私を見捨てたあの日から、あなたは破滅の道を辿っていた。

レフティア・アーヴェンブルグは、愛されない少女だった。
彼女は生まれたときから顔に奇妙な形の光るアザがあり、そのせいで周囲からは「呪われた子」認定され、誰からも愛されない孤独に苦しんでいた。

だがそんな彼女は、15歳になったときに周囲の目を気にせず自分を救ってくれた第三王子のヴェルスに恋をする。
彼と触れ合ううちに閉ざしていた心が開き始め、それを悟ったヴェルスに促されてその想いを口にしたのだが――

「あははっ! その絶望に染まった顔、たまらないね!」

彼の隣には、いつの間にか妹のメアリーがいた。
どうやら彼らはすでに婚約関係にあり、メアリーの提案でレフティアに敢えて優しく接してから絶望に突き落とすという遊びをしていただけらしい。
それを知ったレフティアは心により深い傷を負い、己の身を崖に投げて自殺を試みた――

しかしそんな彼女の命を護った存在がいた。
それは精霊――この国を陰から支える者たちだった。
彼らは言った。

あなたは生まれながらにして我らの王だ。
さあ、あなたは我らに何を望む?

「わたしは――」


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