がきあみ ―閻魔大王がわたしたちに運命のいたずらをした―
「香蘭ちゃん、好きだよ。ぼくが救ってあげられたらいいのに……」
クラスメイトの宝君は、告白してくれた直後に、わたしの前から姿を消した。
「有若宝なんてヤツ、知らねぇし」
誰も宝君を、覚えていない。
そして、土車に乗ったミイラがあらわれた……。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
『小栗判官』をご存知ですか?
説経節としても有名な、紀州、熊野古道にまつわる伝説です。
『小栗判官』には色々な筋の話が伝わっていますが、そのひとつをオマージュしてファンタジーをつくりました。
主人公は小学六年生――。
*エブリスタにも投稿しています。
*小学生にも理解できる表現を目指しています。
*話の性質上、実在する地名や史跡が出てきますが、すべてフィクションです。実在の人物、団体、場所とは一切関係ありません。
クラスメイトの宝君は、告白してくれた直後に、わたしの前から姿を消した。
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そして、土車に乗ったミイラがあらわれた……。
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『小栗判官』をご存知ですか?
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2 置き去られた告白
3 あなたのいない世界
4 ダリの夜行
5 オバケと同居
6 開眼・早矢
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8 背後の獣
9 宝君のたどった道
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12 はるかなる熊野古道
13 空をわたる
14 よみがえりの地
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