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五話
看護科
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私はあの日から1年たち高校二年生になった
最初にに言ったとおりこの学校は高校二年生になると看護科の生徒が付き人としてくる
私の目はもうほとんど見えなくなった
人の顔さえ分からなくなってきた
今は看護科の生徒たちがきて誰の付き人になるかクジを引いている、
くじを引き同じ番号の人のお世話をするこれから大学まで
「22番さん」
あ、私だ…誰だろ
「初めまして、これから身の回りのお世話をさせていただきます。山本守です」
「は、初めまして、水野瞳ですよろしくお願いします」
この声……類の声に少し似てる…って類のことは考えないって決めたじゃん!
「?どうしました?」
「な、何でもないです」
「何かありましたら言ってくださいね」
「はい」
律儀な人なんだな……
でもこの人の声………………嫌いだ…
初対面で失礼だな
「昼休み…迎えにきますね」
「はい」
今は二時間目だから……後二時間だ
点字の授業ってつまらないんだよ、ね
「では、また」
「はい」
私達の授業では、点字と音声でおこなっている
でも、実際見える訳じゃないからつまらない……
キーンコーンカーンコーン
昼休み
昼休み………迎えにくるのかな
そんなことを思いながらお弁当を出していると
「水野さん!」
声が聞こえた
この声は……山本さんだ
「山本さん」
「よく分かりましたね」
「目が見えなくなったぶん耳がよくなってますから笑」
笑いながら言うと山本さんも笑って
「ハハッ…では、屋上に行きませんか?」
屋上?
「いいですね、行きましょう!」
屋上なんて行ったことないから楽しみ!!
「では行きましょう」
屋上につくと風が吹いてきた
「わぁ!風!」
ほんっとに気持ちいい!天気もいいみたいだし風も気持ちいい!
これで見えたらどれだけ幸せか………
いや、暗いことを考えるのはよそう……
「気に入ってくれて何よりです」
「屋上来たことなかったし、あることも知らなかったんです」
笑い合った
「さ、それより水野さんのこと教えてください」
「私のこと?」
「はい」
私の手を取ってベンチに座らせ多分私の横に座った
「水野さんのこと知りたいです」
…
…
…
好きなものや嫌いなものなどたわいのない話をした
けれどもこんなに楽しいことはここに入ってから初めてだ
いつも目が見えないせいで孤独を感じ始めたから、誰かがそばにいるって安心する……
それに山本さんといると楽しい、類のことを忘れれるから…
類……
「そろそろ始まりそうですね、行きましょうか教室に」
「はいっ」
あぁ、これから孤独は感じなくなるのかな、ううんきっと感じなくなる山本さんといれば!
…
…
それから数週間
「瞳に聞きたかったことがあるんだ」
「何?」
あれから私は守とすごすうちに呼びきり、敬語なしで話すことになった
今は孤独なんか感じてない
類のことは……相変わらずだけど…
「瞳は恋したことあるの?」
「えっ?」
痛いところをつかれた……
どうしよう、類のこと話すべきなのかな…
「嫌ならいいんだよ、ただ知りたいなぁってね」
「別に嫌じゃないよ……」
「じゃ、教えてくれるの?」
「………いいよ」
それから息を吸って類のことを話し始めた
「私には幼なじみがいたの…………」
…
…
…
それから全部今までのことを話した、そのとき話すと同時に心が軽くなっていった…今霧さんに類が告白されたことや、私が類に黙ってここに来たこと…全部話し終わると守が
「今霧さんとは類って子と付き合ってるって確信あるの?」
「…………分からない」
「分からないなら……何故?」
「だって…今霧さんだよ…断るわけがない…」
今霧さんは、類と同じ顔、頭、運動……完璧だ…
「……そうか」
「うん、でも、守といたら類のこと忘れれるよ…だから守といたら安心」
「そっか…ならよかった」
大丈夫、大丈夫だから類には二度と会わないそう決めたんだから……
「今何時?」
「あ、そろそろだな、教室戻るか」
「うん」
………………
類のこと忘れるんだから……
最初にに言ったとおりこの学校は高校二年生になると看護科の生徒が付き人としてくる
私の目はもうほとんど見えなくなった
人の顔さえ分からなくなってきた
今は看護科の生徒たちがきて誰の付き人になるかクジを引いている、
くじを引き同じ番号の人のお世話をするこれから大学まで
「22番さん」
あ、私だ…誰だろ
「初めまして、これから身の回りのお世話をさせていただきます。山本守です」
「は、初めまして、水野瞳ですよろしくお願いします」
この声……類の声に少し似てる…って類のことは考えないって決めたじゃん!
「?どうしました?」
「な、何でもないです」
「何かありましたら言ってくださいね」
「はい」
律儀な人なんだな……
でもこの人の声………………嫌いだ…
初対面で失礼だな
「昼休み…迎えにきますね」
「はい」
今は二時間目だから……後二時間だ
点字の授業ってつまらないんだよ、ね
「では、また」
「はい」
私達の授業では、点字と音声でおこなっている
でも、実際見える訳じゃないからつまらない……
キーンコーンカーンコーン
昼休み
昼休み………迎えにくるのかな
そんなことを思いながらお弁当を出していると
「水野さん!」
声が聞こえた
この声は……山本さんだ
「山本さん」
「よく分かりましたね」
「目が見えなくなったぶん耳がよくなってますから笑」
笑いながら言うと山本さんも笑って
「ハハッ…では、屋上に行きませんか?」
屋上?
「いいですね、行きましょう!」
屋上なんて行ったことないから楽しみ!!
「では行きましょう」
屋上につくと風が吹いてきた
「わぁ!風!」
ほんっとに気持ちいい!天気もいいみたいだし風も気持ちいい!
これで見えたらどれだけ幸せか………
いや、暗いことを考えるのはよそう……
「気に入ってくれて何よりです」
「屋上来たことなかったし、あることも知らなかったんです」
笑い合った
「さ、それより水野さんのこと教えてください」
「私のこと?」
「はい」
私の手を取ってベンチに座らせ多分私の横に座った
「水野さんのこと知りたいです」
…
…
…
好きなものや嫌いなものなどたわいのない話をした
けれどもこんなに楽しいことはここに入ってから初めてだ
いつも目が見えないせいで孤独を感じ始めたから、誰かがそばにいるって安心する……
それに山本さんといると楽しい、類のことを忘れれるから…
類……
「そろそろ始まりそうですね、行きましょうか教室に」
「はいっ」
あぁ、これから孤独は感じなくなるのかな、ううんきっと感じなくなる山本さんといれば!
…
…
それから数週間
「瞳に聞きたかったことがあるんだ」
「何?」
あれから私は守とすごすうちに呼びきり、敬語なしで話すことになった
今は孤独なんか感じてない
類のことは……相変わらずだけど…
「瞳は恋したことあるの?」
「えっ?」
痛いところをつかれた……
どうしよう、類のこと話すべきなのかな…
「嫌ならいいんだよ、ただ知りたいなぁってね」
「別に嫌じゃないよ……」
「じゃ、教えてくれるの?」
「………いいよ」
それから息を吸って類のことを話し始めた
「私には幼なじみがいたの…………」
…
…
…
それから全部今までのことを話した、そのとき話すと同時に心が軽くなっていった…今霧さんに類が告白されたことや、私が類に黙ってここに来たこと…全部話し終わると守が
「今霧さんとは類って子と付き合ってるって確信あるの?」
「…………分からない」
「分からないなら……何故?」
「だって…今霧さんだよ…断るわけがない…」
今霧さんは、類と同じ顔、頭、運動……完璧だ…
「……そうか」
「うん、でも、守といたら類のこと忘れれるよ…だから守といたら安心」
「そっか…ならよかった」
大丈夫、大丈夫だから類には二度と会わないそう決めたんだから……
「今何時?」
「あ、そろそろだな、教室戻るか」
「うん」
………………
類のこと忘れるんだから……
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