1 / 10
第1話 女子大相撲観戦
しおりを挟む
「ハッケヨイ!ノコッタ!ノコッタ!」
その言葉が館内中に響き渡っていた。
ここは、新都にあるクラマエ国技館だ。
新都は相撲が盛んで、学校の体育の授業は相撲が必須科目になってるところだってあるそうだ。
その中でも女性が相撲を取る、「女子相撲」が人気を博している。
年に6回開かれる女子大相撲や小中高の各大会などが開催されており、テレビ中継やテレビ番組での特集を組まれるのはもちろん。国技館は全日程で満員御礼の垂れ幕が下げられ大会の方は、会場の観客席は全て埋まってしまうほどの人気ぷりだ。
女子力士の格好は髪型はショート人はそのまま、長い人はポニーテールにするのが決まりだ。上は通気性のいい着物に似た薄い羽織を着て、下はまわしのみを締めて大会や大相撲に出場することになっている。
「すごい迫力だね!間近で見る相撲って」
少し興奮気味に喋っているのは、新都立桜花高校に通う三神 春だ。
「うん、そうだね」と返事をするのは、春と同じ学校に通う天ノ宮 美月だった。
2人は女子相撲部に所属している。
今日は部活は休みで、春の提案で女子大相撲の観戦に来ていた。
「ねぇねぇ、美月もうすぐだよ」
「うん、そうだね春ちゃん」
2人が楽しみしている結びの一番が始まろうとしていた。
土俵上には呼び出しがいて、今から相撲を取る力士の名前を呼んでいた。
「ひーがーぁーしーらんーぎくー」
「にぃーしーぃーももーかー」
呼び出しが土俵から降りると、呼び出された2人の女性力士が土俵に上がってきた。
そして2人は取り組み前の仕切りを行っていた。
館内では2人の出身部屋や番付の地位などの場内アナウンスが流れていた。
「美月はどっちが勝つと思う?」
美月は春の質問に少し考えて、答えた。
「私は、乱菊関かなぁ、春ちゃんは?」
春は興奮を抑えながら答えた。
「私も美月と一緒で乱菊関かなぁ」
春は興奮しながら理由も述べる
「桃華関は、先々場所と先場所は乱菊関に勝ってるんだけど」
美月がそれを聞いて返す。
「じゃあ、桃華関じゃあないの?」
春は少し声を荒らげながら答える。
「違うの美月、だって乱菊関は横綱なんだもん。それに今場所はやってやるぞと言う意気込みで頑張ってほしいし」
美月は少しキョトンとした顔で返す。
「春ちゃん落ち着いて。うん、そうだね私も横綱だから乱菊関にしたんだし」
美月は心の中で思う最後は理由じゃなくて願いだねと。
そうこうしてる内に土俵上では淡々と仕切りを行っており、2人は最後の塩を撒くため土俵の外に散らばっていた。
2人は塩を撒き終えると手に付いた塩を取ると、気合いを入れるためまわしを1・2回「パン、パン」と叩いた。
春と美月は土俵上に釘付けで固唾を飲んで見ていた。
行司が「手を付いて、まったなし」と言い
2人は仕切り線に手を付き行司が「はっけよい!」と叫ぶと、すると次の瞬間2人は同時に立ち合った館内には「ゴツ」と言う鈍い音が響き渡る。桃華が少しよろける形になり乱菊が立ち合いを制した形になった。乱菊はそのまま押し桃華は何も出来ず土俵を割った。
その取り組みを見ていた美月が少し笑みを漏らしながら呟いた。
「すごい電車道だ」
行司が「勝負あった」と叫ぶと、2人は指定の位置に戻り、一礼して乱菊は勝ち名乗りを受け桃華は悔しそうな顔浮かべながら土俵を降りって行った。
こうして、女子大相撲の五月場所初日の全日程を終えた。
帰り道春は興奮が冷められ無いまま、美月に言った。
「美月、相撲しよう」
美月はまたキョトンとした顔で返す。
「え、今から?」
「うん」と口を滑らせそうになったが、少し冷静になって「ううん今日は遅いから帰る」と。
「美月、明日からまたキツイ稽古が始まるけど頑張ろう」
「うん、ありがとう春ちゃん頑張ろうね」
それぞれ今日の事を思いを馳せて帰路についた。
その言葉が館内中に響き渡っていた。
ここは、新都にあるクラマエ国技館だ。
新都は相撲が盛んで、学校の体育の授業は相撲が必須科目になってるところだってあるそうだ。
その中でも女性が相撲を取る、「女子相撲」が人気を博している。
年に6回開かれる女子大相撲や小中高の各大会などが開催されており、テレビ中継やテレビ番組での特集を組まれるのはもちろん。国技館は全日程で満員御礼の垂れ幕が下げられ大会の方は、会場の観客席は全て埋まってしまうほどの人気ぷりだ。
女子力士の格好は髪型はショート人はそのまま、長い人はポニーテールにするのが決まりだ。上は通気性のいい着物に似た薄い羽織を着て、下はまわしのみを締めて大会や大相撲に出場することになっている。
「すごい迫力だね!間近で見る相撲って」
少し興奮気味に喋っているのは、新都立桜花高校に通う三神 春だ。
「うん、そうだね」と返事をするのは、春と同じ学校に通う天ノ宮 美月だった。
2人は女子相撲部に所属している。
今日は部活は休みで、春の提案で女子大相撲の観戦に来ていた。
「ねぇねぇ、美月もうすぐだよ」
「うん、そうだね春ちゃん」
2人が楽しみしている結びの一番が始まろうとしていた。
土俵上には呼び出しがいて、今から相撲を取る力士の名前を呼んでいた。
「ひーがーぁーしーらんーぎくー」
「にぃーしーぃーももーかー」
呼び出しが土俵から降りると、呼び出された2人の女性力士が土俵に上がってきた。
そして2人は取り組み前の仕切りを行っていた。
館内では2人の出身部屋や番付の地位などの場内アナウンスが流れていた。
「美月はどっちが勝つと思う?」
美月は春の質問に少し考えて、答えた。
「私は、乱菊関かなぁ、春ちゃんは?」
春は興奮を抑えながら答えた。
「私も美月と一緒で乱菊関かなぁ」
春は興奮しながら理由も述べる
「桃華関は、先々場所と先場所は乱菊関に勝ってるんだけど」
美月がそれを聞いて返す。
「じゃあ、桃華関じゃあないの?」
春は少し声を荒らげながら答える。
「違うの美月、だって乱菊関は横綱なんだもん。それに今場所はやってやるぞと言う意気込みで頑張ってほしいし」
美月は少しキョトンとした顔で返す。
「春ちゃん落ち着いて。うん、そうだね私も横綱だから乱菊関にしたんだし」
美月は心の中で思う最後は理由じゃなくて願いだねと。
そうこうしてる内に土俵上では淡々と仕切りを行っており、2人は最後の塩を撒くため土俵の外に散らばっていた。
2人は塩を撒き終えると手に付いた塩を取ると、気合いを入れるためまわしを1・2回「パン、パン」と叩いた。
春と美月は土俵上に釘付けで固唾を飲んで見ていた。
行司が「手を付いて、まったなし」と言い
2人は仕切り線に手を付き行司が「はっけよい!」と叫ぶと、すると次の瞬間2人は同時に立ち合った館内には「ゴツ」と言う鈍い音が響き渡る。桃華が少しよろける形になり乱菊が立ち合いを制した形になった。乱菊はそのまま押し桃華は何も出来ず土俵を割った。
その取り組みを見ていた美月が少し笑みを漏らしながら呟いた。
「すごい電車道だ」
行司が「勝負あった」と叫ぶと、2人は指定の位置に戻り、一礼して乱菊は勝ち名乗りを受け桃華は悔しそうな顔浮かべながら土俵を降りって行った。
こうして、女子大相撲の五月場所初日の全日程を終えた。
帰り道春は興奮が冷められ無いまま、美月に言った。
「美月、相撲しよう」
美月はまたキョトンとした顔で返す。
「え、今から?」
「うん」と口を滑らせそうになったが、少し冷静になって「ううん今日は遅いから帰る」と。
「美月、明日からまたキツイ稽古が始まるけど頑張ろう」
「うん、ありがとう春ちゃん頑張ろうね」
それぞれ今日の事を思いを馳せて帰路についた。
10
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
三姉妹の姉達は、弟の俺に甘すぎる!
佐々木雄太
青春
四月——
新たに高校生になった有村敦也。
二つ隣町の高校に通う事になったのだが、
そこでは、予想外の出来事が起こった。
本来、いるはずのない同じ歳の三人の姉が、同じ教室にいた。
長女・唯【ゆい】
次女・里菜【りな】
三女・咲弥【さや】
この三人の姉に甘やかされる敦也にとって、
高校デビューするはずだった、初日。
敦也の高校三年間は、地獄の運命へと導かれるのであった。
カクヨム・小説家になろうでも好評連載中!
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
Toward a dream 〜とあるお嬢様の挑戦〜
green
青春
一ノ瀬財閥の令嬢、一ノ瀬綾乃は小学校一年生からサッカーを始め、プロサッカー選手になることを夢見ている。
しかし、父である浩平にその夢を反対される。
夢を諦めきれない綾乃は浩平に言う。
「その夢に挑戦するためのお時間をいただけないでしょうか?」
一人のお嬢様の挑戦が始まる。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
黄昏は悲しき堕天使達のシュプール
Mr.M
青春
『ほろ苦い青春と淡い初恋の思い出は・・
黄昏色に染まる校庭で沈みゆく太陽と共に
儚くも露と消えていく』
ある朝、
目を覚ますとそこは二十年前の世界だった。
小学校六年生に戻った俺を取り巻く
懐かしい顔ぶれ。
優しい先生。
いじめっ子のグループ。
クラスで一番美しい少女。
そして。
密かに想い続けていた初恋の少女。
この世界は嘘と欺瞞に満ちている。
愛を語るには幼過ぎる少女達と
愛を語るには汚れ過ぎた大人。
少女は天使の様な微笑みで嘘を吐き、
大人は平然と他人を騙す。
ある時、
俺は隣のクラスの一人の少女の名前を思い出した。
そしてそれは大きな謎と後悔を俺に残した。
夕日に少女の涙が落ちる時、
俺は彼女達の笑顔と
失われた真実を
取り戻すことができるのだろうか。
漫才部っ!!
育九
青春
漫才部、それは私立木芽高校に存在しない部活である。
正しく言えば、存在はしているけど学校側から認められていない部活だ。
部員数は二名。
部長
超絶美少女系ぼっち、南郷楓
副部長
超絶美少年系ぼっち、北城多々良
これは、ちょっと元ヤンの入っている漫才部メンバーとその回りが織り成す日常を描いただけの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる