゃんにまた会えるしね」
そっちが本音か!
いや、そんな回りくどいことしないと会うことも叶わない親子っていうのも可哀想なものだな。やっぱり俺普通の親子が良いや。いや、ドラゴンだけどさ。
苦笑いするルシアちゃんを見送って、王城の一角にある書庫へと連れて来られた。
そこは2階建の部屋で、ビッシリと本が並んだ本棚がたくさん並んでいる。壁には天井近くまで本棚がある。梯子のかかった本棚なんて初めて見たぜ。
「凄いだろう? ここには、この国のありとあらゆる書物が集められているのだよ。当然、ここでしか読めない本もある」
六万冊の蔵書を誇る自慢の書庫だと国王は笑う。
「おーい、ウェルナー君、いるかい?」
国王が書庫の奥にそう声をかけると、パタパタと走る音がした。
足音のした方を見ると、ひらひらした白いシャツに緑のジャケットを来た、いかにも文官ですって奴が来た。
ウェルナーと呼ばれた人物は、見た目三十代に見える美人さんで。ゆるふわの茶髪を三つ編みにして肩から前に掛けている。
名前からして男性だとは思うが、容姿からはどっちか判別できないほどだ。
近衛兵といい、この文官といい、王宮勤めは容姿も重要らしい。
「オットリーノ陛下、今日はどのようなご用で?」
ブフォッ。いけね、吹いちまった。おっとりって! 国王なのに酷い名前だな!!
今までカッコいい名前のおっちゃん達に囲まれてたから完全に油断してたわー。
「うん、この聖竜殿にね、人間の世界の常識を教えてあげて欲しいんだ」
「このドラゴンに、ですか……?」
俺の反応に不思議そうな表情を浮かべながらも本題に入る国王。それに対し、ウェルナーが不審そうな顔をした。
「ドラゴンに人間の常識など教えても、時間の無駄じゃないですか? そもそも、言葉が通じないモンスター相手に教えろって」
「ウェルナー君? この子はただのドラゴンではない。聖竜だよ。私達の言葉はちゃんと理解されている。気を付けたまえ」
むっかぁ~! と来たけれど、俺が怒るより先に国王が一喝した。
「これは王命だよ。聖竜殿、このウェルナーは若いけれどルシアちゃんの家庭教師も務めた優秀な文官だ。色々聞くと言い」
じゃあ、頼んだよ、と有無を言わせずに去っていった。
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