21 / 35
4.6埋まらない溝
しおりを挟む
夕暮れの通り慣れた道を、戻るように歩き続ける。
蒸し暑くて、イライラする。
蝉が、まだミンミンうるさいし。
兄貴は、微妙に喋らないし。
よくガキの頃は、2人して手繋いで、
『遅くなるよ!』
『だって、まだ遊ぶって言ったの…ユヅの方でしょ?』
あの時は、遊ぶに夢中で早く帰ろうって、急かす兄貴がウザかった。
『早くかえんないと、親にって言われるけど…まだ帰ってこないじゃん!』
地団駄でも踏むようにオレは、地面を蹴った。
で、派手にひっくり返って尻もちを付いて背中も少し打った。
当時、小学2~3年の頃。
兄貴は、学ラン着てたから中学生。
塾の帰りに公園で、1人遊んでるオレを見掛けて声を掛けてくれた。
『1人で遊ばないって、行ったじゃん。母さんから児童クラブに連絡来て今日は、来てないって確かめて来て、言ったから焦ったよ…』
『…………』
『宿題は?』
兄貴は、ホントに真面目で、頭良くて…
近所の人からも、キレイな顔の子とか、しょっちゅう言われてた。
オレの同級生や児童クラブのヤツラでさえ…
『キレイな人!』
『カッコいい!』
何って、見掛けたり迎えに来てくれたりすると、オレ越しに兄貴を、褒めてた。
まぁ…
兄貴は、ホントな優しくて、成績も良くて…
キレイな顔してて、モテる。
『どうだ。羨ましいか?』
って、よくドヤってた。
年離れてるから。
比較対処にも、されない。
大抵、5年違うと先生とボランティアさんが、総入れ替えもざらだし…
だから割とオレと兄貴の兄弟仲は、良い方だと思ってる。
さっきの尻もち付いたエピソードも、立てないオレを兄貴が、家まで背負ってくれた。
あっ…
でも、あの時の児童クラブを勝手にサボった事とか、色々重なって、差し出してくれた兄貴の手を、恥ずかしくて振り払ったっけ……
『仕方がないな…』
そう言って、背中を向けて背負ってくれた。
まだ小学生の頃は、当然オレの方がチビで…
兄貴の視線が、遠くに感じてた。
でも、オレが中学に上がった頃から兄貴の目線と同じになって、あっという間に、身長を越してしまった。
兄貴よりも、高い視線に一瞬、ぎこちなくなったけど…
やっぱりそこは、兄貴。
程よく弟扱いしてくれる兄貴には、叶わない。
それなのに今の兄貴には、違和感をかんじる。
「あのさぁ…」
「ん?」
オレを見上げてくる兄貴は、不思議そうな表情をする。
「えっと…」
何を、言うつもりなんだよ。
「…取り敢えず。ファミレスに着いたから。入ろっか?」
「うん…」
案内されたファミレスの店内は、涼やかな空気で、あのド修羅場は、夢だったんじゃないかと、思わせてくれる気がしけど。
そこに両方の祖父母、特に父方のばあちゃんからの詫び状みたいなメッセージが、スマホに届くとオレ達は、思いっ切り現実に引き戻された。
ドリンクバーだけを頼みオレは、レモンスカッシュを、兄貴はアイスコーヒーを手に持って席に戻った。
「で…ユヅキは、いつ戻ったの?」
「兄貴が、帰ってくる四~五分くらい前かな?」
「今日は、早かったの?」
「?…いや…まぁ…バイトのシフトが、今日だけ少し遅くて家に帰ってからでも良いかって…みたいな?」
確かにこの頃、バイトの都合で学校帰りに行ったりしてたから…
「そう…」
「なに?」
「いや…その…それでユヅが、家に帰って来たときには、あの感じに?」
「…そう。ってか、引いたよ。オヤジの行動には…」
「うん…」
「また浮気とか…」
よりによって、兄貴に言わないと、ならないとか…
「知ってたよ…」
「はぁ?」
レモンスカッシュのドリンクバーを、危うく吹き出し掛けそうになるオレがいた。
「な…何で?」
「何でって言うか、この頃の父さんの態度が、その時のアイツに似てたから…」
「マジ?」
兄貴は、不思議と落ち着いたようにアイスコーヒーを静かに飲んでいる。
「でも…あの様子だと、2度目じゃないような気がする。今までも、こんな感じの雰囲気だった時が、あったから…もしかすると、ずっと…」
兄貴が、気付いていたのなら。
母さんは、もっと早くに気付いていたはずだ。
「それは、分からないよ。でも、複数人の違う相手が、居たのは事実だよ」
「なんで、知ってんの?」
「ユヅは、気付いてた? 写真に写る女の人…皆違う人だったと思うよ」
「そこまでは、見てない…」
って言うか…
見たくなかった。
気を取り直すようにレモンスカッシュをストローで、軽く飲み込むけど、こんな後味の悪いレモンスカッシュは、初めて飲んだ。
「なぁ…オヤジって…そんなヤツだったの?」
「どうだろう…」
明るめの店内のBGMが、逆に物悲しく感じる。
このファミレスは、家の近所って言う事もあって、よく家族四人で、子供の頃から何度も来てた馴染の場所だった。
最近だって、来たばかじゃん?
…で。
オレは、必ずハンバーグ。
兄貴は、唐揚げを頼む。
そして毎回、最後の一口を、お互いに交換する。
今だって周りを見れば、そんな家族団らんが、目に留まる。
見せ付けられている訳ではないのだろうけど、そんな気分に心が暗く重くなる。
「母さんは、離婚とか考えてるのかな…」
「どうなんだろう。でも僕達には、口出しできない。親がそう決めたのなら。そう見守るしかないと思うよ。幸いユヅは、来月には18になるし今年卒業だしね…」
確か、母さんもさっきそんな事言ってた…
もしかして、それまではって、我慢してたとか…
兄貴は、もう成人してるし。
しかも、大学の授業料は、特待生枠で免除になる程の秀才。
「母さんは、それなりに稼いでいる人でしょ? それに15歳すぎれば、親権を子供が選べる…子供の意思が尊重されるらしいからね」
まぁ…来月には18になるし時期的に言うと微妙だな…
「もしかしたら。その時期は、何も、なかったのかも…」
「何もって、浮気とか?」
兄貴は、落胆した表情になる。
「色々、引っくるめてかな?」
「2人にしか。分からない事…みたいな?」
「…そうだね…」
何とも言えない重苦しい空気が、オレと兄貴の間で、流れを止める。
「…なぁ…10年前のオヤジの浮気の時…何があったの?」
重苦しい空気を吐き出すように兄貴は、伏目がちに溜息を吐く。
「あの時…ユヅは、6歳か、7歳だったから。覚えてる訳ないよね…」
「うん…」
酷い罵り合いだった。
特に父親の言い訳は、子供ながらにガキかよって思った。
「どんな?」
「仕事と育児で、構ってくれないとか…寂しかっただの…気を引きたかったって、号泣しててさぁ…こんなのが、親なのかって呆れるしかなかった…」
「母さんは?」
「…えっとね…」
兄貴の話によると、最初はテレビドラマみたいなお決まりな感じで、罵っていたらしいが、さすがに父親の醜態って言うのか…
本性って言うのか…
蔑むみたいになって、
“ アンタは、皆の父親だったんじゃないの? ”
「って怒鳴ったら。土下座して、また更にオヤジが、大号泣…してました…」
「うっわぁ~っ…今と変わんねぇじゃん…」
「向こうのじいちゃんが、オヤジの頭を掴んで、またさらに土下座させてたよ」
「あの熱血漢のじいちゃんならやりかねないな……しかも、10年前だろ? 今でもジム通いが日課な人なのに…」
「悪ガキが、捻じ伏せられてるみたいな感じだったよ」
挙げ句。
向こうのばあちゃんまてが…
“ 泣くなら最初っから。浮気すんなこの大バカがぁ!! ”
「って…怒鳴った」
「えっ…あの温厚なばあちゃんが? この謝罪文とは、似ても似つかない言葉なぁ……」
「うん…」
それで、母親が、
“ 兎に角この事は、ここだけにしましょう。いい? 寂しかったとか、そんな言い訳しないで、みっともない ”
「……で、バッサリ。確か手打ちだったかなぁ…でも、後は無いよって、念押しされてシュンってなってた…」
「それは、シュールってか、我が父ながら…情ねぇ~っ…」
「だね…」
兄は、かなり落ち着いていた。
何で、こんなにも冷静に落ち着き放っていられるのか、これがある意味、当時のオレと兄貴の年の差なのか?
