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二章

約束の行方②

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 熱く迸る精液を膣内に注がれながら、力強い腕に抱き起こされる。あぐら座りになったエミリアに腰を抱えられ、ずちゅんっ♡♡と突き上げられた。達したばかりの私は自分の体重を逃がせず、もう硬さを取り戻している昂ぶりに揺さぶられ、あられもない声を上げることしかできない。

「……ぁ―――っ♡♡♡!!!」
「は……っ♡♡♡ はぁっ♡♡♡ フローラ、奥突かれるの大好きよね♡♡♡♡?」
「ひ、ぁあっ、―――っ♡♡♡♡!!」
「ふふっ♡♡♡ イきっぱなしじゃない♡♡♡♡ 少し休ませてあげるから、……ちゃんと答えて♡♡♡♡」
「んぁっ♡♡♡ ぁ……っ♡♡♡ はっ♡♡♡ は……ぁ♡♡♡」

 抽挿を止め、抱きしめてくれたエミリアにもたれかかる。火照った素肌の触れ合う心地よさに助けられ、ようやくまともに呼吸できた気がした。今夜のエミリアは、いつもと様子が違う。めずらしく休憩を与えてくれたのは、どうしても私の口から答えを引き出したいためだろう。貫かれたままの媚肉が意思とは無関係に蠢いてしまい、絶え間なく快感を得ていることなんて伝わってしまっているはずなのに。
 それでいて髪を撫で梳かすてのひらは、どこまでも優しい。先ほどまでの激しい交わりが、まるで遠い出来事のように感じてしまう。ただ穏やかに触れ合っていると、なぜこうしているのか忘れてしまいそうになる。そのたびに、私は自分に言い聞かせる。
 ––私はエミリアの義姉あねとして、助けを求める義妹いもうとの力になっているだけなのだ、と。
 動き出さないでいてくれるエミリアは、黙り込んでいる私の喉が渇ききっていると思ったらしい。ベッド横の棚にある水差しの中身だけを、魔法を使って口元に運んでくれた。宙にぷかぷかと浮かび上がって唇に着地した水を、喉を鳴らして飲み干す。器用に魔法を使いこなすエミリアにありがとうと言って一息つくと、彼女はにやりと笑って私に口づけた。

「んぅっ♡♡♡ ぁっ♡♡♡ エミリア……♡♡♡」
「ちゅぅっ♡♡ ふっ、ん……♡♡♡ 休憩は終わりよ♡♡♡ 答えを聞かせて♡♡♡?」
「……っ♡♡♡♡」

 恥ずかしさを捨てきれない私に揺さぶりかけるように、とんっ♡♡とんっ♡♡と奥を小突かれる。燻っていた欲望が燃え広がっていく。やんわりと動かれると、膣内を穿つエミリアの存在をいっそう強く意識させられてしまう。濡れそぼった襞がいかに淫らに絡みついているのか、いやでも自覚させられてしまう。私の体が彼女の望むように媚びてしまっているような、淫靡な妄想に囚われる。
 思わず喘いで仰け反ってしまった私の頬を、エミリアが撫でた。その指先は喉を摩り、乳首を引っ掻き、脇から背中へと辿っていく。首の後ろから腰までをつうっ……となぞられ、ぞくぞくとした快感に震えると、突然抱き上げられて昂ぶりを引き抜かれた。

「ひっ、んぁああ……っ♡♡♡♡!」
「……どうしても言いたくないのなら、やり方を変えるわ♡♡♡♡」

 枕元に背中を寄りかからせたエミリアの股間をまたいで、膝立ちの体勢を取らされる。彼女の肩に手を置いて自分の体を安定させた私の蜜口に、すぐさまぬちゅぅ……♡♡と先端を押し当てられた。

「この体勢なら腰を上げられるでしょう♡♡? ……逃げ道を残しておいてあげる♡♡♡ これから奥をたくさんずぽずぽするけど、好きじゃないなら抵抗してね♡♡♡♡」
「ぁっ……♡♡♡♡ んぁあーーっ♡♡♡♡!」

 一気に最奥を突き上げられる。エミリアは私の腰を掴んではいるけれど、後ろに倒れてしまわないように支えてくれているだけだ。本気で抵抗すれば逃げ出せるのに、私は––

「はっ……♡♡♡♡ すごい締め付け♡♡♡♡ ちんぽ咥えて離さないわよ♡♡♡♡? やっぱり好きなんじゃない♡♡♡♡ いつもマン汁溢れさせてよがっちゃうものね♡♡♡♡ っ……でも好きなのは、奥だけじゃないってわかってるわ♡♡♡♡ 私のちんぽでとろとろおまんこ掻き回されて、突き上げられて、犯されるのが好きなんでしょう♡♡♡♡?」
「ぁんっ♡♡♡♡ はっ♡♡♡♡ んっ♡♡♡♡ やっ、ぁあっ♡♡♡♡!」
「いや♡♡♡♡? フローラは嘘つきね……♡♡♡♡ 自分がいまどうしているのか、たしかめてみたら♡♡♡♡?」
「ぁっ♡♡♡♡ んぁっ♡♡♡♡ っ、……ぇ♡♡♡♡!?」
「ふふっ♡♡♡♡ さっきまで突き上げていたけど、……いまはもう、♡♡♡♡」
「……ぁっ♡♡♡♡ ぁあっ……♡♡♡♡」
「処女でも潮吹いてイきまくってたドスケベまんこでちんぽ咥えて、腰を振って……♡♡♡♡ 自分がどれほど淫乱な女なのか、理解してくれた♡♡♡♡♡?」
「ぁっ♡♡♡♡ ぁんっ♡♡♡♡ こんなっ♡♡♡♡ ちがうの、ぉ……っ♡♡♡♡!」
「腰振り止められないくせに、まだ言い逃れするつもり♡♡♡♡? 往生際が悪いわね♡♡♡♡ それじゃ、ちんぽはお預けよ♡♡♡♡」
「―――っ♡♡♡♡!」

 私の腰に添えられていた手に力がこもる。昂ぶりを抜くことも奥まで咥えることもできない位置で、体を支えられてしまった。もうすぐ達することができたのに、というほど快感が溜まっていた私は、もどかしさに唇を噛む。けれど誘惑に負けたら、自分が淫乱なのだと認めることになってしまう。

「……じつは私も、義姉ねえさんに嘘をついていたの♡♡ ふたなりの性欲を抑えられる自信がない、と言ったことを覚えている?」

 必死に快感をやり過ごそうとしている私に、エミリアが静かな声音で語りかけてきた。

「私は発情抑制剤の効果を得られないと伝えたこともあるけれど、あれは嘘よ。私は薬に頼らなくても、性欲に振り回されることなんてなかったわ。貴女と義理姉妹しまいになる前までは、ね」
「……っ、エミリア……?」
「優しい義姉ねえさんなら、泣いてすがればきっと義妹わたしを助けてくれると思ってた……♡♡ でもセックスまで許してくれるなんて、……想像以上だったわ♡♡♡」
「っ……なにを、言っているの……?」
義理姉妹しまいとなって屋敷で過ごしている間、ずっと私を誘ってたわよね♡♡ 無自覚に振る舞っていたのだと思うけど、辛かったんだから♡♡♡ この大きなおっぱいを無防備に見せつけて、私が我慢していることも知らずに体を寄せてきて……♡♡ 一緒に眠ったときなんて、襲い掛かるのを堪えるの、すごく大変だったのよ♡♡♡ だから責任を取ってもらおうと思ったの♡♡♡ 頼れる義姉ねえさんに性欲発散させてもらえて、本当に助かってるわ♡♡♡♡♡」
「……っ!? そんなつもりなんて……っ、私は、なんのために……」
義妹いもうとである私のために、約束を守ってくれてありがとう♡♡♡ それと想像以上だったことが、もうひとつあった♡ 性知識のほとんどない無垢な貴女が、家族思いで淑やかな義姉ねえさんが、どうしようもなく淫乱だったことよ♡♡♡♡♡」
「ちがう……っ! 私は、淫乱なんかじゃ……ないわ」
「本当に……♡♡♡♡? フローラのおまんこは奥に欲しがってるみたいだけど、このまま抜いていいの♡♡♡♡?」

 言葉に詰まる。信じがたい打ち明け話をされても、お預けされた女陰が疼いて仕方がないのだ。混乱する頭と違って、欲求に素直な体はエミリアに陥落しそうになっている。いまさら引き返すことなんてできないわ、とどこかから声が聞こえた気がした。
 ––私はエミリアの強い視線を感じながら、震える唇を開いた。
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