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第2章
第52話 【王の左手】
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一週間後。
外縁の森の外側ではバルバレス軍と旧ウルエスト軍が合同演習をしていた。
有翼人兵がどのような戦術、攻撃が出来るのか、
実際の戦闘時にどう地上軍と連携を取れるのか、それらを確認するためだ。
訓練を見て思った事。
やはり得意なのは上空から一気に敵目掛けて急降下、
かなりの速さで剣または槍で切り裂くヒットアンドアウェイ戦法。
これは少数、もしくは一対一ならほぼ負ける事はないだろう。
だが大軍に突っ込めば間違いなく串刺し、それか矢によって落とされる。
バルバレス、ルガクト、ダルクとノストラの将官数名で話し合った結果、
一番有効な使い方は上空からの弓矢攻撃という事に落ち着いた。
そもそも飛べる兵なんてチート過ぎる。
下手に使って数を減らすなんて命の無駄使いだ。
敵の矢が届かない高さから数百の有翼人兵が一斉に矢の雨を降らす。
一番効果的なのは第一波が油を撒き、第二波が火矢を放ち、第三波がまた油を撒く。
これを繰り返せばおそらく5倍の軍勢でも殲滅出来るんじゃないだろうか。
それに食料など兵站を運ぶ時も、情報をいち早く届ける時も、
堅牢な城を落とす時も、空を飛べるという事は革命的に有利だ。
……あれ、ものすんごい戦力を手に入れたんじゃない、これ。
数時間の訓練後、訓練参加兵を一ヵ所に集め、任命式を開いた。
旧ウルエスト軍を率いる人物はネネルに。
マリンカとルガクトからそう要望があったのには驚いた。
けど、考えてみれば適任かもしれない。
指揮能力はひとまず置いとくにしても、ネネルは良くも悪くもウルエストの象徴だ。
個人の武力も秀でてる。……いや秀でてるどころじゃないな。
ユウリナでさえ「電気ハヤバイ」と言っていたし、
この王国で最強なんじゃないか、こいつ。
目の前で片膝を付くネネルを見て、そんなことを思った。
当の本人は丸っこいタヌキ顔を緊張で強張らせていた。
横を見ると数百の兵が綺麗に隊列を組み、こちらを注視している。
「ルガクト・ミゼルを副団長、
そしてネネル・ラピストリアをキトゥルセン軍軍団長に任命する」
俺が声を上げると凄い歓声が巻き起こった。想像以上だ。よかったよかった。
これはネネルの半生を歌にしてすぐに広めた結果だ。
詳細を知らなければネネルの事を国を滅ぼした張本人と思う人々もいるだろう。
そうならないように、ネネルに同情的で、悲劇を乗り越えた姫様というのを強調した。
特別な力を持った守り神であり、おかげで国が平和になり、
そしてキトゥルセンの王子を射止めた、という内容の歌に仕上げた。
ネネルの詳細を一般国民は知らない。
全てマリンカの策略であった。
概ね真実だが、レーザーで町を壊したりしてるから、弁解はやっぱり必要だ。
また、エズミアの精神が破綻していたのは有名だったらしいので、
反乱による政権交代は国民に違和感なく受け入れられた、という土台も大きい。
しかし、最後のは……いるか? 間違っちゃいないけど。
マリンカとシーロのにやけ顔が目に浮かぶ。
兵の反応を見る限り、歌はうまく浸透したようだ。
ま、単にルックスがいいからというのも大きいのかな。
ともあれ何の問題も無く支持は得られそうだ。
片膝ついているネネルに畳んだ布を渡す。
それは、軍団長だけがつけることを許される朱色と黄土色のマント。
マントの中央には王国旗が刺繍されている。
王国旗は火の鳥と剣と盾がサッカーチームのエンブレムのようにお洒落に装飾してある感じ、だ。
配色はガラ〇サライに似ている。
バルバレス、マーハント、ダルハン、ミルコップ、ネネル。
それと東部地域担当のもう一人を加えて軍団長は6人になった。
500人の有翼人兵はかなり心強い。【三翼】の一人、ルガクトはベテランだ。
彼が参謀に付けばうまくいくだろう。
ちなみに巨漢のガルダはシーロとマリンカの護衛隊長だそうだ。
……ああ、そうだ。もう一人いたな。
王の間。目の前にはクロエ、リンギオ、キャディッシュの三人。
ラムレスが金バッジと白マントを渡す。白マントには金色の刺繍が入っていた。
リンギオはようやく歩けるようになったくらいなので、まだ手足に包帯を巻いていた。
「卓越した武と確固たる忠誠心において、そなたらに並ぶ者はいない。
その身を盾にし、王族をいついかなる時も死守せよ」
決まり文句とは分かっているが……うーむ、こいつらに忠誠心があるかなぁ?