ただのガキと思春期に入った兄貴とでは、認識どころか、物事とか、恋愛においての価値観まで、違ってたんだろうな…
兄貴が、いつ頃から同性に対して、異性を想うのと同じ恋愛感情があると自覚したかは、分からない。
でも本人にとって恋愛は、常に複雑で…
どんな風に感情表していいのか、分からないまま…
迷っている最中に両親、特に父親の醜態を目の辺りにした。
恋愛に奥手と言うか、良い感情を持てないまま恋愛をしてきたとしても、間違いではないのかも知れない。
蒸し暑くて、イライラする。
蝉が、まだミンミンうるさいし。
兄貴は、微妙に喋らないし。
よくガキの頃は、2人して手繋いで、
『遅くなるよ!』
『だって、まだ遊ぶって言ったの…ユヅの方でしょ?』
あの時は、遊ぶに夢中で早く帰ろうって、急かす兄貴がウザかった。
『早くかえんないと、親にって言われるけど…まだ帰ってこないじゃん!』
地団駄でも踏むようにオレは、地面を蹴った。
で、派手にひっくり返って尻もちを付いて背中も少し打った。
当時、小学2~3年の頃。
兄貴は、学ラン着てたから中学生。
塾の帰りに公園で、1人遊んでるオレを見掛けて声を掛けてくれた。
『1人で遊ばないって、行ったじゃん。母さんから児童クラブに連絡来て今日は、来てないって確かめて来て、言ったから焦ったよ…』
『…………』
『宿題は?』
兄貴は、ホントに真面目で、頭良くて…
近所の人からも、キレイな顔の子とか、しょっちゅう言われてた。
オレの同級生や児童クラブのヤツラでさえ…
『キレイな人!』
『カッコいい!』
何って、見掛けたり迎えに来てくれたりすると、オレ越しに兄貴を、褒めてた。
まぁ…
兄貴は、ホントな優しくて、成績も良くて…
キレイな顔してて、モテる。
『どうだ。羨ましいか?』
って、よくドヤってた。
年離れてるから。
比較対処にも、されない。
大抵、5年違うと先生とボランティアさんが、総入れ替えもざらだし…
だから割とオレと兄貴の兄弟仲は、良い方だと思ってる。
さっきの尻もち付いたエピソードも、立てないオレを兄貴が、家まで背負ってくれた。
あっ…
でも、あの時の児童クラブを勝手にサボった事とか、色々重なって、差し出してくれた兄貴の手を、恥ずかしくて振り払ったっけ……
『仕方がないな…』
そう言って、背中を向けて背負ってくれた。
まだ小学生の頃は、当然オレの方がチビで…
兄貴の視線が、遠くに感じてた。
でも、オレが中学に上がった頃から兄貴の目線と同じになって、あっという間に、身長を越してしまった。
兄貴よりも、高い視線に一瞬、ぎこちなくなったけど…
やっぱりそこは、兄貴。
程よく弟扱いしてくれる兄貴には、叶わない。
それなのに今の兄貴には、違和感をかんじる。
「あのさぁ…」
「ん?」
オレを見上げてくる兄貴は、不思議そうな表情をする。
「えっと…」
何を、言うつもりなんだよ。
「…取り敢えず。ファミレスに着いたから。入ろっか?」
「うん…」
案内されたファミレスの店内は、涼やかな空気で、あのド修羅場は、夢だったんじゃないかと、思わせてくれる気がしけど。
そこに両方の祖父母、特に父方のばあちゃんからの詫び状みたいなメッセージが、スマホに届くとオレ達は、思いっ切り現実に引き戻された。
ドリンクバーだけを頼みオレは、レモンスカッシュを、兄貴はアイスコーヒーを手に持って席に戻った。
「で…ユヅキは、いつ戻ったの?」
「兄貴が、帰ってくる四~五分くらい前かな?」
「今日は、早かったの?」
「?…いや…まぁ…バイトのシフトが、今日だけ少し遅くて家に帰ってからでも良いかって…みたいな?」
確かにこの頃、バイトの都合で学校帰りに行ったりしてたから…
「そう…」
「なに?」
「いや…その…それでユヅが、家に帰って来たときには、あの感じに?」
「…そう。ってか、引いたよ。オヤジの行動には…」
「うん…」
「また浮気とか…」
よりによって、兄貴に言わないと、ならないとか…
「知ってたよ…」
「はぁ?」
レモンスカッシュのドリンクバーを、危うく吹き出し掛けそうになるオレがいた。
「な…何で?」
「何でって言うか、この頃の父さんの態度が、その時のアイツに似てたから…」
「マジ?」
兄貴は、不思議と落ち着いたようにアイスコーヒーを静かに飲んでいる。
「でも…あの様子だと、2度目じゃないような気がする。今までも、こんな感じの雰囲気だった時が、あったから…もしかすると、ずっと…」
兄貴が、気付いていたのなら。
母さんは、もっと早くに気付いていたはずだ。
「それは、分からないよ。でも、複数人の違う相手が、居たのは事実だよ」
「なんで、知ってんの?」
「ユヅは、気付いてた? 写真に写る女の人…皆違う人だったと思うよ」
「そこまでは、見てない…」
って言うか…
見たくなかった。
気を取り直すようにレモンスカッシュをストローで、軽く飲み込むけど、こんな後味の悪いレモンスカッシュは、初めて飲んだ。
「なぁ…オヤジって…そんなヤツだったの?」
「どうだろう…」
明るめの店内のBGMが、逆に物悲しく感じる。
このファミレスは、家の近所って言う事もあって、よく家族四人で、子供の頃から何度も来てた馴染の場所だった。
最近だって、来たばかじゃん?
…で。
オレは、必ずハンバーグ。
兄貴は、唐揚げを頼む。
そして毎回、最後の一口を、お互いに交換する。
今だって周りを見れば、そんな家族団らんが、目に留まる。
見せ付けられている訳ではないのだろうけど、そんな気分に心が暗く重くなる。
「母さんは、離婚とか考えてるのかな…」
「どうなんだろう。でも僕達には、口出しできない。親がそう決めたのなら。そう見守るしかないと思うよ。幸いユヅは、来月には18になるし今年卒業だしね…」
確か、母さんもさっきそんな事言ってた…
もしかして、それまではって、我慢してたとか…
兄貴は、もう成人してるし。
しかも、大学の授業料は、特待生枠で免除になる程の秀才。
「母さんは、それなりに稼いでいる人でしょ? それに15歳すぎれば、親権を子供が選べる…子供の意思が尊重されるらしいからね」
まぁ…来月には18になるし時期的に言うと微妙だな…
「もしかしたら。その時期は、何も、なかったのかも…」
「何もって、浮気とか?」
兄貴は、落胆した表情になる。
「色々、引っくるめてかな?」
「2人にしか。分からない事…みたいな?」
「…そうだね…」
何とも言えない重苦しい空気が、オレと兄貴の間で、流れを止める。
「…なぁ…10年前のオヤジの浮気の時…何があったの?」
重苦しい空気を吐き出すように兄貴は、伏目がちに溜息を吐く。
「あの時…ユヅは、6歳か、7歳だったから。覚えてる訳ないよね…」
「うん…」
酷い罵り合いだった。
特に父親の言い訳は、子供ながらにガキかよって思った。
「どんな?」
「仕事と育児で、構ってくれないとか…寂しかっただの…気を引きたかったって、号泣しててさぁ…こんなのが、親なのかって呆れるしかなかった…」
「母さんは?」
「…えっとね…」
兄貴の話によると、最初はテレビドラマみたいなお決まりな感じで、罵っていたらしいが、さすがに父親の醜態って言うのか…
本性って言うのか…
蔑むみたいになって、
“ アンタは、皆の父親だったんじゃないの? ”
「って怒鳴ったら。土下座して、また更にオヤジが、大号泣…してました…」
「うっわぁ~っ…今と変わんねぇじゃん…」
「向こうのじいちゃんが、オヤジの頭を掴んで、またさらに土下座させてたよ」
「あの熱血漢のじいちゃんならやりかねないな……しかも、10年前だろ? 今でもジム通いが日課な人なのに…」
「悪ガキが、捻じ伏せられてるみたいな感じだったよ」
挙げ句。
向こうのばあちゃんまてが…
“ 泣くなら最初っから。浮気すんなこの大バカがぁ!! ”
「って…怒鳴った」
「えっ…あの温厚なばあちゃんが? この謝罪文とは、似ても似つかない言葉なぁ……」
「うん…」
それで、母親が、
“ 兎に角この事は、ここだけにしましょう。いい? 寂しかったとか、そんな言い訳しないで、みっともない ”
「……で、バッサリ。確か手打ちだったかなぁ…でも、後は無いよって、念押しされてシュンってなってた…」
「それは、シュールってか、我が父ながら…情ねぇ~っ…」
「だね…」
兄は、かなり落ち着いていた。
何で、こんなにも冷静に落ち着き放っていられるのか、これがある意味、当時のオレと兄貴の年の差なのか?
