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「大佐の部屋はどちらですか?」
「あの、大佐と言うと…」
キミアナの申し出に看護長は訝しげな顔をした。
「ああ…ジョン・フェルドスカイ大佐です。いや、元か」
キミアナは口の端を上げるとそう言って二人を見つめた。
「大佐と二人で話がしたい、面会許可書が必要ですか?」
「ハルヴァ殿ー」
「ディオス様、お待たせしました…!」
ハルヴァが診療所のロビーで待つディオスのもとに慌てて駆けていく。
ディオスはハルヴァを抱きとめると「走らなくていい、お疲れ様」と抱きしめる。
「ディオス様、待った?」
「待ってない…大丈夫だ」ディオスはハルヴァの腰を抱くようにエスコートすると実は1時間位待ったのは秘密にしておくことにした。
「んん…」
「ハルヴァ殿…」
ディオスは馬車の中でハルヴァにキスをするとうっとりした眼差しを彼女に向け、唾液の糸がハルヴァの唇を濡らしたので指で拭う。
ハルヴァもとろりとした表情をディオスに向けてきて彼は興奮が鎮まるのを願う気持ちを込めて男性器を握りしめた。
「…帰ってしまったかと思った。かなり遅くなったから…」
「俺はハルヴァ殿が来るまでずーっと待つ」
ディオスはそう言うとハルヴァを抱き寄せた。
「……帰ってしまったわ」
「…?いつ?」口先を尖らせるハルヴァの頬に唇を寄せながらディオスは可愛らしさに身悶えしそうになるのを耐える。
このまま体内に吸収してしまいたい…
「買い物に付き合ってと誘ってくれたとき」
「んー?……ずっと待っていたが…ちょっとトイレに行ってる間にな…すれ違ったんだな…」ディオスは股間を握りしめながらボソボソと言った。
「トイレ?」
「君の上司か?女性がな…まだしばらく仕事は終わらないと18時になる少し前位に言ってきたんだ…俺は少しでも気を落ち着かせようとトイレにな…そうしたら君は帰ってしまった」
ディオスは少し不機嫌そうなハルヴァの機嫌をとるように唇を食んだ。
「そうらったの…」
「ハルヴァ殿…家についたら風呂に入ろうか」ディオスはギラギラした目でそう言うとハルヴァは照れくさそうに笑う。
「ハルヴァ殿」
ディオスは風呂から上がるとベッドで髪を乾かしていたハルヴァに抱き着き、キスをした。
「んー!ディオス様」
「腹が減っている?」
「…ううん…先にこっちがいい」ハルヴァはタオル越しでも分かるほどすっかり立ち上がったディオスの性器を指でちょん…と突いた。
「そ、そうか……!お、俺も!ハ…ハルヴァ殿!ハルヴァ殿…!」
ディオスはハアハアと息を荒げるとハルヴァが巻いていたタオルを解いていく。
「ディオス様」
ハルヴァもディオスが腰に巻いているタオルを解くとギュッとディオスに抱き着いた。
ハルヴァの胸がディオスの皮膚に密着して形を変える。
興奮したディオスはハルヴァに濃厚なキスをしながら彼女の陰部に触れたが、そこはもうヌルヌルと湿り気を帯びていて、ディオスは思わず喉を上下させた。
触るとハルヴァが腰をビクつかせる箇所はもうわかっている。
ディオスはそこにヌルヌルと愛液を塗りつけて皮の上から押すように触れた。
コロコロと指から逃げていく粒は次第に皮の中で固くなっていく。
「んん…」
ハルヴァが快感に声を上げる頃には、その小さい粒は皮の中では収まりきらずに少しだけ顔を出すのだ。
それがディオスには堪らなかった。
(かわいい…)
たっぷりとすくい上げた蜜をそこに塗ると指先で転がすように撫でる。
「あっ……あー……」
ハルヴァが身を捩らせて快感に堪えているのを見てディオスは自分の男性器をギュッと握る。
先からはタラー……と我慢汁が垂れてベッドに落ちた。
「気持ちいい?ハルヴァ殿…」
ディオスが腰を揺らすハルヴァの顔に自身の顔を寄せながらそう囁くとハルヴァは甘えるように擦り寄りながら「気持ちいい…」と掠れた声で言う。
「う…」ディオスはハルヴァの中にゆっくりと指を差し入れるとキューッと締め付けるような動きに思わず声を漏らした。
温かくて柔らかい肉に包まれてハルヴァの陰核を揺らせば、彼女が感じている快感に合わせて指を締め付けられる。
「き、気持ちいい?」
ハルヴァが小刻みにディオスの指を締め付けてくる。ヒクヒクヒクヒク…
「……うん…イキそう…」
「そうか…」
ハルヴァはとろりとした目でディオスを見つめた。
ディオスがビクビクと男性器を揺らしながらハルヴァにキスをすると、彼女のトロトロした唾液が絡みついてくる。
「……う…」
ディオスは四方八方から与えられる快楽に眉を寄せて耐えた。
ハルヴァは「あ、ん……っ」控えめな声を上げて腰をビクつかせるとディオスの指をギューッと一層キツく締め付けた。
くったりと身を沈めたハルヴァを抱き寄せてディオスは首すじにキスをする。
彼女の柔らかくなった陰部に男性器を沿わせるとハルヴァがディオスの首に抱きついてきた。
「痛くないか?」
「……うん」ハルヴァは少し声を上ずらせながらそう呟いた。
(うぐぐぐ…!)
ディオスはハルヴァの吸い付くような中に内心翻弄されている。
達したばかりのハルヴァの中はうねうねと蠢いてディオスを歓迎してくれるのはいいのだが…
直ぐ様ドクドクと精が上がってくるような感覚にディオスはひたすら耐えた。
「う……ハァ、ぐ…」
中に入るなり苦しそうに呻くディオスにハルヴァは心配になってしまう。
「痛い?」
「……気持ちいい……」
「気持ちいい?」
「出そう、すまん…」ディオスは顔を真っ赤にするとそう言って眉を下げた。
直後ビュービューと奥に放たれる精に、ハルヴァは妙に満たされた気になって……うっとりとディオスの胸に頬を寄せると一向に鎮まらない様子のディオスは「……動いてもいい?」とハルヴァを抱き締めてキスをした。
ハルヴァはそんなディオスが愛おしくなって抱きつくと「うん…いっぱいして」と囁いた。
腰をゆっくりと動かし始めたディオスは快感に眉を寄せている。
いつもキリ…と結ばれた口元が緩んでいるのを見て、ハルヴァはギューッとディオスを締め付ける。
「ん?……ぐ、ハ、ハルヴァ殿……」
「ディオス様」
名前を呼ばれたハルヴァは更にディオスを締め付けた。
「あの、大佐と言うと…」
キミアナの申し出に看護長は訝しげな顔をした。
「ああ…ジョン・フェルドスカイ大佐です。いや、元か」
キミアナは口の端を上げるとそう言って二人を見つめた。
「大佐と二人で話がしたい、面会許可書が必要ですか?」
「ハルヴァ殿ー」
「ディオス様、お待たせしました…!」
ハルヴァが診療所のロビーで待つディオスのもとに慌てて駆けていく。
ディオスはハルヴァを抱きとめると「走らなくていい、お疲れ様」と抱きしめる。
「ディオス様、待った?」
「待ってない…大丈夫だ」ディオスはハルヴァの腰を抱くようにエスコートすると実は1時間位待ったのは秘密にしておくことにした。
「んん…」
「ハルヴァ殿…」
ディオスは馬車の中でハルヴァにキスをするとうっとりした眼差しを彼女に向け、唾液の糸がハルヴァの唇を濡らしたので指で拭う。
ハルヴァもとろりとした表情をディオスに向けてきて彼は興奮が鎮まるのを願う気持ちを込めて男性器を握りしめた。
「…帰ってしまったかと思った。かなり遅くなったから…」
「俺はハルヴァ殿が来るまでずーっと待つ」
ディオスはそう言うとハルヴァを抱き寄せた。
「……帰ってしまったわ」
「…?いつ?」口先を尖らせるハルヴァの頬に唇を寄せながらディオスは可愛らしさに身悶えしそうになるのを耐える。
このまま体内に吸収してしまいたい…
「買い物に付き合ってと誘ってくれたとき」
「んー?……ずっと待っていたが…ちょっとトイレに行ってる間にな…すれ違ったんだな…」ディオスは股間を握りしめながらボソボソと言った。
「トイレ?」
「君の上司か?女性がな…まだしばらく仕事は終わらないと18時になる少し前位に言ってきたんだ…俺は少しでも気を落ち着かせようとトイレにな…そうしたら君は帰ってしまった」
ディオスは少し不機嫌そうなハルヴァの機嫌をとるように唇を食んだ。
「そうらったの…」
「ハルヴァ殿…家についたら風呂に入ろうか」ディオスはギラギラした目でそう言うとハルヴァは照れくさそうに笑う。
「ハルヴァ殿」
ディオスは風呂から上がるとベッドで髪を乾かしていたハルヴァに抱き着き、キスをした。
「んー!ディオス様」
「腹が減っている?」
「…ううん…先にこっちがいい」ハルヴァはタオル越しでも分かるほどすっかり立ち上がったディオスの性器を指でちょん…と突いた。
「そ、そうか……!お、俺も!ハ…ハルヴァ殿!ハルヴァ殿…!」
ディオスはハアハアと息を荒げるとハルヴァが巻いていたタオルを解いていく。
「ディオス様」
ハルヴァもディオスが腰に巻いているタオルを解くとギュッとディオスに抱き着いた。
ハルヴァの胸がディオスの皮膚に密着して形を変える。
興奮したディオスはハルヴァに濃厚なキスをしながら彼女の陰部に触れたが、そこはもうヌルヌルと湿り気を帯びていて、ディオスは思わず喉を上下させた。
触るとハルヴァが腰をビクつかせる箇所はもうわかっている。
ディオスはそこにヌルヌルと愛液を塗りつけて皮の上から押すように触れた。
コロコロと指から逃げていく粒は次第に皮の中で固くなっていく。
「んん…」
ハルヴァが快感に声を上げる頃には、その小さい粒は皮の中では収まりきらずに少しだけ顔を出すのだ。
それがディオスには堪らなかった。
(かわいい…)
たっぷりとすくい上げた蜜をそこに塗ると指先で転がすように撫でる。
「あっ……あー……」
ハルヴァが身を捩らせて快感に堪えているのを見てディオスは自分の男性器をギュッと握る。
先からはタラー……と我慢汁が垂れてベッドに落ちた。
「気持ちいい?ハルヴァ殿…」
ディオスが腰を揺らすハルヴァの顔に自身の顔を寄せながらそう囁くとハルヴァは甘えるように擦り寄りながら「気持ちいい…」と掠れた声で言う。
「う…」ディオスはハルヴァの中にゆっくりと指を差し入れるとキューッと締め付けるような動きに思わず声を漏らした。
温かくて柔らかい肉に包まれてハルヴァの陰核を揺らせば、彼女が感じている快感に合わせて指を締め付けられる。
「き、気持ちいい?」
ハルヴァが小刻みにディオスの指を締め付けてくる。ヒクヒクヒクヒク…
「……うん…イキそう…」
「そうか…」
ハルヴァはとろりとした目でディオスを見つめた。
ディオスがビクビクと男性器を揺らしながらハルヴァにキスをすると、彼女のトロトロした唾液が絡みついてくる。
「……う…」
ディオスは四方八方から与えられる快楽に眉を寄せて耐えた。
ハルヴァは「あ、ん……っ」控えめな声を上げて腰をビクつかせるとディオスの指をギューッと一層キツく締め付けた。
くったりと身を沈めたハルヴァを抱き寄せてディオスは首すじにキスをする。
彼女の柔らかくなった陰部に男性器を沿わせるとハルヴァがディオスの首に抱きついてきた。
「痛くないか?」
「……うん」ハルヴァは少し声を上ずらせながらそう呟いた。
(うぐぐぐ…!)
ディオスはハルヴァの吸い付くような中に内心翻弄されている。
達したばかりのハルヴァの中はうねうねと蠢いてディオスを歓迎してくれるのはいいのだが…
直ぐ様ドクドクと精が上がってくるような感覚にディオスはひたすら耐えた。
「う……ハァ、ぐ…」
中に入るなり苦しそうに呻くディオスにハルヴァは心配になってしまう。
「痛い?」
「……気持ちいい……」
「気持ちいい?」
「出そう、すまん…」ディオスは顔を真っ赤にするとそう言って眉を下げた。
直後ビュービューと奥に放たれる精に、ハルヴァは妙に満たされた気になって……うっとりとディオスの胸に頬を寄せると一向に鎮まらない様子のディオスは「……動いてもいい?」とハルヴァを抱き締めてキスをした。
ハルヴァはそんなディオスが愛おしくなって抱きつくと「うん…いっぱいして」と囁いた。
腰をゆっくりと動かし始めたディオスは快感に眉を寄せている。
いつもキリ…と結ばれた口元が緩んでいるのを見て、ハルヴァはギューッとディオスを締め付ける。
「ん?……ぐ、ハ、ハルヴァ殿……」
「ディオス様」
名前を呼ばれたハルヴァは更にディオスを締め付けた。
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