クロエはいいとしてあとの二人は正直読めない。けど実力は確かだ。
「そなたら三人を【王の左手】に任命する!」
三人は片膝を付いて首を垂れた。
【王の左手】は特別近衛兵とでも言うべきか。
軍とは管轄の違う、精鋭集団。王家の護衛だ。
長年ググルカ族の専用職だったが、現時点で復帰できる者はいなかった。
リユウとケタルはそれぞれマーハントとダルハンの軍にいるのだが、
二人の軍団長が手放すのを渋った。
二人曰く、こんな優秀な戦士中々いないから副官として大事に育てたいとの事。
俺が言えば二つ返事で差し出すのだろうが、それは悪い側面もあるなと気が付いた。
今回のように二人の本音が聞けないのは、将来国にとってマイナスかもしれない。
この先、リユウとケタルはそれぞれ優秀な軍団長になるかもしれないのだ。
下手に王城に囲っていたら、才能を潰してしまう可能性もある。
もう一人、アーシュもまだメイドを続けたさせた方がいいとマイマから報告があった。
体力は徐々に戻ってきているようだが、たまに情緒不安定になるらしい。
本人は【王の左手】に復帰したい気持ちはあるようなので、焦らず時を待てと言っておいた。
それと同時にリハビリと称して極秘任務を授けた。
王族の血を宿している、マイマの護衛だ。
寝食を共にしているのでいつも傍にいるし、
懐妊を知っているのはごく一部の者だけなので、
そんなに難しい任務ではないだろう。
というか、これ以上の適任者はいない。
呼び出して任務を言い渡した時、アーシュの目は爛々と輝いていた。
それはもう引くくらい。
仕事好きなのね。前世のブラック企業でもやってけそうだ。
キャディッシュはクロエに夢中なようである。
「また会えたね」
「これから同僚だ、協力していこう」
「分からないことがあれば何でも聞いてくれ」
「今度二人で食事に」
「いや、ランチでいいんだ」
「じゃあテラスでお茶を飲むだけ」
「喋るなって……そんな冷たいクロエもかっこよくて素敵だ」
うるさいのがまた増えたか……。もう勝手にやってろって感じだ。
外縁の森の外側ではバルバレス軍と旧ウルエスト軍が合同演習をしていた。
有翼人兵がどのような戦術、攻撃が出来るのか、
実際の戦闘時にどう地上軍と連携を取れるのか、それらを確認するためだ。
訓練を見て思った事。
やはり得意なのは上空から一気に敵目掛けて急降下、
かなりの速さで剣または槍で切り裂くヒットアンドアウェイ戦法。
これは少数、もしくは一対一ならほぼ負ける事はないだろう。
だが大軍に突っ込めば間違いなく串刺し、それか矢によって落とされる。
バルバレス、ルガクト、ダルクとノストラの将官数名で話し合った結果、
一番有効な使い方は上空からの弓矢攻撃という事に落ち着いた。
そもそも飛べる兵なんてチート過ぎる。
下手に使って数を減らすなんて命の無駄使いだ。
敵の矢が届かない高さから数百の有翼人兵が一斉に矢の雨を降らす。
一番効果的なのは第一波が油を撒き、第二波が火矢を放ち、第三波がまた油を撒く。
これを繰り返せばおそらく5倍の軍勢でも殲滅出来るんじゃないだろうか。
それに食料など兵站を運ぶ時も、情報をいち早く届ける時も、
堅牢な城を落とす時も、空を飛べるという事は革命的に有利だ。
……あれ、ものすんごい戦力を手に入れたんじゃない、これ。
数時間の訓練後、訓練参加兵を一ヵ所に集め、任命式を開いた。
旧ウルエスト軍を率いる人物はネネルに。
マリンカとルガクトからそう要望があったのには驚いた。
けど、考えてみれば適任かもしれない。
指揮能力はひとまず置いとくにしても、ネネルは良くも悪くもウルエストの象徴だ。
個人の武力も秀でてる。……いや秀でてるどころじゃないな。
ユウリナでさえ「電気ハヤバイ」と言っていたし、
この王国で最強なんじゃないか、こいつ。
目の前で片膝を付くネネルを見て、そんなことを思った。
当の本人は丸っこいタヌキ顔を緊張で強張らせていた。
横を見ると数百の兵が綺麗に隊列を組み、こちらを注視している。
「ルガクト・ミゼルを副団長、
そしてネネル・ラピストリアをキトゥルセン軍軍団長に任命する」
俺が声を上げると凄い歓声が巻き起こった。想像以上だ。よかったよかった。
これはネネルの半生を歌にしてすぐに広めた結果だ。
詳細を知らなければネネルの事を国を滅ぼした張本人と思う人々もいるだろう。
そうならないように、ネネルに同情的で、悲劇を乗り越えた姫様というのを強調した。
特別な力を持った守り神であり、おかげで国が平和になり、
そしてキトゥルセンの王子を射止めた、という内容の歌に仕上げた。
ネネルの詳細を一般国民は知らない。
全てマリンカの策略であった。
概ね真実だが、レーザーで町を壊したりしてるから、弁解はやっぱり必要だ。
また、エズミアの精神が破綻していたのは有名だったらしいので、
反乱による政権交代は国民に違和感なく受け入れられた、という土台も大きい。
しかし、最後のは……いるか? 間違っちゃいないけど。
マリンカとシーロのにやけ顔が目に浮かぶ。
兵の反応を見る限り、歌はうまく浸透したようだ。
ま、単にルックスがいいからというのも大きいのかな。
ともあれ何の問題も無く支持は得られそうだ。
片膝ついているネネルに畳んだ布を渡す。
それは、軍団長だけがつけることを許される朱色と黄土色のマント。
マントの中央には王国旗が刺繍されている。
王国旗は火の鳥と剣と盾がサッカーチームのエンブレムのようにお洒落に装飾してある感じ、だ。
配色はガラ〇サライに似ている。
バルバレス、マーハント、ダルハン、ミルコップ、ネネル。
それと東部地域担当のもう一人を加えて軍団長は6人になった。
500人の有翼人兵はかなり心強い。【三翼】の一人、ルガクトはベテランだ。
彼が参謀に付けばうまくいくだろう。
ちなみに巨漢のガルダはシーロとマリンカの護衛隊長だそうだ。
……ああ、そうだ。もう一人いたな。
王の間。目の前にはクロエ、リンギオ、キャディッシュの三人。
ラムレスが金バッジと白マントを渡す。白マントには金色の刺繍が入っていた。
リンギオはようやく歩けるようになったくらいなので、まだ手足に包帯を巻いていた。
「卓越した武と確固たる忠誠心において、そなたらに並ぶ者はいない。
その身を盾にし、王族をいついかなる時も死守せよ」
決まり文句とは分かっているが……うーむ、こいつらに忠誠心があるかなぁ?
クロエはいいとしてあとの二人は正直読めない。けど実力は確かだ。
「そなたら三人を【王の左手】に任命する!」
三人は片膝を付いて首を垂れた。
【王の左手】は特別近衛兵とでも言うべきか。
軍とは管轄の違う、精鋭集団。王家の護衛だ。
長年ググルカ族の専用職だったが、現時点で復帰できる者はいなかった。
リユウとケタルはそれぞれマーハントとダルハンの軍にいるのだが、
二人の軍団長が手放すのを渋った。
二人曰く、こんな優秀な戦士中々いないから副官として大事に育てたいとの事。
俺が言えば二つ返事で差し出すのだろうが、それは悪い側面もあるなと気が付いた。
今回のように二人の本音が聞けないのは、将来国にとってマイナスかもしれない。
この先、リユウとケタルはそれぞれ優秀な軍団長になるかもしれないのだ。
下手に王城に囲っていたら、才能を潰してしまう可能性もある。
もう一人、アーシュもまだメイドを続けたさせた方がいいとマイマから報告があった。
体力は徐々に戻ってきているようだが、たまに情緒不安定になるらしい。
本人は【王の左手】に復帰したい気持ちはあるようなので、焦らず時を待てと言っておいた。
それと同時にリハビリと称して極秘任務を授けた。
王族の血を宿している、マイマの護衛だ。
寝食を共にしているのでいつも傍にいるし、
懐妊を知っているのはごく一部の者だけなので、
そんなに難しい任務ではないだろう。
というか、これ以上の適任者はいない。
呼び出して任務を言い渡した時、アーシュの目は爛々と輝いていた。
それはもう引くくらい。
仕事好きなのね。前世のブラック企業でもやってけそうだ。
キャディッシュはクロエに夢中なようである。
「また会えたね」
「これから同僚だ、協力していこう」
「分からないことがあれば何でも聞いてくれ」
「今度二人で食事に」
「いや、ランチでいいんだ」
「じゃあテラスでお茶を飲むだけ」
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