22 / 44
22☆
しおりを挟む
「外れた」
キミアナが呆然と手を眺めながら言った。
二人を繋ぐ光の輪が弾けて散った。
キミアナが喜びをみんなで共有しようと顔を上げると目の前には濃厚なキスをしているハルヴァとディオスがいたのでキミアナは苦笑いをした。
「んー…」
「ハ、ハルヴァ殿…!」
ディオスは一度口を離すとハルヴァの名前を呼んだ。
彼の突き出した舌先からは唾液の糸が繋がって垂れる。
「ディオス様」ハルヴァはディオスを見上げてニコニコ笑いながら彼の口の端をハンカチで拭う。
「ハルヴァ殿ぉ」
二人はヘラヘラと笑い合いながら見つめ合う。
ハルヴァはディオスがズボンのチャックを下ろし掛けている手を押さえて「ずっと一緒です…だからそんな大きいの…急に入れないで」と言ったらディオスはおかしな音を出した後、少し静かになった。
「それに…人前では恥ずかしい…」
ハルヴァが俯いて恥ずかしそうに言うとディオスは自身の膝を握りメキメキと音を立てながら「う、うん…わかった」と呟いた。
「ディオス?ああ、アイツが仕事以外で女といるところなんか見たことはないな」
次の日、ジョンの見舞いにやってきたサイモンがハルヴァの質問にそう答える。
ハルヴァはなんだか自分がとんでもない勘違いをしていた、と顔を真っ赤にしてしまった。
(私もディオス様が合わせ子だと妙な偏見があったのかもしれない…)
ハルヴァはサイモンと一緒にジョンを車椅子に移動させながらなんだか恥ずかしくなってしまった。
ディオスの素行は少なくとも女関係には怪しい影すらもなかったからだ。
「でぃおす…」
「あいつはまじめだ」
「ちちおやと」
「ちがって」
ジョンが、だからキミアナと寄り添いながら現れた時には驚いたとゆっくり語ってくれた。
「じじょうが」
「あって」
「よかった」
ジョンが顔を歪めたように見えてハルヴァは驚いた。
今まで顔の筋肉がほぼ動くようなことはなかったからだ。
「ジョンさん、ありがとうございます。ジョンさんすごく良くなってきてるよ、今笑ったんですよね?…顔が動いたよ」
ハルヴァは嬉しくて思わず跪き、ジョンの手を握る。
ジョンはそれを軽く握り返すと
「まえより」
「ちからがでる」
とまた顔を歪めた。
ハルヴァは嬉しくなってジョンとサイモンに庭を散歩してはどうか?と提案する。
ハルヴァは見送るためにホールへ出た。
そこにはディオスがいてサイモンを見るなり絶望したような顔をハルヴァに向けてきたので「違う違う!親父の見舞いだ!ディオスやめろ勘違いするのは!」とサイモンが慌ててそう言いながらそそくさと庭へ出て行った。
ディオスがサイモンに向かって鬼のような顔をしていたからだ。
「ディオス様」
「……迎えに、もう終わるのか」
「あ、はい!もう少しで…座って待っていてもらえませんか?」
ディオスは斜め下を見ながらボソボソと呟いている。
ハルヴァはそれが嫌われているから自分と話したくないのだと思っていたけれど…
ズボンをの太ももあたりをグチャグチャと掴みながらディオスは緊張により滲んだ手汗を懸命に拭っていた。
(……股間が膨らんでいる…)
ハルヴァはそんなディオスの股間にちらりと視線を送ると胸がキュッとなった。
自分と会えたことでディオスは興奮しているのだ。
ハルヴァは今までもそうだったのではないか、と思いそっとディオスに近付いて手を握った。
「迎えに来てくれて嬉しいです」
「……ハ、ハルヴァ殿!」
「んー!ディオス様!仕事中なのでやめてくださいませ!それに…そんなに大きな物はまだ入りません」
ハルヴァは興奮して口を吸ってくるディオスにそう言うとディオスは静かになった。
「……なんで、なんで見限らなかった…?」
ディオスはハルヴァの手を握り車内に座らせるとポツリとそう言った。
「え?」
「お、俺は…駄目な男だ…すぐ…キミに欲情するし…それなのに…なんで…ついてきてくれた?気持ち悪いだろ」
「……」
ハルヴァはディオスを見つめた。
「ディオス様が…とても優しく私に触れてくれていたからです」
ディオスはいつ何時でも、ハルヴァを宝物のように扱ってくれていた。
殆ど会話も何もなかったが…
ハルヴァを押し倒した時も、キスをしたときも、いつでもディオスは優しく大切に触れてくれていた。
「……本当にそれだけなんです。私…私もよくわかりません。でも…気持ち悪くはないです」
ハルヴァがそう恥ずかしそうにそう呟くとディオスは鼻をフガフガさせて座席に押し倒した。
「ハ、ハルヴァ殿、今日は約束通り、どこか好きな、所へ」
「んんん…」
ディオスは馬車の中でハルヴァをベロベロにしながら途切れ途切れにそう説明した。
一方ハルヴァはディオスのキスにうっとりと目を細めていて、殆ど内容が頭に入っていないような…
ディオスはハルヴァを押し倒すと彼女の下着の上からグリグリと男性器を押し付けた。
「……まだ入りません」
「ど、どうすれば…いや、ま…まだ交わらんが…この先に…い、痛いだろ、突然は」
ディオスは目をギラギラさせながらハルヴァを見ている。
ハルヴァはそんなディオスの手を優しく触ると「ま、まずは…指とか?ですかね?」とそれを頬に当てた。
ディオスがハルヴァにキスをすると舌を優しく舐めてくる。
ハルヴァはそれが気持ちよくて気持ちよくてくったりと身体の力を抜いた。
「いつ…指を」
「……今でも」ハルヴァはポッと頬を染めるとそう言った。
ディオスに口の中を愛撫されたハルヴァの下着はもうぬるぬるだ。
ディオスは喉の奥で変な音を立てながらハルヴァのスカートの中に手を入れた。
「あ、……」
下着の横からディオスの節くれ立った指がそっと入ってくる。
ぷっくりと膨らんだ会陰に指が当たってハルヴァは腰を大きくビクつかせた。
「……痛いか」
ディオスが心做しか声を震わせている。
「全然…優しくしてくれています」
ハルヴァは実際にディオスがかなり優しく丁寧に触ってくれているのを感じていた。興奮で陰部自身は勿論、会陰も愛液が溢れ出しぬるぬると湿っているのを感じる。
ディオスの指はその上をゆっくり滑るようにそっと優しくハルヴァに触れた。指と粘膜が触れ合った時、ハルヴァはディオスに抱きついて思わず腰を震わせてしまう。
キミアナが呆然と手を眺めながら言った。
二人を繋ぐ光の輪が弾けて散った。
キミアナが喜びをみんなで共有しようと顔を上げると目の前には濃厚なキスをしているハルヴァとディオスがいたのでキミアナは苦笑いをした。
「んー…」
「ハ、ハルヴァ殿…!」
ディオスは一度口を離すとハルヴァの名前を呼んだ。
彼の突き出した舌先からは唾液の糸が繋がって垂れる。
「ディオス様」ハルヴァはディオスを見上げてニコニコ笑いながら彼の口の端をハンカチで拭う。
「ハルヴァ殿ぉ」
二人はヘラヘラと笑い合いながら見つめ合う。
ハルヴァはディオスがズボンのチャックを下ろし掛けている手を押さえて「ずっと一緒です…だからそんな大きいの…急に入れないで」と言ったらディオスはおかしな音を出した後、少し静かになった。
「それに…人前では恥ずかしい…」
ハルヴァが俯いて恥ずかしそうに言うとディオスは自身の膝を握りメキメキと音を立てながら「う、うん…わかった」と呟いた。
「ディオス?ああ、アイツが仕事以外で女といるところなんか見たことはないな」
次の日、ジョンの見舞いにやってきたサイモンがハルヴァの質問にそう答える。
ハルヴァはなんだか自分がとんでもない勘違いをしていた、と顔を真っ赤にしてしまった。
(私もディオス様が合わせ子だと妙な偏見があったのかもしれない…)
ハルヴァはサイモンと一緒にジョンを車椅子に移動させながらなんだか恥ずかしくなってしまった。
ディオスの素行は少なくとも女関係には怪しい影すらもなかったからだ。
「でぃおす…」
「あいつはまじめだ」
「ちちおやと」
「ちがって」
ジョンが、だからキミアナと寄り添いながら現れた時には驚いたとゆっくり語ってくれた。
「じじょうが」
「あって」
「よかった」
ジョンが顔を歪めたように見えてハルヴァは驚いた。
今まで顔の筋肉がほぼ動くようなことはなかったからだ。
「ジョンさん、ありがとうございます。ジョンさんすごく良くなってきてるよ、今笑ったんですよね?…顔が動いたよ」
ハルヴァは嬉しくて思わず跪き、ジョンの手を握る。
ジョンはそれを軽く握り返すと
「まえより」
「ちからがでる」
とまた顔を歪めた。
ハルヴァは嬉しくなってジョンとサイモンに庭を散歩してはどうか?と提案する。
ハルヴァは見送るためにホールへ出た。
そこにはディオスがいてサイモンを見るなり絶望したような顔をハルヴァに向けてきたので「違う違う!親父の見舞いだ!ディオスやめろ勘違いするのは!」とサイモンが慌ててそう言いながらそそくさと庭へ出て行った。
ディオスがサイモンに向かって鬼のような顔をしていたからだ。
「ディオス様」
「……迎えに、もう終わるのか」
「あ、はい!もう少しで…座って待っていてもらえませんか?」
ディオスは斜め下を見ながらボソボソと呟いている。
ハルヴァはそれが嫌われているから自分と話したくないのだと思っていたけれど…
ズボンをの太ももあたりをグチャグチャと掴みながらディオスは緊張により滲んだ手汗を懸命に拭っていた。
(……股間が膨らんでいる…)
ハルヴァはそんなディオスの股間にちらりと視線を送ると胸がキュッとなった。
自分と会えたことでディオスは興奮しているのだ。
ハルヴァは今までもそうだったのではないか、と思いそっとディオスに近付いて手を握った。
「迎えに来てくれて嬉しいです」
「……ハ、ハルヴァ殿!」
「んー!ディオス様!仕事中なのでやめてくださいませ!それに…そんなに大きな物はまだ入りません」
ハルヴァは興奮して口を吸ってくるディオスにそう言うとディオスは静かになった。
「……なんで、なんで見限らなかった…?」
ディオスはハルヴァの手を握り車内に座らせるとポツリとそう言った。
「え?」
「お、俺は…駄目な男だ…すぐ…キミに欲情するし…それなのに…なんで…ついてきてくれた?気持ち悪いだろ」
「……」
ハルヴァはディオスを見つめた。
「ディオス様が…とても優しく私に触れてくれていたからです」
ディオスはいつ何時でも、ハルヴァを宝物のように扱ってくれていた。
殆ど会話も何もなかったが…
ハルヴァを押し倒した時も、キスをしたときも、いつでもディオスは優しく大切に触れてくれていた。
「……本当にそれだけなんです。私…私もよくわかりません。でも…気持ち悪くはないです」
ハルヴァがそう恥ずかしそうにそう呟くとディオスは鼻をフガフガさせて座席に押し倒した。
「ハ、ハルヴァ殿、今日は約束通り、どこか好きな、所へ」
「んんん…」
ディオスは馬車の中でハルヴァをベロベロにしながら途切れ途切れにそう説明した。
一方ハルヴァはディオスのキスにうっとりと目を細めていて、殆ど内容が頭に入っていないような…
ディオスはハルヴァを押し倒すと彼女の下着の上からグリグリと男性器を押し付けた。
「……まだ入りません」
「ど、どうすれば…いや、ま…まだ交わらんが…この先に…い、痛いだろ、突然は」
ディオスは目をギラギラさせながらハルヴァを見ている。
ハルヴァはそんなディオスの手を優しく触ると「ま、まずは…指とか?ですかね?」とそれを頬に当てた。
ディオスがハルヴァにキスをすると舌を優しく舐めてくる。
ハルヴァはそれが気持ちよくて気持ちよくてくったりと身体の力を抜いた。
「いつ…指を」
「……今でも」ハルヴァはポッと頬を染めるとそう言った。
ディオスに口の中を愛撫されたハルヴァの下着はもうぬるぬるだ。
ディオスは喉の奥で変な音を立てながらハルヴァのスカートの中に手を入れた。
「あ、……」
下着の横からディオスの節くれ立った指がそっと入ってくる。
ぷっくりと膨らんだ会陰に指が当たってハルヴァは腰を大きくビクつかせた。
「……痛いか」
ディオスが心做しか声を震わせている。
「全然…優しくしてくれています」
ハルヴァは実際にディオスがかなり優しく丁寧に触ってくれているのを感じていた。興奮で陰部自身は勿論、会陰も愛液が溢れ出しぬるぬると湿っているのを感じる。
ディオスの指はその上をゆっくり滑るようにそっと優しくハルヴァに触れた。指と粘膜が触れ合った時、ハルヴァはディオスに抱きついて思わず腰を震わせてしまう。
1,310
お気に入りに追加
2,404
あなたにおすすめの小説
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。
その眼差しは凍てつく刃*冷たい婚約者にウンザリしてます*
音爽(ネソウ)
恋愛
義妹に優しく、婚約者の令嬢には極寒対応。
塩対応より下があるなんて……。
この婚約は間違っている?
*2021年7月完結
国王陛下、私のことは忘れて幸せになって下さい。
ひかり芽衣
恋愛
同じ年で幼馴染のシュイルツとアンウェイは、小さい頃から将来は国王・王妃となり国を治め、国民の幸せを守り続ける誓いを立て教育を受けて来た。
即位後、穏やかな生活を送っていた2人だったが、婚姻5年が経っても子宝に恵まれなかった。
そこで、跡継ぎを作る為に側室を迎え入れることとなるが、この側室ができた人間だったのだ。
国の未来と皆の幸せを願い、王妃は身を引くことを決意する。
⭐︎2人の恋の行く末をどうぞ一緒に見守って下さいませ⭐︎
※初執筆&投稿で拙い点があるとは思いますが頑張ります!
【完結】愛したあなたは本当に愛する人と幸せになって下さい
高瀬船
恋愛
伯爵家のティアーリア・クランディアは公爵家嫡男、クライヴ・ディー・アウサンドラと婚約秒読みの段階であった。
だが、ティアーリアはある日クライヴと彼の従者二人が話している所に出くわし、聞いてしまう。
クライヴが本当に婚約したかったのはティアーリアの妹のラティリナであったと。
ショックを受けるティアーリアだったが、愛する彼の為自分は身を引く事を決意した。
【誤字脱字のご報告ありがとうございます!小っ恥ずかしい誤字のご報告ありがとうございます!個別にご返信出来ておらず申し訳ございません( •́ •̀ )】
愛されていたのだと知りました。それは、あなたの愛をなくした時の事でした。
桗梛葉 (たなは)
恋愛
リリナシスと王太子ヴィルトスが婚約をしたのは、2人がまだ幼い頃だった。
それから、ずっと2人は一緒に過ごしていた。
一緒に駆け回って、悪戯をして、叱られる事もあったのに。
いつの間にか、そんな2人の関係は、ひどく冷たくなっていた。
変わってしまったのは、いつだろう。
分からないままリリナシスは、想いを反転させる禁忌薬に手を出してしまう。
******************************************
こちらは、全19話(修正したら予定より6話伸びました🙏)
7/22~7/25の4日間は、1日2話の投稿予定です。以降は、1日1話になります。
平民の方が好きと言われた私は、あなたを愛することをやめました
天宮有
恋愛
公爵令嬢の私ルーナは、婚約者ラドン王子に「お前より平民の方が好きだ」と言われてしまう。
平民を新しい婚約者にするため、ラドン王子は私から婚約破棄を言い渡して欲しいようだ。
家族もラドン王子の酷さから納得して、言うとおり私の方から婚約を破棄した。
愛することをやめた結果、ラドン王子は後悔することとなる。
政略結婚だからと諦めていましたが、離縁を決めさせていただきました
あおくん
恋愛
父が決めた結婚。
顔を会わせたこともない相手との結婚を言い渡された私は、反論することもせず政略結婚を受け入れた。
これから私の家となるディオダ侯爵で働く使用人たちとの関係も良好で、旦那様となる義両親ともいい関係を築けた私は今後上手くいくことを悟った。
だが婚姻後、初めての初夜で旦那様から言い渡されたのは「白い結婚」だった。
政略結婚だから最悪愛を求めることは考えてはいなかったけれど、旦那様がそのつもりなら私にも考えがあります。
どうか最後まで、その強気な態度を変えることがないことを、祈っておりますわ。
※いつものゆるふわ設定です。拙い文章がちりばめられています。
最後はハッピーエンドで終えます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる