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33話 突撃されるシャリオ
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たまには早めに行ってみるかと、アビス達の家に行ったら3人で風呂の水を運んでいるところだった。
朝のルーティンがありそうだと、昼まで彼らの動きを見守ることにしていると水運びが終わったみたいだ。
洗濯干の所で立っていたら向こうも俺に気がついた。
「シャリオ兄~!僕達、だんだん早く運べるようになってるんだ」
「頑張ってるから筋肉がついてきたんだな。確かに少し引き締まったなあ。いいんじゃないか?」
「本当?へへへ」
腕力と持久力、それに走る速度が上がってる。
アルベルトが嬉しそうに報告してくるから、頭を撫でてやると顔が真っ赤になった。
シウムのマネをしたアルベルトに『シャリオ兄』と呼ばれた時はびっくりもしたが、言葉の端々に仲のいい家族への憧れが見えたからそのままにすることにした。
風呂の水張りが終わると、今度は的当てらしい。
バケツ運びが1人20回。
それから畑に水遣りが1畝ずつ。
的当てが500点分。
(なんと文字と簡単な計算の仕方を、アルベルトが3人に教えていた)
それが終わったら、剣の素振りなんだって。
2人が素振りを始めても、アルベルトはまだ的当てをやっている。
「全然当たらないんだ。これができるようにならないと、狩りについて行けない約束だから」
そういう約束もできるようになったんだな。
自分の身を自分で守れないと、森は危険だから仕方ない。
アビスもシウムも、まだ自分の身を守るので精一杯なのだから。
「止まってる的に当たらないうちは、動いてるものに当てるのなんか無理だからな、頑張れ。っと、腕が下がりすぎだな」
アルベルトのフォームに訂正を入れながら、少しでも的に当てられるように指導する。
「うん。でもアビスとシウムは的当てが下手でも獣を獲れるって言ってた」
「あいつらは、まあ、『精霊の宝』だからな」
「『精霊の宝』?……たしかに、そんな感じするな。ああ、だからか。アビス達を傷つけたから、精霊が怒ったんだな」
アルベルトは自分の魔力が消えた理由に気づいて、少し消沈したみたいだった。
「まあ、でもお前の周りにも、いっつもくっついてる精霊が1人いるからな」
水色の小さなふわふわ精霊が、アルベルトの髪にいつもピタリと寄り添っているんだ。
『精霊の力の源』という魔石を持っていないのに、精霊が加護を与えるためにくっついている。
コレはかなり意味のある貴重な事なんだ。
「え?そうなの?」
「ああ。だから精霊達もそんなに怒ってないと思うぞ。今は魔力を持ってない方が、アルベルトのためになるって思ってるんだろう」
魔力がなくても生きていけるようになってる方が、いいに決まってるからな。
「ほんと?う、嬉しいかも」
頬を染めたアルベルトが、自分の周りを楽しそうにキョロキョロ見て精霊の姿を探してるらしい。
かわいいなあ。
「よしっ、早く一緒に狩りに行けるようになりたいから、的にいっぱい当てられるようになるまで、僕、ここで練習する」
☆
「だんだん上手くなってきたじゃないか」
元々パワーはあるアルベルトだ。
的に当たるとスパーンッといい音がするようになった。
「シャリオ兄、僕に剣、教えてくれないかな。いつか、大切なモノを守れるようになってたいんだ」
的当てのノルマが終わって素振り用の棒を握ったアルベルトが、上目遣いで懇願するのがかわいいとか、弟がいたらこんな感じなのかもな。
「いいぞ。やってみるか?」
「うん!」
俺も壁に立てかけてあった木の棒を手に取ると、向かい合う。
「どこからでもいいぞ」
「はい!」
振り下ろされる棒を、受け止めるようにしてそのまま払う。
「うわっ」
たたらは踏んだが、この程度で転ぶことはない。
うん、構え方はできている。
足の運びも、基礎はできている。
身体が大きい分、力も強い。
が。
だが、重さに頼っている力強さは、筋力ではない。
すぐに息が切れて、持久力がない。
闇雲に向かってくるだけで、力を逃す技術は持っていない。
「も、もう1回!」
でも、何度でも立ち上がる気力はある。
うん、全く見込みが無いなんてことはないな。
何度転がしても、それでも起き上がる。
思うように攻められなくて悔しくても、放り出したりしない。
うまくできた時に褒めてやれば、笑顔も出る。
暫く続けていると、アルベルトの手から棒がスッパ抜けた。
「ああ、血が出てるな」
だから棒が滑ったんだ。
こんなになるまで気づいてやれなかった。
「でも僕、まだやれるよ」
「いや、今日はこれでやめておこう。焦らなくても、破れた皮がくっついたら手の皮が厚くなって、もっと強く打ち込めるようになるからな」
「ほ、本当?」
「本当だ。それに負傷したのをそのままにしておいて、今命を狙われたらどうするんだ?」
お前は王子で王族だ。
絶対にそんなことが起こらないなんて、言えないだろ?
「痛くて戦えないかも」
「そうだな。だから自分の身体の管理は、きちんとしておかないといけない」
「うん、わかった」
「あ、シャリオお兄ちゃんいた!」
裏口から顔を出したマリカが、大きく手を振っている。
「どうかしたか~?」
「なんかお客さん来てるの」
ん?俺に?
「そっか。あ、マリカ、アルベルトの手当てをしてやってくれるか?自分で自分の手の手当てをするのは難しいだろうからな」
「はーい」
さて、客、ねえ。
ファガル達以外の知り合いなんていないんだけど、誰だ?
☆
「はじめまして、私、ミュゼルと申します。シャリオ様でいらっしゃいますか?」
玄関を出ると、大きな荷物を地面に下ろして佇む好青年がいた。
「はい、俺は確かにシャリオですが、一体どんな用で?」
「私、デヨーテ様と一応婚姻の約束をしていたのですけど、デヨーテ様がダガラ領で神前の宣誓をしてまで婚姻を望んだ方が、一足先に王都に着いていると伺ったものですから」
そう言って、少し寂しそうに笑った。
「私からデヨーテ様を奪った方がどんな方なのかと思ったのですけど」
な、なるほど?
しゅ、修羅場か?
「でも、確かに私では力不足だったようですね。とても美しい方でデヨーテ様が魅かれたのもわかります。……これで、すっぱりと諦められそうです」
いやいやいやいやいやいや!
「ま、待ってください!俺はデヨーテ様とは結婚しません!俺にはデヨーテ様と出会う前から好き合ってる人がいるんです!」
「……そうなのですか?では、権力にものを言わせて、脅されたりとか?」
「まあ、そんな感じです」
少し考えた仕草をしたあと、ミュゼルが頭を下げた。
「あの馬鹿がご迷惑をかけて申し訳ありませんでした。自尊心が強いので、貴方を巡って争っている方に負けたくなかったのでしょう。精霊色をお持ちだとお聞きしましたから」
「あー、そんな感じですね。俺のことも、たいして好きなわけではないと思いますよ」
うん、そんな感じだった。
それなのに、どうしても俺を連れて行きたいってのが違和感だったっていうか。
俺、見た目だけはいいからなあ。
この、案外頑固そうなミュゼルさんの気を引くための当て馬にはちょうど良いタイプだったかも知れない。
デヨーテもプライドが高そうだし、お互い素直に愛を囁けないタイプかあ。
「売り言葉に買い言葉で後に引けなくなった、みたいな」
「そうですか」
「だからミュゼル様、デヨーテ様を諦めたりしないでもいいかと思います」
「それは、できないのですよ」
「え、なんでですか?」
困るよ!引き取ってよ!
「神前の宣誓をなさったのでしょう?」
「はい」
「神前の宣誓は神聖なものです。デヨーテ様も、世間の大多数も、もしかしたらシャリオ様もそうかもしれませんが……神前の宣誓を軽く考えておいででしょう?」
確かに。
あの時は単なるポーズだと思ってたし、精霊の力を知った今も、いいことあるといいなっていう御祈祷くらいの感覚でいたな。
「ですが、精霊を信仰している者はとても重く受け止めます。時折、本当に重い罰を受ける者が出ますから」
「え」
「因みにどんな宣誓だったか、教えていただいても?」
「あ、はい。確か『生涯、シャリオをたった1人の伴侶として愛しむ』みたいな感じだったと思います」
「シャリオ様はよほどお相手の方に大事にされているのですね」
かなり感心されて気恥ずかしいな。
「私の生家は精霊を深く信仰していますから、デヨーテ様が貴方を巡って神前の宣誓をした時点で、身を引くように通達がありました」
「は?」
「そして私がデヨーテ様の寵愛を切られたことで、帰る場所も失いました。宣誓の内容がシャリオ様を『唯一の伴侶』としてという文言ならば、余計に反故にすることはできません」
「ま、待ってください。じゃあミュゼル様はどうするんです?」
そもそも、デヨーテと縁が切れたからって帰れなくなる実家ってどうなんだ?
その大きな荷物も、そういうことですか?
『シャリオ、引きとめて』
『ミュゼル、ここに住む』
『ミュゼル、ゆうしゅうな文官!』
『ミュゼル、アルベルトの先生にいい』
さっきからやたらと精霊も騒いでいる。
「行くあては、あるのですか?」
その問いに、ただ困ったように笑みを浮かべた彼は、そっと空を見上げた。
朝のルーティンがありそうだと、昼まで彼らの動きを見守ることにしていると水運びが終わったみたいだ。
洗濯干の所で立っていたら向こうも俺に気がついた。
「シャリオ兄~!僕達、だんだん早く運べるようになってるんだ」
「頑張ってるから筋肉がついてきたんだな。確かに少し引き締まったなあ。いいんじゃないか?」
「本当?へへへ」
腕力と持久力、それに走る速度が上がってる。
アルベルトが嬉しそうに報告してくるから、頭を撫でてやると顔が真っ赤になった。
シウムのマネをしたアルベルトに『シャリオ兄』と呼ばれた時はびっくりもしたが、言葉の端々に仲のいい家族への憧れが見えたからそのままにすることにした。
風呂の水張りが終わると、今度は的当てらしい。
バケツ運びが1人20回。
それから畑に水遣りが1畝ずつ。
的当てが500点分。
(なんと文字と簡単な計算の仕方を、アルベルトが3人に教えていた)
それが終わったら、剣の素振りなんだって。
2人が素振りを始めても、アルベルトはまだ的当てをやっている。
「全然当たらないんだ。これができるようにならないと、狩りについて行けない約束だから」
そういう約束もできるようになったんだな。
自分の身を自分で守れないと、森は危険だから仕方ない。
アビスもシウムも、まだ自分の身を守るので精一杯なのだから。
「止まってる的に当たらないうちは、動いてるものに当てるのなんか無理だからな、頑張れ。っと、腕が下がりすぎだな」
アルベルトのフォームに訂正を入れながら、少しでも的に当てられるように指導する。
「うん。でもアビスとシウムは的当てが下手でも獣を獲れるって言ってた」
「あいつらは、まあ、『精霊の宝』だからな」
「『精霊の宝』?……たしかに、そんな感じするな。ああ、だからか。アビス達を傷つけたから、精霊が怒ったんだな」
アルベルトは自分の魔力が消えた理由に気づいて、少し消沈したみたいだった。
「まあ、でもお前の周りにも、いっつもくっついてる精霊が1人いるからな」
水色の小さなふわふわ精霊が、アルベルトの髪にいつもピタリと寄り添っているんだ。
『精霊の力の源』という魔石を持っていないのに、精霊が加護を与えるためにくっついている。
コレはかなり意味のある貴重な事なんだ。
「え?そうなの?」
「ああ。だから精霊達もそんなに怒ってないと思うぞ。今は魔力を持ってない方が、アルベルトのためになるって思ってるんだろう」
魔力がなくても生きていけるようになってる方が、いいに決まってるからな。
「ほんと?う、嬉しいかも」
頬を染めたアルベルトが、自分の周りを楽しそうにキョロキョロ見て精霊の姿を探してるらしい。
かわいいなあ。
「よしっ、早く一緒に狩りに行けるようになりたいから、的にいっぱい当てられるようになるまで、僕、ここで練習する」
☆
「だんだん上手くなってきたじゃないか」
元々パワーはあるアルベルトだ。
的に当たるとスパーンッといい音がするようになった。
「シャリオ兄、僕に剣、教えてくれないかな。いつか、大切なモノを守れるようになってたいんだ」
的当てのノルマが終わって素振り用の棒を握ったアルベルトが、上目遣いで懇願するのがかわいいとか、弟がいたらこんな感じなのかもな。
「いいぞ。やってみるか?」
「うん!」
俺も壁に立てかけてあった木の棒を手に取ると、向かい合う。
「どこからでもいいぞ」
「はい!」
振り下ろされる棒を、受け止めるようにしてそのまま払う。
「うわっ」
たたらは踏んだが、この程度で転ぶことはない。
うん、構え方はできている。
足の運びも、基礎はできている。
身体が大きい分、力も強い。
が。
だが、重さに頼っている力強さは、筋力ではない。
すぐに息が切れて、持久力がない。
闇雲に向かってくるだけで、力を逃す技術は持っていない。
「も、もう1回!」
でも、何度でも立ち上がる気力はある。
うん、全く見込みが無いなんてことはないな。
何度転がしても、それでも起き上がる。
思うように攻められなくて悔しくても、放り出したりしない。
うまくできた時に褒めてやれば、笑顔も出る。
暫く続けていると、アルベルトの手から棒がスッパ抜けた。
「ああ、血が出てるな」
だから棒が滑ったんだ。
こんなになるまで気づいてやれなかった。
「でも僕、まだやれるよ」
「いや、今日はこれでやめておこう。焦らなくても、破れた皮がくっついたら手の皮が厚くなって、もっと強く打ち込めるようになるからな」
「ほ、本当?」
「本当だ。それに負傷したのをそのままにしておいて、今命を狙われたらどうするんだ?」
お前は王子で王族だ。
絶対にそんなことが起こらないなんて、言えないだろ?
「痛くて戦えないかも」
「そうだな。だから自分の身体の管理は、きちんとしておかないといけない」
「うん、わかった」
「あ、シャリオお兄ちゃんいた!」
裏口から顔を出したマリカが、大きく手を振っている。
「どうかしたか~?」
「なんかお客さん来てるの」
ん?俺に?
「そっか。あ、マリカ、アルベルトの手当てをしてやってくれるか?自分で自分の手の手当てをするのは難しいだろうからな」
「はーい」
さて、客、ねえ。
ファガル達以外の知り合いなんていないんだけど、誰だ?
☆
「はじめまして、私、ミュゼルと申します。シャリオ様でいらっしゃいますか?」
玄関を出ると、大きな荷物を地面に下ろして佇む好青年がいた。
「はい、俺は確かにシャリオですが、一体どんな用で?」
「私、デヨーテ様と一応婚姻の約束をしていたのですけど、デヨーテ様がダガラ領で神前の宣誓をしてまで婚姻を望んだ方が、一足先に王都に着いていると伺ったものですから」
そう言って、少し寂しそうに笑った。
「私からデヨーテ様を奪った方がどんな方なのかと思ったのですけど」
な、なるほど?
しゅ、修羅場か?
「でも、確かに私では力不足だったようですね。とても美しい方でデヨーテ様が魅かれたのもわかります。……これで、すっぱりと諦められそうです」
いやいやいやいやいやいや!
「ま、待ってください!俺はデヨーテ様とは結婚しません!俺にはデヨーテ様と出会う前から好き合ってる人がいるんです!」
「……そうなのですか?では、権力にものを言わせて、脅されたりとか?」
「まあ、そんな感じです」
少し考えた仕草をしたあと、ミュゼルが頭を下げた。
「あの馬鹿がご迷惑をかけて申し訳ありませんでした。自尊心が強いので、貴方を巡って争っている方に負けたくなかったのでしょう。精霊色をお持ちだとお聞きしましたから」
「あー、そんな感じですね。俺のことも、たいして好きなわけではないと思いますよ」
うん、そんな感じだった。
それなのに、どうしても俺を連れて行きたいってのが違和感だったっていうか。
俺、見た目だけはいいからなあ。
この、案外頑固そうなミュゼルさんの気を引くための当て馬にはちょうど良いタイプだったかも知れない。
デヨーテもプライドが高そうだし、お互い素直に愛を囁けないタイプかあ。
「売り言葉に買い言葉で後に引けなくなった、みたいな」
「そうですか」
「だからミュゼル様、デヨーテ様を諦めたりしないでもいいかと思います」
「それは、できないのですよ」
「え、なんでですか?」
困るよ!引き取ってよ!
「神前の宣誓をなさったのでしょう?」
「はい」
「神前の宣誓は神聖なものです。デヨーテ様も、世間の大多数も、もしかしたらシャリオ様もそうかもしれませんが……神前の宣誓を軽く考えておいででしょう?」
確かに。
あの時は単なるポーズだと思ってたし、精霊の力を知った今も、いいことあるといいなっていう御祈祷くらいの感覚でいたな。
「ですが、精霊を信仰している者はとても重く受け止めます。時折、本当に重い罰を受ける者が出ますから」
「え」
「因みにどんな宣誓だったか、教えていただいても?」
「あ、はい。確か『生涯、シャリオをたった1人の伴侶として愛しむ』みたいな感じだったと思います」
「シャリオ様はよほどお相手の方に大事にされているのですね」
かなり感心されて気恥ずかしいな。
「私の生家は精霊を深く信仰していますから、デヨーテ様が貴方を巡って神前の宣誓をした時点で、身を引くように通達がありました」
「は?」
「そして私がデヨーテ様の寵愛を切られたことで、帰る場所も失いました。宣誓の内容がシャリオ様を『唯一の伴侶』としてという文言ならば、余計に反故にすることはできません」
「ま、待ってください。じゃあミュゼル様はどうするんです?」
そもそも、デヨーテと縁が切れたからって帰れなくなる実家ってどうなんだ?
その大きな荷物も、そういうことですか?
『シャリオ、引きとめて』
『ミュゼル、ここに住む』
『ミュゼル、ゆうしゅうな文官!』
『ミュゼル、アルベルトの先生にいい』
さっきからやたらと精霊も騒いでいる。
「行くあては、あるのですか?」
その問いに、ただ困ったように笑みを浮かべた彼は、そっと空を見上げた。
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