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第25話 ダルク民国攻略編 撤収
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「ネネル! 返事をしろ!」
何度声を掛けても、ネネルは目を開けなかった。
すぐに心肺蘇生法を試した。もう頭は真っ白で、他の事は考えられない。
首の下に手をやり、あごを上に。器官と喉を水平にして気道確保。
鼻をつまみ、人工呼吸。2回息を吹き込む。肺に空気が入ったか、
胸が上下するのをしっかり確認。
次は胸の間に両手を当て、胸骨圧迫を30回。
AEDでもあればいいんだが、あるわけないのでこのセットを繰り返した。
頼む。息をしてくれ。
「オスカー様、一体何を? し、死者を弄ぶなど……」
誰の声かも分からない。答えている余裕などないので無視した。
1、2、3、4、5……無心で数を数えた。
ネネル、死ぬな! 戻って来い!
前世では狩猟していたから上級救命技能認定を持っていた。
こんなところで役に立つなんて。
一体何分経ったのか分からない。
兵たちが固唾を飲みながら見守っている中、
ついにネネルは大きく目を見開き、息を吹き返した。
「ゴホッゴホッゲホッ……はぁはぁ……オ、オスカー?」
「ネネル……ああ……よかった!」
自然と涙がこぼれた。兵士も湧く。
「なんと……死者を生き返らせた……」
マーハントは信じられないといった顔だ。
「私は……どうなったの?」
「ネネル殿は今まで死んでいたのですが、オスカー様が生き返らせたのです!
奇跡です! 十神教の神々でもこんなことは出来ません!」
興奮したアルトゥールが早口で説明してくれた。
「うそ、私……死んでた?」
「ネネル、大丈夫か? 痛い所はないか? ちゃんと息出来てるか?」
大丈夫そうだが、やっぱり本人の口から大丈夫と聞かないと安心出来ない。
「……大丈夫だと思う……ありがと。オスカーって……何でも出来るのね」
ようやくネネルの笑顔が見れた。
「たまたまだよ。ネネルの生命力が強かっただけだ」
「よく分からないけど……私は何度命を救ってもらえれば気が済むのかしら」
もう照れはないようだ。死にかけたんだから、そんな次元じゃないか。
自虐的に微笑むネネルを見ながら、ちょっと残念と思ってしまった。
「何度でも救ってやるさ」
王子スマイル。
……あれ? 前言撤回。
「ネネル殿、顔が真っ赤ですぞ」
マーハントの一言に、周りの兵たちも笑った。
「あ、あああ赤くなってないわよ! なによ! わ、笑うなー!」
生き残ったダルクの国民は全員、城門に集まっていた。
約千人。全人口の3分の1だ。
女、子供、老人の方が圧倒的に多い。
我々も全戦力の半分を失った。
「殺すなら殺せ」
何処からか声が上がった。
「もう森の加護は失った。明日にでもこの町もろとも魔物に呑まれる。
今死んでも同じじゃ。好きにせい」
ダルク兵の中には自暴自棄になっている者も多かった。
自分の神に裏切られたら、こうなるのも無理はないか。
しかし、マーハント軍と共に戦った兵士たちや、子供やその親たちは
まだ希望を捨てていない目をしている。
「ダルクの民よ! 俺はキトゥルセン王国の王子だ!
もし、お前たちがまだ生きたいと望むなら、我が王国に受け入れよう。
奴隷ではない! 国民としてだ。
ただし、自分たちの信仰を捨て、俺に忠誠を誓い、
王国のルールに従えるのならだ。
……俺についてくる者は門の外に出ろ」
しばらくざわついていたが、一人外に出るとダムが決壊したように
ほとんどが後に続いた。
残ったのは60人ほどの兵士だけだった。多分俺たちと共闘していない、
しかもデモンに近い者たちだ。顔に紋様を描いている、偉い奴ら。
門の外に出ていった者たちに対して悪態をついている。
「俺たちはここで死ぬ。勝手に去るがいい」
ダメもとで説得してみよう。
「お前たち……変わることが怖いか? だが人生は一度きりだ。
生まれや故郷は変えられなくとも、思想や所属は変えられる。
俺はデモンに騙され、危うく【腐王】の生贄にされそうになった。
しかし、俺は全てを許す! マーハント軍団長、前へ!」
「はっ!」
「マーハント、お前は部下を半分失ったな。ダルクが村を襲わなければ
誰も死ななかった。それでもこいつらを受け入れられるか?」
「……恨みはありません。戦争とはそういうものです。
時が立てば我々は一つとなる。我らの子供たちはお互いの子を産み、
新たな壁に一丸となって挑むことでしょう」
うーん、100点! マーハント本当に優秀だな! チューしたいくらい。
そんなことより……どうだ?
俺とマーハントの演説を聞いて、40人程が門の外に出た。
よし。
だが後はもう何を言ってもダメな感じだ。
抵抗心を持ったまま来られてもテロやクーデターや犯罪の危険性がある。
彼らの意思を尊重しつつ、俺たちは城門を後にした。
去り際、残ったダルク兵が「遠慮はするな」と言ってきた。
俺は無言で頷き、ダルク難民と共に【腐樹の森】へ入った。
2日かけて森を抜け、一行はヨコハ村に着いた。
俺とネネルは難民の護衛として残ったが、
アルトゥール含む数名をカカラルに乗せ、
先に最寄りの村やノーストリリア城に向かわせた。
約千人の難民受け入れ態勢を作ってもらうためだ。
多分ラムレスは慌ててるだろうな。……想像するとウケる。
あの下あごぷるるんが懐かしい。
十ある村とノーストリリアに均等に人数を分け、
沢山ある空き家に住んでもらう事で落ち着いた。
あぶれた者は村長や貴族の屋敷に一時的に入ってもらう。
これから夏で食料は問題ないし、
後は各々が文化の違いを受け入れるぐらいだろう。
現場の混乱はあるだろうが、1、2年後に税率を下げる予定だから
国民には我慢してもらいたい。
ダルク難民がヨコハ村から各村に旅立った後、
俺とカカラルで【腐樹の森】を焼いた。
全てを燃やすのに三日かかった。
彼らの尊厳を守るため、容赦はしなかった。
罪悪感もないし、胸も痛まない。それだと逆に失礼だ。
戦士には戦士の哲学と生き様がある。この世界でそれを学んだ。
どうか、残ったダルク兵20人の魂が、安らかでありますように。
何度声を掛けても、ネネルは目を開けなかった。
すぐに心肺蘇生法を試した。もう頭は真っ白で、他の事は考えられない。
首の下に手をやり、あごを上に。器官と喉を水平にして気道確保。
鼻をつまみ、人工呼吸。2回息を吹き込む。肺に空気が入ったか、
胸が上下するのをしっかり確認。
次は胸の間に両手を当て、胸骨圧迫を30回。
AEDでもあればいいんだが、あるわけないのでこのセットを繰り返した。
頼む。息をしてくれ。
「オスカー様、一体何を? し、死者を弄ぶなど……」
誰の声かも分からない。答えている余裕などないので無視した。
1、2、3、4、5……無心で数を数えた。
ネネル、死ぬな! 戻って来い!
前世では狩猟していたから上級救命技能認定を持っていた。
こんなところで役に立つなんて。
一体何分経ったのか分からない。
兵たちが固唾を飲みながら見守っている中、
ついにネネルは大きく目を見開き、息を吹き返した。
「ゴホッゴホッゲホッ……はぁはぁ……オ、オスカー?」
「ネネル……ああ……よかった!」
自然と涙がこぼれた。兵士も湧く。
「なんと……死者を生き返らせた……」
マーハントは信じられないといった顔だ。
「私は……どうなったの?」
「ネネル殿は今まで死んでいたのですが、オスカー様が生き返らせたのです!
奇跡です! 十神教の神々でもこんなことは出来ません!」
興奮したアルトゥールが早口で説明してくれた。
「うそ、私……死んでた?」
「ネネル、大丈夫か? 痛い所はないか? ちゃんと息出来てるか?」
大丈夫そうだが、やっぱり本人の口から大丈夫と聞かないと安心出来ない。
「……大丈夫だと思う……ありがと。オスカーって……何でも出来るのね」
ようやくネネルの笑顔が見れた。
「たまたまだよ。ネネルの生命力が強かっただけだ」
「よく分からないけど……私は何度命を救ってもらえれば気が済むのかしら」
もう照れはないようだ。死にかけたんだから、そんな次元じゃないか。
自虐的に微笑むネネルを見ながら、ちょっと残念と思ってしまった。
「何度でも救ってやるさ」
王子スマイル。
……あれ? 前言撤回。
「ネネル殿、顔が真っ赤ですぞ」
マーハントの一言に、周りの兵たちも笑った。
「あ、あああ赤くなってないわよ! なによ! わ、笑うなー!」
生き残ったダルクの国民は全員、城門に集まっていた。
約千人。全人口の3分の1だ。
女、子供、老人の方が圧倒的に多い。
我々も全戦力の半分を失った。
「殺すなら殺せ」
何処からか声が上がった。
「もう森の加護は失った。明日にでもこの町もろとも魔物に呑まれる。
今死んでも同じじゃ。好きにせい」
ダルク兵の中には自暴自棄になっている者も多かった。
自分の神に裏切られたら、こうなるのも無理はないか。
しかし、マーハント軍と共に戦った兵士たちや、子供やその親たちは
まだ希望を捨てていない目をしている。
「ダルクの民よ! 俺はキトゥルセン王国の王子だ!
もし、お前たちがまだ生きたいと望むなら、我が王国に受け入れよう。
奴隷ではない! 国民としてだ。
ただし、自分たちの信仰を捨て、俺に忠誠を誓い、
王国のルールに従えるのならだ。
……俺についてくる者は門の外に出ろ」
しばらくざわついていたが、一人外に出るとダムが決壊したように
ほとんどが後に続いた。
残ったのは60人ほどの兵士だけだった。多分俺たちと共闘していない、
しかもデモンに近い者たちだ。顔に紋様を描いている、偉い奴ら。
門の外に出ていった者たちに対して悪態をついている。
「俺たちはここで死ぬ。勝手に去るがいい」
ダメもとで説得してみよう。
「お前たち……変わることが怖いか? だが人生は一度きりだ。
生まれや故郷は変えられなくとも、思想や所属は変えられる。
俺はデモンに騙され、危うく【腐王】の生贄にされそうになった。
しかし、俺は全てを許す! マーハント軍団長、前へ!」
「はっ!」
「マーハント、お前は部下を半分失ったな。ダルクが村を襲わなければ
誰も死ななかった。それでもこいつらを受け入れられるか?」
「……恨みはありません。戦争とはそういうものです。
時が立てば我々は一つとなる。我らの子供たちはお互いの子を産み、
新たな壁に一丸となって挑むことでしょう」
うーん、100点! マーハント本当に優秀だな! チューしたいくらい。
そんなことより……どうだ?
俺とマーハントの演説を聞いて、40人程が門の外に出た。
よし。
だが後はもう何を言ってもダメな感じだ。
抵抗心を持ったまま来られてもテロやクーデターや犯罪の危険性がある。
彼らの意思を尊重しつつ、俺たちは城門を後にした。
去り際、残ったダルク兵が「遠慮はするな」と言ってきた。
俺は無言で頷き、ダルク難民と共に【腐樹の森】へ入った。
2日かけて森を抜け、一行はヨコハ村に着いた。
俺とネネルは難民の護衛として残ったが、
アルトゥール含む数名をカカラルに乗せ、
先に最寄りの村やノーストリリア城に向かわせた。
約千人の難民受け入れ態勢を作ってもらうためだ。
多分ラムレスは慌ててるだろうな。……想像するとウケる。
あの下あごぷるるんが懐かしい。
十ある村とノーストリリアに均等に人数を分け、
沢山ある空き家に住んでもらう事で落ち着いた。
あぶれた者は村長や貴族の屋敷に一時的に入ってもらう。
これから夏で食料は問題ないし、
後は各々が文化の違いを受け入れるぐらいだろう。
現場の混乱はあるだろうが、1、2年後に税率を下げる予定だから
国民には我慢してもらいたい。
ダルク難民がヨコハ村から各村に旅立った後、
俺とカカラルで【腐樹の森】を焼いた。
全てを燃やすのに三日かかった。
彼らの尊厳を守るため、容赦はしなかった。
罪悪感もないし、胸も痛まない。それだと逆に失礼だ。
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