ただのガキと思春期に入った兄貴とでは、認識どころか、物事とか、恋愛においての価値観まで、違ってたんだろうな…
兄貴が、いつ頃から同性に対して、異性を想うのと同じ恋愛感情があると自覚したかは、分からない。
でも本人にとって恋愛は、常に複雑で…
どんな風に感情表していいのか、分からないまま…
迷っている最中に両親、特に父親の醜態を目の辺りにした。
恋愛に奥手と言うか、良い感情を持てないまま恋愛をしてきたとしても、間違いではないのかも知れない。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
黄色い水仙を君に贈る
えんがわ
BL
──────────
「ねぇ、別れよっか……俺たち……。」
「ああ、そうだな」
「っ……ばいばい……」
俺は……ただっ……
「うわああああああああ!」
君に愛して欲しかっただけなのに……
フローブルー
とぎクロム
BL
——好きだなんて、一生、言えないままだと思ってたから…。
高二の夏。ある出来事をきっかけに、フェロモン発達障害と診断された雨笠 紺(あまがさ こん)は、自分には一生、パートナーも、子供も望めないのだと絶望するも、その後も前向きであろうと、日々を重ね、無事大学を出て、就職を果たす。ところが、そんな新社会人になった紺の前に、高校の同級生、日浦 竜慈(ひうら りゅうじ)が現れ、紺に自分の息子、青磁(せいじ)を預け(押し付け)ていく。——これは、始まり。ひとりと、ひとりの人間が、ゆっくりと、激しく、家族になっていくための…。
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。
平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。
しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。
基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。
一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。
それでも宜しければどうぞ。
幼馴染みの二人
朏猫(ミカヅキネコ)
BL
三人兄弟の末っ子・三春は、小さい頃から幼馴染みでもある二番目の兄の親友に恋をしていた。ある日、片思いのその人が美容師として地元に戻って来たと兄から聞かされた三春。しかもその人に髪を切ってもらうことになって……。幼馴染みたちの日常と恋の物語。※他サイトにも掲載
[兄の親友×末っ子 / BL]
初恋はおしまい
佐治尚実
BL
高校生の朝好にとって卒業までの二年間は奇跡に満ちていた。クラスで目立たず、一人の時間を大事にする日々。そんな朝好に、クラスの頂点に君臨する修司の視線が絡んでくるのが不思議でならなかった。人気者の彼の一方的で執拗な気配に朝好の気持ちは高ぶり、ついには卒業式の日に修司を呼び止める所までいく。それも修司に無神経な言葉をぶつけられてショックを受ける。彼への思いを知った朝好は成人式で修司との再会を望んだ。
高校時代の初恋をこじらせた二人が、成人式で再会する話です。珍しく攻めがツンツンしています。
※以前投稿した『初恋はおしまい』を大幅に加筆修正して再投稿しました。現在非公開の『初恋はおしまい』にお気に入りや♡をくださりありがとうございました!こちらを読んでいただけると幸いです。
今作は個人サイト、各投稿サイトにて掲載しています。
幸せのカタチ
杏西モジコ
BL
幼馴染の須藤祥太に想いを寄せていた唐木幸介。ある日、祥太に呼び出されると結婚の報告をされ、その長年の想いは告げる前に玉砕する。ショックのあまり、その足でやけ酒に溺れた幸介が翌朝目覚めると、そこは見知らぬ青年、福島律也の自宅だった……。
拗れた片想いになかなか決着をつけられないサラリーマンが、新しい幸せに向かうお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる