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カインside
しおりを挟む「衝撃的な会話ってなんだ?」
俺が聞くとミランダは悲しそうに言った。
「リーダーきっと傷つきますよ。聞かないほうがいいと思います。」
「傷ついてもいいから聞きたい。聞いたら諦めつくかもしれないし。」
「分かりました。でも会話といっても断片的にしか聞こえませんでしたが。………………『嫁』、『慰めて』、『夜』って言ってました。」
…………………………嫁!?本命どころじゃなかった。結婚していた………。それに慰めてって夜って ラブラブじゃん。いや、俺だってリオンと寝たことあるよ、でもリオンそんな積極的じゃなかったんだよ。
それが嫁相手だと積極的だし、俺まじでリオンにとってなんだったんだろう。もうやだ。勘違いしてた自分が恥ずかしい。消えたい。
落ち込みまくってる俺を見たミランダはリオンにものすごく怒っていた。
「まったくリオンはどうゆうつもり何ですか!リーダーというものがありながら!」
そういえばミランダにはまだリオンとの契約のこと言ってなかったな。
「あーミランダ、たぶんリオンは悪くないぞ。」
「どうしてですか!?」
アランがミランダに契約のことを説明したようだ。俺はその間ずっと落ち込んでたがな。
アランから契約のことを聞いたミランダは複雑そうな顔をした。
「リオンにはムカつくけど怒れない。うぅーーー」
「そうなんだよなー。……リーダー?大丈夫ですか?」
アランが心配してくれるが俺はそれどころじゃなかった。
だって、自分のこと愛してるって思ってた人に本命、嫁がいたんだよ!?もうやだ。
「リーダーなんか顔死んでますよ?」
「うるさい。ほっといてくれ。」
酒飲んで飲みまくって寝よう。なんか思考がアランに励ましてもらう前に戻ったなぁ。
「リーダー?」
「リーダー!リーダー!大丈夫ですか?」
ミランダもアランもいまにも死にそうな人を見るような目で見ている。
「うん?大事だぞ。心配するな。」
俺がそう笑顔で答えると二人がピキッと音が聞こえるほど固まった。ミランダ固まり過ぎじゃないか?
「り、リーダー?ホントに大丈夫ですか?」
「なんでだ?」
「リーダーまったく笑ってませんよ。『無』です。」
え?嘘だろ?俺、笑ってるよね?
「笑ってません。」
「疲れてるのかもしれませんね。とにかく今日はもう寝ましょう。」
確かに今日はいろいろあって疲れたから表情筋が動かなかったのかもしれないな。
「そうかもな。今日はもう寝るよ。」
「「ではおやすみなさい。」」
さて、二人とも出ていったし酒飲んで寝よう。
その日からカインの笑顔が消えた。盗賊団の皆は心配した。カインはよく笑う明るい太陽のような人だったからだ。その日からのカインは冷たく氷のようになった。
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