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月芝

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第三の怪 歩道橋の影 後編

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 国道のわりには交通量がまばらなのは、きっと土曜日の午後の三時すぎという、中途半端な時間帯のせいであろう。
 例のナゾの影があらわれるという隣町の歩道橋にやってきたのは、里見翔、明智麟、松永美空の第二編集部の三名の部員たちである。
 もちろん、編集長である上杉愛理の許可を得ての取材である。
 夜は調査しない、あくまで昼間だけ。との約束にて、どうにか許してもらえた。
 で、いざ現地へとやってきたはいいものの……

「ふつうの歩道橋ですね。つまんない」
「いや、ふつうじゃない歩道橋ってどんなのだよ!」

 なんぞと美空と里見翔が言っているのを横目に、デジタルカメラのシャッターをぱしゃぱしゃ切っていたのは麟である。
 いろいろアングルを変えては、歩道橋を撮影している。
 国道をまたいでいるだけあって横に長いから、全体像を一枚の写真に収めるのが、けっこうむずかしい。
 そのときのこと、麟が声をあげた。

「あっ! ツバメ」

 スィーと空を滑べるようにして飛んできた一羽が、そのまま歩道橋の下へと潜り込んだ。
 よくよく見てみると、歩道橋の裏側のくぼみに巣がある。
 巣にはヒナが三羽いて、ぴぃぴぃと元気よくエサをねだっていた。
 かつては大きな家の軒先や、団地の階段の踊り場なんかでは、わりとよく見かけた光景だが、いつの頃からが見かけなくなって久しい。

「あら、本当ね。でも、けっこう大きいかも。そろそろ巣立ちの時期かしら。せっかくだからあれも撮影しておいて、リンちゃん。記事に使えるかもしれないから」
「うん、動物ネタは鉄板だもんね。わかったよ、ソラちゃん」
「へえ、あんなところに巣があったのか。ここは何度か通っているけど、ちっとも気がつかなかった」

 ツバメの親子に、里見翔は頬を緩ませる。
 見た目可愛い系男子は、じつは可愛い物や生き物も好きなのだ。ただし、人間とはちがって面倒がないからという、悲しい理由だけれども。

 子どもにはちょっと急な階段をのぼり、三人は歩道橋の上へと向かう。
 なかなかの高所にて、国道がずどんと東西に真っ直ぐのびているせいで、わりと遠くの方まで望め、景色はいい。ただし、遮るものがないせいか、彼方から吹いてくる風がけっこう強くて、髪が乱れ、麟は「やん」とスカートの裾をおさえることになった。
 けれどもズボンを履いている美空と里見翔は、へっちゃらにて、さっさと先へといってしまうもので、麟もあわててこれを追いかけた。

 歩道橋の半ばまで渡ったところで、里見翔が言った。

「ちょうどこの辺りらしいよ。あの子が黒い影に追いかけられたのって……」

 塾帰り、小雨降る中、傘を差して家路を急いでいたときのこと。
 ふと背後に気配を感じて、振り返ったら、その影はいたという。
 見上げるほどの大きさで、まるで柳の木ほどもあったらしい。それがひょろりとした腕をのばしてきたもので、驚いた里見翔の友だちは傘を放り出して、夢中で逃げ帰ったそうな。

「でも、その傘なんだけど、次の日の昼間に見に来たら、そこの手すりのところに、きちんと畳まれてかけられていたんだってさ」

 はたしてナゾの影がやったのか。はたまた通りがかった別の誰かが、邪魔だから片付けたのか。
 もしも、影の仕業だとすれば、ずいぶんと親切な影である。
 美空に指示されるままに、麟は現場の写真を撮影する。
 一通り撮影が済んだところで、そのまま歩道橋を渡り切って、反対側へと降り立った三人であったが、そこで「あら?」と美空がある存在に気がついた。
 それは階段の下に隠れるようにして存在している石だった。
 ちょっとした日本庭園とかに置かれてあるような、ちょうど子どもが膝を抱えて、こてんと寝転んだぐらいの大きさである。
 しめ縄がされていることからして、祀られているようだけれども……

「なにかしらん?」
「なんだこれ?」

 麟と里見翔がそろって首を傾げた。
 ふだんはこちら側を通らないし、歩道橋を利用するときには、さっさと通り過ぎるので、里見翔はちっとも知らなかったという。

「これは……、おそらく道祖神じゃないかしら」

 そう言って、美空は石をしげしげ眺めている。
 道祖神とは、道端にて悪いものが入ってこないように防いだり、道行く者らの安全を守ってくれる神さまのことである。
 これまたツバメの巣と同じく、一昔前には、わりとそこかしこで見かけたものであったが、今となっては珍しい。
 いちおう歩道橋のたもとの道祖神の写真も撮ったところで、取材はいったん終了とした。

  ◇

 で、その日の夜のことである。時刻は午後九時を少し回ったぐらい。
 ふたたび三人は連れ立って国道の歩道橋を訪れた。
 本当は数日間を開ける予定であったのだが、ちょうど都合がいいことに、今夜の天気予報は雨だった。
 歩道橋のナゾの影は、小雨の降る夜にあらわれる。

 えっ! 編集長である上杉愛理との約束で、夜は取材しないはずだったんじゃあ……

 という疑問は当然のこと。
 そう、たしかに約束はした。

『夜は調査しない、あくまで昼間だけ』であると。

 だがしかし、取材でなければ約束を破ったことにはならない。
 というわけで、明智麟と松永美空の両名は、「里見先輩が通っている隣町の塾が評判がいいみたいだから、体験入学してくる」と親に言って、堂々と夜間に家を抜け出してきたのであった。
 いちおう、体験入学の話は本当で、ちゃんと受けた。
 その帰り道に里見翔ともども、歩道橋へとやってきたのである。
 そう、これはたまたまなのだ。体験入学の帰り道に、たまたま通りがかった現場で、たまたま怪しい影を目撃しちゃったもので、つい記者根性にてデジカメでパチリとやってしまったとて、それはしょうがない。

 しとしと雨が降る。
 風もちょっと出てきたせいか、差している傘が横風を受けてあおられる。
 なのに平然としているのは、一人カッパを着込んできた美空であった。いざというときに両手がふさがっていたら動けないと、用心してのことであった。
 そしてその用心は功を奏した。
 なぜなら、ナゾの影が本当にあらわれたからである。
 麟と里見翔はあんぐり口を開けて立ち尽くすばかり。美空もまた驚きにて目をみはって、しばし固まっていたが、ひょろ長い影がゆらゆら自分たちの方へと向かってきたもので、ハッと我に返った。
 連写モードにてデジタルカメラのシャッターを切って、十枚ほど撮影したところで、美空が叫んだ。

「ほら、いつまでもぼけっとしない。すぐに逃げるのよ!」

 その叱咤に、ふたりもあわててきびすを返す。
 幸いなことにナゾの影の動きは鈍く、また階段を下りてまで追いかけてくることはなかった。
 あわてふためき、急いで、歩道橋から離れた第二編集部の部員たち。
 三人ともに「はぁはぁ」と肩で息をしながら、恐るおそる振り返ってみるも、歩道橋の上に影の姿はなかった。

「ほ、本当に出ちゃった……」

 麟は真っ青になり、ちょっと震えている。

「マジかよ。どうすんだよ、あんなの。ちくしょう、お祓いとかすんのか。あっ! そういえば松永の家って寺だったよな。親父さん、坊さんなんだろう。頼んだら、なんとかしてくれんじゃねえの?」

 額の汗を拭いながら、里見翔は顔が引きつっていた。
 べつに友だちを信じていなかったわけではないが、さりとて、あんなにがっつりあらわれるとは思っていなかったのである。
 それにいざ、実物を前にしたら、頭の中が真っ白になって、なにも考えられなかった。
 いまも心臓が痛いぐらいにバクバクしている。

「う~ん、いちおうお父さんに頼んでみるけど、あんまり期待しないでください。お清や御祓いって、あれでけっこう、色々とめんどうくさいらしいんで」

 お経を読んで、御札を張って、ちょちょいのちょい。
 とは、いかならいらしい。美空によれば、きちんとすればするほどに、手順や段取りがややこしいとのことであった。
 そして今宵は、これ以上の活動の続行は不可能と判断した三人は、すみやかに撤収することにしたのだけれども、翌日のことであった。
 彼女たちを驚愕の事態が待ち受けていたのである。

  ◇

 夜の歩道橋にてナゾの影と遭遇した翌朝のこと。
 日曜日ということもあって、ちょっと寝坊をして目を覚ました明智麟であったが、「おはよう」と欠伸まじりでリビングにいた弟の蓮(れん)に声をかけたら、「ねえちゃん、ねえちゃん」とやたらと興奮していた。

「どうしたのよ、なにかあったの?」
「あったんだよ! 知ってる? ほら、隣町の国道に、やたらと長い歩道橋があるだろう。あれが夜中に落ちたらしくって、国道をふさいで騒ぎになってるんだって」

 麟はドキリとして、たちまち眠気が吹き飛んだ。
 知ってるもなにも、そこは、昨夜、自分たちが訪れた場所である。
 あの歩道橋が落ちた? 
 蓮が家のタブレットからインターネットを漁って情報を集めたところでは、橋げたが落ちたのは、昨夜の夜中に二時頃で、そんな時刻だから通行人はおらず、またちょうど車が途切れていたことあって、巻き込まれる者もいなかったんだとか。
 また、ちょうど小雨も止んでいたらしくて、視界も良かったから、気づかずに突っ込む車両などもなかったそう。
 歩道橋が落ちた原因は、長年の雨風による橋脚の腐蝕らしい。定期的に目視で点検されてはいたのだが、内部にて人知れず腐蝕が進行していたようだ。それがあの道を吹き抜ける風に揺られることで、助長されたせいとの見解であった。

 麟が呆然としていると、家の電話が鳴った。

「はい、もしもし」

 受話器をとれば、聞こえてきたのは美空の声であった。

「おはよう、リンちゃん。ところで……、歩道橋の話、もう聞いた?」
「おはよう、ソラちゃん。うん、いま蓮から教えてもらったところ」
「そう……、これからすぐに出られる?」
「現場に向かうのね、ソラちゃん」
「ええ、もう撤去されちゃったみたいだけど、いちおうね」
「わかった。五分で準備して、家を出るよ」
「待ち合わせはいつものところで」
「うん、じゃあ、あとでね」

 電話を切った麟は、すぐに身支度を整えると、食卓にあったバターロールをひとつ咥えて、家を出た。

  ◇

 麟と美空の四年生コンビが事故現場に到着すると、すでに落ちた橋げたは消えており、道路の封鎖も解かれている。残るは半ば折れた階段が、こっちとあっちに残っているばかり。それも安全のためにフェンスとロープで囲われており、近づけないように隔離されてあった。
 国道のアスファルトにはところどころにひび割れが入っており、落下時の衝撃の強さを物語っている。

 もしも、車が通りがかって下敷きになっていたら……

 想像してふたりはごくりとツバを呑み込んだものの、そのタイミングで思い出したのが「「あっ、ツバメの巣!」」
 よもや、ヒナたちも潰れてしまったのであろうか。
 ふたりが心配していると、たまさか通りがかったおばあさんが教えてくれた。

「あぁ、あのツバメの子どもたちかい? あれなら大丈夫、ちょうど昨日の昼頃に、そろって巣立っていったのを、見かけたからねえ」

 おばあさんは散歩がてら、ツバメの巣を観察するのを楽しみにしていたそうで、間違いないとのこと。
 ぎりぎり巣立ちが間に合ったらしい。
 その話を聞いて、麟と美空はほっと胸を撫で下ろした。

 麟たちは道路を渡って、向こう側へと移動する。
 こちら側には道祖神の岩が祀られていたのだが、橋げたが落ちた衝撃のせいか、しめ縄は千切れてしまっており、岩はいくつかに割れて砕けていた。
 四年生コンビがそれを眺めているうちに、麟がふとこんなことを口にした。

「……ひょっとしたら、あの影って、悪者じゃなかったのかも」

 なんとなく、そんな気がするという麟に、美空もコクンとうなづく。
 ここで、美空はリュックサックからデジタルカメラを取り出し、昨夜、撮影した画像をモニターに再生して見せた。
 そこの映っていたのは、ピンぼけにてよくわからない人影っぽいもの。こちらへと迫ってきては、のばされた手が映っているのだが、その姿はこちらを捕まえるというよりかは、「しっしっ」と追い払うような仕草に見えなくもない。

「じつは昨夜、家に帰ってからこの画像を確認して、わたしもひょっとしたらって思ってたんだ。もしかしたら、あの影はこの道祖神で、みんなを守ってくれていたのかも」

 美空はそんなことを言ってから、壊れてしまった道祖神に手を合わせた。
 麟もそれにならって手を合わせて「ありがとうございました」と、お礼を述べた。

  ◇

 歩道橋の影と道祖神、ツバメの巣のことなどを絡めて、「じつは密かに守ってくれていたんだ」といった具合に、ちょっといい話風に麟がまとめた記事は、それなりに反響を呼んだ。学級だより「エリマキトカゲ通信」はまたもや瞬間的にだが、「コアラ通信」を追い抜くことに成功する。
 けれども、屁理屈をこねて約束を破ったもので、編集長の上杉愛理からはしこたま怒られた。理知的な言葉による指摘の数々、言葉の刃でずぶずぶ刺されてライフポイントをゼロにされた麟と美空は涙目で、ぐすん。
 でも、里見翔からはこっそり礼を言われた。
 掲載された記事を影に怯えていた友人にみせたところ、すっかり誤解も解けて、いまでは元通りに塾に通っているそうな。


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