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『妖怪・一反木綿』<妖怪?・人間♀>
しおりを挟む「ふ~、やっと着いたわ」
この日、女は久々の休暇でドライブを楽しんでいたが、偶然見掛けた看板に惹かれ、とある旅館へとやって来た。
そこは町からはだいぶ離れた山中だったが、旅館は立派なもので、まさに知る人ぞ知るといった感じの温泉旅館だった。
「う~ん、平日だからかあまりお客さんもいないみたいだし、のんびり出来そう!!」
「いらっしゃいませ。当旅館へようこそ。ご予約は?」
「あ、すみません…。予約はしてないんですけど…」
「左様で御座いますか。お泊まりになられますか?」
「お願い、出来ますか…?」
「大丈夫ですよ。それでは、何泊なさいますか?」
「一泊でお願いします」
「畏まりました。お一人様で宜しいですか?」
「はい」
「それでは、お部屋へご案内致します」
入り口で女が旅館を眺めていると、中から女将が出て来て、女へ声を掛けた。
驚きながらも質問に返していく女に、女将は軽く頭を下げると、中へと案内した。
二階の奥の部屋へと案内され、女が中へ入ると、窓からは旅館の裏手にある川や山が見えていた。
川からは湯気が上がっていてまるで山頂が空の上にあるように見え、女はその光景に感嘆の息を吐きしばらくの間ぼんやりと眺めていた。
「わ…、良い眺め…」
「お客様、夕食まではまだお時間が御座います。それまで、当温泉でゆっくりお寛ぎ下さいませ。お着替えはそちらに御座いますので、ご自由にどうぞ」
「ありがとう、ございます…」
「それではごゆっくり」
微笑みながら女将は部屋を後にし、残された女はしばらく外を眺めた後、用意された着替えを持ち温泉へ向かった。
浴室へ入ると、各温泉の名前と場所が壁に書かれていて、女はそれに目を通した。
そして、少し浴室から離れた位置にある温泉に目が止まり、興味を持った為、そこへ向かうことにしたのだ。
先に身体を流すとタオルを巻き、露天風呂へ繋がる扉を開け外へ。
男風呂との仕切りとは反対側の柵にまた扉があり、扉の横には『奥の温泉へは此方からどうぞ』と書かれたプレートが貼られていた。
迷うこと無く女は扉を開け、温泉へと続く道を歩いて行った。
しばらく歩いて、目的の温泉へと辿り着いた女はタオルを取り、ゆっくりと爪先を湯に入れた。
温度はさして高くなく、その事にほっとして身体を沈めていく女。
「ふ~…、気持ちいい~。誰もいないし、静かだし、最高~…」
一人湯の中で手足を伸ばし、解放感に包まれながら、女はうつらうつらと微睡み始めた。
けれど、完全に寝入る訳では無く、こっくりこっくりと舟を漕いでは落ちる直前に目を覚ますを繰り返していた。
何度かそれを繰り返す内に、そろそろあがろうと考え、近くに置いたタオルに手を伸ばした女だったが、掴んだのはタオルでは無く白い布だった。
「…ん?あれ、これ私のタオルじゃない…。え!?まさか、他に誰か…」
辺りには囲いが無い為、旅館の人間か散策に来た人物が居れば裸を見られてしまうかもしれないという考えに至り、女ははっきりと覚醒した。
それから辺りを見回して、人の気配を探った。
しかし次の瞬間、女はそれ以上の衝撃的な展開に目を見開いた。
「と、兎に角、タオルで身体を隠して…って、え…動いて…」
シュルシュルシュル
「きゃっ!?」
掴んだままだった布が突然、ひとりでにふわふわと動き出し、未だ湯に浸かっている女の身体に巻き付いたのだ。
慌てて布を剥がそうと藻掻いた女だったが、剥がそうとすればする程、布は女の身体に張り付いた。
「な、何なの…?何で、こんな…いやっ!?」
状況に女が戸惑っていると、布は女の身体を撫で回すように、締め付け方に強弱をつけ始めた。
胸や尻を揉み、脇腹を撫で上げ、しまいには、器用に胸の突起を摘まみ上げる始末。
布から無理矢理与えられる快感と、いつ誰が入りに来るかも分からない温泉で身体を好きなように撫で回されていると言う羞恥心で、女の頭は段々と働かなくなっていった。
「い、やぁ…、そんな、触り方…」
(何、なのよ…。一体…)
ガサッ
「え…」
「あれ?先客か…」
「あ…、いや…、っ見ないで!!」
意識が薄れる中、突然、近くの茂みから一人の男が現れ、湯に浸かる女の姿に目を見開いた。
一方の女は、それでも醜態を見せまいと男に向かって叫んだ。
男は、訳が分からずに首を傾げていたが、女の顔が真っ赤なのと息が荒くなっていることに気付くと、慌てて女を湯から掬い上げた。
そして、抱きかかえながら女の様子を伺った。
「あんた、のぼせてるじゃないか!浸かり過ぎはかえって身体に悪いんだぞ?」
「やっ…、ちが…。離して…あっ!?」
「ん?一体…、え…」
始めは注意していた男だったが、女の態度に違和感を覚え、視線を移した先の光景に固まった。
視線の先では、白い布が巻かれているにも関わらず女の身体はしっかりとラインが浮き出ていて、胸の膨らみの上では二つの突起が主張しあっていたのだ。
そんな女の姿に男は思わず唾を飲み込み、チラッと女の顔を覗き見た。
頬は紅潮し、瞳を潤ませ、時折ピクッと反応しながら浅い呼吸を繰り返す。
しばらく考えた後、男は女を抱きかかえている片方の腕をそっと動かし、主張している片方の突起を指で潰した。
「はぁ…、はぁ…、あぁっ!いや…」
「………」
スッ
ヌチュクチュ
「やっ!?な、にし…んぁっ!!」
布の上からでも触れただけで反応する女に、男は黙り込んだまま、もう片方の腕を動かして布の隙間から手を差し込んだ。
そこは、温泉のお湯ではない何かで濡れており、男は更にその液体の出所である穴へと指を差し込んで掻き回した。
ビクビクと身体を痙攣させた女を見つめ、男は自らのモノが反応し始めていることに気付いた。
「はっ…、あ…、もう、嫌…」
「………すまん…」
「…え?きゃっ!?」
ヌプ
「い…や…あっ!?」
ヌプププ
小さな声で謝った男は、女の身体を自分と向かい合う形で抱き締めると、自らのモノを女のナカへと挿し込んでいった。
目を見開き、女は自分のナカへと押し入ってくるモノの感触に涙を零したが、同時に布が蠢き始めた為、何も考えられなくなってしまった。
気味の悪い布に全身を撫で回され、見知らぬ男にナカを突かれ、女は再び意識が薄れ始めていた。
(どうして…、私が…)
「ふっ、ふっ、ふっ…、本当に、すまん…。責任は、必ず、取る…」
「ああっ…、だ、め…あっ…」
奥の奥まで挿し込み、男は女のナカに自らの精を吐き出した。
ナカに出されると同時に布が胸の突起を強く摘まんだ為、女はそのまま意識を手放し、くったりと動かなくなった。
女の様子に気付いた男が抱き締めていた腕を緩めると、それまで女の身体に巻き付いていた布がゆっくりと離れ、ヒラヒラと宙へ舞った。
呆然とそれを見つめていた男だったが、ふと、腕の中にいる女の姿に再びモノが反応し始めた為、苦笑しながらも女を抱き締め直し、湯に入って行ったのだった。
(目を覚ましたら、まずは謝んなくちゃな…。しっかし、ありゃ一体…)
終わり
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