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【賢木】 Sakaki

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「葵が亡くなってから一年が経つんだね」
葵の一周忌法要の席で左代が涙を滲ませた。

睡眠薬で自殺した葵を発見したのは、夕霧の世話をする左代家の使用人であった。毎日のように外へ出かけていた葵が、ある日を境に部屋に閉じこもるようになり、左代はもちろんのこと使用人達も驚くばかりだった。それ以降はめったに部屋を出ず、食事もしなくなり、左代は葵を精神科に診せる事を決めた。しかし、家はおろか部屋から出ようとするだけでも暴れてしまう有様で、左代は困り果てた。
左代はヒカルに見舞いに来るように頼んだが、ヒカルが葵の部屋へ入るや否や、部屋の隅へ蹲り、ガタガタと震えるばかりでヒカルにもどうすることも出来なかった。

葵が自殺したのは、それから数ヶ月が経ってのことだった。

葵の死はヒカルだけでなく左代家を驚かせる事実を秘めていた。
葵の検死解剖は大学病院で行われた。その結果、葵は妊娠三ヵ月と判明した。
ヒカルが子の父ではないことを知る左代は、その結果に酷く胸を痛めた。

「ヒカル君、認めたくはないが葵は不義を働いていたようだ。きっと君や私に知られるのが怖かったのかもしれない。でもヒカル君、葵を責めないでやってくれないか。葵は決して出来た妻ではないが、葵は寂しかったのだと思う。でなければ他に男を作るなどということは…」
左代は言葉を詰まらせた。
「---頼む、この通りだ」
左代は、葵に縋りつき声をあげて無く妻の傍でヒカルに深々と頭を下げて謝罪した。
兄の中将は一言も言葉を発することなく葵を見つめていた。葵の妊娠は左代によって秘密裏に処理された。


葵の法要が滞り無く終わり、参列者が帰り支度を始める中、夕霧を抱く中将にヒカルが話しかけた。
「夕霧のこと助かる」
ヒカルは父親として最低限の礼儀を込めると、中将は「葵がいなくなった今となっては父と母は夕霧だけが心の支えだから」とだけを告げて左代家の車に乗り込んだ。

二人を乗せた車を見送ったヒカルが「あの葵に男がね」と呟いた。


「ヒカル、もっと擦って奥突いて」
甘ったるい声が個室に響く。
「あんたが朱雀の秘書だったなんてな。しかも右代家の人間だったなんて驚きだ。
秘書の右代 月夜さん」
月夜が好きな体位である駅弁を披露しながらヒカルがガツガツと腰を打ち付ける。
「ああん。そっちこそ、自社の専務を呼び捨ての課長さんが、会社で男相手に懸命にトイレの個室で腰なんて振ちゃって良いのかな?
宮内 ヒカル課長、そこ、良い」
月夜もヒカルに習って応戦した。

ミカド財閥本社に入社したヒカルが、兄の朱雀に書類を届けに入った時の事だった。

「どうぞ」
ヒカルのノック音に中から声がした。
「失礼します」
中に入ったヒカルが僅かに驚いた顔をした。

「ふふっ。驚いた?宮内課長」
ヒカルの目の前には不敵に笑う朧月夜の姿があったのだった。
「あんた」
ヒカルが言い終わらないうちに朧月夜が口を挟んだ。
「私は御門専務取締役の秘書をしております、右代 月夜と申します」と、自己紹介をした。
「ちなみに専務は会議で、このフロアは僕たちしかいないよ」
月夜が艶かしい表情でヒカルを誘った。

「ああ、イク。イクから。スーツ汚れちゃう」
月夜がヒカルに懸命に終焉を伝えると、ヒカルがトイレットペーパーを無造作に引っ張り、月夜のペニスを包んだ。
「あああん」
月夜が一啼きして射精した。ヒカルも、月夜の中で果てた。
月夜のペニスを拭ったヒカルがゆっくりと月夜を床の上に下ろした。
「まだ、抜かないで」
月夜がトイレットペーパーをからからと引き出した。
「もう良いよ」
ヒカルが月夜の中から出て行くと、月夜が後ろの処理を始めた。ヒカルも自らのペニスの後処理をして着衣を整えた。

「今日はこのフロアの重役たち、誰もいなくて良かった。社内セックスってもえるよね」
月夜もスラックスを履き、着衣の乱れを正すと何事もなかったかのように仕事モードでトイレを後にした。

その二人の姿を見られていた事を、二人は知る由もなかった。

ヒカルの雇った探偵はすこぶる優秀だった。依頼してから一週間も経たぬうちに報告書を送ってきた。ヒカルは興味なさそうにそれを読み始めたが、途中からは食い入るように読んでいた。
翌日会社を定時退社すると、ヒカルは一旦マンションに戻り報告書をもってある場所へと向った。途中携帯が号外のニュース『三重県知事 収賄容疑で逮捕』という見出しを知らせた。


「ここへ来ればあんたもいると思ったよ」
ヒカルが久しぶりに雅のBarを訪れると、奥のボックス席で水割りを飲む木崎の姿があった。
「僕は雅ママのファンだから、毎日会わないと一日が終わらないんだ」
木崎が選挙ポスター張りの笑顔でヒカルに答えた。
ヒカルは木崎の隣に座る雅に、顎で指示を出した。すぐさま立ち上がった雅の手を木崎が掴むと、雅が木崎を振り返った。
「僕も、混ぜて」
ヒカルに向って微笑んでいるが、木崎の目は据わっていた。

オーナーズルームのソファにドカリと座ったヒカルが「お先にどうぞ」と木崎に順番を譲った。木崎も「どうも」と言いながら机の脇に立つ雅に近づいた。

「嫌よ」
雅が木崎に止めるように促すが、木崎は微笑みながら雅を優しく抱き締めた。
「怖がらなくても良いよ。いつもみたいに僕が気持ち良くして、何も考えられなくしてあげる」
木崎が雅のシルクのドレスの肩紐をずらすと、ストンと勢い良く雅は下着姿に変貌した。
「僕の贈った下着、着けてくれてるんだね」
感激したとばかりに木崎がしゃがみ込んだ。
「良く見せて」
レースをふんだんにあしらった女性ものの下着を、木崎が嬉しそうに下にずらす。
「んん、良いねえ」
木崎が顔を覗かせた貞操帯ごと、雅のペニスを口に含んだ。
雅は木崎にされるがままヒカルから目を逸らすように俯いた。
「雅」
木崎が雅の名を呼ぶと、示し合わせたように雅が机の引き出しからローションを取り出して木崎に渡し、足を開いた。
木崎が雅の顔を一瞬見上げると、ローションを手に取り雅の尻を解し始めた。
ヒカルはそれを黙って見ていた。
雅の尻が十分に解れたのか、木崎が立ち上がった。
「デスクに手をついて足閉じて」
木崎が雅の後ろに立ち下肢を動かし始めた。

「おい、素股かよ」
ヒカルが思わず木崎に声を掛けた。
「良いから良いから」
木崎は気にすることなく素股を続けた。
「あん、あん」
雅がしばらく啼くと、「あ、木崎さんのでイキたい」と何度も繰り返した。
「いい子だね」
木崎が気を良くしたように今度こそ雅の中に挿入れる。初めは小刻みに前後しながらゆっくりと、中盤から勢い良く突き入れた。木崎はその勢いのままに数回大きく腰を打ちつけた。

「んあ、んあーっ」
木崎に突かれながら雅が大きく啼いて天井を見上げた。
「素股からの挿入にすると雅が中イキしやすいんだ」
木崎がヒカルに嬉しそうに解説した。
ヒカルは興味ないとばかりに無反応だった。
「イク、またイク。イッちゃう」
雅の叫びに「一緒に射精しようね」と木崎が囁くと、二人は体を震わせた。

「お待たせしたね」
簡単に後始末をした木崎が、ヒカルに選挙ポスター張りの笑顔を見せた。
「いや、早いくらいだ」
ヒカルは敢えて憎まれ口を叩いた。
ヒカルは机に手をついたまま肩で息をする雅に、背後から近づくと、一息に雅の中に挿入した。
「ああーっ、おっきい」
雅が喉を晒して叫んだ。ヒカルは雅の両足を掬い上げて体を持ち上げ、雅の両足を大きく開脚させたまま、雅と共にソファに再び腰掛けた。
「あうっ」
ソファに沈み込むその振動に、雅が再び喉を晒して啼いた。
ヒカルはポケットを弄った。
「混ぜてやるよ」
ヒカルがニヤリと木崎を見やり、雅の貞操帯を止めている南京錠の鍵を木崎に向って放り投げた。
「良いとこあるね」
鍵をキャッチした木崎が再び選挙ポスター張りの笑顔をヒカルに向けた。

