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第一部第4缶。激動!ルシルワール王国編
ようこそルシルワールへ!その③
しおりを挟む不思議なことにこの町は 長い。
縦に長いのだ
段差ごとに 階層のようなが
存在し、
俺らが今いる町は
まだ すこし、ボロいレンガの家などが立ち並ぶが上の方へいくと
かなり 古びていながらも
風情も感じさせる
灰色の 城壁のような
建物が立ち並んでいた。
それは まるで
昔の日本に見られたとされる
城下町と似たような作りだった。
しかし、
そんなことはどうでもよかった
カミエが 姫 ということは
このルシルワール王国 の王が
カミエの父というわけだ。
つまりカミエはかなりの
金持ちということになる。
というよりお嬢様、、だ。
エルの家でもそうだったが、
どうやら
この辺の町や村はかなり豪華な飯を
ご馳走してくれるらしく、
それが城 とまでなると
一層 上級の食材を使った高級料理が
振舞われるのではないかと
胸をときめかせずにはいられなかった
大理石なのだろうか
それっぽい素材で作られたであろう
おおよそ2メートル程の長い壁に
陽があたり 光が反射する
眩しいどうこうの問題ではなくそれは
暑すぎる熱光線そのものだった。
カミエはその反射をするりするりと
高速で避けながら
歩いていく
なんてやつだ、、
ありえねえ、
やはり この力は王の娘だからなのだろうか 。
生まれつきの王の血族がそうさせているのか?
力そのものはすさまじく
さっきもドラゴン頭の大男たちをなぎ倒した程。
一体全体 、 おれみたいな勇者より
はるかに強いヒロインが
助けを求めてしまうような
サバ缶集めとは 、、なんなのだろう
得体が知れない。
とんでもバケモノでも 関与してるのかもしれない、
魔族なんてものが いて
サバ缶を集めるために全面戦争なんて
あるのかもしれない。
そもそも サバ缶にそれほどの価値があるのだろうか?
この世界のサバ缶とはそのまでなのだろうか?
黄金のサバでも 詰めてるのだろうか
はたまた サバのなんて名前は略称で
ラスボス並のモンスターでも
詰められてるんじゃあないのだろうか
そんな嫌な妄想ばかりが頭に浮かぶ
『はやくはやくー遅いわよー』
淡い桜色の髪を さらりさらりと
振り乱しながら カミエは俺を呼ぶ
しかしその姿はミジンコ程度、
おれが 暑すぎる熱過ぎる熱光線に
ジリジリと焼かれている間に
ずいぶん進んだようだ。
おれは 嫌々ながら
嫌な妄想を強制的に終了し
いいことがあるようにと
願って走った。
汗が滝のように流れていく。
カミエは立ち止まっている。
まだ階段がある。
『あんた早いわね 思ったより』
カミエの声がすぐそばで聞こえる
どうやら 汗が垂れている間に
着いたようだ
階段が目の前にはいくつも重なり合っていて まだ、城の門は見えない。
『見直したわすこし。
この調子で進むわよ あともう少しだから』
カミエの言葉が本当なのか
どうかはさておき
おれは うまい料理をたらふく食べるためだけに この険しい階段を登るようだ
まあいい。
王のもとに行けば
真相がわかるだろう
サバ缶の 真相と真実が。
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