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しおりを挟む金色にひかるチュピちゃんは、回し車の中でとまりました。
りょうてをおなかのところにおいて、足で立ちあがります。何かをさがして、ふんふんと鼻をうごかしています。
チュピちゃんは、ぴょんと回し車からとびおりました。
おまんじゅうみたいに、ふくふくした体を、すばやく動かして、こちらに走ってきます。
もねのむねは、ドキドキと、なります。
元気なままのチュピちゃんが、目の前にいるのです。
チュピちゃんはゲージをよじのぼりました。それから、金網を歯で、ガジガジとかじりました。
まるで、「出して」と言っているようです。
もねは、ふるえる手で、ゲージの入り口をもちあげました。
そして、チュピちゃんの前に、てのひらをさしだしました。
チュピちゃんは、目をほそめて、もねの手のにおいをかぎました。それから、すすっと、てのひらにのぼりました。
てのひらに、チュピちゃんの足のうらがのっています。
五本にわかれたほそい指が、ごわりとしています。その、小ささと、ほんの少しの重たさが、くすぐったいのです。
もねは、そっと、チュピちゃんをゲージの外にだしました。
チュピちゃんのプリン色の体は今、ぽわんと、金色にひかっています。
その光が、あなの中をぼんやりとてらします。
「チュピちゃん、会いたかったよ……」
あなの外で、いくつもの金色の光がゆれました。
「あ……」
うすぐらくなった空に、たくさんのまるい光がただよっています。
光は、力を強めたり弱めたりしながら、ふわふわと上にのぼっていきます。
テレビで見たホタルの光を思い出しました。
「チュピちゃん、ホタルだよ!」
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