「いや、いや。怖いから止めてぇ」
ヒカルに突き上げられながら、木崎に口淫をされる雅がどうすることも出来ずにただ泣くばかりだった。
「大丈夫、ちゃんと我慢汁も出てるよ」
木崎が雅を安心させるように諭した。
「そろそろ動きにくいんだけど。立ちバックに変える」
ヒカルがぶっきら棒に木崎に伝えた。
「坊やのお好きにどうぞ」
木崎が雅から一旦離れると、ヒカルが立ち上がりそのまま雅の中を突き上げ始めた。
「ああん。ヒカルゥ、ヒカルゥ」
雅がヒカルに犯されるのを少しの間傍観していた木崎が、スラックスの前を寛げた。
「折角だから兜合わせ、しようか」
木崎は雅のペニスと自分のペニスを一緒に握った。
「僕のペニスで雅の擦ってあげる」
木崎が雅にチュッとキスをした。
「だめよ、擦ったら大っきくなちゃう」
雅がとっさに叫ぶが、気持ち良さには勝てずに喘ぎ続けるばかりだった。
「今は大きくしても良いんだよ。ねえ雅、気持ち良い?」
木崎が雅に問いかけた。
「いい、気持ち良い」
雅が鸚鵡返しをする。
「坊やと僕、どっちが気持ち良い?」
木崎が意地悪な質問を雅にした。
逡巡した後、雅は「どっちも」と叫んだ。

「ねえ坊や、僕さっき出したからまだ保ちそうなんだけど」
木崎がヒカルに宣戦布告すると、ヒカルも「俺も一回が長いほうなんで」と対抗した。
「じゃあ、雅が先にイクね」
二人の男の意地の張り合いが始まった。

「さあ、本題に入ろうか」
ヒカルが雅の中を抉りながら木崎に静かに話しかけた。間に挟まれた雅も聞き耳を立てた。
「俺が結婚してたことは知ってるよな」
木崎は「へえ」とはぐらかす様に返答した。
「その妻が去年死んだんだ。自殺して」
木崎は視線を泳がせ、雅は体を硬直させた。
「あいつの事は好きでも何でもなかったが解剖の結果、妊娠しててたらしくてさ。父親は俺じゃねぇし、他に男がいたらしいんだ。ほら、腰止まってるぜ」
ヒカルに指摘された木崎が思い出したように手を動かした。
「あんまり信じられなくて調べたら面白いことが判ってさ」
ヒカルが薄ら笑いを浮かべながらも雅の中に出入りする。
「あいつと頻繁にホテルで会ってた男がわかってね。その男はどうもヤクザだったらしい。その系列を辿っていくとあんたと噂のある組に繋がるんだよね」
ヒカルが木崎の目を真っ直ぐ見詰めた。
木崎は張り付いた笑みを浮かべたまま、表情を変えなかった。

「それだけだと偶然かもしれないが、そのヤクザ、夕顔ってホステスが死んだ時にも偶然居合わせて警察で不起訴処分になっててな。どう考えても出来すぎた偶然だろ」
木崎は射抜かれたように立ち竦んでいた。雅はガタガタと体を震わせて、両手で口を覆っていた。
「お前の差し金か?」
ヒカルが二人のどちらに言ったのか、木崎と雅はお互いに見つめあうばかりだった。
「認めなくてもいいさ。ただ、マスコミは喜ぶだろうな」
まるで他愛もない世間話をするようにヒカルが雅の中の出入りを早めていく。
「あいつの胎児のDNA、サンプルとして取って置いて正解だったぜ」
ヒカルはハッタリをかました。
「あーあ、あんたの萎えてんじゃん」
ヒカルが木崎の下肢を除き、面白そうに言うと木崎が生唾を飲み込んだ。

「ぼ、坊やの望みは何だ?」
ついに木崎が認める発言をした。
「やっぱ賢いね、先生は。俺を敵に回すのは得策じゃないと踏んだんだろ。俺を敵に回すってことは御門を敵に回すのと同義だからな」
形成は圧倒的にヒカルに有利だった。次第にパンパンとヒカルの下肢が音を立てて雅の尻を叩く。
「あんたのお膝元、三重県の知事が収賄で捕まったんだってな。三重県民のためにあんたの力が必要だろ。地元あっての先生だもんな。比例区で当選させてくれた地元の信頼、裏切れないだろ。
俺の前から、いや、この町から消えろ」
言い終わるとヒカルは下肢を震わせて「ふー」と息を吐いた。

「今回は俺の負けでいいぜ。未来の三重県知事殿」
萎えたままの木崎のペニスを再び覗き、ヒカルが皮肉混じりに言った。
「伊勢は良い所って誰かが言ってたぜ、雅ママ」
身なりを整えたヒカルはオーナーズルームを後にした。

その数日後、ヒカルの携帯が『衆議院議員 木崎 俊哉 三重県知事選に出馬を表明』の号外ニュースを知らせた。


朱雀の新総帥就任披露パーティが盛大に執り行われた。ミカド財閥に入社したヒカルも出席していた。桐生はここ最近多忙という名目で会議や式典には出席を控えていた。
朱雀の祖父である右代は和が世の春を謳歌していた。まさに、右代派はミカド財閥のトップ勢力になったのだった。
その右代に取り入ろうと一人の男が右代に近づいた。
「これはこれはおめでとうございます、右代取締役」
胡散臭い笑みを浮かべながら右代にぺこぺこと男はお辞儀をした。
「君は誰だね?」
右代が一瞬怪訝そうな目で男を見ると、男は【服部 洋三】(Hattori Yozo)と名乗ると名刺を手渡した。
「経営企画主任の服部君かね」
声の調子から右代が自分になんら興味を示していないと感じた服部は口八丁手八丁で右代と朱雀を褒めちぎり始めた。初めは無関心の右代も次第に服部のおべっかに気を良くし始めた。服部はヒカルが課長として入社する前の前任者だった。社内評価により降格した服部はヒカルに逆恨みをし、あわよくば蹴落としてやろうと企んでいた。そのため、右代に取り入る作戦に出たのだった。
服部は右代にとんでもない情報をリークした。


社長就任パーティを早々に抜け出そうとしていたヒカルに月夜からのメッセージが送られてきた。
『暇そうだね、良かったらこのまま抜けちゃおうよ。八〇三で待ってる』
それを見たヒカルは誰にも捕まらないように会場を後にした。


「何だと!今何と言ったのだ」
右代が驚きのあまり大きな声を上げると、会場は一瞬で静まり返った。
服部は会話の内容が他に漏れ聞こえないように右代の耳元で囁き始めた。
右代の大声を聞きつけた朱雀は、何事かと祖父である右代の元へと近づいた。
「あれは、服部主任?」
朱雀が訝しげに二人を捕らえると、右代が猛剣幕で会場を出て行こうとしたため、慌てて追いかけた。

「お待ちください、おじい様」
右代のただならぬ雰囲気に朱雀が右代の腕を掴んだ。
「月夜め。月夜がとんでもない事をしでかしたかも知れぬ。わしの電話にも出ん」
右代の引き攣った顔が朱雀の視界に入る。
「月夜さんがどうされたんです?月夜さんに何かあったんですか?教えてください、おじい様。もしかしたら気分が悪くなって部屋に戻ったのかもしれません。私も一緒に行きます」
月夜の名に朱雀が過剰に反応する。
「ここでは言えん。まずは月夜に会って確認するのが先だ」
右代はフロントに行くと自らの地位と権力を使い、月夜の部屋のスペアキーを受け取ると、『803号室』へと足早に向った。

「月夜さん」
ドアを勢い良く開けた朱雀の視界には、ヒカルの姿しか捉えられなかった。

「ヒカル、ヒカルゥ。このままイカせて」
二台あるベッドのうち、部屋の手前のベッドに片足を乗り上げ、スラックスのジッパーのみを寛がせているであろうヒカルが、喘ぎ声を上げる人物の尻に下肢を打ち付けていた。朱雀の姿に気が付いたヒカルは慌てることなく朱雀を見やり、『静かにしろ』と目で訴えた。
朱雀は、目の前の状況を瞬時に悟った。

「おい、朱雀」
右代が中へ入ろうとするのを朱雀がとっさに制した。

「ああ、あん、あん。イク、イクッ」
ヒカルに甘えるように啼いた後、その声の主は尻を震わせた。朱雀にはその声の主の表情までもが容易に想像できた。
ヒカルがその人物から離れると、相手の体にシーツを被せ立ち上がり、優雅に自らの後始末をしてスラックスのジッパーを上げた。
朱雀がヒカルと目を合わせないように僅かに下を向いた。
「朱雀、さっさとどかんか」
痺れを切らした右代が朱雀を押しのけて部屋に入ろうとしたところでヒカルと鉢合わせした。

「お前は」
ヒカルに気がついた右代の体が怒りに震え始めた。
ヒカルは「無粋なまねを」と静かに言い放って部屋を後にした。

我に返り弾かれたように右代がずんずんと部屋の中に押し入ると、「父さん」朱雀の良く知る人物が驚きの声を上げた。
「月夜、この恥知らずめ」
右代の激怒した声色に、朱雀がハッとして中へ駆け込むと、右代がまさに月夜に殴りかかろうとしていた。
「止めてください、おじい様」
朱雀が体を張って右代を止めると、月夜がシーツで全身を隠してベッドの隅へと後ずさった。
「止めるな朱雀。この恥知らずは殴られなければ目が覚めないのだ」
右代の怒りはますます勢いを増した。
「服部の言ったとおりであった。宮内 ヒカルがお前に色仕掛けで迫り右代派を潰そうとしていると。あわよくばお前から情報を引き出し会社を乗っ取ろうとしていると。
二人でこそこそとトイレで抱き合って話していたと服部は言っておったぞ」
右代の言葉に月夜が目を見開いた。服部はヒカルと月夜の関係を自分の都合の良く湾曲した内容で報告していたのだった。
「違います。違います、父さん。ヒカルはそんなことを企んでなどいません。初めに誘ったのは僕です。僕たちはただ」
月夜の説明に右代は当然耳を傾けなかった。
「よりによってお前が男と抱き合うなど、なんと言う恥知らずめ。お前のことが社内に知れ渡っては右代家末代までの恥。お前にはたった今引導を渡してやる。勘当だ。今すぐ家から出て行け。朱雀の秘書として働くことも許さん。わかったか」
頭に血が上っている右代は月夜に次々と冷たい言葉を浴びせた。その右代に立ち向かい、月夜を守ろうとしたのは朱雀だった。

「お言葉を返すようですが、私の秘書を勝手に解任することは私がゆるしません。それに、男が好きという理由で勘当されるのであれば私も一緒に勘当してください、おじい様。
私も月夜さんと同じくゲイです。私は、私が愛しているのは月夜さんなのです」
朱雀の言葉に右代がお前もかと言わんばかりにわなわなと唇を震わせた。朱雀までもがゲイだと知り、返す言葉を失った右代は朱雀と月夜を交互に見やると、ギリギリと歯軋りさせながら部屋を出て行った。

右代が部屋から出て行き、暫くすると朱雀がハーッと大きく息を吐き出して月夜の蹲るベッドの隣のベッドへ力が抜けたように腰掛けた。

「なにやってるんですか、月夜さん」
朱雀が額に手を当てて何かを考え込んだが、直ぐに顔を上げて月夜を見つめた。

「暫くの間避難した方が良さそうですね。右代の屋敷では何かとおじい様と顔を合わせますし。今は興奮してますが、おじい様の気が落ち着いた頃、二人で話をしに行きましょう」
朱雀がいつものように穏やかににっこり微笑んだ。
「緊張感無いのか?お前だって勘当されるかもしれないんだぞ」
月夜が朱雀を心配して食ってかかった。
「私は別に構いません。月夜さんが手に入るのなら。総帥の座も辞めろと言われたら従います。貴方と共に居られるならそんな事、私には痛くも痒くもありません」
潔い朱雀の言葉に月夜が頬を染めた。
「さあ、服を着てください」
朱雀は月夜をとある場所へと案内した。


「ホテルでシャワー浴びてませんよね?」
ホテルからこのマンションに連れて来られた月夜が驚きを隠せないでいた。朱雀は気にすることなく月夜にシャワーを勧めた。
「ちょっと待てよ、ここは?」
「私のマンションです。家具もあまり揃ってませんが、ベッドはありますし何とか生活はできますよ」
あっけらかんと答えた朱雀に月夜が腑に落ちない疑問を投げかけた。
「私のマンション、て。お前もあの家に一緒に住んでるよな?何で?」
姉の弘子と共に右代の屋敷で暮している朱雀のマンション購入に、月夜は合点が行かないようだった。
「そうですよ。御門の屋敷もありますが、父も通い婚でしたから。でもいずれは右代の屋敷を出てここで暮らそうと最近購入したのです」
朱雀が「月夜さん、貴方と一緒に暮らすために」と付け加えた。
「僕と?」
鸚鵡返しをした月夜に朱雀は続けた。
「そうですよ。貴方と一緒に暮らすために購入したんです。ここからなら社にも通いやすいですし、駅からもそう離れてませんから立地条件はいいでしょう」
「朱雀、お前ね、ホテルの時といい今といい、僕なんかに何を言ってるんだよ。僕が同意するとでも思ってるのか?暫くは世話になるけど僕はどこかに部屋を見つけるからな」
月夜が「叔父と甥だぞ、馬鹿馬鹿しい」と言い残してバスルームへ消えた。
バスルームから出てきた月夜にミネラルウォーターを手渡し、朱雀が入れ違いにバスルームへと消えた。


朱雀がシャワーを終えると、月夜はソファの肘掛に凭れて眠っていた。
そんな月夜の姿を見やり、クスリと微笑んだ朱雀は月夜を抱き上げて寝室へと運びキングサイズのベッドの上に月夜の体を横たえさせた。

「薬が効いたみたいですね。お仕置きの時間ですよ、月夜さん。もう逃がしませんから」
朱雀が寝室のドアを閉めながら目を細めた。
朱雀は月夜の右手首を右足首と、左手首を左足首と一緒に拘束した。
「うーーん」
月夜は起きる気配が無かった。
朱雀はベッドサイドにあるチェストの引き出しから小さな箱二つを取り出して蓋を開けた。
一つ目の箱の中から取り出したのは指輪だった。朱雀はその指輪を自らの親指に嵌めた。
「さすが右代家お抱えの彫金師。すばらしい出来栄えですね」
表面は繊細なデザインに彫られた朱雀の名前入りリング、その内側には月夜の名が掘られていた。
そしてもう一つの箱からシルバーに輝くピアス、ストレートバーベルを取り出した朱雀は、それを間接照明に照らした。ダンベル型の片端は丸い玉状、その反対側は歪な形状をしており、それはまるで金平糖の形に似て数々の突起がついていた。
「私オリジナルですよ」
朱雀が何度も角度を変えながら見つめる。
「流石プラチナ、小さい割りにけっこう重みがありますね」
朱雀はストレートバーベルの玉状の部分と軸の部分を摘んでパーツを外すようにねじ回した。すると、玉状の部分と軸に付いた金平糖型が外れ、二つのパーツに分かれた。ストレートの軸の先はスクリューになっており、玉状のパーツと取り外せる構造になっていた。そして月夜のプリンス・アルバートを取り外し、ストレートバーベルの歪な方、金平糖型の方を月夜のペニスの尿道口に当たるように尿道口から軸を挿入すると、プリンス・アルバートを装着していた裏筋のピアスホールから軸の部分を通し、突き出たスクリューに玉状の部分を回し入れてきっちりと装着した。月夜のペニスの先端は金平糖型を湛える台座となりピアスの重みで静かに横たわった。朱雀は装着具合を確かめるようにペニスの裏筋にある玉状の部分を小突くように押し上げた。
「軸の長さもちょうど。月夜さんも痛がりませんしすばらしい出来栄えですね」
朱雀がフッと小さく微笑んだ。
「ダイヤ埋め込んでも良かったかな」
朱雀がうっとりとした表情を浮かべ、吸い寄せられるように月夜のペニスを口に含んだ。
「んん、んんっ」
朱雀が月夜の尿道口に接するプラチナの金平糖を味わうように舌先で転がすたびに、夢の中の月夜が呻き声をあげる。次第に張りを伴う月夜のペニスを朱雀は時折観察しながら口淫した。
「じゅっ」
月夜の体液を啜ると、朱雀が月夜の下肢から顔を上げた。朱雀により月夜のペニスに力が漲り、その先端には朱雀の着けたストレートバーベルの金平糖型が鎮座していた。
「ふふっ。そろそろお仕置き、しないとね」
朱雀がクローゼットを開けて何かを取り出した。

「若干包茎気味ですよね、貴方」
朱雀が月夜の亀頭の包皮を摺り下げて亀頭を露にした。
「んんんっ、んん」
月夜が抗議のように呻いた。
「せいぜい反省してくださいね」
月夜が朱雀の摺り下げた包皮が捲れて元に戻らぬように親指に嵌めていた指輪を宛がった。

「やっぱりね。
私の親指と貴方の亀頭、同じサイズですね」
朱雀の指輪は月夜の亀頭の根元にきっちりと嵌った。

「んっ、んっ」
朱雀が月夜の露になった亀頭をぺろぺろと舐めると、月夜の体がビクビクと震えた。
「日ごろ隠れているから敏感だ」
朱雀が微笑んでクローゼットから取り出した物のパッケージを開いた。月夜は手の中にあるキャップ型の装備を月夜の亀頭にすっぽりと被せた。キャップの先端からコードが伸び、そのコードは朱雀の手にあるリモートコントローラーに繋がっていた。
月夜は迷わずにスイッチを入れた。

ブーーー、プシュー。ブーーー、プシュー。
月夜の亀頭を包むキャップから音が漏れる。
「んんー、ああん。んんー、ああん」
月夜が音に合わせて喘ぎ始めた。
「これはバキュームかな」
五分程経つと音が変化した。

ブー、ブブッ。ブー、ブブッ。
月夜が堪らないといった様子で下肢を突き上げる。
「ああ、出る。でる」
月夜が薄っすらと目を開けた。

「起きましたか?」
朱雀の微笑みに迎えられた月夜が置かれている状況が呑み込めずに辺りを見回すばかりだった。

「お仕置き、してるんですよ」
朱雀の言葉を、月夜は理解できないようだった。
「即物的に男漁りをするからあんなことになるんです。私にしておけば良いものを。よりによってヒカルですか」
朱雀は嫉妬に駆られる男の顔で月夜の目を覗いた。
「可哀相ですが自業自得です。私を選ぶまで放置しますよ」
無慈悲な言葉が月夜に突き刺さった。
冷たく突き放した朱雀が重ねた枕に凭れながら、月夜の痴態を眺め続けていた。
五分おきに訪れるリズム変化と剥き出しにされたされた亀頭への容赦の無い責めに月夜は首を左右に振りながら啼き続けた。朱雀は月夜のペニスに装着したキャップの隙間から溢れる精液を眺めながらごくりと喉を鳴らした。
何順目かのリズム変化で月夜は声を発する事もできないほど初めて与えられた過ぎた快楽に涙を流し続けた。

とうとう月夜が甘える声で「朱雀この体勢苦しいから膝枕して」と強請った。朱雀は仕方がないとばかりに体を自らの胡座の内側に招き入れ太股で膝枕をしてやった。
次々とリズム変化する亀頭責めに今度は月夜が朱雀の名を呼び始めた。
朱雀の脚に頬を摺り寄せ甘える様に縋りつく様は朱雀の嗜虐心を煽り、かつ優越感も満たしていった。

「朱雀、許して」
月夜が降参したように同じ台詞を繰り返す。

「何に謝ってるの?ヒカルと寝た事?それとも神聖な社内で破廉恥行為を行ったこと?どちらにせよ、謝っても同じ事を貴方は繰り返すのでしょう?」
冷静に朱雀は月夜を窘める。
「違う、もうしない」
快楽だけではない涙を浮かべる月夜が朱雀を上目遣いに見つめる。
「お前とだけにするから。ホントにこの体勢つらい」
月夜が朱雀に甘えるように「お願い」と繰り返した。
「ここは?ここに私と住むことは?同意するんですか?」
朱雀が畳み掛けるように月夜に尋ねると月夜は泣きながら何度もうなずいた。
「叔父と甥ということはもういいんですか?」
朱雀が月夜の吐いた捨て台詞を持ち出した。
「いい、もうどうでもいいから。これ止めて」
月夜が朱雀に懇願した。
「約束ですよ。もし破ったら」
朱雀の言葉を途中でさえぎって月夜が叫んだ。
「約束する、から。だから、やあっ」
月夜が幾度目かの強引な射精に顔を歪ませた。

「全く。初めから素直にしてればいいんですよ。私が月夜さんに弱いの知ってて言ってますよね。もう少しお仕置きしようと思っていたのに。本当、貴方って人は」
朱雀が根負けしたように月夜の手足の拘束を解いた。
「自分で触ったら駄目ですよ。私はまだ許したわけではないんですからね」
月夜がコクリと頷き、再び甘えるような声色を出した。
「これ外して。朱雀のしか欲しくないから、これ外して」
月夜の言葉に朱雀が大きな溜息を吐いた。
「本当に貴方って人は」
朱雀が余裕無く月夜の亀頭に嵌めているキャップを外して正常位で挿入した。
「ああっ、出る。ところてん、しちゃいそう」
月夜は宣言どおりに朱雀を受け入れ直後に射精した。月夜の尿道口を塞ぐ金平糖の隙間から放射線状に月夜の精子が飛び出した。
「あ、んん」
月夜がクタリと体の力を抜いた。

「何か変?」
月夜がペニスを触る。
「あれ?これは何?僕のプリンス・アルバートは?」
月夜が朱雀にまどろみの中から問いかけた。
「あれは、過去の貴方の男達を思い出すので外しました」
拗ねたようにプイッと横を向いた朱雀が可愛く見えた月夜が、朱雀に抱き締めるように両手を伸ばした。
「お願い、朱雀。抱っこして」
甘える月夜に朱雀が「まったく、貴方って人は」と大きく息を吐いた。

対面座位で月夜の体を突上げる朱雀が月夜の亀頭を優しく撫で上げた。
「うっ、うわっ」
ビクンと月夜が反応した。
「痛かった?気持ち良くない?」
朱雀が扇情的な声色で月夜の耳元を擽ると再び月夜が甘えるように朱雀にキスを仕掛けた。
「あ、気持ちいいけど、強い」
「刺激強かった?さっきのでここ敏感になってますよね。じゃあ、月夜さんが擦り付けて。私の手に」
朱雀が月夜の唇を貪る合い間に囁いた。
「ん、僕が動く。だから触ってて」
月夜が甘えた声で朱雀の下唇を軽く食み、腰を動かし始めた。露出された亀頭からダイレクトに伝わる鋭利的な刺激に、初めはおそるおそる朱雀の手にペニスを擦り付けていた月夜だが、次第に慣れてくると持ち前の大胆さを発揮し始めた。

「朱雀、朱雀」
「そんなに私の手に擦り付けて、気持ちいいの?月夜さんのペニスびしょびしょですよ」
朱雀が月夜の下顎を掴んで真っ直ぐに見つめた。
「だって気持ちいい。朱雀の手と、リング、ヤバイ」
月夜が「イキたい。けどイキたくない。このままずっとしてたい」噛み付くように朱雀に口付けた。

「ああ、触って。朱雀が触って。さっきみたいに」
月夜が朱雀の手にペニスを強く擦り付け始めた。それに応えるように朱雀は月夜の尿道口にプラチナの金平糖を押し込む様にやや強めに抉った。
「あ、んん。ヤバイ、それ。イク、すぐイッちゃう」
「これからはもっと開発してあげますね」
朱雀の言葉に期待した様に、月夜の体が震え始め瞬く間に上り詰めた。
「やあっ」
再び月夜が放射線状に勢い良く射精した。朱雀もまた月夜の中で果てた。

脱力した月夜を横たえさせた後も尿道口を抉る朱雀が「私はこれだけ貴方の事を理解してるんですよ。もう私一人で十分でしょう」月夜を見下ろして妖艶に微笑んだ。
「そうだね、もう必要ないか」
月夜が朱雀に手足を絡め、「仕事もプライベートもセックスもって、どんだけ僕を独占するつもり?」と囁くと「すべて、ですよ」と朱雀が強く抱きしめ返した。

朱雀の新総裁就任披露パーティを境に社内でのヒカルの立場はあやうい物となっていた。右代の反応に追い討ちをかけるべく服部が、ヒカルが昇進した朱雀への嫉妬心に狩られ、会社を乗っ取ろうと企んでいると言いふらして回ったからであった。
ヒカルはそんな根も葉もない噂を気にも留めずに働いていたが、ヒカルの立場が最悪になる出来事が起こった。


ヒカルは桐生の妻 弘子に呼ばれ、病室へと向った。ヒカルが病室へ入ると、荒い呼吸を繰り返す桐生へと近づいた。弘子は気を利かせて部屋を出た。

「ヒカル」
土気色の顔色の桐生の目は、もう命の火が僅かであるとヒカルに伝えていた。
桐生はヒカルへと手を伸ばした。ヒカルはその手を握ると、桐生が力強く握り返した。ヒカルは桐生の言葉を聞き漏らさぬように桐生の口元に耳を近づけた。
「冷泉、を、たのむ。おまえには、そうする、義務が、ある、だろ」
桐生の言葉にヒカルがハッとして桐生の目を見つめた。ヒカルと目を合わせた桐生は最後の力を振り絞るようにヒカルの手を強く握った。
「冷泉、は、おまえ、の」
そこまで言うと桐生が一つ息を吐いた。すると桐生の、ヒカルの手を握る力がふっと消滅したように消えた。

「おい、おい、しっかりしろ」
ヒカルは大声で叫びながらナースコールを押し続けた。部屋の外にいた弘子や朱雀、そして宮内、右代、左代など見舞いに来ていた者達が病室へと一斉に雪崩れ込んだ。

桐生は、ヒカルに最後の言葉を伝えると同時に息を引き取ったのだった。癌宣告を受けてから一年余りというあまりにあっけない、早すぎる死であった。
桐生の死により、社内でヒカルの立場を擁護するのは左代のみとなり、対立派は事実無根である会社乗っ取りの責任を取らせようと画策し始めたのだった。

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