31 / 92
【第2章 理不尽賢者ローズマリーとリガイア共和国】
【理不尽賢者とケンカ祭りⅪ】
しおりを挟む
ローズマリーは笑った。一度もかすりもせずにデュラハンの軍勢を倒せたのですっきりした。だがやはりここは命の取り合いをする場所どうせなら全部まとめて相手にしたかった。なので素直に魔王軍幹部デモラティウスに挑戦状をたたきつけた。
「漢なら全員で殺しに来いよ、大将」
「……」デモラティウスは魔王軍最高の知能を持つとされる幹部である、しかしもはや考えがローズマリーの言っていることに追いついていかなくなってしまっていた。
フリーズすること5分ようやく口にしたのは挑戦状をお返しすることだった。
「貴様、そう言ってあのキャリクスが言っていた謎の炎魔法で我らを一撃で葬る気だろう? 馬鹿めバレバレだ。だから我々は魔王軍らしく卑怯な手を使わせてもらおう」
指を鳴らすとヴァンパイアの軍団がステージにやってきた。数は1万程だろうか?
噛まれただけで眷属にされてしまうならばこちらも拳だけではなく足技等数々の修羅場で培った喧嘩殺法を見せてやろう。ローズマリーのはヴァンパイアの集団に突っ込んでいった。その速さは尋常ではなかったローズマリーが走るところはヴァンパイアの血しぶきが上がっている。
他のヴァンパイアはローズマリーの位置が分からないのでオロオロするばかりである。ざっと2割の吸血鬼が1分ほどでただの肉の塊になり果てた。
それを見たヴァンパイアロードやヴァンパイアキングは雑魚のヴァンパイアを引かせた。そしてヴァンパイア上位種である者数名とローズマリーは対峙した。1匹が突っ込んできた。しかし、それはフェイント、他の数体が死霊魔術を使い同胞の亡骸をゾンビドラゴンにする時間稼ぎだった。が、フェイントをかけたヴァンパイアキングは予想だにしない破壊力の蹴りを食らい数秒もかからず絶命した。
「フハハハハ、流石ヴァンパイア死霊魔術でゾンビドラゴンを造ってしまうとは!」
「血を吸おうと跳びかかる以外には小賢しいことしかできないのかよ、吸血鬼ってのは?」
「馬鹿め! ゾンビドラゴンは攻撃しても体はすぐに再生する。貴様では相手になるまい」
これは魔王軍の知将デモラティウスが言った嘘である。死霊魔術を使っている者を倒せばゾンビドラゴンは崩れて消え去る。それを悟らせず体力を消耗させ一気に叩くという作戦だった。
しかし信じられないことが目の前で起こった。ゾンビドラゴンが瀕死の状態になり、呻くだけになったところをローズマリーが「立てよ、ドラゴン!」と言い死体蹴りを続けているのであった。
そして最後には「グピーッ」という悲鳴を上げゾンビのくせに倒されてしまった。他のモンスターに激震が走った。
まず逃げようとしたのはギガンテスたちだった。しかしローズマリーがこさえた魔方陣は強力で抜け出すことができないでいた。サキュバスに至っては命乞いをする始末というかサキュバスのくせにローズマリーの漢気に惚れた個体もいるのだ。デモラティウスは考えた、今でき得る最善の手を。
「我が同胞たるデーモンたちよ奴に魔法攻撃を喰らわせてやるのだ。今奴は丸腰、魔法には詠唱が不可欠と見た」
「我らが崇め奉る地獄の炎の主イフリートよ、汝の力を我が名において顕現させよ!チェインオブデスフレア!」デモティウスも最強の魔法を放った。何万というデーモン族から一斉に魔法攻撃がくるのを見るとローズマリーは一言ファイアボールとつまらなさそうにつぶやいた。風で飛ばされる紙吹雪のようにデーモンの軍団が放った一斉魔法は超ド級の炎の球にかき消されデーモンたちも炎に身を焼かれ阿鼻叫喚の地獄絵図を作り死んでいった。
マズい、キャリクスよ、お前との今度の飲み会行けないかもしれない。デモラティウスは考えるのをやめた。
「漢なら全員で殺しに来いよ、大将」
「……」デモラティウスは魔王軍最高の知能を持つとされる幹部である、しかしもはや考えがローズマリーの言っていることに追いついていかなくなってしまっていた。
フリーズすること5分ようやく口にしたのは挑戦状をお返しすることだった。
「貴様、そう言ってあのキャリクスが言っていた謎の炎魔法で我らを一撃で葬る気だろう? 馬鹿めバレバレだ。だから我々は魔王軍らしく卑怯な手を使わせてもらおう」
指を鳴らすとヴァンパイアの軍団がステージにやってきた。数は1万程だろうか?
噛まれただけで眷属にされてしまうならばこちらも拳だけではなく足技等数々の修羅場で培った喧嘩殺法を見せてやろう。ローズマリーのはヴァンパイアの集団に突っ込んでいった。その速さは尋常ではなかったローズマリーが走るところはヴァンパイアの血しぶきが上がっている。
他のヴァンパイアはローズマリーの位置が分からないのでオロオロするばかりである。ざっと2割の吸血鬼が1分ほどでただの肉の塊になり果てた。
それを見たヴァンパイアロードやヴァンパイアキングは雑魚のヴァンパイアを引かせた。そしてヴァンパイア上位種である者数名とローズマリーは対峙した。1匹が突っ込んできた。しかし、それはフェイント、他の数体が死霊魔術を使い同胞の亡骸をゾンビドラゴンにする時間稼ぎだった。が、フェイントをかけたヴァンパイアキングは予想だにしない破壊力の蹴りを食らい数秒もかからず絶命した。
「フハハハハ、流石ヴァンパイア死霊魔術でゾンビドラゴンを造ってしまうとは!」
「血を吸おうと跳びかかる以外には小賢しいことしかできないのかよ、吸血鬼ってのは?」
「馬鹿め! ゾンビドラゴンは攻撃しても体はすぐに再生する。貴様では相手になるまい」
これは魔王軍の知将デモラティウスが言った嘘である。死霊魔術を使っている者を倒せばゾンビドラゴンは崩れて消え去る。それを悟らせず体力を消耗させ一気に叩くという作戦だった。
しかし信じられないことが目の前で起こった。ゾンビドラゴンが瀕死の状態になり、呻くだけになったところをローズマリーが「立てよ、ドラゴン!」と言い死体蹴りを続けているのであった。
そして最後には「グピーッ」という悲鳴を上げゾンビのくせに倒されてしまった。他のモンスターに激震が走った。
まず逃げようとしたのはギガンテスたちだった。しかしローズマリーがこさえた魔方陣は強力で抜け出すことができないでいた。サキュバスに至っては命乞いをする始末というかサキュバスのくせにローズマリーの漢気に惚れた個体もいるのだ。デモラティウスは考えた、今でき得る最善の手を。
「我が同胞たるデーモンたちよ奴に魔法攻撃を喰らわせてやるのだ。今奴は丸腰、魔法には詠唱が不可欠と見た」
「我らが崇め奉る地獄の炎の主イフリートよ、汝の力を我が名において顕現させよ!チェインオブデスフレア!」デモティウスも最強の魔法を放った。何万というデーモン族から一斉に魔法攻撃がくるのを見るとローズマリーは一言ファイアボールとつまらなさそうにつぶやいた。風で飛ばされる紙吹雪のようにデーモンの軍団が放った一斉魔法は超ド級の炎の球にかき消されデーモンたちも炎に身を焼かれ阿鼻叫喚の地獄絵図を作り死んでいった。
マズい、キャリクスよ、お前との今度の飲み会行けないかもしれない。デモラティウスは考えるのをやめた。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
本当の仲間ではないと勇者パーティから追放されたので、銀髪ケモミミ美少女と異世界でスローライフします。
なつめ猫
ファンタジー
田中一馬は、40歳のIT会社の社員として働いていた。
しかし、異世界ガルドランドに魔王を倒す勇者として召喚されてしまい容姿が17歳まで若返ってしまう。
探しにきた兵士に連れられ王城で、同郷の人間とパーティを組むことになる。
だが【勇者】の称号を持っていなかった一馬は、お荷物扱いにされてしまう。
――ただアイテムボックスのスキルを持っていた事もあり勇者パーティの荷物持ちでパーティに参加することになるが……。
Sランク冒険者となった事で、田中一馬は仲間に殺されかける。
Sランク冒険者に与えられるアイテムボックスの袋。
それを手に入れるまで田中一馬は利用されていたのだった。
失意の内に意識を失った一馬の脳裏に
――チュートリアルが完了しました。
と、いうシステムメッセージが流れる。
それは、田中一馬が40歳まで独身のまま人生の半分を注ぎこんで鍛え上げたアルドガルド・オンラインの最強セーブデータを手に入れた瞬間であった!
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
地獄の手違いで殺されてしまったが、閻魔大王が愛猫と一緒にネット環境付きで異世界転生させてくれました。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作、面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
高橋翔は地獄の官吏のミスで寿命でもないのに殺されてしまった。だが流石に地獄の十王達だった。配下の失敗にいち早く気付き、本来なら地獄の泰広王(不動明王)だけが初七日に審理する場に、十王全員が勢揃いして善後策を協議する事になった。だが、流石の十王達でも、配下の失敗に気がつくのに六日掛かっていた、高橋翔の身体は既に焼かれて灰となっていた。高橋翔は閻魔大王たちを相手に交渉した。現世で残されていた寿命を異世界で全うさせてくれる事。どのような異世界であろうと、異世界間ネットスーパーを利用して元の生活水準を保証してくれる事。死ぬまでに得ていた貯金と家屋敷、死亡保険金を保証して異世界で使えるようにする事。更には異世界に行く前に地獄で鍛錬させてもらう事まで要求し、権利を勝ち取った。そのお陰で異世界では楽々に生きる事ができた。
甘々顔総長様と地味顔女子
三三
恋愛
地味顔の中学3年、山西まゆの平凡な日常がある事がきっかけで一変、非日常な人達と関わってしまう。
甘々な顔を持つ暴走族の総長、黒園亜弥との出会い。その妹、これまた美少女、さくらにもなつかれる。だが、この美しい非日常の人達には平凡が日常のまゆにはわからない大きな闇を抱えていた。
◆作中に『この恋は狂暴です』のキャストが登場します。族繋がりがあるのでご了承下さい(><)
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる